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コンサルタントの仕事内容とは?具体例・1日の流れ・種類別の違いを図解

この記事の監修者:リメディ 清 龍一

東京大学を卒業後、クニエに入社。医療機関の業務改革・DX支援や新規サービスの立ち上げに従事。現在はプロフェッショナルファームに在籍する方・志望する方の転職を支援。

コンサルタントは、企業の課題を調べ、解決策を考え、実行を支える仕事です。日々行うのは、データの分析、現場への聞き取り、資料作成、顧客との議論、プロジェクトの進行管理など。経営者への提案だけでなく、現場の人と一緒に仕事のやり方を変える場面もあります。

この記事では、実際の案件や社員の1日を紹介しながら、「どんな問題を扱うか」「自分は何を担当するか」「今の経験がどうつながるか」を解説します。

目次

コンサルタントは、企業のどんな課題を解決する?

「どの事業を伸ばすべきか」「部門ごとに違う仕事の手順を統一したい」「新しいシステムを使える状態にしたい」。こうした課題に対して、何を変え、どう進めるかを顧客と考えます。

企業が外部のコンサルに依頼する理由には、専門知識や調査・分析の力を借りたいという事情があります。また、各部門が自分の仕事を改善するだけでは、会社全体の問題が解けないこともあります。後で紹介するPwCの案件では、現場と経営側で課題の捉え方が異なり、部門をまたぐ業務改革が必要でした。

01調べる

事実を集め、何が問題かを整理する

02提案する

選択肢と根拠を示し、方針を決める

03実行を支える

担当・手順・期限を具体化し、進める

厚生労働省の職業情報「job tag」も、情報収集・分析・提案に加え、実行計画やマニュアルの作成、研修、実施状況の確認・支援を挙げています。提案した内容を、実際に動かす仕事もあると捉えると、仕事内容が見えてきます。

出典:厚生労働省job tag「経営コンサルタント」。担当する工程は案件や職種によって異なります。

課題の分析、システム導入、組織改革など、自分に合う分野を選ぶ手掛かりは、これまで担当した仕事です。今の仕事から検討できる分野を知りたい方は、コンサル領域に対応する担当者へ相談できます。

工程を開いて見る、具体的な作業と成果物

PwCが2026年4月に公表した業務改革案件では、営業関連の事務を担うグループ会社を支援しています。組織をまとめた後も業務の手順が統一されず、部門をまたいだ効率化が進んでいない状況でした。

支援内容は、現場への聞き取りと業務の可視化、改善後の手順・施策の検討、優先順位を付けた実行計画と推進体制づくり。公表時点では、部門横断で課題に取り組む土台ができ、改善活動が段階的に始まったとされています。

出典:PwC「通信業界向けコンサルティング事例」の「抜本的業務改革および推進体制の立ち上げ支援」(2026年4月7日)。

では、手元ではどんな作業をするのでしょうか。以下は「注文の処理に時間がかかる会社」を使った架空の作業例です。工程を開くと、作業・資料・判断のつながりが分かります。

仕事を具体的に見る

工程を選ぶと、作業と作る資料が開きます。

01現状を調べる業務フロー:注文が止まる場所を見つける
すること
受注担当者に話を聞き、入力する画面、次の担当者へ渡す条件、確認を待つ場面を追う。
作るもの
担当者と作業を矢印でつないだ業務フロー。分かったことと、まだ不明なことを分けたメモ。
次に決めること
詳しく調べるのは入力作業か、確認待ちか。それとも別の工程か。
業務フローの例
注文を受ける→入力する→確認を待つ→処理完了
02原因を確かめる検証表:入力と確認待ちを切り分ける
すること
入力にかかる時間と、確認を待つ時間を分ける。担当者の話と実際の記録を照らし、例外が起きる条件も調べる。
作るもの
原因の候補と、それを確かめる事実を並べた検証表。
次に決めること
入力の自動化を優先するか、確認の手順を見直すか。判断材料が足りなければ追加で調べる。
事実と仮説を分ける

現場の声:入力が大変。
仮説:二重入力が処理の遅れを生んでいる。
確かめること:入力時間と確認待ち時間のどちらが長いか。

03改善案を比べる比較資料:効果・費用・実現条件を比べる
すること
入力項目の共通化、代理で確認するルール、システム改修などを比較する。効果だけでなく費用、準備の手間、ミスを防ぐ仕組みも考える。
作るもの
各案の効果・費用・実現条件を並べた比較資料。
次に決めること
どの案から取り組むか。実施を決める前に、誰の合意や確認が必要か。
比較資料の記入例

案A|入力項目を共通にする
狙う効果:二重入力を減らす。
実施条件:部門ごとの入力項目と、システム改修の要否を確認する。

案B|代理で確認する人を決める
狙う効果:担当者不在による確認待ちを減らす。
実施条件:代理で判断できる範囲と、記録を残す手順を決める。

原因が入力作業と確認待ちのどちらにあるかで、優先する案は変わります。

04実行できる形にする実行計画:担当・期限・結果の見方を決める
すること
試す部署、担当者、期限、結果の確認方法を決める。現場から出た問題を整理し、必要に応じて手順を修正する。
作るもの
実行計画、担当と期限の一覧、変更後の手順書。
次に決めること
試した結果を踏まえて、対象を広げるか、手順を直して続けるか。
実行計画の記入例

試すこと:一つの部署で代理確認の手順を試す。
担当:受注業務の責任者。
期限:次回の定例会までに試行結果をまとめる。
確認する結果:待ち時間の変化と、判断ミス・手戻りの有無。

編集部作成の架空例です。前掲のPwC案件の内部資料や担当者の実務を再現したものではありません。

資料作成の中心は、相手が判断できる中身を作ること

この例で作るのは、業務フロー、検証表、対策の比較資料です。資料ごとに、答える問いが違います。見た目を整える前に、その問いに答える根拠をそろえる必要があります。

例えば「確認待ちが長い」という分析なら、誰への確認が、どんな条件で止まるかまで分かれば対策を考えやすくなります。数字や発言を並べるだけでなく、次に何を決められるかまで整理する。ここに、調査・分析と資料作成のつながりがあります。

戦略・業務・IT・人事・FASで、仕事はどう違う?

分野を比べるときは、「どんな顧客の問題を扱いたいか」を見ると整理しやすくなります。まずは代表的な仕事を比べてみましょう。

スクロールできます
領域顧客の問い仕事の例
戦略どの事業を伸ばし、会社をどう変えるか成長戦略・事業変革の方針づくりと実現支援
業務仕事の手順や部門間の連携をどう変えるか業務の可視化、標準化・自動化、実行計画づくり
IT・デジタル業務の変化を、どんなシステムで実現するかIT構想、導入・移行の計画、プロジェクトの推進
人事・組織必要な人材をどう育て、組織をどう変えるか人員計画、人材育成、人事の仕組みや働き方の改革
FAS買収対象をどう評価し、取引や統合をどう進めるか財務調査、企業価値の評価、M&Aの助言、買収後の統合支援
出典:Accentureの戦略・人材組織職の募集情報、Deloitteのコンサルティング採用情報、KPMG FASのFinancial Services Group採用情報、PwCの業務改革事例(各リンクは表の下に記載)。領域は重なることがあります。
「戦略は提案だけ」「ITは開発だけ」と分けられる?

その分け方では、実際の担当範囲を捉えきれません。アクセンチュアの戦略職は、企業変革の方針づくりに加えて、その実現も職務として掲げています。デロイトの採用情報にも、IT構想からシステム導入支援まで複数の仕事があります。

人事の仕組みを変えるためにシステムを導入するなら、人事とITの両方が関わります。分野名に加えて、何を決める段階から入り、どこまで実行に関わるかを案件や募集要項で見てください。

出典:Accenture「戦略コンサルタント」「人材・組織コンサルタント」、Deloitte「コンサルティング採用情報」、KPMG FAS「Financial Services Group部門 採用情報」、前掲PwC事例。

興味のある分野が見えてきたら、求人票の「担当業務」と「応募要件」を見比べてみましょう。以下ではコンサルの業種・職種を初期条件にしています。FASを探す場合は、業種と職種の選択を切り替えてください。

コンサル・FASの求人を仕事内容から探す

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経歴を登録された方には、合致するポジションのスカウトが届くこともあります。

遷移先で年収・職種から絞り込めます

若手とマネージャーでは、何を任される?

コンサルに入った後を想像するには、案件全体だけでなく、自分の役割も見る必要があります。McKinseyの公式紹介では、ビジネスアナリストは分析や提案、アソシエイトは案件の一部のテーマを担当します。エンゲージメントマネージャーは、案件の方向付けや日々の進行、チーム育成も担います。

担当するテーマを見る

調べて、説明できる状態にする

担当する課題について情報を集め、分析し、チームや顧客に伝える。架空の受注業務なら「確認待ちが起きる原因」を調べ、根拠と対策の候補を示す役割です。

案件全体を見る

チームの作業を、顧客の判断につなぐ

どこを詳しく調べるか、誰が担当するか、次の顧客会議で何を決めるかを考える。同じ例なら、分析が改善案を決める材料として十分かを確認する役割です。

この違いから考えると、入社前に聞きたいのは役職名だけではありません。自分が持つテーマの範囲、顧客との接点、成果物を誰と確認するかまで分かると、入社後の仕事を具体的に想像できます。

出典:McKinsey「Consulting Roles」。職位の名称・分担は会社によって異なります。受注業務への当てはめは編集部による架空例です。

実際のコンサルタントの1日を見てみよう

PwCの公式社員紹介では、製造業の日本・欧州拠点のネットワークやコミュニケーションツールを統合する案件に携わった社員の1日が紹介されています。掲載時点の役職はアソシエイトです。

スクロールできます
時刻していた仕事
9:30メール対応、予定・タスクの入力、会議資料の更新
10:30顧客との会議で進捗と課題を確認し、次の対応を明確にする
11:30議事録・資料の更新、関係者への連絡、日程調整
13:00午後の会議に向け、担当する課題と対応方針を資料化する
15:00欧州拠点との会議。その後、別チームとの会議にも参加
18:00決定事項と次の作業を整理し、連絡を済ませて終業
出典:PwC「ITソリューションコンサルタントの1日」より抜粋。所属・役職・内容は掲載当時。昼食などを省略した一人の記録で、標準勤務時間を示すものではありません。

注目したいのは、会議の前後です。会議前には担当する課題と自分の見解を整理し、会議後には決定事項を資料と次の作業へ反映しています。参加して話を聞くだけでなく、議論を準備し、決まったことを前へ進める仕事が読み取れます。

自分が興味を持った案件についても、会議の相手、準備する資料、会議後に担当する作業まで調べると、日々の働く姿が見えやすくなります。

面白さと大変さは、どこにある?

分からなかった原因が見え、相手が動き始める面白さ

架空の受注業務でいえば、「入力が遅い」と思っていた問題が、調べることで確認手順の問題だと分かる。さらに関係者が改善案に合意し、試せる状態になる。原因を探ることや、立場の違う人と解決策を考えることが好きなら、こうした過程に面白さを感じられそうです。

調べれば、すぐ答えが決まるわけではない

根拠が足りず調べ直したり、現場と経営側で優先順位が違ったりする場面もあります。前掲のPwC案件にも課題認識の違いがありました。分析が妥当でも、その案を現場が実行できるかは別の問いです。相手の事情を聞き、考えを修正しながら進める作業が負担になる人もいるでしょう。

相性を考えるなら、「忙しさに耐えられるか」だけでなく、答えが決まっていない問題を調べたいか、他の人と相談して案を変えることを楽しめるかも、今の仕事の経験と比べてみてください。

経験が少ない作業は、小さく試してみる

分析経験が少なければ、担当業務のどこに時間がかかるかを調べる。資料作成に不安があれば、提案・根拠・相手に決めてほしいことを一枚にまとめる。こうした作業を試すと、仕事内容への関心が具体的になります。ここでの相性は仕事選びの参考であり、採用可否の判定ではありません。

今の経験は、コンサルのどんな仕事につながる?

前職との接点を考えるときは、職種名よりも、実際に担当した作業を見ます。同じ営業職でも、顧客の課題を聞き、社内の技術担当と解決策を詰めた経験と、決まった商材を提案した経験では、説明できる内容が違います。

次の欄で、近い経験を開いてみてください。公式の職務情報を基に、経験の振り返り方と応募先に確認したいことを整理しています。

営業・顧客折衝顧客の要望を聞き、社内を動かしてきた

「何を売ったか」に加えて、問題の捉え方を振り返る

顧客の希望をそのまま受け取らず、背景を聞き、技術・運用担当者と提案を詰めた経験は、コンサルの現場ヒアリングや関係者調整と重なる経験です。

説明したい経験
顧客が初めに求めたこと/調べて分かった課題/比較した案/自分が調整したこと。
応募先で確かめたいこと
顧客との折衝に加え、どの程度のデータ分析や業務設計を担当する職種か。自分に不足する作業は何か。

売上実績だけで終えず、提案に至る判断と自分の担当を説明すると、仕事内容との接点を整理できます。

SE・システム開発要件や関係者の意見を整理してきた

「何を作ったか」と「なぜそれを作るか」を分けて整理する

利用部門への聞き取り、要件の整理、日程や仕様の調整は、IT構想・導入支援やプロジェクト推進との接点になります。実装経験だけでなく、業務上の目的をどう理解していたかも振り返ってみてください。

説明したい経験
利用部門の問題/要件を決めた理由/複数の案の比較/自分が判断した範囲。
応募先で確かめたいこと
構想や業務設計が中心か、導入・移行の推進が中心か。開発や運用にどこまで関わるか。

「もっと上流へ」だけでなく、次に担当したい工程を言葉にすると、応募先を比較しやすくなります。

ITコンサルの仕事内容と担当する工程を詳しく見る →
経営企画・経理数字を読み、計画や判断材料を作ってきた

数字を集めた後、何を説明し、何を決めたかを見る

予算と実績の差を調べ、事業や業務の問題を説明した経験は、課題分析や改善策の効果比較につながります。財務調査・企業価値評価などに関心がある場合は、FASの職務内容も比較してみてください。

説明したい経験
集計した数字/差が生まれた理由/提案した対応/意思決定者への説明と自分の責任範囲。
応募先で確かめたいこと
事業戦略、業務改革、財務調査・評価のどれを主に担うか。必要な実務経験や資格が募集要件と合うか。

「資料を作った」から一歩進め、資料によって何を判断できるようにしたかを整理します。

経営企画の経験を面接で説明する方法を見る →
人事・組織開発制度や育成の仕組みを作り、運用してきた

制度の名前より、解決したかった問題を具体的にする

現場の意見を集めて制度を見直した経験や、人材育成の取り組みは、人事・組織改革との接点になります。アクセンチュアの人材・組織職にも、人員計画、育成、働き方や組織文化の変革などが挙げられています。

説明したい経験
制度を変える目的/現場から集めた情報/関係者の意見の違い/運用を続けるために工夫したこと。
応募先で確かめたいこと
制度の設計、現場への定着、人事システム導入のどこを担うか。求められる専門性は何か。

制度を導入したことに加え、実際に使われるようにするために担った仕事も整理しましょう。

人事・組織コンサルで見られる経験を詳しく見る →

仕事内容から考えた経験の整理例です。採用傾向や合格可能性を示す診断ではありません。根拠:前掲job tag、PwC事例、各社職務情報。

こうして振り返ると、仕事に接点がある部分と、これから経験を積みたい部分を分けられます。未経験からの応募準備を具体化したい方は、経験別に見るコンサル転職の難易度と準備も参考にしてください。

仕事内容が分かったら、応募先をどう選ぶ?

例えばSEの方が「技術を使って顧客の業務を変えたい」と考えた場合でも、業務の構想を考えたいのか、システム導入を進めたいのかで、見たい求人は変わります。経営企画の方も、事業戦略を考えたいのか、買収の調査・評価を専門にしたいのかを分けると、比較する仕事がはっきりします。

興味のある仕事内容、自分が担当してきたこと、募集先が求める経験の3つを照らすのが、応募先を選ぶ次の段階です。会社名だけでは、この組み合わせは決まりません。

まず自分で調べたいこと

  • 募集職種の具体的な業務と応募要件
  • 配属部門の案件事例や社員紹介
  • 今後担当したい仕事と、避けたい仕事

相談して整理したいこと

  • 経験と希望を踏まえた応募先の選び方
  • 職務経歴書で伝える経験と担当範囲
  • 応募先に合わせて準備する選考対策

リメディでは、コンサルを含む複数業界の転職先選びやキャリア相談に加え、職務経歴書の添削、面接・ケース面接対策を案内しています。

相談前に、何を整理しておけばいい?

話す内容に迷う場合は、次の3点をメモしてみてください。

  1. これまでの担当:どんな問題に対して、何を調べ、誰と調整したか。
  2. これからの希望:この記事のどの仕事に興味を持ったか。今後増やしたい経験は何か。
  3. 確認したいこと:応募先選び、経験の伝え方、選考準備のどこに迷っているか。

まだ決まっていないことは、そのまま相談したい内容として伝えられます。

サービス内容・利用条件:リメディの転職相談案内(2026年9月28日確認)。

「業務の構想を考えたい」「導入まで関わりたい」といった希望を、これまで担当した仕事と一緒に伝えてみてください。応募先の選び方や職務経歴書で伝える経験を、担当者と具体的に整理できます。

コンサルタントの仕事内容でよくある疑問

求人票で出張や常駐の有無はどう確認すればよいですか?

勤務地の記載に加え、顧客先へ行く頻度、出張の期間、在宅勤務との組み合わせを確認しましょう。働く時間が気になる場合も、通常期だけでなく、提案前や導入前に何が変わるかを質問すると具体的です。本文の1日の例だけで、希望する職種の働き方を判断しないでください。

転職するか決めていなくても相談できますか?

リメディの転職相談は、転職を検討中の段階でも利用できます。現職で経験を積むか、コンサルへの転職を考えるか迷っている場合も、今の担当業務と今後の希望から相談内容を整理できます。

仕事内容を理解した後は、知りたいテーマから次の記事をお読みください。

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