M&A仲介業界は、後継者不在の中小企業の増加や事業承継ニーズの拡大を背景に、成約件数・アドバイザー数ともに右肩上がりで拡大しています。一方で、「参入したものの1年〜1年半で辞めてしまう」「大型案件のDDが最終段階でブレイクし心が折れる」といった、業界特有の離職構造も同時に指摘されてきました。転職先として関心を持つ方にとって、「本当にすぐ辞める業界なのか」「どうすれば長く活躍できる環境を選べるのか」は、避けて通れない問いです。
この問いへの答えは、実は「業界」ではなく「会社」の仕組みに大きく依存しています。売上目標だけを追う評価制度なのか、成約組数を積み上げる仕組みなのか。案件は上司の裁量任せなのか、会社側からも安定して供給されるのか。研修は属人的なのか、体系化されているのか。こうした構造的な違いが、同じ業界の中でも「辞める人」と「活躍する人」を分ける分岐点になっています。
ブティックス株式会社(以下、同社)は、コンサルティング事業部を中心に、成約組数を軸にした人事評価と体系化された研修体制で、直近3年間で成約件数を大きく伸ばしてきたM&A仲介プレイヤーです。売上ではなく「成約組数」を追いかける評価設計、社長の意思決定による研修制度の抜本改革、事業会社としての多角経営から生まれる案件供給の仕組みなど、いわゆる「全員野球型」のモデルを掲げています。
今回は、リメディ株式会社が累計約470名のM&A仲介業界への転職支援で得た知見をベースに、同社コンサルティング事業部の大塚 友樹 氏に、リメディ取締役の山田 顯太郎が対談形式でお話を伺いました。業界の成長データと離職の実像──辞める人の構造──業者急増時代に「人で選ばれる」ための条件──ブティックスの案件供給と評価制度──未経験からのチャレンジと環境選定のポイント。M&A仲介業界への転職を検討している方に向けて、5つの視点から解き明かします。

コンサルティング事業部 事業部長代行 兼 部長
大塚 友樹 氏
2016年早稲田大学卒業後、政府系金融機関にてシンジケートローン組成やM&A支援などを経験。2020年ブティックス入社。入社後1年間で11件のM&A案件を成約。その後チームマネジメントを担い、2026年に事業部長代行に就任。

大阪大学を卒業後、リクルートキャリアに新卒入社。法人担当として主に大手日系メーカーや外資系企業、SaaS/ハードテックベンチャーなど約500社に対し採用コンサルティングを実施。在籍約3年間で、売上目標達成率・顧客価値・決定社数の全部門において、計10度のMVP表彰を獲得し、約1000名中1人のみが選出される最高評価SSSを2期連続で達成。最年少でリーダーに抜擢され、部署メンバーのマネジメントにも関与。現在は、当社取締役に従事。
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業界の実像|470名の支援データで見るM&A仲介の”すぐ辞める”の裏側
――本日はよろしくお願いいたします。リメディの山田です。今日のテーマは「M&A仲介って本当にすぐ辞める人が多いのか?」という、これまであまり扱ってこなかった切り口です。ゲストにはブティックス株式会社でコンサルティング事業部 事業部長代行 兼 部長を務められている大塚 友樹 氏にお越しいただきました。リメディのYouTubeをご覧いただいている方にはお馴染みかと思いますが、改めてよろしくお願いいたします。
大塚氏:改めまして、ブティックスの大塚です。よろしくお願いいたします。
――まずは、大塚氏のご経歴と現在の役割について簡単にご紹介いただけますか。プレイヤーとして成果を出されたのち、20名以上のマネジメントもされ、教育や仕組みづくりにも関わっていらっしゃるとお聞きしています。
大塚氏:前職は政府系金融機関におりまして、法人営業を約4年間担当していました。その中でたまたま融資先の1社から会社を売却したいというご相談をいただいたことをきっかけに、M&Aの世界を知りまして、今のブティックスに入って7年目になります。
現在は事業部長代行というポストで、基本的には部下の案件について一緒に同行したりといった形でマネジメントも行いつつ、その他に研修体制の設計や採用にも関わっている、という立ち位置です。
――ありがとうございます。今日はその教育・仕組みづくりの観点から、「どんな環境であれば人は長く働けて、活躍し続けられるのか」を、じっくり伺っていきたいと思います。まずはこのM&A業界がどのように伸びているのかから確認させてください。
レコフデータの推移が示す、5,000件超のM&A成約という業界規模
山田:レコフデータのM&A件数の推移を見ると、ここ直近3年でも件数自体は非常に伸びていまして、2025年でも5,000件以上の成約が実際に行われている状況です。後継者不在の中小企業の方も数多くいらっしゃるということが言われていますし、業界全体としても、これから継続的に伸びていくと捉えていただいて問題ないんじゃないかなと思っています。
その中でブティックス(同社)に関しても、直近3年でかなり伸びていらっしゃると認識しています。2025年3月期から2026年3月期で言うと、実に1.5倍近い。凄まじい伸び方だと感じています。アドバイザーの方は今、何人体制でやっていらっしゃるのでしょうか。
大塚氏:2025年度中にも人数は増えているのですが、今現在で70名近くおります。
山田:おそらく50人ぐらいでこれだけの件数をやっていらっしゃったのだとすると、1人当たり年間5組ぐらいは成約されていらっしゃる計算になりますね。多い方だと1年で14組ということで、これはもうギネス記録じゃないかというお話も伺っています。表を見ていただくだけでも、成果を出されている方が多い会社さんだというのが伝わってきます。
「同じ1億円」でも中身は違う ── 会社ごとに生まれる成果の差
――大塚氏から見て、業界内で会社ごとの成果の出方や違いはあるという認識でしょうか。
大塚氏:かなりあると思います。私も中途採用の面接官を担当していますので、他社のM&A仲介にいらっしゃる方が当社を受けていただくケースのお話も伺っているのですが、私自身、気持ちとしてはM&A仲介はすごく面白いと思っていますし、その方も相応の覚悟を持って1社目を選択されたはずだと思っています。
それでもなぜフィールドを変えるのかをお聞きしていくと、M&Aは覚えなければいけない知識や身につけなければいけないノウハウの量がすごく多い中で、研修体制が整っていなかったり、実際の上司も、案件はくれるけれども現場では全然教えてくれない、そもそも上司自体が飛び回っていて全然会えない、というお話をよく伺います。
自分自身が入社した頃を振り返っても、最初は上司に言われた通りにやってみるところからのスタートで、前職との違いも大きかったので、そういう助言が何も得られない状況だと、仮に優秀な人でもこの環境だと難しいと感じてしまうのは、なんとなく理解できるなというのはすごく感じます。
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辞める人の構造|大型案件待ちが生む機会損失と心理ダメージ
――教育というのは属人的な要素も大きいと感じています。身近に優秀な方がいて、かつサポートを受けられる体制であれば成長しやすいと思うのですが、これは「仕組み」によっても違いが出るものなのでしょうか。
大塚氏:そうですね、あると思います。基本的にM&A業界自体が売上を目標に置いていて、インセンティブが設定されていて、大きい売上を出せばすごく稼げるけれども、売上を立てられないと固定給だけで500万円以下のような給料になってしまう。これがM&A業界のある意味常識のような形になっているのが、一つ構造的な問題なのかなと思っています。
ですので、上司としても、いい案件が出てくるまではひたすらテレアポをしなさいと指示して、いい案件が出てきた時に初めてそこで同行する、という運用になりがちです。その案件が始まって初めて、新しく入った部下の方は上司のノウハウを間近で学べる。ただ、この上司と一緒に現場でM&Aの仕事を学べるところにたどり着くまでがすごく長いですし、確率も低いという状況になってしまいます。
売上ではなく「成約の組数」を追う ── 評価制度の転換
大塚氏:当社の場合は、最初は売上ではなくて成約の件数、組数を追ってくださいねという設定にしていまして、研修もそれに合わせています。M&Aのペースは非常に長く、身につけるスキルも多いので、まずは一つひとつ勉強してくださいねという話をした上で、それが終わった後も、最初は組数だけを追いかけていただく形にしています。
そうすると部下としても、大きい案件が発掘できるレアな体験を待つまでの間に、今、小さい会社なんだけれども困っている方や、赤字で経営に困っている方に巡り合うことで、M&Aのスキルを身につけるチャンスを得られる。上司のノウハウを身につけられるところにたどり着くまでの確度が高くなりますし、期間も短くできるという仕組みになっています。研修体制と人事評価の面と、M&Aのスキルを身につけるにあたって必要な部分とがしっかり噛み合っている、というのが今の当社の特徴かなと思います。
――教育に力を入れて、成約を早いタイミングで積んで、成功体験を早く持ってもらった上で長く続けていただく。本当に理想的だと思うのですが、なぜそれができる会社とできない会社があるのでしょうか。
大塚氏:当社ももともとは売上だけを見て昇格が決まっていまして、成長に少し踊り場が来た時に、会社としてどう対応するかが分岐点になったと感じています。そのタイミングで、当社側では研修体制も一から見直しました。過去のハイパフォーマーとそうでない方について、担当者レベルもマネージャークラスも分析をしたところ、同じ例えば1億円の売上を上げた方でも、1件・2件の成約で1億円に到達した方と、1,000万円単価の案件を10件やって1億円に到達した方では、その後のマネージャーとしての力に随分差があったのです。
いろいろな案件に対応できるスキルを身につけているか、どんな難しい案件が来てもしっかり対応できるか──そういうところに差があった。これをしっかり分析したうえで、「まず成長のためには経験が大事で、経験というのは成約の組数なんだ」と落とし込んで、その組数を意識した給与体系や研修制度にしようというところに、社長が決断してくれた。これがブティックスとしては一つの転機だったなと思っています。
大手系の「一定確率戦略」と、当社の「全員野球」の違い
大塚氏:一方で、コンサルタントの人数が非常に多い大手系のM&A仲介会社さんは、人数がそれなりに多いので、一定の確率で成約できない方がいたとしても、逆に一定の確率で大きく稼ぐ方もいらっしゃる。それはそれで会社として成長しているので、あまり危機意識がないというよりも、今はそれがうまくいっているので特に直す必要もない、というところかなと思います。それはそれで一つの戦略ですし、否定するものではありません。
当社の場合はいわゆる全員野球で、全員が成約をしていくことによって会社としても大きく成長していくというスタイルなので、そこのスタイルの差というのは一つ、どちらを選択するかの違いとしてあるのかなと思っています。
1年〜1年半、成約が出ないと生活が回らない ── 退職の実際
山田:教育に力を入れている会社さんは最近すごく増えているように感じていますし、M&Aの資格制度も今年から始まるということで、研修制度が整っていることを期待して入社された方が、逆に諦めてしまう理由については、実はあまりお聞きする機会がないので、リアルなお話を伺えるとありがたいです。
ご退職や転職検討に至る理由は複合的だとは思うのですが、やはり成果を出すまでにすごく時間を要しているケースや、案件に上司が同行してくれないケースは中の方から伺うことがあります。1年、1年半、成約が仮にできなさそうだと感じた時に、固定給が仮に低かったとしたら、ご家族がいらっしゃる方はキャッシュフロー的に厳しくなってきて、入社前は覚悟があったけれども現実的にこのまま続けていけないな──というお声は、中の方から伺うこととしてやはりあります。
10ヶ月かけたDDが最終段階でブレイク ── 経験1周未満で心が折れる構造
大塚氏:前職で成果を出しているような方は、皆さん自信を持って挑む方が多いですよね。営業をやっていた方であれば、成約を何件も重ねてサイクルを回した中で、できること・できないことが明確になってきて、できないことを改善して、より営業としてのパフォーマンスが再現性高く上がるような状態になるだろう、と思って入社される。
ところが、その経験を1周も回せないままで、例えば案件の獲得はうまくいって、トップ面談も進んで、最終のDD段階でいきなりブレイクしてしまった、これが10ヶ月かかった案件だった──というような時には、この案件に全身全霊を使っていたのに、というところで、タフな方でも少し心が折れてしまう。そういうケースは実際に見ていて、私としてもすごく悔しいなという感情があります。
山田:ポキッといってしまうということですね。
大塚氏:確かに、それはあるかもしれないですね。同時に並行して回せる案件数も会社によって違いますし、インセンティブで稼ぎたいという気持ちが強い方ほど、1年間成約が仮にできなかった時にはしんどいなと思われる方は、当然ながらいらっしゃると感じています。
山田:成約した時の喜びを一度味わっていると、お金だけでなく、「ここは踏ん張ろう」「これが決まったらボーナスがいくら」といった計算にもつながるところが、その1案件がブレイクしてしまうとショックが大きい。一方で何件かご支援していると、その場面で迷われるオーナー様の気持ちもよく分かりますし、「もっと前の段階で気づけたのではないか」と自分を振り返るきっかけにもなる。1件のブレイクを次の成長につなげられるかどうかは、個人の資質もあれば、環境が前向きな力に転化できるかどうかにも左右されるのだろうと感じています。
リメディのYouTubeチャンネルでは、ブティックス株式会社の大塚 友樹 氏との対談動画を投稿しております。ブティックス株式会社への転職をご検討中の方は、ぜひ動画もあわせてご覧ください。
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M&A仲介事業者が増加する時代に選ばれる基準|「人で選ばれる」構造と自己研鑽
――業界の中で、アドバイザーの人数も仲介事業者の数も、どんどん右肩上がりで増えてきています。マーケットが大きいからこそ参入者が多いのは自然だと思うのですが、これによって業界の中では良い影響・悪い影響、どちらが強いのでしょうか。
大塚氏:良い影響もネガティブな影響もどちらもあると思っています。良い影響としては、それだけM&Aという手法がお客様に浸透してきたことによって、人がチャレンジしやすい社会になるのではないかと感じています。
例えば、これまでご支援してきた方でも、もともとサラリーマンだった方が独立・脱サラをして会社を作ったけれども、思ったようにいかなかったり、あるいは会社自体は順調でもプライベートな事情──ご親族の介護が必要になったり、配偶者の方の転勤があったり──というタイミングで、会社をお譲り渡しできる。この手段を知っていたおかげで、会社を潰したり、介護をないがしろにしてしまうのではなく、会社を売却したうえで自分は自分のライフイベントに時間を割くという決断ができる。そういう手段が世の中に広まっていること自体は、すごくポジティブなことだと思っています。
中小企業庁も指摘する「過度な営業競争」というネガティブ面
大塚氏:一方でネガティブなところで言いますと、中小企業庁からも指摘されていますが、過度な営業競争が課題になっています。当初お会いした時にはすごくいいお話だと思っていたけれども、その後なかなかいいお相手が見つからなかった時に、仲介の担当者から連絡が来なくなる。そういう経験から、M&A仲介業界に対して少しネガティブなイメージを持たれているオーナー様も出てきてしまっている、というのはネガティブな面だなと思っています。
6年ぶりの再連絡で選ばれる ── 「会社」ではなく「人」で選ばれる業界
大塚氏:結局は、会社の看板というよりは、人で見られているというのは非常に感じています。私も6年ほど前に初めてお会いした方が、状況が少し変わったこともあって今、譲渡に向けて前向きに検討し始めていらっしゃるのですが、複数社にお会いをされた中で、「会社が大きくても、担当の窓口の方が経験の浅い方で、上司が同行してくれるとは言っても、どこまで信用していいのか分からない」というお声もあれば、逆に「会社の規模を問わず、ベテランで役職にも就いているような方が自分自身が担当します、とおっしゃっていただいたから、その会社にはぜひ話を聞いてみたい」というお声もあります。
私のように長くお付き合いをしていると、その方の中の変化や、これまで売らずに自身で拡大しようとしていた時に何を目指していらっしゃったか、何を大事にしていらっしゃったかを踏まえてお話ができる。すると、「なんだかんだ一番わかってくれているのは大塚さんだよね」と言っていただけることがあります。会社で選ぶというよりは人で選ぶという傾向は、この業界には非常にあると思っています。
そういう意味では、仮に会社が増えたり、アドバイザーの方が増えていったとしても、そういう環境だからこそ、日々自分自身が自己研鑽を続けていかないといけない世界なのだろうというのは、すごく感じます。
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ブティックスの仕組み|成約組数を軸にした全員野球型モデル
――長く働ける環境の一つに、アポイントや案件の供給という仕組みがあるという声を、業界の中の方からもよく伺います。この供給は御社にもあると思いますが、実際にどのような形で成り立っているのでしょうか。
大塚氏:M&Aの成約自体が、M&Aのスキルを身につけたり、ご自身の成長にもつながるという意味で、テレアポは全員がやらなければいけないものだと思いますし、当社も当然やっています。そのプラスアルファで、会社からの案件供給があって、成長の機会に巡り合う確率が高いというのは、すごくポジティブなところだと思っています。
事業会社としての多角事業経由の流入と、業界特化型マーケティング
――人数が増えても案件供給の仕組みは維持できるものなのですか。
大塚氏:今のところ、うまく回っています。当社の場合はまず、ブティックス自体が事業会社であって、M&A仲介以外の事業も展開していますので、違う事業経由での流入や接点も含めて持っているというところがあります。
もう一つは、業界特化を活かしたマーケティングです。実はブティックスの創業事業がEC販売だった経緯もあって、EC販売はネット広告を含めてマーケティングがすごく必要になる領域です。その領域からマーケティングを手がけてきた方が、今、M&Aのコンサルタントもやっている一方で、マーケティングにも関わっているという体制になっていて、業界特化しているとか、小規模な案件も対応できるといった強みをうまく活かしながら、困っている方のご相談をいただきやすい仕組みができています。流入の件数も、実はまだ伸びている状況です。
ですので、当社のコンサルタントも、半分ぐらいは会社から供給される案件で成約の組数をしっかり積みながら、半分ぐらいは自分で発掘した案件で成約を積むという形で、うまく組み合わせて成長する機会を得られているのかなと思います。会社さんによってマーケティングの中で強みが違うと思いますので、供給があるということは、働く方からするといい部分かなと思います。
会社供給の案件で得た接点が、自己発掘の案件にも活きる
大塚氏:会社から供給される案件が加わることで案件数が多くなると、それだけ買い手様との接点も増えていきます。例えば、会社から供給された案件で接点を持った買い手様が実はすごくいい会社様で、「この会社様であれば、今は売る気持ちがないオーナー様にも喜んでもらえるマッチングにつながるのではないか」というアイデアや発想が生まれる。それが自分でアウトバウンドで開拓した売り手様に刺さって、成約に向けて動き出す──というようなことも十分にあり得るので、すごく武器になる経験かなと思います。
上場企業としてのクリーンな営業と、寄り添う定期連絡
――アポイントを供給されている会社さんは最近増えている印象がある一方で、電話でのトークに問題があったり、オーナー様からのクレームが口コミやSNSで見えるケースも増えてきています。業界にいらっしゃる大塚氏から見て、実際どう見えていますか。
大塚氏:お話に上がることは確かにあります。DMなどが同じ担当者から何通も届いて、一度断ったのにまた届く、というようなことは業界としてあると思うのですが、今、中小企業庁がガイドラインを示していて、業界全体としては、当社のような上場企業を中心にクリーンな営業活動をしていこうという風潮は非常に強くあります。徐々に改善されてきているとも思っています。
難しいところは、テレアポなのでまだ顔も見えていない初対面の中で、いきなり会社を売りませんかという話をされることがオーナー様からすると失礼だと感じられたり、それを何回も繰り返されるとしつこいと感じられる面があります。一度「もう電話しないでください」と言われたところに電話をするのはNGですが、一方で、会社の状態は常に変わるので、定期的にご連絡をすること自体は悪ではないと思っています。
例えば当社では、一度お電話した時に「今は売却を考えていない」というお話だった時にも、オーナー様として長くお付き合いをしていく道もありますし、業界特化だからこそ、今すぐ売却と関係ないお話であっても、経営課題や成長戦略についてお話を伺い、これまでご支援してきた経験から「それであればこういうところがポイントですよね」「別のオーナー様はこういうふうにやっていらっしゃいます」というお話ができる。定期的なご連絡も、事務的に「そろそろ売りませんか」ではなく、新しい施設やサービスがその後順調にいかれていますか、といった形で、オーナー様に寄り添えるトークができるというのは、当社の特徴かなと思います。
2025年4月入社の新卒5名全員が、9ヶ月で2件以上の最終契約
――1年以内に成果が出せる環境というお話も先ほど少しあったかと思いますが、実際、どれぐらいの方が成果を出せていらっしゃるのでしょうか。
大塚氏:入社から1年以内に成約を経験いただいている、というところですね。こういうお話をすると、慎重な方は「本当に自分でも大丈夫かな」というご質問をよくいただくのですが、自信を持っていただきやすいかなと思っているのは、2025年4月入社の新卒の方の実績です。当社は去年、新卒5人がいたのですが、その5人全員が入社から9ヶ月経った12月末には2件以上、最終契約まで至って、全員が研修を無事に完了しています。
4月から3月の1年間で、一番多い方で5件成約している方もいらっしゃいますし、一番少ない方でも3件は最終契約まで至っている、というところで、そういう話をすると、これまで中途でバリバリ成果を出してきた方からするとむしろ、負けてはいられないという形で自信を持っていただきやすいことが多いです。
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環境選定のポイント|転職前に確かめたい3条件と未経験の可能性
――ご退職を検討される方の中には、プレイヤーとしてどこまで自分が続けていけるか分からない、キャリアが少し見えにくい、といったお声もあるかと思うのですが、その辺りはどう見えていますか。
大塚氏:いろいろなキャリアがあると思っています。M&A仲介という仕事については、正直、どのキャリアに進むにしても活かせるスキルが一通り身につく仕事なのではないかと考えています。個人的には、M&Aで活躍できるのであれば、どこに行っても活躍できるのではないかと思っています。
卒業後のキャリア ── 事業会社のM&A買収担当や独立の道
大塚氏:当社を卒業した方も含めていろいろな方がいらっしゃいまして、例えば、買い手様の企業に転職されて、企業の中でより一つの会社にコミットしながらM&Aを通じた成長の実現に注力する、という道を選ばれた方もいらっしゃいます。事業会社のM&A買収担当というポジションですね。
あるいは逆に、いろいろなオーナー様のお話を聞く中で触発されて、自分で会社を立ち上げるという独立の道を選ばれた方もいらっしゃいます。現在は全然M&Aと関係ない事業をされているのですが、それだけのスキルが身につく、というのは一つあるかなと思います。
入社1年半でグループ長、2年連続予算達成で部長 ── 昇格スピード
――大企業ではマネージャーや部長になるまでにステップを踏んで力を身につけていくと思うのですが、御社はそのスピードが異常に速いように感じています。実際、入社から部長になった方のスピードはどれぐらいなのでしょうか。
大塚氏:新しい制度で申し上げると、今、部長予備軍という方が何人かいらっしゃる状態です。その方々は、標準でいうと入社から20ヶ月、1年半ぐらいでグループ長に上がれるということになっていまして、グループ長で2年連続、自分の予算を達成すると部長に上がる権利が得られるという設計です。ですので、入社から最短で3年半~4年ぐらいで部長に上がっていけるという形になっています。今まさに去年しっかり目標を達成して、今年も達成すれば部長に上がるという予備軍の方が、何人か育ってきている状態です。
転職前に確かめたい3条件 ── 固定給・教育・案件供給
山田:M&A業界の中で、どういう仕組みがあれば長く続きやすく、活躍しやすいのかを、今日はいろいろと伺えたなと感じています。この動画をご覧いただいている方には、業界にこれからチャレンジしたい方も、悩んでいらっしゃる方もいらっしゃると思うので、そういう方に向けて少しお話をさせていただければと思います。
M&A仲介業界にチャレンジすることを悩んでいたり、ためらっていらっしゃる方が仮に一歩踏み出せる条件があるとしたら、1つ目に給料の固定給の部分、2つ目に教育、3つ目に案件供給。この3つが揃っている会社を選ぶと、ギャップがなく安心して働きやすいと感じています。今日大塚氏からもお話しいただきましたが、ブティックス(同社)ではその環境が整っているというふうに感じていますので、もしご興味のある方がいらっしゃれば、大塚氏にカジュアル面談もしていただけると伺っていますので、ぜひご活用いただければと思います。
よくある質問①|「未経験でも大丈夫ですか」への答え
――「未経験でも大丈夫ですか」という、おそらく一番多いご質問についてはいかがですか。
大塚氏:当然、最初は皆さん未経験ですし、当社では新卒で入った方もしっかり活躍しているので、そこは安心していただければと思います。特に当社の場合は、実は全員が未経験で入社していまして、そこから多数の成約を積み重ねてきましたし、逆にその未経験の方がどうやって成長してきたかというエッセンスを抽出して、全て研修という形で新しく入ってきてくださる皆様にも教え込んでいますので、そこは安心していただければなと思います。
山田:営業未経験でチャレンジできる会社はあまりないと思うのですが、未経験の中でも営業経験も問わないというところですよね。
大塚氏:そうですね。M&A経験自体がない方は当然100%いらっしゃいますし、営業経験もない方もすでに活躍していて、早い方だとグループ長になっている方もいらっしゃいますし、今月から私の部下に昇格してきた方も営業経験がない方です。
よくある質問②|多様なバックグラウンドから活躍する人たち
――前職のバックグラウンドについても、どんな方が中で活躍されているのかをお聞きできればと思ったのですが、本当に多種多様という感じでしょうか。
大塚氏:一時は半分ぐらいが金融出身だった時期もあったのですが、今は金融出身が実は4分の1ぐらいで、本当にいろいろな業界出身の方が活躍していらっしゃるということですね。面白いところで申し上げると、もともとテレビ局の技術職をしていた方などもいらっしゃいます。フロントでもなく技術職ですね。あとは大手コンサルティングファーム出身で当然賢く能力も高いのですが、営業は全くやっていなかった方が、今グループ長をやっていらっしゃったりという形で、本当にいろいろな方が活躍しているので、こういうバックグラウンドを持っていないからM&Aに向いていない、というのは全然ないかなと思います。あまり経歴は関係ないですね。
まずは「話を聞いてみる」から ── 大塚氏からのメッセージ
――最後に、M&A業界にチャレンジすることを悩まれている方や、ためらっていらっしゃる方に向けて、大塚氏からもメッセージをいただけますか。
大塚氏:ぜひ、まず一度、M&Aの仕事を実際にしている私たちのお話を聞いていただいて、こういう仕事なんだ、こういう魅力があるんだ、というところを感じていただいてからでも、決めるのは遅くないかなと思います。少しでも興味を持っていただいた方は、お話しさせていただく機会をもらえるとうれしいなと思っています。
山田:本日はお忙しい中お時間をいただき、誠にありがとうございました。ブティックス(同社)では、実際に活躍されている直近入社者の経歴・入社動機・活躍状況をまとめた資料もご提供いただいていますので、業界のリアルなイメージをつかみたい方は、リメディ経由でぜひご請求ください。今後、同社で売上1億円を突破された方々や、マーケティングの仕組みを作っていらっしゃる方にも、順次インタビューを予定していますので、そちらもあわせてご覧いただければと思います。
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