法人営業の経験を活かしてSaaS企業へ移りたい。でも、IS・FSのどちらを目指すか、CSも検討するか迷っている。そんなときは、希望する職種と顧客規模に合う求人を扱い、自分の営業経験がどこで活きるか説明できる転職エージェントを選びましょう。SaaSへの転職を決めている人は専門サービス、業界選びから迷っている人は他の法人営業も比較できるサービスが候補です。
この記事では、SaaS営業への転職支援を公表する6社を、支援領域・担当者の経歴・相談しやすいテーマから比較します。各社で確認したい違いを紹介し、順位は付けていません。本メディアの運営元はリメディです。

早稲田大学を卒業後、新卒で株式会社キーエンスに入社。PLCやタッチパネル等の制御機器(FA機器)を商材とした法人営業に従事し、社内総合ランキングにおいて継続的に上位の実績を収める。その後、同期最速でマネジメントポジションに就任。自身の営業活動に加え、事業所の営業戦略立案から実行支援まで幅広く経験する。同社にて海外赴任の打診を受けるも、株式会社リメディからのヘッドハントを受け転職を決意。現在はハイクラスのセールスポジション(M&A仲介、人材、コンサル、SaaS)を中心にエージェント活動に従事している。なお、学生時代は一貫して体育会アメリカンフットボール部に所属。高校時代に大阪府代表に選出され、大学時代には学生日本一決定戦である『甲子園ボウル』への出場を果たす。
SaaS営業の転職エージェント6社を比較
ここで扱うSaaS営業は、クラウドサービスを企業へ提案する営業です。商談を創出するISと商談・契約を担うFSに加え、転職先として比較される隣接職種のCSも取り上げます。エンジニア向け転職支援とは分け、各社の公式サービスと公開プロフィールを基に選んでいます。
リメディ
特徴 SaaSに加え、人材・M&A・コンサルなどの営業キャリアを比較
相談を検討しやすい人 営業経験の評価を確かめ、業界を決めたい人
マーキャリNEXTCAREER
特徴 SaaS・ITベンチャーのIS・FS・CSなどを扱う
相談を検討しやすい人 SaaS内で職種を選び、選考を準備したい人
SQiL Career Agent
特徴 営業支援会社の知見を使い、営業スキルを言語化
相談を検討しやすい人 有形商材や異業界での成果を伝え直したい人
9Eキャリア
特徴 IS・CS・IT/SaaS営業の専門サービスを展開
相談を検討しやすい人 職種の役割を理解し、応募準備を進めたい人
Smacie
特徴 IT・SaaS営業に特化し、外資IT営業の経験を公開
相談を検討しやすい人 企業向け提案の深さや大手顧客営業を相談したい人
JACリクルートメント
特徴 管理職・専門職・グローバル領域と業界別の支援
相談を検討しやすい人 経験を活かし、外資系や管理職も検討したい人
SaaSの会社名だけで候補を決める前に、今の強みを活かせる役割を絞ると比較しやすくなります。リメディではSaaSだけでなく人材などの営業職も扱っているため、業界をまだ決めていない段階から進路を相談できます。
相談したいことから候補を選ぶ
近いものを開くと、相談先ごとの違いが分かります。面談では、社名だけで決めず、希望する役割に対してどんな準備を提案されるか比べてください。
異業界の法人営業からSaaSを目指したい
リメディは、今の営業実績を振り返り、SaaSと他業界の進路を並べて考えたい人の相談先候補です。SQiLは営業スキルの言語化、マーキャリはSaaSの分業職種に沿った応募準備を比べたいときに候補になります。
IS・FS・CSのどれを選ぶか迷っている
9Eキャリアとマーキャリは職種ごとの専門支援を確認できます。リメディでは、顧客への提案を深めたいのか、契約後の課題解決に関わりたいのかという働き方の希望から相談しましょう。
大手顧客向け・外資系・管理職へ進みたい
Smacieは代表の外資IT・大手顧客営業の経験、JACはグローバル・管理職領域を比較する手掛かりです。リメディにも営業戦略とマネジメントを経験した担当者が在籍しており、個人成果と組織への貢献を整理する相談先になります。
SaaSか、人材・M&Aなどの営業か決めたい
リメディはSaaS・人材・M&Aなどを担当するヘッドハンターの支援領域を確認できます。SQiLは営業職全般、JACは複数業界の専門職も扱うため、仕事内容と希望条件を同じ項目で比較すると判断しやすくなります。
各社の特徴と支援内容
リメディ
リメディは、SaaSを含む複数領域のハイクラス転職を支援しています。SaaS企業へ進むと決めた人だけでなく、営業として次に扱う商材や顧客を選びたい人も相談の対象です。業界名を先に固定せず、顧客の課題を聞き、提案してきた経験から進路を考えられます。
公開プロフィールでは、橘風雅がキーエンスで法人営業、営業戦略の立案、マネジメントを経験し、現在はSaaS・人材・M&A・コンサルのセールスポジションを支援しています。西健一には、SMBC日興証券での課題解決型営業の経験と、freeeでクラウドサービスを使ったバックオフィス構築を支援した経験があります。
「目標を達成した」だけでは説明しきれない、提案の工夫や顧客との関わり方を整理したいときに、こうした実務経験が相談相手を選ぶ材料になります。希望するSaaS職種と他業界の営業で何が変わるのか、面談で求人の担当範囲まで確認してください。
出典:橘風雅のプロフィール
出典:西健一のプロフィール
SaaS営業への応募を考えている方は、担当してきた顧客や商談の進め方を面談で伝えてみてください。求人票だけでは判断しにくい、これまでの経験と募集職種の接点を具体的に相談できます。
マーキャリNEXTCAREER
マーキャリNEXTCAREERは、SaaS・ITベンチャーの営業やマーケティング領域を扱う転職エージェントです。IS、FS、CSという分業を踏まえて、SaaS企業の中で次の役割を選びたい人が検討しやすいサービスです。
公開された担当者経歴には、SaaS企業でISやパートナーセールスを経験した人、FSやエンタープライズ領域まで携わった人がいます。異業界の法人営業からSaaSへ移った経験を持つ担当者も確認できます。
SaaS未経験なら、前職での営業活動のどこが応募職種に結び付くかを聞いてみましょう。経験者は、希望する顧客規模や担当工程の求人があるかを確認すると、自分の次の課題に合う支援か判断できます。
公式の利用者紹介には、工作機械の専門商社で営業をしていた人が、製造業の知識を活かせるSaaSを選んだ例があります。SaaSの営業経験だけでなく、顧客となる業界を理解していることも応募先を考える材料になります。製造・建設・医療など、前職で接した顧客の業務をどれだけ理解しているかも整理して相談するとよいでしょう。
出典:アドバイザー紹介
SQiL Career Agent
SQiL Career Agentは、営業支援を行うセレブリックスの転職支援サービスです。営業職を広く扱い、実績の背景にあるスキルを言葉にする支援を打ち出しています。SaaS専業ではないため、業界をまたいで営業力の活かし方を考えたい人にも候補になります。
アドバイザー紹介では、商社の法人営業を経て人材紹介のRA・CAを経験した人、人材派遣の営業経験者、通信商材やシステムメーカーでの勤務経験を持つ人が確認できます。有形・無形の商材を扱ってきた経歴が見られる点が特徴です。
売上の大きさだけでなく、顧客の選び方や提案の改善をどう説明するかを相談したい人に向いています。希望するSaaS企業の求人があるかに加え、自分が志望する職種への支援経験を面談で確かめましょう。
支援方法として、営業スキルを124分類で捉える可視化ノウハウと、営業行動特性を整理する「Sales OS」を公開しています。自分では当たり前と思っていた行動を分解し、求人選びや面接で説明できる形にするアプローチです。単に「営業に強い」だけでなく、経験をどう整理するサービスかまで比べたい人に参考になります。
出典:SQiLの支援内容
出典:担当者紹介
9Eキャリア
9Eキャリアは、IS・CS・IT/SaaS営業などの専門サービスを展開しています。応募書類や面接の準備に加え、入社先の判断も支援内容として案内しています。
担当者紹介には、メーカー営業、外資系ITコンサルティング会社でのシステム導入支援、人材紹介事業の立ち上げやキャリアアドバイザー業務などの経歴があります。自分の課題に合う担当者の経験を確認してください。
ISからFSへ進みたい場合と、営業からCSへ移りたい場合では、準備する経験が変わります。専門サービスの違いを使い分け、応募先の職務でまだ経験していない部分をどう補うかまで聞いてみるとよいでしょう。
出典:9Eキャリア公式サイト
出典:エージェント紹介
Smacie
Smacieは、IT・SaaS領域の営業職に特化した転職支援サービスです。SaaS企業での営業キャリアを具体的に考えており、扱う顧客や提案の仕方の違いまで相談したい人の相談先候補となります。
代表の公開経歴には、野村證券、マクニカ、日本オラクル、サイバーリーズンでの勤務経験があります。IT企業での法人営業やエンタープライズ営業を経験している点は、大手顧客への提案や外資ITの営業を考える際の判断材料です。代表の経歴と、実際に自分を担当する人の経験は分けて確認しましょう。
面談では、担当アカウント、商談の発掘方法、技術部門との連携、顧客の意思決定者など、希望する仕事の中身を聞いてください。単に「外資系で年収を上げたい」より、どの営業活動を担いたいかが伝わると比較が具体的になります。
出典:Smacie公式サイト
出典:代表の公開経歴
JACリクルートメント
JACリクルートメントは、管理職・専門職やグローバル領域の転職を扱い、業界・職種ごとの専門チームを設けています。SaaS営業の経験を活かす転職に加え、外資系企業やマネジメントの仕事も並べて検討したい人の相談先候補です。
デジタル領域の公開プロフィールには、人材紹介でのキャリア相談と通信キャリアの法人営業を経験した担当者が見られます。公式のSaaS関連記事では、日系SIerから外資系SaaS企業のアカウントエグゼクティブへ移った支援例も紹介されています。
企業をまたいで経験を活かす場合は、取引規模だけでなく、誰に何を提案し、受注までどの役割を担ったかを共有しましょう。担当チームに希望する企業・職種の支援経験を尋ねることで、求人の幅と専門性の両方を確認できます。
出典:JACのサービス
IS・FS・CSは、担当する工程で比べる
SaaS企業だから同じ営業経験が積めるわけではありません。商談の機会をつくる、契約を獲得する、導入後の利用を進めるという仕事のどこに関わりたいかを先に整理します。
| 役割 | 主な仕事 | エージェントへ確認したいこと |
|---|---|---|
| IS(インサイドセールス) | 見込み顧客へ接点を持ち、課題と商談の可能性を整理 | 問い合わせ対応か新規開拓か。商談化の基準は何か |
| FS(フィールドセールス) | 課題を深掘りし、提案から受注へ進める | 商談はどこから来るか。契約・導入までどこを担当するか |
| CS(カスタマーサクセス) | 導入後の利用や成果を支援 | 導入、更新、追加提案の担当は誰か。営業目標も持つか |
例えばfreeeの職種説明は、ISが顧客の課題を聞いてFSへつなぎ、FSが経営課題や事業計画から提案する連携を紹介しています。同じ職種名でも会社によって分担が変わるため、肩書だけで判断しないことが大切です。
出典:freeeの営業職紹介
求人ごとの見方は、SaaS営業の求人選びでも整理しています。
SMBとエンタープライズで必要な準備を分ける
中小企業向けと大手企業向けでは、商談数だけでなく関わる相手や合意形成の進め方が変わります。顧客規模の区分は会社ごとに異なるため、「エンタープライズ」という名称だけで職務を決めつけないようにしましょう。
| 比べる項目 | 面談で聞く質問 |
|---|---|
| 顧客との接点 | 経営者、現場担当者、情報システム部門の誰に提案しますか |
| 合意形成 | 導入決定まで、どの部門の承認や調整が必要ですか |
| 担当範囲 | 案件の発掘、提案、契約後の引き継ぎを誰が担いますか |
| 支援体制 | 技術説明や導入設計を支援するメンバーはいますか |
「大手顧客を担当していた」という実績でも、既存取引の更新と新規導入の提案では内容が違います。担当者には、応募先で求められる経験と、自分が説明できる経験の共通点を具体的に示してもらいましょう。
未経験からSaaS営業を目指すなら、職種と顧客業界を分けて選ぶ
SaaS未経験でも、法人営業を経験している人と、接客・販売から営業へ転じる人では準備が違います。さらに、顧客の業務を知っているかによって、志望理由の作り方も変わります。エージェントには「未経験向けの会社」だけでなく、どの経験を活かせる求人なのかを説明してもらいましょう。
| 今の経験 | 応募先を絞る視点 | 面接までに準備すること |
|---|---|---|
| メーカー・専門商社の法人営業 | 顧客業界の業務知識を活かす製品か、別業界向けの製品か | 既存商品の提案と、顧客の業務変更を伴う提案の違いを説明する |
| 人材・広告などの無形商材営業 | 新規開拓、商談、既存顧客支援のどこを担うか | 顧客課題の把握から提案・受注まで、自分の担当工程を分ける |
| 接客・販売 | 営業未経験を対象とする募集か、法人営業経験が必須か | 相手の希望を聞いて提案を変えた経験を、実際の事例で話す |
| SaaSのIS・FS経験 | 顧客規模、商材単価、商談の難しさ、担当範囲のどこを変えたいか | 件数や達成率に加え、受注への貢献と再現できる行動を示す |
リメディには、freeeでクラウドサービスによるバックオフィス構築を支援した西健一や、キーエンスで営業・マネジメントを経験した橘風雅が在籍しています。これまでの商談で何を工夫してきたかを話し、SaaSで活かせる部分と、新たに学ぶ部分を整理したいときに相談できます。人材やM&Aなどの営業職も気になるなら、扱う商材を決める前から比較を始められます。
営業実績は、成果を生んだ行動まで伝える
職務経歴書には、売上や達成率に加えて、担当顧客、商談の発生源、自分で変えた行動を書きます。会社の知名度や既存顧客の基盤による成果と、本人の工夫を分けると、別の会社でも活かせる経験が伝わります。
| 説明が抽象的な例 | 具体的にする質問 |
|---|---|
| 提案力があります | 顧客は何に困り、どんな仮説を立てて提案しましたか |
| 新規開拓が得意です | 誰を対象に、どんな接点をつくり、どこを改善しましたか |
| チームを成長させました | 案件管理、育成、営業プロセスのどこを変えましたか |
営業実績を応募職種に合わせてどう伝えるかも、エージェントの支援を比べるポイントです。リメディの橘は、営業実績から市場で評価されるスキルと進路を整理する方針を公開しています。数字の説明に迷う人は、実際の案件を一つ選び、顧客への提案から振り返ってみてください。
面接準備を深める際は、SaaS営業の面接対策も参考になります。
自分の営業成果を説明する際は、実力と環境の影響をどう分けるかも考えてみてください。リメディとSALESCOREの対談動画は、「なぜ売れたか」の言語化や、個人の成果を組織で再現する考え方を扱っています。営業経験を振り返り、転職先でも活かせる工夫を整理する材料になります。
報酬・働き方は求人ごとに同じ条件で確認する
提示年収だけを比べると、固定給と変動報酬の違いを見落とします。希望額に届くかに加え、その金額がどの条件で支払われるのかを確認しましょう。
| 項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 固定給と変動分 | 目標達成時の総額か、固定額か。賞与・コミッションの算定方法 |
| 目標と立ち上がり | 入社直後の目標、育成期間、担当顧客の引き継ぎ |
| 働く場所 | リモートの制度とチームの運用、顧客訪問・出張の有無 |
| 期待される役割 | 個人の受注だけか、採用・育成・営業の仕組みづくりも含むか |
募集要項にない項目は、担当者を通じて企業へ確かめます。営業職全体の年収平均を、自分に届くオファー額と考えないことも大切です。詳しくはSaaS営業の年収を参照してください。
面談の前に公開求人を見て、希望する担当業務と条件を書き出しておきましょう。SaaS営業の求人検索では、気になる募集を確認し、仕事内容で判断できない点を相談時の質問にできます。
SaaS企業の育成・選考を動画でも確認する
会社を選ぶ際は、未経験者をどう育て、選考で何を見ているかも判断材料になります。リメディの公式動画ではラクスを取り上げ、未経験者が活躍できる理由や面接の評価軸を解説しています。自分が質問したいことを整理してから見ると、求人票だけでは気づかなかった論点を拾えます。
動画で気になった育成や役割について、応募先でも同じ条件なのかを確かめてください。企業理解を深めることと、自分の経験に合う求人を選ぶことをつなげると、面談で聞きたい内容が明確になります。
初回面談で支援の違いを見極める
登録先は、面談と応募状況を管理できる範囲に絞ります。何社併用すれば成功しやすいという一律の数ではなく、専門領域と支援内容が補い合うかを見てください。
- 自分を推薦する理由を聞く。営業実績の何が、どの職種に活かせるのか具体的に説明してもらいます。
- 求人の違いを聞く。顧客、担当工程、目標、報酬を同じ項目で比べます。
- 次の準備を決める。応募書類で直す箇所と、面接で説明する経験を明らかにします。
SaaS営業のエージェント選びでよくある質問
SaaS未経験でも相談できますか?
はい。SaaS経験の有無だけでなく、顧客への提案や課題解決をどこまで担当してきたかを整理して相談できます。リメディには、SaaSと他業界の営業を担当するヘッドハンターが在籍しています。業界選びの段階から相談できます。
CSは営業から転職しやすい職種ですか?
営業経験が活きる場面はありますが、導入支援や利用定着など未経験の業務も確認が必要です。求人名だけで判断せず、担当業務と評価される成果をエージェントに聞いてください。
複数のエージェントから同じ会社へ応募してよいですか?
応募経路は一つにまとめましょう。併用中であることと応募済み企業を担当者に伝え、重複応募を避けて進めます。
転職するか決める前でも相談できますか?
リメディは相談からの問い合わせも受け付けています。現在の営業職、興味のある役割、迷っている進路を伝えてください。橘の公開プロフィールでも、現職に残る判断を含めて選択肢を整理する方針を案内しています。
営業経験を活かせる進路から相談する
SaaS営業の転職エージェントは、求人の多さよりも、希望する役割への理解と、自分の経験に対する説明の具体性で比べましょう。職種、顧客規模、本人の貢献を整理すれば、応募する会社と準備すべきことが見えてきます。
リメディには法人営業やfreeeでのクラウドサービス提案を経験したヘッドハンターが在籍し、人材・M&Aなども含めた進路を扱っています。SaaSへ進みたい人も、営業としてどこで力を伸ばすか迷っている人も、これまでの経験と希望する働き方をもとに相談してみてください。

