脱炭素領域のBtoB SaaS事業を展開し、約20億円の資金調達を実現したアスエネ株式会社。CO2見える化のSaaS事業を主軸に、コンサルティングやワンストップソリューションの提供へと事業を拡大し、現在は海外展開も視野に入れる同社の成長戦略と魅力を探るべく、アスエネ株式会社 COO の岩田圭弘様にインタビューを実施いたしました。
今回は、AI技術を活用した独自のサービス、そして今後のグローバル展開と入社後描くことができる社内キャリアパスについて伺いました。アスエネ株式会社様の特徴である自責思考のカルチャー、ワンストップソリューション、そして社会貢献性の高い事業など、同社の魅力を余すところなくご紹介します。
慶應義塾大学卒業後、キーエンスにてマイクロスコープ事業部の営業・マネージャー、営業戦略立案・販売促進業務を担当。三菱UFJリサーチ&コンサルティングに転職し、医薬、アパレル、小売等の戦略コンサルティング、新規事業立ち上げを経験。キーエンスへ再入社し、新規事業立ち上げや営業戦略立案を実施。2019年、アスエネ株式会社の共同創業者兼COOとして、営業・マーケティング・コンサルティング部門を統括。
関西学院大学を卒業後、キーエンスに新卒入社。法人営業担当として、大小様々な規模の企業に対して法人営業を経験。名古屋・仙台にて営業から営業戦略立案、業務改善や育成業務に携わる。2019年には自身でもオーダー革靴/ブランドOEMを手掛ける製靴メーカーのFilshoes株式会社を創業。製造業での経営人材不足、後継者不足を痛感し、コンサルティングファームやM&A業界への転職を考え、転職活動を開始。転職活動の中で、転職市場の課題感や、人材が企業に与える影響の大きさを痛感し、自身がキャリアコンサルタントとなり変えていこうという想いから2020年にリメディ株式会社に参画。
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アスエネ株式会社 COO 岩田圭弘様のご経歴
まず初めに、アスエネ株式会社 COOの岩田様にご経歴について伺いました。
早速ですが、現職でのお仕事内容や、前職ではキーエンスにお勤めだったと伺っていますので、ご経歴についてお聞かせいただけますでしょうか。
2009年に新卒でキーエンスに入社し、マイクロスコープ事業部と呼ばれる光学製品の営業からキャリアをスタートしました。その後、名古屋に転勤となり、MDP(Management Development Program)という次期リーダーを養成する研修プログラムを経験しました。その後、本社で販売促進を担当しました。
名古屋に転勤された際、私もお会いする機会がありましたが、当時のご成績はいかがでしたか。
幸いなことに、名古屋に赴任してから最初の半期で営業ランキング1位を獲得し、次期、次々期も1位を維持しました。
キーエンスで1位を取ること自体が非常に困難なのですが、3期連続1位は、当時レジェンド的な存在として若手営業マンの憧れでしたね。
周囲の方々のサポートあってのことでしたね。
その後、一度コンサルティング会社に転職し、戦略系のコンサルティングに携わりました。約1年後、キーエンスの元同僚や上司と話す機会があり、新規事業の立ち上げの話が出ました。「戻ってこないか」という誘いを受け、2016年にキーエンスに再入社しました。
そこから4年ほど経ち、現在のアスエネに参画しました。
なるほど。キーエンスでの経験とコンサルティングの経験を積んで戻られたということは、非常に強力な人材になられたのではないでしょうか。
そうですね、コンサルティングの経験は現在の仕事にも活きています。
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アスエネ株式会社|会社概要
次に、アスエネ株式会社の会社概要について、詳しくお聞きしました。
アスエネ様の会社概要についても簡単にご説明いただけますでしょうか。
弊社は2019年10月に創業し、現在3期目を迎えています。株主は経営陣と6社のベンチャーキャピタル(VC)で構成されており、約20億円の資金調達を行っています。主に脱炭素領域のBtoB SaaS事業を展開しており、現在積極的に人材を募集しています。
VCから6社の出資を受けているとのことですが、実際にどのようなVCから出資を受けていらっしゃるのでしょうか。
最初は、日本で最大のVCである「インキュベイトファンド」様にリード出資をいただき、シリーズAでは、環境系に特化した「環境エネルギー投資」様と、金融系に強い「STRIVE」様に出資をいただきました。2022年4月に実施したシリーズBでは、「GMOベンチャーパートナーズ」様、シンガポールの政府系VCの「Pavilion Capital」様、アジアを中心に業界をリードしているVCの「Axiom Asia Private Capital」様に追加出資をしていただきました。
VCは、アスエネ様のどのような点を評価して出資されているのでしょうか。
経営陣とチームメンバー、事業の成績、マーケットをご評価いただいていると考えています。
私は営業出身で、ずっと1つの商材を扱ってきたため、業界に対するイメージが浅い部分もあるのですが、お客様になる方々にとってはどのようなメリットがあり、アスエネ様にご依頼することが多いのでしょうか。
現在、弊社はCO2見える化のSaaS事業を行っています。日本ではコーポレートガバナンス・コードの改定に伴い、プライム市場に上場している企業に対し、自社のみならずサプライチェーン全体のCO2排出量の開示が実質的に義務付けられました。しかし、サプライチェーンのCO2排出量の算定は誰もやったことがなく、やり方が分からない部分が多くあります。
確かに、どのように算定したら良いのか、全くイメージが湧きませんね。
はい、さらに、取引先のデータも収集する必要があるため、システムのほうがExcelよりも合理的です。「やらないといけないけど、どうしたら良いかわからない」といった、大手のエンタープライズの企業から多くご依頼いただいております。
「どうしたら良いかわからない」といった状況に対して、要件を整理してご提案するようなコンサルティング的な要素もあるのでしょうか。
そうですね、カスタマーサクセスの一環として、コンサルティングも提供しています。
実際に、お客様にアプローチしてからサービス提供まではどのような流れになるのでしょうか。
アプローチに関しては、マーケティング活動やアウトバウンドでの営業を通じて、お客様にサービスをご紹介します。導入までは短いフローで完了し、導入後にCO2見える化の算定をお客様と一緒に行います。戦略やリスト管理の話題に及ぶことも多く、コンサルティングも同時に行っている形です。
CO2排出量の見える化は、具体的にどのような技術を用いて行うのでしょうか。
電気使用量に排出係数を掛けて算出します。例えば、火力発電の電気を使用すると、排出係数が高くなりCO2排出量は多くなります。反対に、再生可能エネルギーなど排出係数が低いものを使用すると排出量は低くなります。
「ESG Scope3」というサプライチェーン排出量については、購入製品のCO2や輸送時のCO2なども考慮し、燃料使用量や金額ベースのデータを用いて算定します。
一から行うとなると非常に難しそうですね。
そうですね。多くの企業ではノウハウも不足しており、リソースも足りていないのが現状です。
電気の種類や使用量はサービスでカバーできそうですが、輸送燃料などの算出方法についてはコンサルティングが必要になるかと思います。その辺りの切り分けは、どのように設計されているのでしょうか。
自動化できる部分は自動化し、できない部分はコンサルティングで対応しています。電気やガスなど、ある程度形式が決まっているデータはAI-OCRを用いて自動的に読み取り、計算するプログラムを実装しています。
一方、輸送に関しては、金額ベースで算出するか燃料ベースで算出するかなど、コンサルティングが必要になります。適切な算定方法を決定し、その後の管理はシステムで行うという方法を採っています。
まさしく、企業にとって外部に委託せざるを得ない業務だと思いますが、どの程度の費用対効果が見込めるものなのでしょうか。
脱炭素経営の工数を最大70%削減できると見込んでいます。Excelを使用して支援していた頃と比べて、かなりの自動化や工数削減が可能になっていますね。
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アスエネ株式会社|今後の事業展開
続いて、今後の事業展開について伺いました。
脱炭素という動きは、ここ数年で頻繁に耳にするようになったワードだと思います。ビジネスとしては新しい領域かと思いますが、アスエネ様としては今後どのような事業展開を考えていらっしゃいますか。
マーケットについて言えば、私たちが2019年に事業を始めた頃は「これは本当にビジネスになるのか」という声もありました。しかし、 当時の菅首相がカーボンニュートラル宣言をしてから、一気に波が来ました。ベンチャーキャピタルからも、「流れ自体は不可逆だ」と言われており、マーケットは確実に成長していくと考えています。
私たちとしては、国内でのマーケットのシェア拡大はもちろんですが、海外展開も非常にしやすいモデルだと考えています。脱炭素の流れはむしろ海外のほうが早いので、短期的にはアジア展開にしっかりと取り組んでいきたいと考えています。
グローバル展開となると、欧州の企業とも競合することになるのでしょうか。
そうですね。”世界の巨人たち”との競争になります。
スケール感が大きく、胸が熱くなるビジネスですね。
社会貢献性が高く、世界を本気で狙えるスタートアップとして評価していただくことが多く、私たち自身もそれを強く感じています。
アジア展開の際に、現在働いている方がアジアの拠点立ち上げに携わることも具体的にイメージされているのでしょうか。
はい。アジアは、シンガポールをハブにして各国に展開するところまで考えています。海外系のリサーチをしつつ、実際に現地の拠点立ち上げまで行っていく予定なので、興味のある方は携わっていただけるかと思います。
グローバルに活躍したい方や、新規事業拠点の立ち上げ経験を積みたい方にとっては、非常に魅力的な仕事になりそうですね。
私自身もシンガポールに行く予定です。
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アスエネ株式会社|アスエネの強みや技術
国内のマーケットを見た時に、競合になる企業はありますか?
マーケット自体がかなり過熱化してきているので、競合企業は増加している印象です。
その中で、アスエネ様の強みや特殊な技術についてお聞かせいただけますか。
スタートアップであるため、テクノロジーは私たちの強みです。
単純にシステムにデータを入力するだけでは、誤りが生じたり工数削減に繋がらない可能性がありますが、私たちは、AI-OCRなどを使用して正確性を担保しながら工数削減を実現しています。このテクノロジーを持っている点が強みの一つです。
また、ワンストップソリューションの提供も強みだと感じます。CO2の見える化だけでなく、削減までコミットすることが重要です。例えば、バイオ燃料のソリューションを持つ企業と提携するなど、自社だけでできない部分は技術を持つ企業と提携して、削減までワンストップで対応できるようにしています。
火力発電でCO2排出量が多い領域を、再生可能エネルギーに置き換えるような提案をし、提携先を紹介して実際に削減していくといったアプローチを取られている形でしょうか?
はい、その通りです。電気は最も取り組みやすいソリューションの一つですが、それを始めとしてCO2削減をワンストップで提案しています。
競合他社は、このようなワンストップでの提案はできないのでしょうか?
ノウハウが必要になるため参入障壁が高く、リソースも不足しているケースが多いと思われます。シンプルに見える化の算定システムを提供している競合他社が多いです。
人的資源の面で、コンサルティングやノウハウを伝える技術に付加価値があるということですね。
弊社のYouTubeチャンネルでは、アスエネ株式会社 COO 岩田圭弘様へインタビューを行った動画を投稿しております。アスエネ株式会社様への転職をお考えの方はぜひご覧ください。
アスエネ株式会社|採用したい人材
人材拡充のお話もありましたが、どのような人材を増やしていけると事業拡大に繋がりそうでしょうか。
現在、全ポジションで募集を行っています。業界の成長速度に採用が追いついていない状況です。
開発のバックエンドエンジニアはもちろん、ビジネスサイドでは営業、カスタマーサクセス、マーケティングなど、これらの職種で積極的に募集を行っています。
営業とカスタマーサクセスは、会社によって領域が異なると思います。アスエネ様では、具体的にどのような仕事内容が求められるのでしょうか。
営業に関しては、基本的にThe Model式で行っており、インサイドセールスとフィールドセールスの両モデルで展開しています。分業でも、一気通貫でやりたい方でも、どちらでも要望に応じて対応しています。
メインのお客様はどのような企業でしょうか。
大手企業、いわゆるエンタープライズ企業がメインターゲットです。これらの企業へのアプローチがインサイドセールスの主な役割です。
業界としては幅広く対象になるということですね。
はい、ほぼ全業界が対象となります。私自身、非常に楽しいと思っています。
そうですよね。キーエンス時代は製造業に特化していた面もあったので、幅広い業界と関わることができる点は勉強にもなりますよね。
カスタマーサクセスは、どのような技術的な部分をサポートしていく形になるのでしょうか。
カスタマーサクセスも、エンタープライズ向けとSMB(中堅・中小企業)向けで業務内容が異なります。
SMB向けでは、自社のCO2排出量に関する基礎的な部分、SaaSでいうオンボーディングが主な業務となります。
一方、エンタープライズ向けでは、元コンサルタント出身者が多く、より高度なサポートを提供しています。
クライアントの規模によって求められるサービスが変わってくるということですね。コンサル出身の方が活躍されるイメージが湧きますが、岩田さんが営業出身の方に求める経験などはありますか。
カルチャーフィットを非常に重視しています。営業経験があることを前提に、特にマネージャー以下の層には、自責思考やオーナーシップを求めています。
自ら考えてチャレンジしていくことが求められるということですね。
決まった業務ではないですし、ベンチャー企業なので、ターゲットも変わることがあります。どれだけ学習できるかが重要です。
カルチャーフィットというワードが出てきましたが、岩田さんから見て、アスエネ様はどのような風土の会社でしょうか。
候補者の方からはよく「良い人が多い」と言われます。自責思考を重視するカルチャーを前面に打ち出しているからかもしれませんが、失敗した時も他人のせいにせず、今後自分に何ができるかを考える姿勢があります。プロフェッショナリティを持った良い人たちが揃っているという印象です。
失敗からどう学んでいくか?を大切にしているということですね。
ベンチャー企業の中には、リモートワークを売りにしている会社もあれば、オフィスでのコミュニケーションを重視する会社もあると思います。アスエネ様では、実際にどのような働き方をされているのでしょうか。
職種によっては一部リモートワークも取り入れていますが、比較的多くの社員が出社しています。オフィスはフリードリンク、フリースナックを提供しており、卓球台も設置しています。木曜日はお酒を飲めるバーのようなところもあり、交流の場を設けています。心地良い環境のため出社してくれる人が多いと感じています。
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アスエネ株式会社|報酬とストックオプション
ベンチャー企業を目指す方の中には、ストックオプション(SO)を重視する方もいると思いますが、給与面についてはいかがでしょうか。
ベンチャー企業の中では比較的良い水準だと思っています。アーリーフェーズではあるため、SOもマネージャー以上には付与することもあります。オーナーシップを持ち「絶対に上場させます」という気持ちを持っている人材を歓迎しています。
組織に入って貢献し、SOで還元してもらうというイメージですね。
はい。一緒に会社を大きくして、みんなでハッピーになることを目指しています。
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アスエネ株式会社|候補者へのメッセージ
最後に、候補者の方々に向けて、仕事のやりがいや魅力についてメッセージをいただけますでしょうか。
急成長しているスタートアップですので、今後組織が拡大していく中でダイナミックな仕事に携わることができるというのが、一つの大きな魅力だと思います。
仕事をする意味や意義というところで、せっかくなら社会貢献性のある仕事がしたいという方も多いと思います。
CO2削減は人類全体の課題です。私たちの事業を通じて、次世代により良い世界を残すという、社会的意義のある仕事ができます。この点に共感していただける方には、ぜひチャレンジしていただきたいと思います。
そうですね。次世代を意識しながら仕事ができる、素晴らしいビジネスだと思います。社会貢献性を重視し、仕事に誇りを持ちたいという方々にとって、非常に魅力的な仕事になるのではないでしょうか。ぜひアスエネ様にご興味を持っていただければと思います。
よろしくお願いいたします。
本日は、アスエネ様の事業について詳しくお話を伺うことができ、非常に勉強になりました。ありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました。
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