転職活動の進め方
コンサルティングファームへの転職を、準備から入社まで5つの段階に分けて説明します。リメディがご登録者にお渡ししている「転職活動マニュアル」をもとにしています。
全体の流れ
準備から
Phase 0
全体像をつかむ
目安 〜1週間
やること(2)
- 転職活動の全体感をつかむ
- 家族・パートナーに共有する
Phase 1
準備
目安 1〜2週間
やること(3)
- 業界・企業を選ぶ
- 応募経路を決める
- 履歴書・職務経歴書を作る
Phase 2
選考対策
目安 2週間
やること(5)
- 適性検査の勉強
- 志望動機の整理
- 想定問答の準備
- 逆質問の用意
- ケース面接の対策(必要な場合)
Phase 3
本選考
目安 4〜8週間
やること(2)
- 志望順位の整理
- 面接後の振り返り
Phase 4
内定・退職・入社準備
目安 4〜10週間
やること(4)
- 条件の交渉
- 内定の比較と受諾の判断
- 退職の意向を伝える
- 入社に向けた準備
合計 おおむね3〜5か月
期間は目安です。在職中かどうか、職種、市況によって変わります。Phase 1と2は、並行して進めるのが一般的です。
リメディがお渡しするもの
ご登録いただいた方に、段階に合わせて次の資料とツールをお渡しします。
履歴書メーカー(音声入力で作成可)
Phase 1。書く順番と項目がそろった書式です。
業界・企業研究の動画と記事
Phase 1。応募先を選ぶための下調べに使います。
優先度比較表
Phase 1・4。譲れない軸で応募先と内定を比べます。
想定問答集
Phase 2。面接の基本の質問と、答えの組み立て方です。
適性検査アプリ
Phase 2。スマートフォンから練習できます。
ケース面接の対策資料
Phase 2。解き方の型と練習問題です。
個社別の過去質問例
Phase 3。応募先ごとに、過去に聞かれた質問をまとめています。
選考後のフィードバック
Phase 3。見送りになったときの、企業からのコメントをお伝えします。
退職交渉の手引き
Phase 4。伝え方と進め方の手順です。
Phase 1 準備
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準備の質が、その後の選考を左右します。転職の軸、受ける先、応募経路、書類をここで固めます。
まず「なぜ動くか」を決める
求人を見る前に、転職の目的を固めます。ここが、すべての段階の土台になります。
- 不満(何から離れたいか)ではなく、目的(何を実現したいか)で動きます。「私は○○を実現するために転職する」と言える状態を目指します。
- 在職中に動くのが原則です。収入が途切れないので、条件の交渉で不利になりません。
目的の例:年収を上げる、やりたい業務に挑戦する、専門性を深める、裁量を広げる、働き方を変える、マネジメントを経験する、業界・職種を変える。
不満を「転職の軸」に言い換える
仕事内容・裁量
よくある不満:裁量が小さく、指示どおりに動くことが多い
転職の軸に言い換えると:課題の定義から解決まで、主体的に担いたい
よくある不満:ルーティン中心で、新しい挑戦がない
転職の軸に言い換えると:新しい手法を取り入れて、課題解決に挑戦したい
よくある不満:担当範囲が狭く、全体像が見えない
転職の軸に言い換えると:全体を見渡して動かす立場に就きたい
成長・キャリア
よくある不満:同じ業務の繰り返しで、スキルが伸びない
転職の軸に言い換えると:多様な業務を経験し、スキルの幅を広げたい
すべて見る(全11組)閉じる
よくある不満:身近に学べる先輩やロールモデルがいない
転職の軸に言い換えると:優秀な人に囲まれて、視座を高めたい
よくある不満:今の職種では、キャリアの道筋が描けない
転職の軸に言い換えると:職種にとどまらず、キャリアの選択肢を広げたい
評価・処遇
よくある不満:評価が年功序列で、基準が見えない
転職の軸に言い換えると:成果が正当に評価される環境で挑戦したい
よくある不満:成果が給与・報酬に見合わない
転職の軸に言い換えると:貢献に応じて報われる環境で働きたい
環境・働き方
よくある不満:業務の進め方や体制が古く、改善が進まない
転職の軸に言い換えると:改善が根付いた環境で、効率よく働きたい
よくある不満:リモート不可など、働き方が固定されている
転職の軸に言い換えると:柔軟な働き方で、生産性高く働きたい
よくある不満:残業や休日対応が多く、労働時間が読めない
転職の軸に言い換えると:適正な労働時間で働きたい
ポイント不満を転職の目的に言い換えて、言葉にします。これが、業界・企業選びと、選考で話す内容の軸になります。
全部100点の求人は、めったにない
住まい選びで、立地・広さ・家賃・築年数のすべてが満点の物件が無いのと同じです。何を譲り、何を取るか。優先順位を先に決めます。
年収
基本給・賞与など
ブランド
市場での評価・将来性
働き方
勤務地・働き方
業務内容
役割・専門性
業界
事業の領域・意義
職場環境
人・文化・上司
会社規模
組織の規模・成長段階
補足自己分析から始める方法もあります。ただ「やりたいことが無い」「得意なことが見当たらない」で行き詰まりがちです。やりたいことが決まっても、譲れない条件(例:年収)と合わないこともあります。転職の軸に加えて、譲れない軸を先に決めておきます。
軸を条件にして、受ける先を絞る
- 01
業界を選ぶ条件を決める
経験の親和性、譲れない軸、転職の軸を、業界選びの条件にします。
- 02
業界・職種を絞る
条件に合う業界・職種に絞ります。
- 03
企業を選ぶ条件を決める
譲れない軸と転職の軸を、企業選びの条件にします。
- 04
企業に優先順位を付ける
受ける企業を、志望の高い順に並べます。
受ける範囲は、絞るほど通りやすい
範囲を絞るほど、一社ごとの対策が深まります。話す内容にも一本の筋が通ります。数を増やしても対策が薄ければ、一社ごとの通過率は下がります。
- ◎ 本命:1業界×1職種
- 対策を一点に集中でき、軸にも迷いがありません。内定の確度がもっとも高い形です。
- ○ 現実的:1〜2業界×1職種
- 経験が近い隣の業界までなら、対策をほぼそのまま使えます。
- × おすすめしない:多業界・多職種
- 対策の量が掛け算で増え、軸がぶれて見えます。
補足業界・職種は、やりたいことと経験の親和性が重なるところを選びます。重なりがはっきりしていれば、本命の1本に集中します。不安なら、親和性の高い隣の業界を1つまで足します。職種は原則として固定します。
応募数は、逆算で決める
大事なのは応募数ではなく、面接に進める書類通過の数です。選考の数が増えるほど、一社への集中は下がります。
書類通過の目標数 = 応募数 × 書類通過率
- 一般的な例(目安)
- 書類通過率がおよそ50%なら、10社に応募して5社が本選考に進みます。
- 同じ業界の出身など(目安)
- 書類通過率がおよそ90%なら、5社に応募して4〜5社が本選考に進みます。
応募数を計算する
応募の目安10社
目標5社 ÷ 書類通過率 約50%(端数は切り上げ)
- 面接は、書類通過の2〜3週間後に集中します。日程が遠い企業は不利になりがちです。
- 書類通過が5社なら、面接は週に2社ほどのペースになります。
- 時間に余裕があれば、10社が書類通過しても問題ありません。対応できる数に合わせて、応募数を決めます。
注意対応できる選考の数を考えずに「とりあえず30社」と出すのは避けます。
4つの応募経路
エージェント
専任の担当者が伴走して支援します。
ダイレクトスカウト
採用企業から直接連絡が届きます。
リファラル
社員の紹介で応募します。
直接応募
自分で企業に応募します。
次のような方には、エージェントの利用が向いています。
- 在職中で、転職活動に割ける時間が少ない
- 初めての転職活動で、進め方に不安がある
- 年収・条件をしっかり交渉したい
- 複数の企業を並行して受けたい
- 選考の進み具合をまとめて把握したい
- 選考対策をしっかり行い、内定の確度を上げたい
エージェントを使うと、公開されていない求人の紹介、書類の添削と面接対策、年収・条件の交渉、日程の調整、市場での評価のフィードバックを受けられます。
注意情報収集・選考の管理・対策を自分で進められる方には、エージェントのメリットは小さくなります。また、面談や面接を組んでいなくても、スカウトへの返信などで「応募」扱いになる場合があります。
職務経歴書は「型」で組み立てる
- 01
職務要約
キャリアの全体像を3〜5行で書きます。強みと主な実績を先頭に置きます。
- 02
活かせる経験
応募先で再現できる経験・スキルを、要点で書きます。
- 03
職務経歴(プロジェクト単位)
プロジェクトごとに、概要・役割・メンバー構成・成果(数字)を書きます。
- 04
資格・語学
取得年やスコアまで書きます。
- 05
自己PR
強みを実績で裏づけ、応募先での貢献につなげます。
抽象的な言葉は、誰でも書けて確かめようがありません。並べても評価されない例です。
- 論理的思考力がある
- コミュニケーション力が高い
- リーダーシップを発揮した
- 主体性をもって取り組んだ
- 柔軟に対応した
補足構成は、エージェントの書式に沿えば十分です。完成したら添削を頼み、伝わりにくい箇所をなくします。
再現性は「具体」で示す
抽象的な書き方:[エンジニア]性能を改善した
具体的な書き方:応答時間を800msから120msに短縮(-85%)
抽象的な書き方:[営業]売上に貢献した
具体的な書き方:新規開拓で、担当売上を1.2億円から2.5億円に
抽象的な書き方:[コンサル]プロジェクトに貢献した
具体的な書き方:売上500億円規模のPMI(統合)を主導
抽象的な書き方:[企画]業務を改善した
具体的な書き方:承認フローを作り直し、リードタイムを40%短縮
数字が出にくい職種でも、規模(売上・利用者数・プロジェクトの規模)、役割、打ち手、前後の変化で具体的に書けます。大事なのは、客観的に分かる形で再現性を示すことです。
書き忘れやすい実績
マネジメント経験
人数・期間・役割
- 30名の部門を統括・P&L管理
- 5名のチームを1年リード
プロジェクトの規模
予算・売上・期間・人数
- 予算50億円・全社変革を統括
- 関係者50名の案件に参画
カウンターパート
誰と(役職・部門)
- 先方CEO・役員会に提言
- 部長クラス10名に提案
役割
任された範囲(論点・工程)
- 構想から実行までの責任を担う
- 要件定義から運用まで一貫して担当
規模感
利用者数・取引量・店舗数
- 店舗200・年商50億円
- DAU30万・月1万取引
技術・手法
使った技術・手法・ツール
- AWS・Python
- SQL・Tableau
提案・受注の実績
提案を担当した案件の獲得
- 5億円の提案を主導し受注
- 提案資料とRFP対応で追加受注
資格・語学
語学・会計・専門資格
- MBA・米国公認会計士
- TOEIC900・簿記2級
Phase 2・3 選考対策と本選考
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面接で話す内容を固め、模擬面接とケースの練習で準備します。書類選考から内定承諾の期日までの流れを、先に知っておきます。
1社あたり、おおむね5〜6週間
あくまで目安で、企業によって前後します。複数の企業を受けるときは、この流れをそろえて進めます。
- 01
書類選考1日〜1週間
経歴と実績が確認されます。
- 02
適性検査約1週間
基礎的な能力(言語・計数)と、性格・考え方の傾向を見られます。行わない企業もあります。
- 03
一次面接約1週間半
経験の再現性、人柄・コミュニケーションを見られます。
- 04
二次面接約1週間半
社風に合うか、志望度の深さを見られます。
- 05
内定承諾の期日まで約1週間
この間に、入社するかを決めます。
補足内定承諾の期日が大事です。第一志望の選考が遅れると、他社の承諾期日が先に来て、比べられなくなります。
注意承諾の期日は、企業や時期によって違います。内定の翌日が期日になることもあります。
選考対策の進め方
- 01
適性検査書類通過・面接の前
応募先で出る形式を確かめて対策します。出題の形式は企業ごとに違います。
- 02
面接(想定問答集をもとに)書類通過・面接の前
基本の質問は深く掘り下げられます。答えに「なぜ」を2〜3回重ねて準備し、模擬面接で面接官の視点からの指摘を受けます。
- 03
ケース面接(ある場合)書類通過・面接の前
本や動画で解き方の型を学び、模擬面接で本番と同じ形で練習します。時間配分と説明の仕方も練習します。
- 04
個社対策書類通過の後
企業・面接官ごとに、聞かれそうな質問を想定して準備します。エージェントが過去の質問の記録を持っていれば、積極的に受け取ります。
補足1〜3は並行して始めます。4は、書類通過の後、面接の前に行います。
個社別の対策は、過去の質問で傾向をつかむ
選考の流れや、よく聞かれる質問は、企業・職種ごとに違います。過去にどんな質問が出たかを押さえておくと、準備の的を絞れます。リメディでは、応募先ごとの過去の質問例をまとめてお渡しします。
ケース面接は「解き方の型」を先に決める
ケース面接では、正解よりも考え方を見られます。
- 01
前提を確認する
問いの定義・ゴール・範囲を、最初に確認します。いきなり計算しません。
- 02
構造化する
もれなく重なりなく分解します。例:市場規模=人口×普及率×単価、売上=客数×客単価×頻度。
- 03
数字を置く
仮定を示して概算します。人口1.2億人・世帯5,000万など定番の値を覚え、桁を外さないようにします。
- 04
示唆を出す
突っ込まれても答えられる施策を示します。
よく出るテーマは、解き方の型を事前に決めておきます。
- 利益率:1-コスト÷売上
- 新規参入:市場の魅力度×自社の強み×成功の確度
- M&A:事業価値×コスト×リスク
Phase 4 内定・退職・入社準備
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内定の承諾から入社までを、順番に進めます。円満に退職し、入社後に活躍する姿を描いておきます。
- 01
退職の交渉
承諾したら、まず直属の上司に口頭で伝えます。就業規則の予告期間を確かめ、前向きに簡潔に伝えます。
- 02
業務の引き継ぎ
引き継ぎの資料を、自分から用意します。自分しか分からない業務は、文書にしておきます。
- 03
有給休暇の消化
取得は権利です。退職日と最終出社日から逆算し、早めに調整します。
- 04
入社の準備
必要な書類をそろえ、入社後の最初の90日の動き方を考えます。
ポイントこれまでの経験から来るこだわりは、いったん手放します。会社ごとに、物事の進め方は違います。
補足引き止めや条件の提示があっても、承諾した意思を簡潔に伝え続けます。円満な退職は、今後の評判にもつながります。引き止めへの対応は、エージェントにも相談してください。
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