銀行・ノンバンクで不動産ファイナンスの経験を重ねてきたAさん。次のキャリアで目指したのは、融資する側から一歩踏み込み、投資判断やアセットマネジメントに近い立場で、不動産価値の向上に関わることでした。
| 転職前 | 挑戦する方向 | |
| 企業・業界 | 銀行・ノンバンク | 世界最大級のPEファンド傘下の不動産ファンド |
| 主な経験・役割 | 不動産ファイナンス、プロダクツローン、期中管理 | 投資判断、アセットマネジメントに近い業務 |
| 活かせる強み | 案件分析、条件交渉、対外折衝、クロスボーダー対応 | 金融と不動産の両面から案件を評価・推進する力 |
出所:リメディの支援記録をもとに編集部作成。本人特定を防ぐため、社名・時期・属性・数値などの情報を一般化しています。
こんな挑戦に近い方
- 金融機関で培った経験を活かし、未経験から不動産ファンドへ挑戦したい方
- 融資・与信の立場から、投資・運用により近いキャリアへ進みたい方
- 現職の安定性だけでなく、裁量や担当領域の広がりも重視したい方
転職の背景――「融資する側」から、価値をつくる側へ
Aさんは、銀行・ノンバンクにおいて不動産ファイナンス、プロダクツローン、期中管理などに携わってきました。案件分析や条件交渉、社内外の関係者との調整を通じて、金融と不動産の双方にまたがる専門性を磨いてきた方です。
一方で、今後のキャリアを考える中で芽生えたのが、融資判断にとどまらず、投資後の運用や価値向上まで一貫して関わりたいという思いでした。これまでの経験を活かしながら、より事業に近い立場で意思決定に携わる。その選択肢として、不動産ファンドへの挑戦が浮かび上がりました。
書類通過は「当たり前」ではない
高いポテンシャルがある一方、未経験領域への転職では、即戦力性が厳しく見られます。加えて、企業の採用計画、募集のタイミング、組織とのカルチャーマッチなど、候補者側の努力だけでは決められない要素も選考結果を大きく左右します。
Aさんの転職活動も、決して順風満帆ではありませんでした。活動が長期化する中で、金融機関側のポジションも含めて可能性を広く検討しながら、不動産ファンドへの応募を継続しました。
そこで、単に応募数を増やすのではなく、Aさんの経験が各社でどのように活きるのかを整理。書面のみでは企業様から懸念されてしまう可能性のあるポイントについては、Aさんの強みをより伝えるべく、口頭補足もさせていただきました。
国内有数の不動産ファンドへ。選考突破の鍵は「再現性」の言語化
その中で選考が進んだのが、世界最大級のPEファンド傘下にある国内有数の不動産ファンドでした。当然ながら、選考難易度は非常に高く、ポテンシャルだけで通過できる環境ではありません。
選考対策では、過去の選考情報をそのまま当てはめるのではなく、Aさんの経験や志向に合わせたオリジナルの対策資料を作成しました。
- 不動産ファイナンスの経験を、投資・運用業務でどう再現できるか
- 案件分析や条件交渉の経験を、投資判断の文脈でどう伝えるか
- なぜ金融機関ではなく、不動産ファンドなのか
- 未経験領域で早期にキャッチアップする姿勢をどう示すか
これらを一つひとつ言語化し、面接で一貫したストーリーとして伝えられる状態をつくりました。
経験を活かすのか、挑戦を選ぶのか
選考が進む一方で、Aさんは最後まで迷っていました。ライフステージの変化もあり、これまでのキャリアの延長線上にあるポジションを選ぶのか、それとも不動産領域で担当範囲を広げられるポジションへ踏み出すのか。どちらにも合理性があり、簡単に答えを出せる選択ではありませんでした。
そこで、条件面だけを比較するのではなく、これまでの意思決定軸や、そもそもの転職動機を改めて整理させていただきました。Aさんが本当に実現したかったことは何か。数年後に振り返ったとき、どちらの選択に納得できるのか。エージェント自身の実体験も交えながら対話を重ね、最終的な意思決定に伴走させていただきました。
> 転職支援で大切なのは、正解を代わりに決めることではありません。候補者が自分の軸で選び、納得して一歩を踏み出せる状態をつくることです。
支援のポイント
1. 応募先を狭めすぎず、挑戦を続けられる選択肢を設計
- 転職活動が長期化する中でも、金融機関側を含む現実的な選択肢と、不動産ファンドへの挑戦を並行して検討しました。
2. 企業側の懸念を先回りし、経験の接続点を明確化
- 未経験という表面的なラベルではなく、案件分析・条件交渉・対外折衝といった経験が転職先でどう活きるかを整理させていただきました。
3. 候補者一人ひとりに合わせた選考対策
- 過去の選考情報を活用しつつ、Aさんの経験と志向に合わせたオリジナルの対策を実施しました。
4. 内定獲得だけでなく、納得できる意思決定まで伴走
- キャリアの延長と新たな挑戦の間で揺れる気持ちに向き合い、転職動機と将来像を言語化しました。
積み上げた専門性は、次の挑戦の土台になる
融資する側から、投資・運用に近い立場へ。世界水準の不動産ファンドへの挑戦は、これまでのキャリアを捨てる転身ではありません。金融機関で積み上げた専門性の射程を広げ、より大きな意思決定に関わるための一歩です。
転職活動はご縁であり、「絶対に受かる」「絶対に落ちる」と言い切れるものではありません。だからこそ、難易度の高い選考でも、可能性を正しく見立て、準備を重ね、諦めずに挑戦を続けることに意味があります。
Aさんの事例は、未経験であることが挑戦できない理由ではなく、これまでの経験を次の環境でどう活かせるかを丁寧に言語化することが、キャリアの可能性を広げることを示しています。
※候補者本人への公開インタビューではありません。本記事は、リメディに残る支援記録をもとに構成しています。
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