
監修者
リメディ株式会社 ディレクター
馬越 雄司 | MAGOSHI Yuji
神戸大学を卒業後、阪急阪神ホールディングスに新卒入社。経理事業部に配属となり、グループ企業5社を担当。担当企業の決算業務や税務、IFRS改正対応業務に従事。
その後リクルートに転職しキャリアアドバイザーとして、候補者様に徹底的に向き合いながら、20代から50代まで様々な業界・職種の方のキャリア支援に従事。結果として、新人賞をはじめ、顧客価値貢献・チーム貢献に関する複数の賞を受賞。
現在はディレクターとして、M&A業界、戦略・総合コンサルティングファーム、メガベンチャー企業に特化した転職サポートを行い、業界トップクラスの支援実績を誇る。
UXデザイナーは、画面をきれいに整えるだけでなく、ユーザーがサービスを理解し、迷わず目的を達成できる体験を設計する職種です。厚生労働省のjob tagではUX/UIデザイナーとして、デジタルサービスの利用の流れとインターフェースを設計する仕事と説明されています。本稿では、UXデザイナーの仕事内容、UIデザイナーとの違い、必要なスキル、未経験からの入り方、年収の見方、キャリアの選び方を、転職時に確認しやすい順に解説します。
本記事のポイント
| 確認したいこと | 先に知っておきたい結論 |
|---|---|
| UXデザイナーの役割 | ユーザーの目的と事業の要件をつなぎ、体験全体を設計する |
| 主な仕事 | 調査、課題定義、情報設計、プロトタイプ、検証、改善をチームで進める |
| UIデザイナーとの違い | UXは体験の流れ、UIは画面や操作の見え方に重心がある |
| 未経験からの可能性 | Web・プロダクト・リサーチ・営業などの隣接経験を、ユーザー課題の改善実績に翻訳できるかが鍵 |
| 年収の見方 | UX単独の公的平均ではなく、job tagのUX/UI分類と求人票のレンジを分けて確認する |
| 転職準備 | ポートフォリオで「課題→仮説→検証→改善」を説明できる状態にする |
ユーザー調査や課題定義から、情報設計、試作、ユーザビリティ検証、リリース後の改善まで、体験の流れを設計します。
UXはサービス利用全体の体験、UIは画面・部品・操作の設計に重心があります。現場では両方を担う求人もあります。
完全未経験から即戦力として採用されるとは限りません。Web制作、プロダクト改善、顧客調査など隣接経験を実績として示す準備が必要です。
法律上の必須資格はありません。調査・設計・検証をどのように実行したかを示すポートフォリオの方が、求人要件との接続を説明しやすい場合があります。
UX単独の公的平均は確認できないため、隣接する職業分類の統計と応募先の求人レンジを分けて見ます。経験領域と担当範囲で差が出ます。
担当した課題、考えた仮説、調査方法、検証結果、改善後の変化を、守秘義務に配慮して整理してください。
UXデザイナーとはどのような職種か
UXはユーザーエクスペリエンスの略で、サービスを知ってから利用し、目的を達成するまでの体験を指します。UXデザイナーは、画面の装飾だけでなく、ユーザーがどの場面で迷い、何を期待しているかを捉え、体験の設計に反映する役割です。
厚生労働省のjob tagによると、UX/UIデザイナーは「デジタルサービスの開発で、ユーザーに提案する魅力的な体験と、使いやすいインターフェースを設計する」仕事です。対象はWebサイトに限らず、スマートフォンアプリ、業務システム、電子機器などに広がります。会社によっては、プロダクトデザイナー、サービスデザイナー、UI/UXデザイナーなど別の名称で募集されます。
UXデザイナーの特徴は、最終成果物が画面だけではないことです。ユーザーが何をしようとしているのか、事業側が何を実現したいのか、開発チームがどの制約を持つのかを合わせ、実装できる体験へ落とし込むところまでが仕事になります。したがって、デザインツールの操作だけでなく、対話と意思決定の力が問われます。
UXデザイナーの仕事内容
| 工程 | 実務で行うこと | 成果物の例 |
|---|---|---|
| 調査 | インタビュー、行動観察、アクセスデータ、問い合わせの確認 | ユーザーの課題仮説と調査メモ |
| 課題定義 | 利用者・場面・困りごとを整理し、解くべき課題を絞る | ペルソナ、カスタマージャーニー、課題文 |
| 情報設計 | 情報の分類、導線、画面遷移、入力・エラーの設計 | サイトマップ、フロー、ワイヤーフレーム |
| 試作 | プロトタイプを作り、開発・事業側と仕様をすり合わせる | 検証可能なプロトタイプ |
| 検証 | ユーザビリティテストやレビューで仮説と実装案を確かめる | 検証計画、観察記録、改善リスト |
| 改善 | リリース後の利用状況や問い合わせをもとに優先順位を更新する | 改善バックログ、効果測定の記録 |
すべての求人で一人が全工程を担うわけではありません。調査を専門にするチームもあれば、UI制作とプロトタイプ検証を中心にするチームもあります。応募前には、募集要項の「担当業務」を読んで、調査から改善までのどこを担当するのかを確認しましょう。
UXの仕事は、会議で要望を聞いて画面を作るだけでは終わりません。たとえば「申込画面の離脱が多い」という課題なら、離脱箇所をデータで確認し、利用者の不安を調査し、選択肢や説明の順番を試します。改善後に指標が変わったかを見て、次の仮説を立てる。この循環を回せると、デザインが事業上の課題解決に結びつきます。
UIデザイナー・PdM・エンジニアとの違い
| 職種 | 主な問い | 成果への関わり |
|---|---|---|
| UXデザイナー | 利用者は何を達成したいか、どの体験なら続けられるか | 調査・課題定義・導線・検証・改善 |
| UIデザイナー | 画面の情報・見た目・操作は分かりやすいか | レイアウト、色、部品、状態、アクセシビリティ |
| PdM | 誰の課題を、どの価値として、いつ解くか | プロダクト方針、優先順位、ロードマップ |
| エンジニア | 実現可能な設計・実装・運用はどうするか | 技術選定、実装、品質、性能、保守 |
UXとUIは重なり合うため、求人では「UX/UIデザイナー」と一つの職種名で募集されることもあります。UX寄りの求人は、ユーザー調査、課題発見、サービス設計、検証の記述が多く、UI寄りの求人は、ビジュアル、デザインシステム、コンポーネント、アクセシビリティなどの記述が増えます。職種名より、責任範囲と評価指標を確認するのが安全です。
PdMとの関係では、PdMがプロダクトの価値と優先順位を決め、UXデザイナーがユーザーの体験を具体化する場面が多くあります。ただし、組織によってはUXデザイナーが課題定義や仮説検証を主導することもあります。エンジニアとは、実現可能性とユーザー価値の両面から設計を調整します。境界を固定せず、チームの意思決定の流れで理解するとミスマッチを避けられます。
UX設計の進め方と評価される成果
UX設計では、最初から画面を作るのではなく、課題の確かさを段階的に上げます。調査で事実を集め、課題を言葉にし、仮説を試作で可視化し、利用者の反応で修正します。この順番を守ると、好みのデザインを押し通すのではなく、根拠のある判断を説明できます。
| 確認段階 | 確認する質問 | 転職時の見せ方 |
|---|---|---|
| 課題 | 誰が、どの場面で、何に困っていたか | 調査対象と課題の切り分けを示す |
| 仮説 | なぜその導線・機能が解決につながると考えたか | 仮説と代替案を比較する |
| 検証 | 誰に、何を、どの方法で確認したか | 観察結果と意思決定を説明する |
| 改善 | 何を変え、どの指標や声が変化したか | 守秘義務に配慮して変化を定量・定性で示す |
成果は、売上や利用者数だけではありません。問い合わせの減少、タスク完了率の改善、検証サイクルの短縮、開発との手戻り削減など、役割に応じた指標があります。数字を公開できない場合でも、対象者、比較前後、判断に使った観察を説明できれば、プロセスの再現性を示せます。
必要なスキルと学び方
| スキル領域 | 実務での表れ方 | 補い方 |
|---|---|---|
| ユーザーリサーチ | 質問設計、観察、インタビュー記録、仮説の更新 | 小さな調査を設計して記録する |
| 情報設計 | 導線、分類、画面遷移、状態設計 | 既存サービスを分解し、設計意図を文章化する |
| プロトタイピング | 検証目的に合わせた粒度で試作する | Figma等で操作可能な試作を作る |
| アクセシビリティ | 多様な利用者が情報を取得・操作できる設計 | WCAGや国内ガイドラインを確認する |
| 合意形成 | 事業・開発・法務の制約を整理し意思決定する | 選択肢とトレードオフを表にする |
| データ活用 | 定量指標と定性観察を組み合わせ改善を評価する | 分析担当と指標定義をすり合わせる |
IPAのデジタルスキル標準は、DX推進に関わるデザイナーについて、ユーザーや顧客の視点から製品・サービスのあり方を考え、関係者と共創する役割を示しています。UXを学ぶときも、ツールの操作だけでなく、課題を見つけ、関係者と設計し、検証する流れを一つの能力として磨くことが大切です。
学び始めは、架空の画面を増やすより、身近なサービスの利用体験を観察し、改善仮説を作る方が転職準備に直結します。次に、少人数へのインタビュー、簡単なプロトタイプ、検証メモへ進みます。デザインシステムやアクセシビリティは、既存のガイドラインを読み、なぜその設計が必要かを説明できる状態にしてください。
未経験・前職別の転職ルート
| 前職・現在地 | 活かせる経験 | 先に補うこと | 狙いやすい入口 |
|---|---|---|---|
| Web/UIデザイナー | 画面設計、デザインシステム、制作進行 | 調査と検証、課題定義 | UX/UIデザイナー |
| Webディレクター | 要件整理、関係者調整、進行管理 | リサーチとプロトタイプ | サービスデザイン、UXリサーチ |
| マーケター・営業 | 顧客理解、仮説検証、改善提案 | 情報設計とデザインツール | リサーチ寄りUX、プロダクト企画 |
| エンジニア | 制約理解、実装、品質・データ | 体験設計と利用者調査 | プロダクトデザイン、UXエンジニア |
| 完全未経験 | 転用できる業務経験があれば整理可能 | 作品ではなく課題解決の一連の記録 | アシスタント、制作・運用の隣接職 |
job tagは、UX/UIデザイナーとして働く人に、グラフィックデザインやシステム開発の経験から職種に移った例が多いと説明しています。一方、会社によっては新入社員を教育して養成するケースもあります。「未経験」の求人でも、何をもって未経験とするかは企業ごとに異なるため、応募要件を一行ずつ確認しましょう。
ポートフォリオには、完成画面だけを並べないでください。課題、対象者、調査の制約、検討した案、採用しなかった案、検証方法、改善後の学びを、守秘義務に配慮して示します。UXでは「なぜこの設計にしたか」を説明することが、見た目の完成度と同じくらい重要です。
年収と求人条件の見方
UXデザイナー単独の公的平均年収を一つの数字で示すことはできません。job tagではUX/UIデザイナーが「その他の情報処理・通信技術者(ソフトウェア開発)」等の職業分類に対応し、統計データはその分類全体の値だと注記しています。統計の対象範囲と、応募先の求人レンジを混ぜないことが重要です。
| 確認する項目 | 求人票で見るポイント |
|---|---|
| 担当範囲 | 調査・課題定義までか、UI制作中心か、改善運用まで含むか |
| チーム | UXリサーチャー、PdM、エンジニアとの分担と意思決定者 |
| 評価指標 | 成果物の美しさだけでなく、利用指標や学習の質も見るか |
| 働き方 | リモート可否、調査対象へのアクセス、出社が必要なワークショップ |
| レンジ | 固定残業・賞与・株式報酬などを含む条件の範囲 |
年収だけでなく、ユーザー調査に使える時間、リリース後の指標を見られるか、デザイン判断が尊重されるかを確認してください。担当範囲が広い求人でも、意思決定者が不明確なら改善を進めにくいことがあります。面接では「デザインの良し悪しを誰が、何の情報で決めるか」を質問すると、求人票だけでは見えない仕事の実態を把握できます。
キャリアパスと次に積む経験
| 方向 | 広がる役割 | 積む経験 |
|---|---|---|
| 専門性を深める | UXリサーチ、サービスデザイン、アクセシビリティ | 調査設計と検証の質を高める |
| プロダクト側へ | PdM、プロダクト戦略、グロース | 指標設計、優先順位、事業成果との接続 |
| 組織を支える | デザインマネージャー、デザインOps | 採用、育成、プロセス標準化 |
| 独立・支援側へ | サービスデザイン支援、UXコンサルティング | 複数業界の課題、提案、顧客折衝 |
キャリアを考えるときは、肩書きより「どの意思決定に関わったか」を棚卸しします。調査の設計を主導したのか、プロトタイプを作ったのか、開発との合意形成を担ったのか、リリース後の改善まで見たのか。責任範囲が一段広がった経験を記録しておくと、次の求人との比較がしやすくなります。
IPAのデジタルスキル標準ver.2.0では、デザイナーの役割やデザインプロセスを、組織・製品・サービスの変革と接続して整理しています。UXの専門性を伸ばす場合も、デザインを経営・開発・顧客価値につなぐ視点があると、担当できる範囲を広げやすくなります。
転職前に確認すべきことと相談準備
応募前に、次の5点を一枚にまとめてください。①どのユーザーのどんな課題を扱ったか、②自分の担当範囲、③調査・設計・検証の方法、④関係者との対立や制約にどう向き合ったか、⑤結果と次に残った課題です。完成画面より判断の過程を言葉にすると、UXの仕事への理解が伝わります。
| 確認先 | 面接で聞く質問 |
|---|---|
| 求人票 | 調査・設計・UI制作のうち、入社後の主担当はどこか |
| チーム | ユーザー調査の対象者は誰が集め、結果を誰が意思決定に使うか |
| 評価 | 成果を指標・学習・品質のどれで評価するか |
| ポートフォリオ | 公開できない案件を、どこまで匿名化して説明できるか |
| 相談 | 今の経験で狙える求人と、先に補うべき経験は何か |
自分で整理しても、求人票の職種名と実際の役割が合っているか判断しにくいことがあります。特に「UX/UI」「プロダクトデザイン」「サービスデザイン」は会社ごとに範囲が違います。応募先を比較し、ポートフォリオの見せ方や不足経験を整理したい場合は、第三者に相談する選択肢もあります。
転職を急ぐ必要はありません。調査から改善まで語れる実績がある人は求人比較へ、画面制作はあるが課題定義が弱い人は小さな改善案件を作る準備へ、完全未経験であれば隣接職種を含めたルート設計へ進みます。現在地に応じて次の一歩を決めることが、ミスマッチを減らします。
1日の進み方と関係者との協働
UXデザイナーの1日は、制作時間だけで構成されません。朝にプロダクトの利用状況や問い合わせを確認し、担当する課題の優先順位を更新します。その後、ユーザーインタビューの準備、PdMとの仮説整理、エンジニアとの実現性確認、プロトタイプのレビューなどを組み合わせます。プロジェクトの段階によって、調査の日、設計の日、検証の日が入れ替わる点が特徴です。
| 場面 | UXデザイナーの動き | 連携相手 |
|---|---|---|
| 課題を見つける | 問い合わせ、行動データ、現場の声を並べ、事実と仮説を分ける | カスタマーサポート、アナリスト、PdM |
| 案を決める | 複数の導線を比較し、利用者価値と実装コストのトレードオフを記録する | PdM、エンジニア、法務 |
| 試す | 検証したい問いに合わせてプロトタイプの粒度を調整する | リサーチャー、対象ユーザー |
| 振り返る | リリース後の反応を確認し、次に調べることと改善の優先順位を決める | 分析担当、営業、運用担当 |
協働で大切なのは、意見の強さではなく、判断材料を共有することです。たとえば「この画面の方が使いやすい」という感想だけでなく、どの利用者のどの行動を改善したいのか、何を検証すれば選択できるのかを示します。決定事項と保留事項を短く記録しておくと、後から参加したメンバーにも設計意図が伝わります。
求人票で見落としやすい確認ポイント
同じ「UXデザイナー」でも、実態がバナー制作中心の求人、調査とサービス設計まで含む求人、デザインシステムの運用を担う求人に分かれます。応募前に仕事内容を次の観点で読み替えると、希望とのずれを早く見つけられます。
| 求人票の記載 | 確認したい実態 | 面接での質問例 |
|---|---|---|
| ユーザー中心の設計 | 調査対象を誰が集め、結果をどの会議で使うか | 直近の調査から仕様が変わった例はありますか |
| プロダクト全体を担当 | 画面単位か、導入から継続利用までか | 入社後に任される顧客接点はどこですか |
| デザインシステムを整備 | 新規部品の設計か、既存部品の運用・品質管理か | 利用状況と更新方針を誰が決めますか |
| データドリブン | 指標を設計するのか、既存レポートを参照するのか | 改善の成功をどの指標と観察で判断しますか |
| 幅広い業務を担当 | 裁量が広いのか、担当者不在の業務を兼務するのか | 優先順位とレビューの責任者は誰ですか |
求人の必須要件にすべて当てはまらなくても、担当範囲が近い経験を比較して説明できる場合があります。反対に、ツール名が一致していても、調査や検証の経験が求人の中心業務とずれていれば、入社後に補う課題が残ります。応募するか迷ったら、要件を「できること」「経験が浅いこと」「未経験のこと」に分け、面接で確認する質問を先に作っておきましょう。
ポートフォリオの組み立て方
ポートフォリオは作品集ではなく、設計判断の記録です。1案件につき、背景、対象者、課題、調査、仮説、選択肢、検証、結果、残った課題の順でまとめると、採用担当者が役割を追いやすくなります。公開できない情報は、企業名・画面・数値を匿名化し、変えてはいけない事実と説明用の抽象化を区別してください。
| 項目 | 書く内容 | 避けたい状態 |
|---|---|---|
| 背景 | 事業上の目的、利用者、制約、期限 | 「使いやすくする」とだけ書く |
| 調査 | 対象者、質問、観察、分かったこと | 調査をした事実だけで結論がない |
| 判断 | 案を比較した理由、関係者との合意形成 | 完成画面を正解として提示する |
| 検証 | 試した方法、反応、変更した点 | 都合のよい反応だけを残す |
| 結果 | 確認できる変化と、次に残った課題 | 根拠のない成果を付け足す |
面接では、成果が出なかった案について質問されることもあります。その場合は、失敗を隠すのではなく、どの仮説が外れ、何を追加で調べ、次の案にどう反映したかを説明します。UXの現場では不確実な状態で判断することが多いため、学びを次の行動につなげた経験も評価材料になります。
アクセシビリティと品質を仕事に組み込む
UXの品質は、見た目の好みだけで決まりません。文字を拡大したときに情報が欠けないか、キーボードだけで操作できるか、色の違いに頼りすぎていないか、エラーの理由を理解できるかも体験の一部です。W3CのWCAGや、所属企業のアクセシビリティ方針を参照し、設計初期から確認項目へ入れておくと、リリース前の手戻りを減らせます。
| 品質観点 | 設計時の確認 | 検証方法の例 |
|---|---|---|
| 知覚できる | 情報が色だけ、音だけに依存していないか | 代替テキスト、コントラスト、拡大表示の確認 |
| 操作できる | フォーカスの順序、タップ領域、入力方法に無理がないか | キーボード操作、支援技術、実機での確認 |
| 理解できる | ラベル、エラー、次に取る行動が明確か | 初見ユーザーのタスクテスト、文言レビュー |
| 堅牢である | 環境や端末が変わっても情報と操作が保たれるか | 複数ブラウザ、画面サイズ、読み上げの確認 |
面接でアクセシビリティを問われたら、知識の有無だけでなく、要件定義・デザイン・実装確認のどこで誰と確認したかを答えます。改善の優先順位を決めるときも、利用者の困りごと、法令・社内基準、開発コストを並べ、判断理由を残します。こうした説明ができると、UXを画面制作に限定しない仕事の進め方が伝わります。
調査方法も一つに決めません。利用前の期待を知りたいならインタビュー、実際の迷いを知りたいならタスク観察、利用後の傾向を知りたいならアクセスデータや問い合わせを使います。方法ごとの限界を示し、足りない情報を次の調査で補う姿勢が、UXデザイナーの判断の質を支えます。
チームの規模が小さい場合は、UXデザイナーがリサーチ、UI、仕様整理を兼ねることもあります。規模が大きい場合は専門担当と分担し、デザインレビューやデザインシステムを通じて品質をそろえます。求人の魅力だけでなく、どの分担で専門性を伸ばせるかも比較してください。
入社後の期待値を合わせるには、最初の90日で任される課題、レビューの頻度、ユーザー調査に使える時間を確認します。これらが明確なら、現職で培った経験をどの工程に移すか、足りないスキルをどの案件で補うかを具体的に計画できます。
まとめ:UXデザイナーの仕事内容を転職判断につなげる
UXデザイナーは、ユーザーの課題を調査し、体験を設計し、検証と改善を続ける仕事です。UI制作だけに限定されず、PdMやエンジニアと意思決定を重ねるため、求人票の担当範囲を読むことが欠かせません。年収は隣接分類の統計と求人レンジを分け、ポートフォリオでは課題から改善までの過程を示してください。
関連記事として、PMOの仕事内容、アクセンチュアの年収、ITコンサルタントの転職も、隣接職種や企業選びを考える際の材料になります。
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