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AIコンサル求人の選び方|担当工程4タイプの見分け方と面接で聞く質問を解説

監修リメディ株式会社 ヘッドハンター稻垣 大亮

立教大学を卒業後、大手不動産デベロッパーに新卒で入社。富裕層向けの不動産売買を担当し、手数料売上ランキングで上位5%に入る成績を達成。その後、ヘッドハンティングファーム「アサイン」に、創業間もないタイミングで参画。ヘッドハンターとして20代から30代のマネジメント層の支援に従事。同時にCRM部門のセールス責任者として15名のメンバーをマネジメントした経験を有する。リメディには、ヘッドハンティングをきっかけに入社を決意。シニアコンサルタントとして、M&Aアドバイザリーファームや戦略・総合コンサルティングファーム等の役員層とのコネクションを強みとした転職サポートに従事。これまで2,000名以上の転職支援に携わり、20代からエグゼクティブ層まで幅広い支援を行い、業界トップクラスの実績を誇る。

確認した4社5件の公式求人では、AIコンサルの担当工程は戦略策定・PoC・実装・ガバナンスの4つに分かれ、同じ職種名でも必須要件の重さが大きく違いました。求人を選ぶときは、職種名より職務内容欄の動詞を読み、自分が成果を出してきた工程と重なる求人から応募するのが近道です。

対象は、生成AIの導入やデータ活用に関わった経験があり、AIコンサルの求人を比べている人です。求人票のどこを読めば担当工程と応募できる範囲が分かるか、面接で何を確かめるかを、公式の募集要項の記載をもとに説明します。データサイエンティストとの職種比較や、生成AIの技術解説は扱いません。

目次

AIコンサル求人は担当工程で4つに分かれる

AIコンサルの求人は、職務内容欄に並ぶ動詞を見ると、次の4つの工程のどこに重心があるかが分かります。1件の求人が複数の工程を含むことも多く、決め手はどの工程の成果物を最終的に出す役割かです。

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工程求人票に出る言葉主な成果物確認した求人の例
① 戦略策定中長期のAI活用戦略、ロードマップ、戦略と実行プラン、経営層との対話AI活用の方針と投資の優先順位電通、PwCコンサルティング
② ユースケース企画・PoCユースケースの企画と優先度評価、業務変革ポイントの特定、プロトタイピング、PoC試す業務の選定と効果検証の結果PwCコンサルティング、インキュデータ
③ 実装・定着要件定義・設計・開発・導入・定着化、自ら設計・実装、運用保守業務に組み込まれたAIの仕組みKPMGコンサルティング(Data/AI)
④ AIガバナンス利用ルール、責任分界、管理プロセス、ガイドライン・ポリシー策定、内部統制との整合AIを安全に使うための規程と管理体制KPMGコンサルティング(TRS)、PwCコンサルティング
出所:PwCコンサルティング・インキュデータ・KPMGコンサルティング・電通の各キャリア採用ページ(2026年10月18日確認)をもとにリメディ作成

表の右端の列では、PwCコンサルティングとKPMGコンサルティングが複数の工程に出てきます。会社名で「戦略系」「実装系」と決めつけず、求人ごとに工程を読むのが確実です。

自分の経験がどの工程に重なるかを見る

応募先を決める前に、過去の案件を1件ずつ書き出し、自分が最後まで責任を持った成果物が表のどの列に当たるかを確かめてください。PoCに参加しただけなのか、PoCの企画から効果検証の報告まで担ったのかで、重なる工程は変わります。

たとえば社内の生成AI導入で利用ルールを作った人は④、業務部門と一緒に試す業務を選んだ人は②に近い経験です。一番厚い工程を1つ決めると、次の節で紹介する求人のどれから読むべきかが絞れます。

PoCの企画と実装の両方を担ってきて1つに絞れない人の経験は、表の②と③にまたがるものです。②を軸にして提案から納品までを統括するインキュデータ型から当たるか、③を軸にして自ら設計・実装するKPMGコンサルティング(Data/AI)型から当たるかで、職務経歴書の冒頭に置く案件が変わります。どちらを先にするかは、案件の一覧をもとにリメディの担当者と一緒に決められます。

公式求人4社5件で見る担当工程の違い

2026年10月18日時点で公開されていた4社5件の求人を、工程の重心と必須要件の書き方で並べました。職種名がほぼ同じでも中身は別物です。

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会社・求人名工程の重心必須要件の書き方歓迎される経験(抜粋)
電通
AIコンサルタント
①戦略策定(運用まで伴走)列挙。コンサル3年以上または事業会社での事業変革・事業創造の経験などAI業務改革を自らリードし完遂した経験、特定業界の知見
PwCコンサルティング
AI・アナリティクスコンサルタント
①〜④を横断。担当テーマは適性を見て決定6項目のうちいずれかAI活用案件の提案、AI導入のPM、AI業務アプリの試作
インキュデータ
AIコンサルタント
②企画・PoCを中心に、提案から納品まで統括年数付きの列挙。顧客向けサービス提供5年以上、PMまたはチームリーダー3年以上など主要な生成AIサービスを使った実務、RAGの設計、クラウドの資格
KPMGコンサルティング
Data/AI ソリューションアーキテクト
③実装・定着(自ら設計・実装)職位で変わる。シニアコンサルタントはいずれか、マネージャー以上は複数歓迎要件の欄なし(職位別の必須経験のみ)
KPMGコンサルティング
DX・AIガバナンス/リスク戦略コンサルタント
④AIガバナンス関心や知識、論理的思考力、資料作成力など歓迎要件の欄なし
出所:PwCコンサルティング・インキュデータ・KPMGコンサルティング・電通の各キャリア採用ページ(2026年10月18日確認)

経営層と戦略を作る求人(電通)

電通のAIコンサルタントは、経営層や事業責任者と対話して潜在課題を引き出し、戦略と実行プランを作って運用まで支える役割です。全ての段階で、AIの導入によって成果をどう最大化するかを設計すると書かれています。

必須要件には、CMO・CDO・CIOの相手役を務められる広い知見に加え、AIを使った業務改革の計画・実行・評価の経験が並びます。戦略の立案だけでなく、その後の業務改革の実行と評価まで自分で担った経験が問われる求人です。

戦略からガバナンスまで横断する求人(PwCコンサルティング)

PwCコンサルティングのAI・アナリティクスコンサルタントは、AI活用戦略の策定、ユースケースの企画と優先度の評価、試作や業務トライアル、CoE組織の立ち上げ、ガバナンス体制の構築までを職務に挙げています。4工程すべてが1件の求人に入っている点が特徴です。

そのぶん、担当はテーマ領域のいずれか、または横断で決まり、職務内容は本人の強みや希望と適性で柔軟に決定するとされています。どのテーマから始まるかは、応募の時点では決まっていないと読んでおくのが安全です。勤務地は東京・名古屋・大阪・福岡です。

提案から納品まで統括する求人(インキュデータ)

ソフトバンクと博報堂を株主に持つインキュデータのAIコンサルタントは、生成AI案件を提案からデリバリーまで一貫してリードする役割です。業務フローの分析、業務変革ポイントの特定、WBSや予算の管理、PoCでの技術チームのリードまでを1人が担います。

自分でモデルを作る役割ではなく、生成AIエンジニアなどの技術チームを率いて案件を前に進める立場です。新設される専門チームのコアメンバーとしての募集です。

自ら設計・実装する求人(KPMGコンサルティング Data/AI)

KPMGコンサルティングのData/AI ソリューションアーキテクトは、活用シナリオの策定から要件定義・設計・開発・導入・定着化まで一気通貫で担います。RAGやLLM、AIエージェントを組み合わせ、既存システムとの連携や業務への組み込みまで自ら設計・実装すると明記されています。

シニアコンサルタントの求人には「コンサルティングサービスの経験は必須ではありません」と書かれています。コンサル経験がない開発エンジニアでも、シニアコンサルタントとして設計・実装を担える求人です。

AIの利用ルールとリスク管理を整える求人(KPMGコンサルティング TRS)

同じKPMGコンサルティングでも、DX・AIガバナンス/リスク戦略コンサルタントの支援テーマは大きく異なります。生成AIを導入するときの利用ルールや責任分界、管理プロセスの整備、AI関連リスクの整理と優先順位付け、既存の内部統制・IT統制との整合が挙がっています。

応募資格に技術経験の年数はなく、ガバナンス構築への関心や知識、論理的思考力、資料作成力が求められています。モデルを動かす力より、社内規程や統制の仕組みとAIの使い方をつなげる力が問われる求人です。

ここはリメディの見解ですが、上の5件は職種名が近くても、成果物の種類が戦略・企画・システム・規程と分かれています。求人名に「AI」や「生成AI」が入っているかより、職務内容欄の動詞が「策定する」「企画・評価する」「設計・実装する」「整備する」のどれかで、自分が成果を出してきた工程と重なる求人を先に選ぶ方が、書類と面接で話す経験がぶれにくくなります。

必須要件の書き方で応募できる範囲が変わる

工程が合っていても、必須要件の書き方を読み違えると、応募できる求人を見送ったり、届かない求人に時間を使ったりします。確認した5件では、書き方が大きく3つの型に分かれました。

「いずれか」型:一つ当てはまれば応募の土台になる

PwCコンサルティングの求人は「以下いずれかの経験が必須」として6項目を並べています。AI活用戦略の策定への関与、業務部門でAIを使って業務を回した経験、IT・DX部門での推進支援、AI案件のPM、施策立案と技術的な設計、業務データを使ったモデリングの実務です。

この型では全項目を満たす必要はありません。ただし、当てはまった1項目が担当テーマの決め方にも影響しうるため、どの項目で応募するかを書類の冒頭で示しておくと伝わりやすくなります。

年数付きの列挙型:一つずつ照合する

インキュデータの必須要件は、ITコンサルやシステム開発での顧客向けサービス提供5年以上、PMまたはチームリーダー3年以上、事業会社の責任者と対峙した要件定義、要件定義から運用保守までの経験などを、「いずれか」の断りなしに列挙しています。

この書き方の求人では、生成AIツールの利用経験だけでは要件を満たしにくくなります。電通の求人も、コンサル3年以上または事業会社での事業変革の経験に加えて、AI業務改革やAIサービスのデリバリー経験を並べる列挙型です。

職位で要件が変わる型:応募する職位を先に決める

KPMGコンサルティングのData/AI ソリューションアーキテクトは、職位ごとに要件が分かれます。シニアコンサルタントは、開発2年以上、AI・機械学習を使った業務1年以上、要件整理・調整の経験のいずれかです。

マネージャー以上になると、開発5年以上、AI・機械学習案件2年以上、クライアント対応5年以上、PM5年以上の「すべて、またはいずれか複数」に変わります。同じ求人でも職位で応募条件が別物になるため、現在の経験年数に合う職位で読む必要があります。

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書き方の型確認した実例読み方読み違えやすい点
いずれか型PwCコンサルティング、KPMGコンサルティング(シニアコンサルタント)1項目当てはまれば土台になるどの項目で応募するかを示さないと経験がぼやける
年数付きの列挙型インキュデータ、電通原則として全項目を照合するPoCやツール利用の経験だけでは届きにくい
職位で変わる型KPMGコンサルティング(Data/AI)応募する職位の欄だけを読む上位職位の要件を見て応募を見送ってしまう
出所:PwCコンサルティング・インキュデータ・KPMGコンサルティング・電通の各キャリア採用ページ(2026年10月18日確認)をもとにリメディ作成

ここはリメディの見解ですが、年数付きで列挙された要件は、案件の一覧を作って一つずつ突き合わせるのが確実な読み方です。上の表の「読み違えやすい点」に当たるかどうかは、要件定義から運用保守までのどこに自分が関わったかを案件ごとに書き出すと見えてきます。

経歴別に合いやすい求人のタイプ

SIerやITコンサルでAI案件のPMを務めた人は②と③の管理、アプリ開発や機械学習のエンジニアは③、内部統制やIT監査の経験者は④の求人と重なりやすく、経歴ごとに照合できる募集要項の記載が違います。「照合できる求人要件」の列は、実際の募集要項の記載です。

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現在の経歴重なりやすい工程照合できる求人要件先に補う点
SIer・ITコンサルでAI案件のPM②企画・PoC、③の管理PwCのAI活用プロジェクトのPM経験、インキュデータのPMまたはチームリーダー3年以上業務変革ポイントを特定し、提案した経験
アプリ開発・機械学習エンジニア③実装・定着KPMG(Data/AI)シニアコンサルタントの開発経験またはAI・機械学習の業務経験要件整理とクライアントとの調整
事業会社のIT・DX部門でAI活用を推進①戦略策定、②企画PwCの事業会社IT・DX部門で事業部門のAI活用推進を支援した経験社外の顧客への提案とプロジェクト管理
業務部門でAIを使って業務を回した②企画(業務側)PwCの事業会社業務部門でAI等を活用して業務を回した経験他社の業務にも当てはめられる説明
内部統制・IT監査・リスク管理④AIガバナンスKPMG(TRS)の既存の内部統制・IT統制とDX/AI活用との整合支援生成AIの使われ方とリスクの具体的な知識
戦略・業務コンサル、事業変革の経験①戦略策定電通のコンサル3年以上、または事業会社での事業変革・事業創造の経験AI業務改革の計画・実行・評価の実績
出所:PwCコンサルティング・インキュデータ・KPMGコンサルティング・電通の各キャリア採用ページ(2026年10月18日確認)をもとにリメディ作成

表の右列は、その経歴の人が書類で手薄になりやすい部分です。たとえばインキュデータ型の統括求人は業務変革ポイントの特定や提案まで職務に含むため、AI案件のPM経験者でも提案の場面を具体的に語れるように準備しておきたいところです。

開発や分析の実務を軸にしたい人には、KPMGコンサルティングのData/AIのように自ら実装する求人が合います。一方、技術から離れて経営層との構想づくりを最優先したい人は、実装型より電通のような戦略型の求人を先に比べた方が、入社後の仕事とのずれが小さくなります。

データ基盤の構築や運用を担ってきた人は、データエンジニアがデータ/AIコンサルへ移るときの応募要件の照合方法もあわせて読むと、自分の経験を求人の言葉に置き換える手がかりになります。

狙う工程が決まったら、実際の求人で職務内容欄の動詞を読み比べる段階です。下の検索では、コンサル職の求人を業種と職種の条件から絞り込めます。

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求人票だけでは分からない点を面接で確かめる

PwCコンサルティングの求人のように、担当テーマを本人の強みや希望、適性を見て柔軟に決める書き方では、最初にどの工程の案件に入るかまでは求人票から読み取れません。処遇も同じで、KPMGコンサルティングの求人では、給与欄が「当社の報酬規定による」という書き方で、金額の幅は載っていません。今回確認したData/AIとTRSの両方がこの書き方でした。

面接では次のような質問を用意しておくと、工程のずれを入社前に見つけやすくなります。

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確認したい点質問文の例回答で見ること
最初に入るテーマ「入社後最初のプロジェクトは、どの段階の案件になることが多いですか」戦略・PoC・実装・ガバナンスのどれか
成果物の範囲「PoCの後、本番導入まで同じチームが担当しますか」PoCで終わるか、運用まで残るか
技術チームとの分担「設計や実装は、この職種と技術チームのどちらが担いますか」自分で手を動かす割合
処遇の決まり方「職位と報酬は、どの経験をもとに決まりますか」職位の判断材料と提示の時期
出所:リメディ作成

横断型・統括型で聞くこと

PwCコンサルティングのように職務内容を適性で柔軟に決める求人では、最初のテーマを誰がいつ決めるかを聞いておきます。インキュデータのように新設チームでの募集なら、チームの人数や、技術チームが社内にいるのか外部と組むのかも、仕事の進め方を左右する質問です。

ここはリメディの見解ですが、横断型の求人は経験の幅を広げやすい反面、希望していない工程から始まることもありえます。担当テーマを「柔軟に決定」とする記載を読んだら、希望の工程を面接で言葉にして伝え、どのくらいの期間で配属が見直されるかまで確かめておくと、希望との違いに早めに気づけます。

実装型で聞くこと

自ら設計・実装する求人で入社後の働き方を左右するのは、開発を社内で持つか外部に任せるかです。使う技術を誰が選ぶかも、あわせて確かめておきます。提案書を書く時間と開発の時間の割合も、エンジニア出身の人が入社後の働き方を想像するのに役立つ質問です。

実装寄りの求人を1社深く調べたい人は、アクセンチュアのAIアーキテクトの仕事内容と必要経験も参考になります。

ガバナンス型で聞くこと

AIガバナンスの求人で最初に聞きたいのは、支援先が規程づくりから始める段階か、運用中の仕組みを見直す段階かです。前者なら方針や利用ルールの起案、後者ならモニタリングや内部統制との整合が仕事の中心になります。

AIガバナンス求人の面接前に読む公的資料

ガバナンス型の求人を受ける前に目を通しておきたいのは、総務省と経済産業省が公表している「AI事業者ガイドライン」です。最新版は2026年3月31日公表の第1.2版で、経済産業省の掲載ページでは本編・別添に加え、チェックリストとワークシート(いずれも別添7)も公開されています。全部を読み込まなくても、求人の業務と結びつきが強い次の3つから入れば足ります。

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資料書かれていること結びつく求人の業務
本編 第2部「E. AIガバナンスの構築」環境・リスク分析、AIガバナンス・ゴールの設定、AIマネジメントシステムの設計と運用、モニタリングによる評価と改善を繰り返す「アジャイル・ガバナンス」の考え方AI関連リスクの整理と優先順位付け、管理プロセスの整備(KPMGコンサルティング TRS)
チェックリスト(別添7)本編「C. 共通の指針」を要約した全主体向けの確認項目。人間中心、安全性、公平性、プライバシー、セキュリティ、透明性、アカウンタビリティ、AIガバナンスに関するポリシーの策定などガイドライン・ポリシーの策定支援(PwCコンサルティングの事例)
ワークシート(別添7)チェック項目を実現するための具体的なアプローチを検討する様式利用ルールや責任分界の起案
出所:総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」本編・チェックリスト(別添7)、経済産業省 同ガイドライン掲載ページ(2026年10月18日確認)をもとにリメディ作成

自分の内部統制やIT監査の経験が、表のどの資料のどの項目の実務に当たるかを説明できれば、面接で具体的に話せます。たとえば社内ルールの運用状況を定期的に点検してきた人なら、本編のガバナンス構築の流れのうちモニタリングと評価・改善の段階に当てはめて話す、という整理です。

避けたい求人の選び方

AIコンサルの求人選びでつまずきやすいのは、求人票の目立つ言葉だけで判断する場面です。次の4つは、確認した求人の記載から起こりやすい読み違いです。

求人名に「生成AI」があるかで選ぶ

求人名の言葉は、担当工程を表していません。同じ「AIコンサルタント」でも、電通は戦略づくり、インキュデータは提案から納品までの統括が中心です。求人名ではなく職務内容欄で、自分の成果物と重なるかを判断してください。

PoCへの参加経験だけで統括型に応募する

統括型の求人は、PoCを含む案件全体の範囲定義や予算管理、技術チームのリードまでを求めます。PoCで分析やプロトタイプを担当しただけの場合は、案件全体を動かした場面を示せないと、要件との差が残ったままになります。

給与欄だけで比べる

KPMGコンサルティングの2件のように、給与欄が報酬規定によるとだけ書かれ、金額の幅が載らない求人もあります。そのため、給与欄だけでは横並びにできません。処遇は職位の判断と一緒に決まるので、工程と職位が合う求人を先に絞り、条件はオファー面談の前に確かめる順番が無理のない進め方です。

ガバナンス求人を技術職と同じ準備で受ける

ガバナンス型の求人は、技術経験の年数より、利用ルールや責任分界、内部統制との整合を考える力を求めています。モデルの精度やツールの使い方だけを準備していくと、面接の論点と噛み合わないおそれがあります。

応募前に自分で進めてよい場合と相談した方が早い場合

工程と要件の照合が自分でできていれば、まず自分で応募を進めても問題ありません。迷いが残るのは、経験が複数の工程にまたがる場合や、職位の判断がつかない場合です。

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自分で進めてよい場合相談した方が早い場合
一番厚い工程が1つに決まっている戦略とPoC、PoCと実装など、経験が2つの工程にまたがっている
列挙型の必須要件を全て案件で示せる年数付きの要件の一部に届かず、別の経験で補えるか迷う
応募する職位がはっきりしている職位で要件が変わる求人で、どの職位で出すか決められない
面接で聞く質問を自分で用意できている横断型の求人で、希望の工程をどう伝えるか決まっていない
出所:リメディ作成

応募の前には、次の4点を確かめておくと、書類と面接で話す内容がそろいます。

  1. 過去の案件ごとに、責任を持った成果物を4工程のどれかに当てはめた
  2. 応募する求人の必須要件が「いずれか」型か、列挙型か、職位で変わる型かを確かめた
  3. 職務経歴書の冒頭に、求人の工程と重なる案件を置いた
  4. 最初の担当テーマと技術チームとの分担を聞く質問を用意した

上の表の「相談した方が早い場合」に当てはまるなら、求人ごとに面接で何を確かめるかを担当者と先に決めておくと、応募した後の手戻りを減らせます。なかでも、年数付きの要件に一部届かない経験を別の案件で補えるかや、職位で要件が変わる求人でどの職位で出すかは、手元の求人票と案件の一覧を並べてリメディの担当者と詰められる論点です。

AIコンサル求人の選び方でよくある質問

AIコンサルの求人は、プログラミング経験がないと応募できませんか?

求人によって違います。KPMGコンサルティングのData/AI ソリューションアーキテクトは開発経験やAI・機械学習の業務経験を求めますが、同社のDX・AIガバナンスの求人は技術経験の年数を応募資格にしていません。PwCコンサルティングの求人も、業務部門でAIを使って業務を回した経験を必須項目の選択肢の1つに入れています。

コンサル未経験でもAIコンサルの求人に応募できますか?

応募できる求人はあります。KPMGコンサルティングのData/AI ソリューションアーキテクトは、シニアコンサルタントの要件に「コンサルティングサービスの経験は必須ではありません」と書いています。一方、電通の求人はコンサル3年以上または事業会社での事業変革・事業創造の経験を必須にしており、求人ごとに前提が違うため、必須要件の欄を先に読んでください。

生成AIを仕事で使っているだけでも評価されますか?

使った事実だけより、どの業務をどう変えたかまで話せる方が、求人の記載に近づきます。インキュデータの求人でも、歓迎要件の1つは主要な生成AIサービスを使った実務プロジェクトの経験です。個人での利用と業務での導入を分けて説明できるようにしておきます。

AIガバナンスの求人に向けて、何を準備すればよいですか?

総務省と経済産業省の「AI事業者ガイドライン」を読み、自分の内部統制やIT統制の経験を生成AIの利用ルールや責任分界の話につなげておくのが準備の中心です。面接で聞くことは本文の「ガバナンス型で聞くこと」、読む資料の絞り方は「AIガバナンス求人の面接前に読む公的資料」で説明しています。

データサイエンティストとAIコンサル、どちらの求人に応募するか迷っています。

2つの職種の違いと向く人の判断は、データサイエンティストとAIコンサルの違いを解説した記事を参照してください。AIコンサルの求人に絞ると決めた後は、この記事の4工程の表に戻り、自分の成果物と重なる求人から読むと選びやすくなります。

まとめ

AIコンサルの求人は、戦略策定・ユースケース企画とPoC・実装と定着・AIガバナンスのどこに重心があるかで中身が大きく変わります。求人名ではなく職務内容欄の動詞で工程を読み、自分が成果物に責任を持ってきた工程と重なる求人から応募してください。

必須要件は「いずれか」型、年数付きの列挙型、職位で変わる型のどれかを確かめ、今の経験年数で応募できる職位の欄を読みます。最初の担当テーマや処遇の決まり方は、求人票だけでは読み取りにくい項目です。面接での質問として持っていけば、入社後に想定と違う仕事から始まるリスクを減らせます。

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