
監修者
リメディ株式会社 ヘッドハンター
飯田 貞大 | IIDA Sadahiro
早稲田大学を卒業後、三菱UFJ銀行に新卒入社。4年間の勤務期間でベンチャーから上場企業まで500社以上の法人を担当。また、オーナー社長の相続、事業承継提案や個人の資産形成提案等にも従事。その後、2020年4月にプルデンシャル生命保険に転職。2年半営業として社内表彰を受賞する等活躍。その後マネージャーに昇格し、新規の採用と育成に従事する中で、200名を超える転職相談を実施。現在は自身のキャリアチェンジの経験も踏まえ、ハイキャリア層への転職サポートを行う。
SaaS営業の年収を一つの平均で示すのは困難です。公的統計にはSaaS営業だけの独立分類がなく、企業の募集要項もインサイドセールス、フィールドセールス、エンタープライズ、既存深耕など異なる責任を含みます。
本記事では、厚生労働省job tagの近接分類と、2026年8月に確認した企業公式求人を分けて読みます。平均、募集レンジ、自分の見込み提示額を混ぜないことが、年収比較の出発点です。
SaaS営業の年収は一つの平均では判断できない
まず押さえたい数字は二種類です。近接する公的職種の全国参考値と、個別企業が特定の募集で示す提示幅です。母集団も用途も違うため、横一列の相場表にしないでください。
| 数字 | 確認できること | 確認できないこと |
|---|---|---|
| 公的な近接分類 | 広いIT営業職の全国的な参考値 | SaaS営業だけの平均、役割別年収 |
| 公式求人レンジ | その企業・役割の募集条件 | 応募者全員の提示額、社員平均 |
| 複数求人の観測幅 | 今回確認したsampleの下限と上限 | 市場の平均、中央値、個人の予測 |
| オファー条件 | 自分に提示された役割と報酬 | 入社後の昇給や賞与の将来額 |
今回確認した公式募集sampleの提示幅は400.8万〜1,000.8万円です。ただし、複数企業・複数役割の最小下限と最大上限をつないだだけで、連続した給与表ではありません。上限1,000.8万円をSaaS営業経験者の標準提示額とは読めないと理解してください。
年収を判断するときは、金額の横に、顧客規模、商談の発生源、契約前後の担当、商品数、販売期間、目標、固定・賞与・変動の構造を書きます。責任が違う求人を金額だけで比べると、自分に合う仕事を見失います。
現在年収と比べる場合も、基準をそろえます。現職が残業代や業績賞与を含む実績額で、新しい求人が将来の想定額なら、そのまま差を計算できません。固定部分、前年実績、将来条件を別の行に置き、確定している範囲を比較します。
求人の年収幅が広い理由は、複数等級、複数役割、経験差、勤務地などさまざまです。幅が広いこと自体を良い・悪いと判定せず、自分が想定される職務と等級を選考で確認します。open positionなら、配属候補が固まるまで個人の条件を推測しません。
公的参考値659.4万円の読み方
厚生労働省job tagの「コンサルティング営業(IT)」は、2026年8月10日時点で全国の賃金(年収)659.4万円を表示しています。令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工した値で、同じ画面には労働時間162時間、年齢42.2歳も示されています。
この分類は、顧客の方針や課題を把握し、情報システムやサービスを提案する仕事で、SaaS営業に近接します。しかし、SaaS企業だけ、あるいはIS・FSだけを集計した数字ではありません。受託開発やほかのITサービス営業を含む広い分類として扱います。
- 659.4万円を「SaaS営業の平均年収」と書き換えない
- 全国の年齢42.2歳を、若手転職者の条件へ直接適用しない
- 公的平均と個別求人の上限を比較して、高い・低いと断定しない
- 勤務地、企業規模、役割、経験の違いを残す
- 個人の提示額は選考とオファー書面で確認する
公的参考値の役割は、個別求人だけを見たときに視野が狭くなるのを防ぐことです。自分の現在年収との単純な差ではなく、次の職務が広いIT営業分類の中でどの責任を持つかを考える材料にします。
年齢別や経験年数別の情報を見る場合も、SaaS営業固有の昇給曲線として使いません。公的分類と個別企業の等級制度は別です。応募先の役割、等級、評価、昇給時期を選考窓口に確認してください。
勤務地別の数字を見る場合も、地域差だけでなく、企業、役割、sample数の違いが混ざります。生活費や通勤条件は自分の判断材料ですが、公的な都道府県別数字から個別企業の提示額を予測しないでください。統計は背景、offerは個別契約という区別が必要です。
公的統計の更新年も確認します。画面の現在日ではなく、どの統計調査に基づくかを見ます。本記事では令和7年賃金構造基本統計調査と明記された値を使っています。将来数字が更新されたら、同じ分類・同じ出典かを確認してから比較してください。
企業公式求人で確認した提示年収の例
公式求人は、現在の募集条件を具体的に読める一方、一社・一役割の情報です。確認時点と仕事内容を一緒に示し、市場全体の代表値にはしないでください。
| 企業・募集例 | 確認時の提示年収 | 報酬・仕事の注記 |
|---|---|---|
| マネーフォワード セールスopen position | 400.8万〜1,000.8万円 | 複数のセールス役割を含む幅。個人提示額ではない |
| ポーターズ SaaSセールス | 478万〜718万円 | 月給35万〜55万円、賞与58万円の確認例 |
| Hubble Field Sales | 500万〜1,000万円 | 昇給年2回、業績連動賞与。チーム目標を説明 |
| HEROZ AI SaaS Field Sales | 650万〜900万円 | 賞与年2回、SaaS法人営業経験等を要件 |
上の表は2026年8月の公式採用情報を基にしています。求人は更新・終了するため、応募時は企業公式ページで再確認してください。また、レンジ幅には等級、経験、役割の違いが含まれ得ます。上限だけを自分の見込み額に置き換えないことが重要です。
HEROZの例では新規法人開拓に加え、営業の仕組みづくりが仕事内容に含まれます。Hubbleの例ではチーム目標が説明されています。同じField Salesでも、目標と担当範囲は一致しません。
金額が同程度でも、固定残業手当、賞与、変動報酬、昇給時期が違えば、毎月の受取と年次の変動は変わります。募集要項の注記を読み、オファー時に自分へ適用される内訳を確認してください。
求人が現在も掲載されていても、配属、等級、報酬条件は選考中に変わる可能性があります。記事表は候補発見の材料にとどめ、応募ボタンを押す前とofferを受ける前に公式募集を読み直します。過去の確認例を現在条件の保証にしないでください。
企業間で比較するときは、勤務地や働き方も別欄に置きます。remote手当、通勤、転居、勤務時間は金額だけでなく生活へ影響します。ただし、福利厚生をすべて現金換算して想定年収へ足すと、利用しない制度まで価値として数えることになります。
IS・FS・AEで年収を単純比較できない理由
IS、FS、AEは、企業間で共通の等級名ではありません。freeeの公式採用ページではISが顧客課題を聞いてFSへ情報を渡し、FSが経営課題と将来像を提案する流れが紹介されています。ただし、別企業のFSが自ら新規接点を作る例もあるため、個別の職務確認が必要です。
| 役割名 | 年収比較で見る責任 | 確認しないと分からないこと |
|---|---|---|
| IS | 対象選定、接点、商談化、施策改善 | 問い合わせ中心か新規開拓か |
| FS | 課題探索、提案、条件調整、契約 | 自ら商談を作るか、契約後まで担うか |
| AE | 担当顧客全体の新規・既存提案 | 新規専任かaccount全体か |
| Enterprise | account plan、複数関係者、長い販売期間 | 技術・法務・導入支援との分担 |
| Customer Sales | 既存利用からの追加提案 | CSとの境界、継続と売上の目標 |
役割名を上下関係として並べず、担当責任と等級を分ける必要があります。ISでもtarget設計や組織立ち上げを担う場合があり、FSでも標準化された商談だけを担当する場合があります。優先すべきは、個別求人の仕事内容と必要経験です。
管理職候補なら、個人商談の有無、目標設計、予測、案件review、育成、採用、評価のどこまで担うかを確認します。チーム人数が多いだけで報酬を予測せず、任される意思決定と提示等級を対応させます。
職種を移るときは、肩書の変化だけで年収上昇を期待しないでください。ISからFSへ移るなら契約責任、SMBからEnterpriseへ移るなら販売期間と複数関係者、playerからmanagerへ移るなら組織成果の証拠が必要になります。
同じ会社内の異動例があっても、自分にも同じcareerが用意されるとは限りません。現在募集するroleで得られる経験、異動判断の条件、過去例の頻度を分けて聞きます。将来の肩書を現在の報酬条件へ織り込まないことが安全です。
外資系や海外SaaSという区分でも、報酬構造は企業とroleで異なります。英語のjob title、OTE、equityという用語だけで高低を判断せず、国内雇用契約でのbase、variable、支給通貨、評価期間、退職時の扱いを確認します。
SaaS営業の転職難易度と年収レンジの関係
転職難易度は、年収レンジの高さだけでは決まりません。求人ごとに求める顧客規模、担当工程、開拓方法、業界知識が異なるためです。提示額と、自分が証明できる責任範囲を同じ行で比較してください。
| 求人側の条件 | 選考で示す証拠 | 年収を見るときの注意 |
|---|---|---|
| SaaS法人営業の経験年数 | 担当顧客、商材、目標、本人寄与 | 年数だけで上限適用とは限らない |
| 新規開拓や仕組みづくり | 接点の作り方、改善前後、定着方法 | 未整備な責任も仕事内容に含めて比べる |
| 大企業向け提案 | 販売期間、関係者、決裁支援 | 顧客規模だけで高年収を断定しない |
| チーム成果や管理経験 | 目標設計、予測、育成、採用業務 | 個人売上と組織責任を分ける |
たとえばHEROZの確認例は、SaaS法人営業の経験に加え、新規業界を自ら開拓する役割を示しています。Hubbleの確認例は、顧客課題の合意から提案、稟議支援、契約までを職務に含めています。どちらもField Salesですが、同じ準備だけで選考を比べることはできません。
必須条件に一部届かない場合も、隣接経験を分解しましょう。無形法人営業なら課題探索と複数関係者、既存深耕なら利用状況を起点にした追加提案、管理職なら個人数字と組織成果を分けます。不足を隠さず、応募先で再現できる経験と学習が必要な範囲を示すことが判断材料になります。
顧客規模と販売期間で変わる責任
SmartHRの公式セールス紹介は、顧客の従業員規模に応じて営業職を分け、大企業向けでaccount planning、中長期の関係構築、複数関係者、決裁支援を挙げる構成です。顧客規模が大きいほど必ず高年収とは言えませんが、仕事の複雑さを比較する材料にはなります。
| 条件 | 仕事で変わる点 | 年収交渉で示す証拠 |
|---|---|---|
| 多数の小規模顧客 | 案件数、短い判断時間、標準化 | 優先順位、短期間の課題把握、process改善 |
| 中堅顧客 | 部門横断、複数product、提案設計 | 課題整理、共同提案、案件管理 |
| 大企業 | 長い販売期間、法務・購買・IT、決裁 | account plan、関係者、予測更新 |
| 営業立ち上げ | target、提案、CRM、reviewの設計 | 仕組みを作り定着させた事実 |
| 既存深耕 | 利用状況、更新、追加提案 | 顧客価値と売上をつないだ事実 |
大企業向けでは、利用部門、経営層、IT、法務、購買などの懸念を順番に解く仕事です。小規模顧客向けでは、多数の案件から優先順位を付け、個別対応を増やしすぎずに価値を伝えます。難しさの種類が異なるため、自分の経験条件を数字の横に置くことが必要です。
販売期間は、短ければ簡単、長ければ高度という意味ではありません。短い案件を安定して進める運用と、長い案件で予測を更新する運用は別の技能です。現在の担当社数、平均的な販売期間、主な関係者を棚卸ししてください。
商品が単一か複数か、SaaSだけかserviceと組み合わせるかも責任を変えます。複合提案では、顧客課題から必要な範囲を決め、専門担当を巻き込む力が要ります。証拠にしたいのは、知識量ではなく、提案範囲を判断した案件です。
固定給・賞与・変動報酬を分けて確認する
想定年収は一つの数字に見えても、中身は異なります。毎月の固定給、固定残業手当、賞与、業績連動、個人変動、stock optionを分けます。現金年収と将来価値が不確定な権利を同じ列に足さないでください。
| 項目 | 募集要項・面談で確認 | 判断 |
|---|---|---|
| base | 月給、基本給、固定手当 | 毎月の固定部分 |
| fixed overtime | 含まれる時間、金額、超過分 | 月給の内訳 |
| bonus | 固定/業績連動、時期、在籍条件 | 初年度と平年の差 |
| variable | 対象目標、支給頻度、上限、入社時扱い | 変動を許容できるか |
| salary review | 評価期間、昇給時期、等級 | 入社後の見直し条件 |
| equity | 付与条件、権利確定、行使条件 | 現金年収と分離 |
ポーターズの確認例は月給と賞与を分け、Hubbleの確認例は昇給機会と業績連動賞与を明記しています。同じ提示年収でも内訳は同じではありません。自分に適用される数字はオファー書面で確認します。
変動報酬がある場合は、目標達成時の考え方だけでなく、territoryや担当企業の割り当て、team連動、返品や解約時の扱いも確認します。非公開の比率を他社例から補わないでください。入社初年度の立ち上がり期間に特別な扱いがあるかも聞きます。
stock optionは、付与される可能性と、実際の現金価値を分けます。付与数、権利確定、行使価格、退職時の扱いなど書面条件が揃うまで、提示年収に足して比較しません。
初年度は、入社月、賞与算定期間、立ち上がり期間によって平年と違う場合があります。年収を12で割った金額が毎月支給されるとは限りません。初年度の固定支給、変動条件、次回評価日を確認し、生活設計は保守的な数字で行います。
昇給年2回と書かれていても、毎回の昇給を意味しません。評価機会の回数、等級変更の条件、入社直後の対象可否を確認します。「年に何回見直すか」と「いくら上がるか」を分けて理解してください。
経験別に年収評価へつなげる証拠
年収交渉では、現職の年収だけでなく、応募先の責任に対応する経験を示します。売上実績は重要ですが、顧客条件、担当工程、自分の寄与、再現processがなければ比較できません。
| 経歴 | 示す証拠 | 避けたい説明 |
|---|---|---|
| 法人営業 | 顧客課題、無形提案、複数関係者、継続 | SaaS経験を経験済みに見せる |
| IS | target、仮説、商談化、引き継ぎ、施策改善 | 接点数だけ |
| FS | 提案、販売期間、契約、予測、失注改善 | 達成率だけ |
| Enterprise | account plan、決裁、法務・IT・購買 | 顧客名の知名度だけ |
| 既存深耕 | 利用状況、追加課題、更新、拡張 | 追加売上だけ |
| manager | 目標設計、forecast、review、育成、採用 | team売上を個人実績にする |
数字は、目標、結果、比較期間、担当社数、商談の発生源と一緒に示します。市場の追い風や強いbrandの影響があれば外部要因として分けます。成果を小さく見せないためではなく、再現可能な部分を明確にするためです。
SaaS未経験者は、契約後の継続課金を担当したと装わず、現職で顧客の利用や継続を見た範囲を示します。未経験のSaaS指標、商品知識、分業運用は学習計画にし、育成内容と立ち上がり基準を求人で確認します。
経験者も役割名だけでは不足です。SMBからEnterpriseへ移るなら複数関係者と長い販売期間、inbound中心からoutboundへ移るならtarget設計、playerからmanagerへ移るなら組織成果の証拠が必要です。
成果がteam単位の場合は、teamの目標・結果と、自分が担った判断を分けてください。案件reviewを変えた、商談の引き継ぎ項目を整えた、特定市場のapproachを設計したなど、自分の行動とteamの変化をつなげます。team成果を個人売上として見せないことが信頼につながります。
守秘義務で売上額を出せない場合は、比較期間、目標に対する進捗、担当社数の帯、案件の複雑さなど、勤務先の規定に沿う範囲で示します。数字を出せないことを補うために、記憶が曖昧な割合を作らないでください。
SaaS営業の年収交渉を準備する
交渉は希望額を強く繰り返すことではありません。応募先の仕事内容、提示等級、自分の証拠、報酬内訳をそろえ、差分を確認します。ここはリメディの見解ですが、年収額より先に、どの責任へ何の証拠を出すかを決めると話し合いが具体化します。
- 求人の必須・歓迎要件と、自分の案件事実を対応させる
- 顧客規模、担当社数、販売期間、関係者を記録する
- 目標、結果、比較期間、teamと本人の寄与を分ける
- 未達や失注から変えたprocessも一件用意する
- 希望額は固定・賞与・変動のどこを指すか明確にする
- 現在年収と希望年収の根拠を説明する
- 職種、等級、報酬内訳をオファー書面で確認する
現職の報酬を「正しく評価されていない」と下げる必要はありません。企業や事業modelによって、報酬の付き方は変わります。次の役割で増える責任と、自分が既に持つ証拠を中立に説明してください。
複数社のofferを比較する場合は、総額だけでなく、base、bonus、variable、勤務地、働き方、試用期間、担当責任を同じ表にします。支給条件が異なる項目を、すべて確定金額のように足さないでください。
提示額が希望に届かない場合は、金額だけで即答せず、等級、期待役割、評価後の見直し時期を確認しましょう。ただし、将来の昇給を約束として受け取らず、現在書面にある条件で生活とcareerの判断を行います。
希望年収には、最低条件と目標条件を自分の中で分けます。どちらも根拠は生活費だけでなく、応募roleの責任、市場の公式募集、自分の経験から説明します。選考初期とoffer時で前提が変わったら、希望条件も更新してください。
交渉内容は、選考窓口と現場責任者の役割を分けます。仕事の期待は現場、等級や契約条件は選考窓口へ確認することがあります。口頭で合意した重要条件は、offer書面に反映されているかを最後に見直します。
年収だけで求人を選ぶリスク
高い提示幅は魅力的ですが、年収だけでは、毎日の営業、成果を出す前提、入社後のcareerを判断できません。確認したいのは、金額の差が、責任・変動・販売環境のどの差から生まれるかです。
- 上限額を自分の提示額として資金計画を立てる
- 固定給とvariableを分けない
- 顧客規模と販売期間を見ない
- 商談が供給されるか、自分で作るかを見ない
- 契約後の責任と解約・拡張の目標を見ない
- 営業processの立ち上げ責任を見ない
- stock optionを現金年収と同じに扱う
- 次のcareerに必要な経験を見ない
年収が上がっても、期待される顧客規模や商談創出が未経験で、育成体制も確認できていなければ、立ち上がりのriskは高まります。反対に提示額だけ低く見えても、固定給中心か、等級の見直しがどう行われるかで意味が変わります。
「高いか低いか」より「何の責任に対する条件か」を先に問います。勤務地、勤務制度、福利厚生も金額に換算しすぎず、自分に必要な条件として別に比較してください。
SaaS営業求人の年収比較シート
候補を三社程度選び、同じ項目で比較します。求人の事実、自分の証拠、未確認を列で分けると、期待で空欄を埋めにくくなります。
| 項目 | 求人の事実 | 自分の証拠 | 確認状態 |
|---|---|---|---|
| 顧客 | 規模、業界、相手部門 | 担当社数、関係者 | 求人/面談 |
| 担当工程 | 発掘から拡張のどこまで | 経験済みの工程 | 求人/面談 |
| 目標 | 個人/チーム、指標、期間 | 比較可能な実績 | 面談 |
| base | 月給、基本給、固定手当 | 希望する固定部分 | offer書面 |
| bonus/variable | 条件、時期、上限 | 許容する変動 | offer書面 |
| 等級 | 期待役割、評価、見直し | 対応する経験 | 面談/書面 |
| career | 専門、管理、企画、他役割 | 次に得たい経験 | 面談 |
希望額を一つだけ書くのではなく、固定部分、変動を含む総額、譲れない条件を分けます。未確認はゼロ円でも満額でもなく、未確認のまま残すことが重要です。
選考後は、職務内容の説明と提示条件が対応しているかを見直します。採用時のroleがopen positionだった場合は、配属職種と担当責任が確定しているかを確認します。複数役割を含む広いrangeを、そのまま比較表へ転記しないでください。
自分で進める場合と相談で整理が早い場合
求人の責任と報酬内訳を分け、自分の証拠を対応できるなら、自分で比較と交渉準備を進められます。一方、role変更と年収変更が同時に起き、どの経験が評価されるか分からない場合は、希望額を決める前に経験の対応を整理するほうが安全です。
| 自分で進めやすい | 相談で整理が早い |
|---|---|
| 求人の役割と自分の経験が対応する | SaaS未経験で隣接経験の評価が不明 |
| base、bonus、variableを分けられる | 複数社で報酬構造が大きく違う |
| 顧客規模、販売期間、寄与を説明できる | team実績から本人の寄与を切り分けにくい |
| offer書面の確認項目を持っている | open positionで配属と等級が未確定 |
| 得たい経験と譲れない条件が明確 | 年収とcareerの優先順位が衝突する |
リメディへ相談する場合は、募集要項、現在の職務経歴書、報酬内訳を用意し、どの責任と金額の対応が分からないかを示してください。高い求人を選んでもらうのではなく、比較条件と交渉証拠を検証すると、別の求人にも応用できます。
SaaS営業の年収についてよくある質問
SaaS営業の平均年収はいくらですか
SaaS営業だけを独立集計した公的平均は確認できません。近接するjob tag分類は659.4万円ですが、広いIT営業を含む参考値です。個別求人と自分のofferを分けて判断してください。
ISよりFSのほうが年収は高いですか
一律には言えません。商談創出、対象設計、契約、既存拡張、管理責任など、企業ごとの担当範囲と等級を確認する必要があります。
求人上限に近い年収を提示されますか
求人rangeは複数等級や経験を含む場合があり、上限提示を意味しません。職務、等級、経験評価、報酬内訳は、選考とoffer書面で確認してください。
年収交渉では何を準備すべきですか
顧客規模、担当工程、販売期間、目標と結果、自分の寄与、process改善を整理してください。架空の数字を足さず、勤務先の規定に沿う事実だけを使います。
変動報酬はどう比較しますか
確認項目は、対象目標、支給頻度、上限、team連動、入社時扱いです。非公開の比率は推定せず、固定給と別の列に置きます。
まとめ
SaaS営業の年収は、公的な近接分類、企業公式求人、自分のofferを分けて読む必要があります。役割名や上限額だけでなく、顧客、担当工程、販売期間、目標、base、bonus、variableを確認してください。金額と責任の対応を明らかにし、自分の経験証拠で比較することが、年収判断と交渉の土台になります。

