
監修者
リメディ株式会社 ディレクター
馬越 雄司 | MAGOSHI Yuji
神戸大学を卒業後、阪急阪神ホールディングスに新卒入社。経理事業部に配属となり、グループ企業5社を担当。担当企業の決算業務や税務、IFRS改正対応業務に従事。
その後リクルートに転職しキャリアアドバイザーとして、候補者様に徹底的に向き合いながら、20代から50代まで様々な業界・職種の方のキャリア支援に従事。結果として、新人賞をはじめ、顧客価値貢献・チーム貢献に関する複数の賞を受賞。
現在はディレクターとして、M&A業界、戦略・総合コンサルティングファーム、メガベンチャー企業に特化した転職サポートを行い、業界トップクラスの支援実績を誇る。
グッドパッチの評判を判断する際は、柔軟な働き方だけでなく、クライアントワークの負荷と求められる専門水準まで確認する必要があります。2026年9月時点の公式情報では、残業は月20〜30時間程度に収まるよう管理され、2025年8月期有報に記載された年間平均額は784.1万円です。
一方で、案件の繁忙期には負荷が高まることや、過去の組織課題、変化が続く会社ならではの不安定さも会社自身が説明しています。応募判断の材料として、口コミの印象ではなく、有価証券報告書と公式採用情報から確認できるリスクを整理します。
本記事のポイント
応募前に確認したい不安材料は何ですか?
主に、クライアントワークの負荷、専門水準の高さ、過去の組織課題を不安視する人がいるためです。公式採用ページも、成果を出すために考え続ける負荷や、変化に伴う不安定さを認めています。ただし、会社固有の離職率など、公式に確認できない数値まで事実として扱うのは適切ではありません。
残業や勤務時間はどの程度ですか?
公式採用FAQによると、残業は月20〜30時間程度に収めるよう管理され、休日出勤は基本的に避ける方針です。ただし、これは部署別の実績値ではありません。案件の繁忙期や顧客先への出社頻度は、面接で希望職種の実態を確認してください。
離職率は公表されていますか?
2026年9月時点で、グッドパッチの最新の離職率は公式資料から確認できません。2025年8月期の有価証券報告書にある平均勤続年数は3.1年ですが、これを離職率へ読み替えることはできません。配属予定チームの直近の退職者数や理由を質問する方が、応募判断に役立ちます。
リモート勤務やフレックス勤務は可能ですか?
コアタイムなしのフルフレックスが導入され、オフィス勤務と自宅勤務を選択できます。ただし、チームで議論するための出社日や、案件によって週2日ほど顧客先へ出社する場合があります。完全在宅を前提にせず、担当案件の条件を確認しましょう。
平均年収はいくらですか?
2025年8月期の有価証券報告書では、提出会社単体の年間平均額は784.1万円です。賞与と基準外賃金を含む全社平均であり、応募者の想定年収ではありません。職種、等級、役割に応じた条件を求人票とオファー面談で照合してください。
どのような人に向いていますか?
曖昧な課題を言語化できる人
依頼された制作物を仕上げるだけでなく、事業とユーザーの課題を定義したい人に向きます。
他職種と判断をつくれる人
デザイナー、エンジニア、PdM、顧客などと選択肢を比較し、合意形成を前に進める力が必要です。
自律して学び続けられる人
会社任せの研修を待つより、自らフィードバックを取りに行き、専門性を更新できる人と相性がよいでしょう。
グッドパッチとはどんな会社か
グッドパッチは、UI/UXデザインを起点に企業変革やプロダクト開発を支援する会社です。画面制作だけを請け負うのではなく、経営・事業戦略、ビジネスモデル、ブランド体験、組織、ソフトウェア開発まで扱います。
| 項目 | 公式情報 |
|---|---|
| 正式社名 | 株式会社グッドパッチ |
| 創業時期 | 2011年9月 |
| 本社 | 東京都渋谷区鶯谷町3-3 VORT渋谷South 2階 |
| 代表者 | 代表取締役社長 土屋 尚史 |
| 連結の在籍者 | 286名(2026年5月末) |
| 上場市場 | 東京証券取引所グロース市場(証券コード7351) |
応募者にとって重要なのは、デザインの対象が制作工程に限られない点です。課題定義や検証、組織への働きかけまで担いたい人には機会がある一方、担当範囲を狭く固定したい人は仕事内容を細かく確かめる必要があります。
グッドパッチへの転職前に把握すべき4つのポイント
グッドパッチの公式採用ページは、魅力だけでなく、自社に向けられる懸念にも答えています。会社側の説明であることを踏まえつつ、応募前の確認項目へ変換しましょう。
クライアントワークの繁忙と残業管理
クライアントワークでは、納期や意思決定者との調整が重なり、繁忙期に負荷が上がる可能性があります。福利厚生ページも、繁忙期には残業が発生すると明記しています。
同時に、採用FAQでは残業を月20〜30時間程度に収めるよう管理し、休日出勤を基本的に避ける方針です。全社方針と希望部署の実績を分けて確認してください。
面接では「直近3カ月のチーム平均と繁忙月の残業」「納期が重なった際の人員調整」「休日対応の発生条件」を聞くと、制度が現場でどう運用されるかを把握しやすくなります。
専門水準と継続学習
グッドパッチは、デザインへの関心だけでなく、職種ごとの専門性と成果を求める会社です。公式ページでも、求められる水準が低くないという懸念に答えています。
社内には約4万本の記事やデザインナレッジが蓄積されていると説明されています。ただし、情報量が多いことと、個人に合った研修が自動で用意されることは同じではありません。
何を学ぶかを自分で定め、周囲へレビューを求める姿勢が必要です。入社後3カ月の期待成果と、上司・同僚からフィードバックを受ける頻度を確認しましょう。
変化する組織と定着性の確認
公式採用ページは、過去に組織課題があったことを隠さず説明し、現在も変化を続ける会社ならではの不安定さがあるとしています。これは改善を約束する証拠ではなく、応募者が見極めるべき材料です。
最新の会社離職率は公開されていません。平均勤続年数3.1年だけで「定着している」「離職が多い」のどちらも判断できません。
配属予定組織の人数推移、直近1年の退職理由、マネージャーの交代、組織変更の頻度を質問し、自分が許容できる変化の大きさと比べてください。
柔軟性と成果責任
フルフレックスやリモート勤務は、生活に合わせて時間と場所を調整しやすい制度です。一方、自由度が高いほど、進捗や判断を可視化し、必要な対話を自ら設定する必要があります。
顧客先への出社が必要な案件もあるため、求人票の「リモート可」だけで働き方を決められません。配属案件による例外条件を確認しましょう。
自宅勤務の頻度、固定出社日、顧客先までの移動、勤務時間外の連絡ルールを具体的に聞けば、制度と日常の差を見つけやすくなります。
グッドパッチの働き方とワークライフバランスの実態
残業時間は案件のリズムと併せて見る
公式採用FAQの月20〜30時間という目安は、働き方を比較する出発点になります。ただし、職種別・部署別の分布ではないため、毎月同じ時間に収まる保証ではありません。
一人が担当するプロジェクトは1〜2件が多く、大規模案件では1件に専念する場合があります。平均プロジェクト期間は約9カ月とされ、短期の山場と長期の改善が混在します。
案件数だけで負荷を推測せず、担当範囲、意思決定者の数、並行する会議、繁忙の予測可能性を確認してください。残業の量に加え、時間を自分で調整できる余地も判断材料です。
リモート・出社・フルフレックスの条件
コアタイムのないフルフレックスで、オフィス勤務と自宅勤務を選択できます。自宅からオフィスまで100kmを超える場合は、フルリモートの自宅勤務も選択可能です。
遠距離の自宅勤務者が出社する際は、交通費・宿泊費・日当が月15万円まで補助されます。一方で、案件によって顧客先へ週2日ほど出社する可能性があります。
居住地を決める前に、制度の対象条件と希望職種の出社パターンを人事へ確認してください。制度があっても、顧客との契約やチーム運営によって日程は変わります。
休暇・家族・健康支援
勤続3年ごとに、最大10日間の有給休暇またはリフレッシュ支援金を選べる「3X Vacation」があります。家族の通院付き添いや学校行事などに使えるファミリーサポート休暇は年5日の特別有給休暇です。
制度の有無だけでワークライフバランスを判断せず、取得のしやすさも確認しましょう。直近の取得例と引き継ぎ方法を質問すれば、実際の運用を把握できます。
副業は申請・許可制です。競合、本業への支障、クライアントとの直接取引などは認められないため、継続したい活動がある人はオファー承諾前に条件を確認してください。
グッドパッチの年収・報酬の実態
2025年8月期の有価証券報告書によると、提出会社単体の年間平均額は784.1万円、年齢の平均は36.0歳です。対象は単体の在籍者225名で、賞与と基準外賃金を含みます。
平均値には職種・等級・在籍期間の違いが含まれます。グッドパッチは全社員を等級制度で評価し、グレードごとに給与レンジ、責任、職務、ミッションを紐づけると説明しています。
自分のオファー額を平均年収から逆算しないことが大切です。等級の決定理由、次の等級に必要な成果、評価時期、賞与や残業代の扱いを確認してください。数値の読み方や年代別の目安はグッドパッチの年収記事で詳しく解説しています。
グッドパッチの良い評判・入社するメリット
デザインを上流から実装まで扱える
グッドパッチの事業範囲は、UI/UXの制作に限られません。企業変革、ビジネスモデル、ブランド、組織、ソフトウェア開発まで関わるため、デザインを事業成果へつなげる経験を積みたい人には魅力があります。
ただし、すべての社員が全工程を担うわけではありません。入社後に担当する工程、顧客との接点、意思決定権限はポジションごとに確かめてください。
専門職が知識を共有する
採用FAQでは、UI/UXデザイナーが約50〜60名、エンジニアが約10名と説明されています。社内イントラには約4万本の記事・デザインナレッジが蓄積されているとされ、専門職同士で知見に触れやすい環境です。
蓄積された情報を活かすには、読むだけでなく、自分の案件へ適用し、検証結果を共有する姿勢が求められます。学習資源の多さと育成の手厚さは別だと理解しておきましょう。
社内で役割を越境できる
公式採用情報には、社内公募や職種変更の選択肢が示されています。デザイナー以外にも、PdM、営業、エンジニア、キャリア支援などの役割があります。
制度があることは異動の保証ではありません。応募時は希望職種への適合を優先し、将来的な職種変更や役割の拡大については応募条件や選考、直近の異動例を確認してください。
グッドパッチの転職・採用の実態
募集職種と難易度は分けて考える
採用サイトには、UI/UXデザイナー、サービスデザイナー、PdM、PM、セールス、エンジニアなど複数の職種があります。募集の幅が広くても、採用人数が多いことや合格しやすいことを意味するわけではありません。
希望職種の仕事内容を読み、課題定義、判断、協業、成果のうち、自分が主担当だった範囲を整理してください。ポートフォリオでは完成物だけでなく、制約、比較案、本人の役割、検証結果を示します。
未経験応募の可否は求人ごとに異なります。会社全体について「未経験でも入りやすい」と捉えず、募集要項の必須条件を一つずつ照合しましょう。
通常3回の面接と1カ月〜1カ月半の選考
公式選考プロセスは、カジュアル面談、書類選考、一次面接、二次面接、最終面接、オファー面談の順です。面接は通常3回で、職種や候補者の状況により順番・回数が変わります。
| 段階 | 一般的な担当 | 準備する内容 |
|---|---|---|
| 一次面接 | 職種マネージャー | 実務、成果物、判断過程 |
| 二次面接 | 執行役員 | 協業、価値観、今後の役割 |
| 最終面接 | 代表 | 志望理由、原体験、長期的な挑戦 |
選考期間は1カ月〜1カ月半ほどで、途中に15〜30分程度の人事面談が設けられる場合があります。あくまで目安のため、内定前に退職日を確定せず、日程に余裕を持たせましょう。
グッドパッチが向いている人・向いていない人
向いている人
課題定義から成果まで関わりたい人
依頼された画面や機能を作るだけでなく、なぜ作るのか、何を変えるのかを顧客と考えたい人です。事業とユーザーの両方を見て判断した経験があると、仕事内容へ接続しやすいでしょう。
変化の中で役割を広げられる人
組織や案件の前提が変わっても、必要な役割を見つけて動ける人に向きます。過去の成功手順へ固執せず、チームに合わせて進め方を更新する姿勢が必要です。
柔軟な働き方を自律して使える人
フルフレックスやリモート勤務を、単なる自由時間ではなく、成果と協業のために設計できる人です。予定、進捗、困りごとを早めに共有できることが前提になります。
注意して比較したい人
業務範囲を狭く固定したい人
制作や実装の特定工程だけへ集中したい人は、顧客対話や上流工程をどの程度担うか確認してください。求人名だけでなく、チーム内の責任分担を聞く必要があります。
出社頻度を完全に固定したい人
リモート勤務者は多いものの、議論のための出社や顧客先への訪問があります。完全在宅または完全出社を変えたくない人は、案件変更時の条件も確認しましょう。
会社主導の学習計画を優先したい人
知識共有の資源はある一方、キャリア形成は自学・自律・自走を基本としています。細かな学習計画や定期研修を会社に組んでほしい人は、配属部署の育成方法を他社と比較してください。
グッドパッチへの応募前に整理したいこと
応募前に、希望職種、中心成果物、許容できる働き方、最低希望年収の4項目を整理してください。企業への好感だけで応募すると、職種や案件の条件が曖昧なまま選考が進みます。
- 希望職種で自分が担いたい工程
- 課題定義から検証まで説明できる代表案件
- 出社頻度・残業・顧客先勤務で譲れない条件
- 現年収、希望年収、オファー時に確認する報酬項目
転職エージェントへ相談する場合は、求人を紹介してもらうだけでなく、配属、評価、選考で確認すべき点を言語化するために使いましょう。リメディでは、経歴の棚卸しから職務経歴書、面接での説明まで、応募者の状況に合わせて整理します。
まとめ
グッドパッチは、デザインを事業や組織の課題解決へ広げたい人に向く会社です。フルフレックスや勤務地選択の制度があり、2025年8月期有報の年間平均額は784.1万円でした。一方、クライアントワークの繁忙、専門水準、組織変化は見落とせません。
応募を決める前に、希望部署の残業、出社条件、退職状況、評価基準、最初の案件を質問してください。制度の説明と配属後の日常を照合できれば、評判の良し悪しではなく、自分との相性で判断できます。
配属や評価、応募準備の不明点が残る場合は、IT領域に対応する担当者を選び、オンライン相談で確認できます。

