ハイクラス転職のリメディ無料登録

不動産業界の残業時間は多い?公的統計・企業公表値・繁忙期の確認法を解説

監修者

リメディ株式会社 ヘッドハンター

井上 晶斗 | INOUE Akito

大阪府立大学を中退後、教育系のベンチャー企業へ入社。新店舗の立ち上げと全店舗管理を担当し、2年間で1店舗から12店舗へ増やす。立ち上げ業務からサービスの平準化までの一連の業務に従事。その後、エス・エム・エスに転職しキャリアアドバイザーとして、候補者様に徹底的に向き合いながら、20代から50代までの方のキャリア支援を行う。社内のキャリアアドバイザーの中で上位の成績を収めた後に、リメディに参画。現在は、M&A・不動産・建設業界でエグゼクティブ採用・転職支援に従事。

不動産業界の残業時間は、同じ統計内で比較すると読み違えを防げます。厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年分結果確報」によると、従業員5人以上の事業所における2025年の月間所定外労働時間は、不動産業・物品賃貸業が11.9時間、全産業が9.8時間、建設業が12.8時間でした。

ただし、この数字は業界全体の平均です。配属先の部署、職種、役職、繁忙月まで表すものではありません。本記事では、比較条件がそろった公的統計と、各社が公式に公表した数値を分けて整理します。企業選びでは平均値の大小だけでなく、数値の定義と対象者まで確認してください。

目次

本記事のポイント

不動産業界の月平均残業時間は何時間ですか?

厚生労働省の2025年確報では、従業員5人以上の事業所における不動産業・物品賃貸業の月間所定外労働時間は11.9時間です。同じ条件の全産業は9.8時間、建設業は12.8時間でした。転職先を判断する際は、この業界平均とは別に配属予定部署の実績を確認しましょう。

企業が公表する残業時間は、そのまま比較できますか?

単純な順位付けはできません。「法定時間外労働」「所定外労働」「平均残業時間」では集計範囲が異なり、対象者や基準年度も各社で違うためです。数値だけでなく、指標名・年度・対象範囲をセットで読みます。

不動産業界で残業が少ない企業はどこですか?

公式開示では、三井不動産が2024年度8.4時間、野村不動産ホールディングスが2025年3月期9.87時間、ケイアイスター不動産グループが2026年3月31日時点12時間56分などの数値を掲載しています。ただし、定義や対象者が同一ではありません。候補を絞る手掛かりとして使い、配属部署の通常月・繁忙月を選考で確認してください。

不動産業界の繁忙期はいつですか?

業態や担当業務によって異なるため、業界一律の繁忙月は示せません。毎月勤労統計の年平均や企業全体の平均からも、配属部署のピークは分かりません。面接では、配属予定部署の通常月と最繁忙月を分けて質問するのが実用的です。

建設業にも時間外労働の上限規制は適用されますか?

はい。建設業には2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されています。原則は月45時間・年360時間です。特別条項では年720時間以内、月45時間超は年6か月までなどの上限があり、通常の事業には時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満、2〜6か月平均80時間以内という規制もあります。ただし、災害時の復旧・復興事業には、この月100時間未満と2〜6か月平均80時間以内の規制が適用されません。企業平均が上限を下回っていても、個人や繁忙月の状況を示すとは限りません。

残業が少ない転職先を見つけるには、何を確認すべきですか?

公開値の指標と対象者、配属予定部署の通常月・繁忙月、休日対応と振替休日、固定残業代の時間数と超過分の扱いを確認します。会社平均だけで決めず、自分が入る部署の働き方へ質問を具体化することが重要です。

リメディのキャリア支援のポイント
ハイクラス転職関連No.1評価3冠
  • ハイクラス求人が豊富そうな転職エージェントNo.1
  • 難関大学卒が利用したい転職エージェントNo.1
  • 年収1,000万円以上の方が利用したいエージェントNo.1
  • 各業界のTop Tier企業出身者が最適なキャリアをプランニング

転職意思が固まる前の情報収集にも
ぜひご活用ください。

不動産業界とは

不動産業は、土地・建物の売買、賃貸、仲介、管理などを担います。一方、開発案件では設計・施工を担う建設業と密接に関わります。本記事では統計上の「不動産業・物品賃貸業」と「建設業」を混ぜずに示したうえで、不動産関連の転職先として検討されるデベロッパー、仲介、管理、建設会社を扱います。

スクロールできます
主な領域仕事の例残業確認で見るポイント
デベロッパー用地取得、商品企画、開発推進、運営プロジェクト段階と配属部門
売買・賃貸仲介顧客対応、物件提案、契約手続き顧客対応時間、休日出勤、振替休日
不動産管理・PM建物管理、テナント対応、収支管理緊急対応、担当物件数、決算業務
建設・施工設計、施工管理、安全・品質管理工期、現場勤務、休日確保の運用
同じ企業でも部門と職種で勤務実態は異なります。

たとえばデベロッパーの会社平均から施工部門の働き方を推測したり、建設業の平均を不動産仲介へ当てはめたりするのは適切ではありません。まず統計上の産業区分をそろえ、次に企業、部署、職種へと確認範囲を狭めます。

不動産業界の残業時間データ

厚生労働省の毎月勤労統計調査は、同じ調査、同じ年、同じ事業所規模で産業間を比較できます。2025年確報の「就業形態計・事業所規模5人以上」では、月間所定外労働時間は次のとおりです。

スクロールできます
産業月間所定外労働時間比較条件
全産業9.8時間就業形態計・5人以上
不動産業・物品賃貸業11.9時間就業形態計・5人以上
建設業12.8時間就業形態計・5人以上
出所:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年分結果確報」第2表。2025年の月平均。

この条件では、不動産業・物品賃貸業は全産業より2.1時間長く、建設業より0.9時間短い結果です。一般労働者だけを見ると、全産業13.2時間、不動産業・物品賃貸業14.5時間、建設業13.5時間でした。パートタイム労働者を含むかどうかで値が変わるため、求人先の開示と照合するときは就業形態の範囲にも注意が必要です。

また、所定外労働時間は「会社にいた時間」全体ではありません。所定内労働時間、休憩、休日労働の扱いなど、知りたい指標と一致しているかを確認してください。平均値だけでは、長時間勤務者の有無や月ごとの変動も判断できません。

建設業の上限規制は2024年4月から適用

厚生労働省によると、建設業にも2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されました。原則は月45時間・年360時間です。臨時的な特別の事情がある場合でも、年720時間以内、月45時間を超えられるのは年6か月までという上限があります。通常の事業には、時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満、2〜6か月平均80時間以内という規制もあります。ただし、災害時の復旧・復興事業には、この月100時間未満と2〜6か月平均80時間以内の規制が適用されません。

ただし、企業の月平均値が原則上限より低いことだけを根拠に、すべての社員が毎月その範囲内だとは判断できません。候補企業では、配属部署の最大値や45時間超の人数も確認すると、平均の背景を読みやすくなります。

企業別残業時間ランキング

結論から言えば、以下の企業別データは残業が少ない順のランキングではありません。公式開示に数値と基準時点がある企業を並べていますが、「法定時間外労働」「平均残業時間」などの指標、対象者、年度がそろわないためです。2026年8月5日までに確認できた各社の値を、定義を見失わないための一覧として使ってください。

スクロールできます
企業公式掲載値基準時点公式ページ上の指標
三井不動産8.4時間/月2024年度社員平均法定時間外労働
野村不動産ホールディングス9.87時間/月2025年3月期従業員一人あたり法定時間外労働(対象会社の限定注記はページ上で確認できず)
ケイアイスター不動産グループ12時間56分/月2026年3月31日時点グループ全体の月間平均残業時間
信和グループ16.9時間/月公式ページに基準時点の記載なし採用サイト掲載の平均残業時間
住友不動産21.6時間/月2024年度実績一月当たりの平均残業時間
鹿島建設30.5時間/月2024年度社員の平均時間外労働時間
大成建設30.3時間/月2024年度月平均時間外労働時間(対象者・集計定義の詳細はページ上で確認できず)
出所:三井不動産野村不動産ホールディングスケイアイスター不動産グループ信和グループ住友不動産鹿島建設大成建設の公式開示。各社で定義・対象範囲が異なるため単純比較不可。

たとえば「法定時間外」と「平均残業時間」は同じとは限りません。12時間56分はケイアイスター不動産グループ全体、16.9時間は信和グループの採用サイト掲載値であり、それぞれ会社単体の値としては扱えません。信和グループの値はページ上で基準時点を確認できないため、その制約も表に残しています。野村不動産ホールディングスと大成建設の値も、公式ページ上で確認できない対象範囲・定義を補っていません。

候補企業を比べる際は、個社情報も参照しつつ、最新の募集要項と選考時の回答を正本にしてください。記事間の数字をつなぎ合わせて、未開示の残業時間を推定することは避けましょう。

職種別の残業事情

企業平均から職種別の残業時間は分かりません。そこで、職種ごとに「残業が発生しやすい業務」と「選考で確認する内容」を整理します。ここで示すのは確認の観点であり、特定職種の平均時間ではありません。

スクロールできます
職種・部門勤務時間に影響し得る業務選考で確認したいこと
開発・事業推進行政・設計・施工・地権者との調整、意思決定資料の作成案件数、プロジェクト段階、休日対応
売買・賃貸仲介顧客の来店・内見・契約スケジュールへの対応営業時間外の連絡、定休日、振替休日
不動産管理・PMテナント対応、設備不具合、収支・レポート作成夜間連絡の当番、担当物件数、外部委託範囲
施工管理工程・品質・安全管理、関係会社との調整現場の休日、直行直帰、移動時間、工期終盤の運用
コーポレート決算、予算、人事・法務手続き締め日、決算期、兼務の有無
会社平均を部署平均として扱わず、配属予定の業務単位で確認します。

建設会社の公式値が不動産会社より高い例があっても、それだけで施工管理全員の労働時間を決めつけることはできません。反対に会社平均が低くても、一部の部署に業務が集中している可能性は残ります。面接では「同じ職種・同じ等級の直近実績」を尋ねると、判断材料の粒度が上がります。

会社平均は候補を探す出発点にはなりますが、職種別の結論にはなりません。採用担当者には、配属予定部署と同じ職種・等級について、直近1年間の通常月と最繁忙月を分けて確認します。平均しか開示されない場合は、対象人数、月45時間を超えた人の有無、休日対応後の振替休日まで質問すると、全社平均に隠れた偏りを見極めやすくなります。

不動産業界の繁忙期と季節変動

「不動産業界は毎年この月が繁忙期」と一括りにはできません。仲介、開発、管理、施工では業務の節目が異なり、同じ会社でも部署によってピークがずれます。厚生労働省の年平均や企業の年間平均から、個別部署の最繁忙月を特定することもできません。

そこで、候補企業には次の順で質問します。

  1. 配属予定部署の通常月と最繁忙月の所定外労働時間
  2. 繁忙の原因が、顧客対応、引き渡し、決算、工期のどれか
  3. 休日・夜間対応の頻度と、振替休日や当番制の運用
  4. 直近1年間で月45時間を超えた社員の有無と、その後の是正
  5. 管理職や裁量労働対象者が公開平均に含まれるか

「繁忙期は何時間ですか」だけでは、会社全体の平均で回答されることがあります。部署・職種・等級・対象期間を指定して尋ね、回答の定義をそろえましょう。実績を開示できない場合も、ピークの原因や人員配置、振替休日の仕組みは確認できます。

繁忙期を確認するときは、所定外労働時間だけでなく、休日労働と夜間対応を分けて聞くことが重要です。年平均が同じでも、毎月ほぼ一定の部署と、特定の工程で集中する部署では働き方が異なります。月別実績を開示できない企業には、ピークが始まる業務上の条件、応援人員の配置、代休を取得する時期を確認し、固定した繁忙月を推定しないようにします。

不動産業界の残業を減らす取り組み

建設業では上限規制への対応に加え、週休2日の確保や業務工程の見直しが進められています。国土交通省が2025年7月11日に公表した官庁営繕事業の実施結果では、2024年度に完成した「月単位の週休2日促進工事」のうち、達成は28件中24件、85.7%でした。これは官庁営繕の対象工事に限る実績であり、民間工事を含む建設業全体の達成率ではありません。

企業の開示には複数年の推移もあります。三井不動産の社員平均法定時間外労働は2022年度9.1時間、2023年度8.0時間、2024年度8.4時間でした。野村不動産ホールディングスの従業員一人あたり法定時間外労働は2022年3月期13.81時間、2023年3月期11.03時間、2024年3月期8.67時間、2025年3月期9.87時間です。ただし、同社は2024年3月期から計算方法を変更しているため、変更前後の差を改善幅として扱えません。鹿島建設は2022年度36.7時間から2024年度30.5時間への変化を開示しています。

推移を見るときも、対象者や指標が途中で変わっていないかを確認します。また、会社全体の改善が配属予定部署にも当てはまるかは別問題です。具体策として、会議削減、デジタル化、現場の交代制、業務の外部委託などのうち、どの施策が候補部署で実際に使われているかを聞きましょう。

公表値が下がった事実と、その原因は分けて読みます。たとえば鹿島建設は2022年度36.7時間から2024年度30.5時間への変化を開示していますが、この差だけで個別施策の効果や全現場の状況までは判断できません。候補企業では、施策名だけでなく、対象部署、開始時期、導入後の同一定義の実績を確認すると、取り組みが配属先にも届いているかを検討できます。

不動産業界で残業が少ないホワイト企業の見分け方

結論として、残業時間の低さだけで「ホワイト企業」とは断定できません。公式開示の定義、募集中ポジションの条件、配属予定部署の実績を3段階で照合します。全社平均が低くても対象者や休日労働が不明なら判断を保留し、選考時の説明と労働条件通知書まで一致しているかを確認してください。

スクロールできます
確認項目確認する理由質問例
指標の定義法定時間外と所定外では範囲が異なるこの平均は休日労働を含みますか
対象者全社員、正社員、一般労働者などで値が変わる管理職と中途入社者は含まれますか
平均以外の分布一部部署への集中を平均が隠すことがある配属部署の中央値と最大値は分かりますか
休日対応残業と休日出勤は分けて把握する必要がある休日対応と振替休日の実績を教えてください
固定残業代表示年収と追加支給の条件に関わる固定時間数・金額・超過分の扱いはどうなりますか
求人票、労働条件通知書、選考時の説明で照合してください。

公開されている平均残業時間から、未払い残業の有無は判断できません。固定残業代がある場合も、それだけで違法または不適切とはいえません。求人票と労働条件通知書で固定時間数、対応する金額、超過分の支給を確認し、説明が曖昧なら入社前に質問を残さないようにします。

最終判断では、平均値の大小よりも情報の整合性を重視します。公式サイト、求人票、面接回答、労働条件通知書で対象期間や条件が食い違う場合は、どの資料が最新かを確認します。数字を開示していないことだけで除外せず、配属先の実績や運用を具体的に説明できるかも判断材料にしましょう。

不動産業界への転職を相談する前に整理したいこと

相談前に、希望する働き方を数字と条件に分けて整理しておくと、求人の比較がしやすくなります。たとえば「残業が少ない会社」ではなく、「通常月は月20時間以内を希望」「休日の顧客対応は月1回まで」「繁忙月は事前に把握したい」のように具体化します。

  • 希望する業態と職種、避けたい業務
  • 通常月と繁忙月で許容できる所定外労働時間
  • 休日出勤、夜間連絡、転勤の許容範囲
  • 年収の下限と、固定残業代を含む場合の条件
  • 働き方と引き換えに得たい経験や役割

会社全体の平均値だけでなく、配属部門と求人ポジションに質問を寄せることが重要です。公開情報で確認できる事実と、選考中に確認すべき未開示情報を分ければ、思い込みによる候補の除外も防げます。

リメディのキャリア支援のポイント
ハイクラス転職関連No.1評価3冠
  • ハイクラス求人が豊富そうな転職エージェントNo.1
  • 難関大学卒が利用したい転職エージェントNo.1
  • 年収1,000万円以上の方が利用したいエージェントNo.1
  • 各業界のTop Tier企業出身者が最適なキャリアをプランニング

転職意思が固まる前の情報収集にも
ぜひご活用ください。

不動産業界の転職で残業の少ない企業を選ぶポイント

公開データは年度と定義まで保存する

企業サイトの数値は更新されます。候補リストには数値だけでなく、確認日、基準年度、指標名、対象範囲、URLを残しましょう。古い記事の数字よりも、企業の最新公式開示と募集要項を優先します。

配属予定部署の回答を会社平均と分ける

面接で聞くなら「全社平均は何時間ですか」ではなく、「このポジションと同じ部署・等級の直近1年間について、通常月と最繁忙月の実績を教えてください」と具体化します。休日対応、振替休日、在宅勤務の可否は別項目です。

労働条件通知書で最終確認する

労働条件通知書は、入社を決める前の最終確認資料です。所定労働時間、休日、固定残業代、超過分の扱いを読み、口頭説明と書面が異なる場合は企業へ確認してください。平均残業時間が希望に合っていても、契約上の勤務条件が合わなければミスマッチは残ります。

不動産業界への転職を検討するなら

2025年の公的統計では、不動産業・物品賃貸業の月間所定外労働時間は11.9時間で、同じ条件の全産業9.8時間より2.1時間長い結果でした。一方、企業の公式開示は8.4時間から30時間台まで例があり、しかも定義と対象者が異なります。したがって、業界平均や企業平均だけで転職先を決めず、配属予定部署の実績へ確認を進める必要があります。

企業研究では、野村不動産ホールディングスケイアイスター不動産信和不動産阪急阪神不動産不動産SHOPナカジツの個社記事も参照できます。ただし、残業時間は必ず最新の公式情報と選考時の回答で更新してください。

リメディへの相談時には、希望する残業時間、休日対応の許容範囲、年収の下限、希望職種をお伝えください。求人票で確認できる情報と企業へ確認が必要な情報を切り分け、働き方とキャリアの両面から候補を検討できます。

リメディのキャリア支援のポイント
ハイクラス転職関連No.1評価3冠
  • ハイクラス求人が豊富そうな転職エージェントNo.1
  • 難関大学卒が利用したい転職エージェントNo.1
  • 年収1,000万円以上の方が利用したいエージェントNo.1
  • 各業界のTop Tier企業出身者が最適なキャリアをプランニング

転職意思が固まる前の情報収集にも
ぜひご活用ください。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次