
監修者
リメディ株式会社 ディレクター
馬越 雄司 | MAGOSHI Yuji
神戸大学を卒業後、阪急阪神ホールディングスに新卒入社。経理事業部に配属となり、グループ企業5社を担当。担当企業の決算業務や税務、IFRS改正対応業務に従事。
その後リクルートに転職しキャリアアドバイザーとして、候補者様に徹底的に向き合いながら、20代から50代まで様々な業界・職種の方のキャリア支援に従事。結果として、新人賞をはじめ、顧客価値貢献・チーム貢献に関する複数の賞を受賞。
現在はディレクターとして、M&A業界、戦略・総合コンサルティングファーム、メガベンチャー企業に特化した転職サポートを行い、業界トップクラスの支援実績を誇る。
本記事のポイント
コンサル業界の平均年収は、どの数字を見ればよい?
会社全体の平均年間給与と、応募するコンサルタント職の年収は分けて考える必要があります。例えば、野村総合研究所の2026年3月期の平均年間給与は1,332.6万円ですが、コンサルティングだけでなく金融・産業ITなどの従業員も含む提出会社の値です。国税庁の令和7年分調査では、1年を通じて勤務した民間給与所得者全体の平均給与は487万円、正社員・正職員は559万円です。これらからコンサル業界全体の平均や、特定の職位への提示年収は算出できません。
給与の高い会社を選ぶ際も、採用法人、配属部門、職務、等級、基本給と賞与の内訳を揃えて比較しましょう。持株会社の平均給与や海外拠点の募集額を、日本のコンサルタント職の条件に置き換えることはできません。
主要15社の年収は、公式資料でどこまで比較できる?
下表の対象は、戦略・総合・IT関連の候補として扱う15社・ブランドです。掲載順は年収や転職難易度の順位ではありません。有価証券報告書の平均年間給与と、採用情報に記載された職種・待遇を区別しています。採用情報は各社の公式ページを参照した時点の記載例です。現在の募集の有無と条件は各社の公式求人で確認してください。「会社平均の記載なし」は参照した採用・会社情報の範囲を示し、会社全体の給与を推定したものではありません。開示給与は万円に換算して小数第1位に丸め、対象法人と決算期を併記しています。
| 参照資料 | 企業・対象法人 | 平均年間給与/公開範囲 | 平均年齢 | 対象・採用情報の特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 経験者採用 | マッキンゼー・アンド・カンパニー | 参照ページに会社平均の記載なし | — | 専門分野を持つ人材の経験者採用案内 |
| 中途募集要項 | BCG | 待遇は当社規定による | — | 参照時点の求人:経営コンサルタント/TDA領域 |
| 採用情報 | ベイン・アンド・カンパニー | 参照ページに会社平均の記載なし | — | 経営コンサルティング、データ・リサーチ等の職種案内 |
| 中途公式求人 | Kearney(A.T. カーニー株式会社) | 当該求人の給与は非公開 | — | 入社職位は経験を踏まえ選考で判断 |
| 有価証券報告書 | シグマクシス・ホールディングス | 1,032.9万円 | 45.4歳 | 2026年3月期・提出会社92人の値 |
| 有価証券報告書 | 野村総合研究所 | 1,332.6万円 | 39.7歳 | 2026年3月期・提出会社の値 |
| 有価証券報告書 | ベイカレント(提出会社) | 1,331.1万円 | 31.3歳 | 2026年2月期・提出会社866人の値 |
| 中途公式求人 | PwCコンサルティング | 参照求人に会社平均の記載なし | — | 参照時点の求人:AI・アナリティクスコンサルタント |
| 組織再編・会社情報 | 合同会社デロイト トーマツ(旧DTC等) | 参照ページに会社平均の記載なし | — | 2025年12月にコンサル・FA・リスクの3社が合併 |
| 会社情報 | EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 参照ページに会社平均の記載なし | — | 戦略、M&A、トランスフォーメーションを支援 |
| 会社・サービス情報 | KPMGコンサルティング | 参照ページに会社平均の記載なし | — | ビジネス・業務・ITの改革とリスク対応を支援 |
| 採用情報 | アクセンチュア | 参照ページに日本の会社平均の記載なし | — | コンサル、AI、テクノロジー等の採用職種を案内 |
| キャリア募集一覧 | アビームコンサルティング | 参照一覧に会社平均の記載なし | — | Business/Solution Consulting・BPOの求人を検索 |
| 有価証券報告書 | リブ・コンサルティング | 831.4万円 | 33歳8か月 | 2025年12月期・提出会社261人の値 |
| 有価証券報告書 | フューチャー | 794.5万円 | 36.5歳 | 2025年12月期・提出会社377人の値 |
シグマクシス・ホールディングスは、提出会社の1,032.9万円とは別に、最大人員会社であるシグマクシスの平均年間給与1,067.3万円、平均年齢34.5歳、従業員708人を開示しています。両社の注記は、上位クラス向けパフォーマンスボーナスや株式報酬等を当期に大幅に減額したとしています。フューチャーも提出会社の794.5万円に加え、主要子会社フューチャーアーキテクトの843.2万円、平均年齢33.8歳を別に示しています。親会社と事業会社を混ぜて平均の高低を比較しないことが大切です。
職種・役職による年収の違いは、何で判断する?
入社時の職位と給与は、具体的な求人と選考で確認する必要があります。Kearneyの中途戦略コンサルタント求人は、ビジネスアナリストからプリンシパルまでの入社ポジションを掲げ、経験の内容に応じて選考で判断するとしています。業界共通の「何歳ならマネージャー」「勤続何年ならいくら」という表には置き換えられません。
| 実際の募集・資料 | 対象職種・役割 | 給与・職位の公開範囲 | 応募時に対応させたい経験 |
|---|---|---|---|
| Kearney中途求人 | BA、SBA、アソシエイト、マネージャー、プリンシパル | 給与非公開、入社職位は経験に応じ選考で判断 | 分析・問題解決、顧客へのインタビューやプレゼンテーション |
| BCG中途募集 | 経営コンサルタント/TDA領域 | 待遇は当社規定による | TDA領域ではデジタル戦略、新規事業、DX企画・推進等の経験 |
| PwC中途求人 | AI・アナリティクスコンサルタント | 当該求人は業務・要件を提示、年収額は記載なし | AI戦略、事業部門でのAI活用、AI案件管理等の必須経験から照合 |
| アビームキャリア募集 | Business/Solution Consulting、BPO | 会社平均ではなく募集ポジションを選んで確認 | 事業・業界・テーマ・勤務地の条件で担当領域を絞る |
| 野村総合研究所の有報 | 役割・ミッションに基づく報酬方針 | 会社平均は職位別の提示年収ではない | 専門職としての成果と、応募する役割への期待を照合 |
オファーを比べる際は、基本給、固定残業代の対象時間、賞与の算定方法、株式報酬の条件を分けてください。シグマクシスのように変動報酬の減額が平均給与に影響する例もあります。会社平均を転職時の保証額と考えず、自分の等級と個別の提示条件を確認しましょう。
コンサルの年収と働き方は、20代・30代・40代でどう変わる?
20代・30代・40代の年収や忙しさは、年齢だけで決まらず、応募する職務・入社等級・配属案件の条件を比べる必要があります。例えば、リブ・コンサルティングの2025年12月期の平均年間給与は831.4万円、平均年齢は33歳8か月ですが、これは提出会社全体の値で、30代コンサルタントの平均年収や残業時間を示すものではありません。
| 年代別に考える観点 | 年収で比べたい条件 | 働き方で聞きたいこと |
|---|---|---|
| 20代で未経験から応募する場合 | 未経験枠の対象、入社職位、研修期間中の給与 | 研修から案件配属までの支援、レビュー頻度、出張・顧客先勤務 |
| 30代で職務経験を活かす場合 | 専門領域と入社職位、基本給と変動報酬の配分 | 案件作業とチーム管理の責任、通常月・繁忙月の残業 |
| 40代で専門職・管理職を選ぶ場合 | 専門職と組織管理のどちらで評価されるか、等級と報酬 | 複数案件の管理、提案・営業への関与、勤務地の柔軟性 |
| 50代を含む経験豊富な人が応募する場合 | 求められる専門性、契約形態、給与・賞与の算定条件 | 担当顧客と意思決定の責任、出張、長く働くための条件 |
20代でも経験者枠に該当するか、30代・40代でも未経験領域への転職になるかによって、確認する条件は変わります。Kearneyは入社ポジションを経験内容から判断し、PwCのAI職種はAI活用戦略やプロジェクト管理など複数の経験要件を示しています。年齢に対応する肩書を先に決めず、自分の経験を求人の必須要件へ対応させてください。
他業種の給与統計と比べるときは、何に注意する?
国税庁の給与統計は広い業種区分の平均で、特定企業の平均年間給与とは対象が異なります。例えば「学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業」の568万円を、コンサルティングだけの平均として使うことはできません。下表は令和7年分調査の値で、会社や職種の年収ランキングではありません。
| 調査の区分 | 平均給与 | 集計対象 | 比較する際の注意 |
|---|---|---|---|
| 学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業 | 568万円 | 1年を通じて勤務した給与所得者 | コンサル業界だけの平均ではない |
| 金融業、保険業 | 726万円 | 同上 | 投資銀行、M&A仲介だけの値ではない |
| 情報通信業 | 682万円 | 同上 | ITコンサルやSIerだけの値ではない |
| 建設業 | 590万円 | 同上 | 個別の職種や会社の給与とは別 |
| 不動産業、物品賃貸業 | 513万円 | 同上 | 不動産営業だけの値ではない |
| 全業種の正社員・正職員 | 559万円 | 1年を通じて勤務した正社員・正職員 | 役員を含む全給与所得者平均と分ける |
| 全業種 | 487万円 | 1年を通じて勤務した給与所得者 | 正社員限定の平均ではない |
他業界への転職で給与を比べる際も、会社平均の差だけで昇給額を予測しないでください。現職での基本給・賞与・手当を整理し、応募先の提示額のうち確定している部分と変動する部分を照合すると、条件の違いを把握できます。
戦略・総合・IT・FAS・シンクタンクでは、何が違う?
戦略、業務改革、IT導入、M&A、調査研究は、応募する仕事を考えるための区分です。実際には一つの企業が複数領域を扱うため、この5区分から給与の高い順を決めることはできません。会社名より、募集部門と自分が担当する工程を比べることが大切です。
| 領域 | 公式情報で分かる具体例 | 求人を読む際の着眼点 |
|---|---|---|
| 戦略コンサル | Kearneyは業界別プラクティスと課題テーマ別専門家で案件を遂行 | 戦略立案、オペレーション、IT戦略等のどこに関わるか |
| 総合コンサル | EYは戦略、M&A、組織再編、業務変革を一貫して支援 | 募集部門の支援領域と、分析・構想・実行の担当工程 |
| IT・データ関連 | PwCのAI職種は戦略策定、PoC、システム開発・運用等を扱う | 企業のAI活用戦略策定への関与など、列挙された経験のいずれかが必須 |
| FAS・取引助言 | デロイトはコンサル・FA・リスクの3社を2025年12月に統合 | 同一法人でもM&A助言とIT実装の募集を分けて読む |
| 調査研究・ITサービス | 野村総合研究所はコンサル、金融IT、産業IT、IT基盤等を展開 | 有報の会社平均と、特定事業の担当職種を区別する |
EYの会社情報は、成長戦略やM&A戦略の策定から、組織再編、顧客体験、サプライチェーン、ファイナンス等の変革までを示しています。同じ会社名でも担当領域は広いため、戦略部門とIT部門という名称だけで年収差を推定せず、採用部門の求人を見てください。
コンサルの給与を考えるうえで、報酬制度のどこを見る?
専門性への評価、担当する役割、変動報酬の条件が給与を読む手がかりになります。野村総合研究所とシグマクシスの有価証券報告書には、報酬の決定方針が具体的に記載されています。会社の請求単価や昇進文化を推測するより、これらの方針と実際のオファーを照合しましょう。
1. 専門性と役割に基づく給与の決定
野村総合研究所は、役割・ミッションに応じた期待を明確にし、成果に見合う報酬・処遇を実現する方針を示しています。過去の功績だけでなく、当期の担当職務や役割への期待を踏まえると説明し、専門職として成果を積み重ねる人向けのキャリアパスも設けています。給与を比べる際は、希望する役割がどの評価制度に対応するかを聞いてください。
2. 能力の評価と変動報酬の条件
シグマクシスは、能力開発フレームワークで定めた能力・レベルの組み合わせによってクラスを決定し、報酬も決まると説明しています。上位クラス向けのパフォーマンスボーナスや株式報酬は、全社の業績目標や個人の評価と連動する仕組みです。2026年3月期はこれらを大幅に減額したという注記もあり、年収を基本給と変動部分に分けて見る必要があります。
3. 応募する仕事の責任と成果を照合する
PwCのAI・アナリティクスコンサルタント求人は、技術導入だけでなく、顧客のビジネス課題をAI活用へ結び付ける経験を求めています。戦略策定、技術的なアプローチ設計、案件管理など、どの経験が入社後の役割に対応するかを説明できるようにしましょう。経営層に近い仕事という印象だけでは、職位や報酬の条件は判断できません。
コンサルティング業界とは
コンサルティングは、企業・組織の課題に対し、戦略、業務、テクノロジーなどの専門性を使って解決を支援する仕事です。KPMGはビジネス・業務・ITの改革と戦略リスクへの対応を、PwCのAI職種はAI活用戦略から実行支援までを示しています。案件で担う工程や成果物は、求人ごとに確認しましょう。
IDCが2026年6月18日に公表した予測では、国内ビジネスコンサルティング市場の支出額は2025年の約8,822億円から、2030年に約1兆4,064億円へ拡大し、年間平均成長率は9.8%とされています。ビジネスとITを合わせた国内コンサルティング市場の2025年の支出額は約1兆4,554億円です。市場区分と対象年を揃えて読み、予測を確定した将来の給与と結び付けないでください。
本記事の15候補には、マッキンゼー、BCG、ベイン、Kearney、総合・IT関連の企業が含まれます。デロイトは2025年12月の法人統合後の会社情報を確認し、シグマクシス・ホールディングスやフューチャーは親会社と事業会社の開示を分ける必要があります。知名度だけで候補を決めず、採用法人と部門を確認してください。
業界概要
| 国内ビジネスコンサルティング市場の支出額 | 2025年約8,822億円、2030年約1兆4,064億円の予測 |
|---|---|
| 国内コンサルティング市場の支出額(ビジネス+IT) | 2025年約1兆4,554億円、2030年約2兆2,897億円の予測 |
| 給与の比較例 | NRIの2026年3月期提出会社平均1,332.6万円。業界平均ではない |
| ビジネスコンサルティングの予測CAGR | 2025〜2030年9.8%。過去5年の実績成長率ではない |
| 応募先を比べる単位 | 会社名に加え、採用法人・部門・職務・等級・報酬条件 |
コンサルティング業界の主要5分野
戦略、総合、IT、FAS、シンクタンクの違いを把握すると、応募する部門と担当工程を絞りやすくなります。ただし、各領域は重なり、会社全体の給与を単一の業態で説明できるとは限りません。
- 戦略コンサル
- 総合コンサル(BIG4+アクセンチュア)
- ITコンサル
- FAS(ファイナンシャルアドバイザリー)
- シンクタンク
1. 戦略コンサル
マッキンゼー・アンド・カンパニー、BCG、ベイン、Kearneyなどを検討する場合は、経営課題の分析と戦略立案、実行への関与を比べてください。Kearneyの中途求人は、業界別の専門家と戦略立案・オペレーション・IT戦略等の専門家が協働する仕事を示しています。戦略系という区分だけで、全社員の平均年収や請求単価の高低は判断できません。
Kearneyの中途募集は、四年制大学卒以上、実務経験1年以上等を応募資格とし、入社ポジションを経験に応じて判断するとしています。BCGは、中途経営コンサルタントの募集でコンサルティング経験や資格を不問とし、大学卒業後の実務経験等を条件にしています。応募要件を満たすかと、希望する職位で採用されるかは分けて確認しましょう。
2. 総合コンサル(BIG4+アクセンチュア)
合同会社デロイト トーマツ(旧DTC等)、PwCコンサルティング、EY、KPMG、アクセンチュアなどは、複数の支援領域を持つ応募先です。デロイトはコンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、リスクアドバイザリーの3社を2025年12月1日付で統合しました。同じ法人の求人でも、志望部門と支援領域を分けて比較してください。
アクセンチュアの採用情報には、コンサルティング、AI・データサイエンス、テクノロジー、オペレーションズ&デリバリー等の領域が示されています。PwCのAI職種も、戦略策定とシステム実装の両方を案件例として挙げています。幅広い仕事があることを給与の上昇保証にせず、自分が応募する職種の担当範囲を確かめましょう。
3. ITコンサル
アビームコンサルティングのキャリア募集は、Business Consulting、Solution Consulting、BPOの事業や、業界・テーマ・勤務地で求人を絞れます。ベイカレント・コンサルティングなどの求人と比較する際も、業務構想、システム実装、運用のどこを担うかを確認してください。持株会社や親会社の平均給与は、個別のITコンサルタント求人の年収とは分けて読みましょう。
フューチャーの2025年12月期有価証券報告書は、提出会社377人の平均年間給与794.5万円と、フューチャーアーキテクト1,445人の843.2万円を別に開示しています。ベイカレントの2026年2月期の1,331.1万円は提出会社866人の平均で、連結従業員6,788人や事業子会社全体の平均ではありません。転職先の給与条件と比べる場合は、雇用する法人を特定してください。
4. FAS(ファイナンシャルアドバイザリー)
FASを検討する際は、M&Aに関する助言、取引・再編、事業再生などの担当領域を分けてください。EYの会社情報はM&A戦略、トランザクション、ターンアラウンド等のサービスを示しています。デロイトの旧ファイナンシャルアドバイザリー法人は、2025年12月の統合対象の一つです。過去の法人名やグループ名だけで求人を選ばず、現行の採用法人と職務を確かめましょう。
取引助言の求人を読むときは、企業価値評価、財務分析、交渉・案件進行などのうち、担当する工程を確認してください。資格の有無に加え、自分がどの成果物を作り、どの判断を支えたかを説明できると、募集要件と経験を対応させやすくなります。業態名だけから平均年収や転職後の進路を決めることはできません。
5. シンクタンク
野村総合研究所の2026年3月期有価証券報告書には、コンサルティング、金融ITソリューション、産業ITソリューション、IT基盤サービス等が示されています。提出会社のコンサルティング事業の従業員は1,318人ですが、平均年間給与1,332.6万円の対象は、他事業や管理部門も含む提出会社7,982人です。調査研究やコンサルティング職だけの平均とは区別してください。
NRIの提出会社の平均勤続年数は13.7年、平均年齢は39.7歳です。これは同じ2026年3月期の会社全体の値で、特定部門の定着率や、応募者自身が何歳でどの年収になるかを示す数字ではありません。担当職種に加え、専門職のキャリアパスと評価方針を確認すると、給与以外の比較材料を揃えられます。
コンサルティングの仕事で確認したい4つの点
担当する工程、専門性の評価、給与の内訳、顧客やチームとの関わりを確認すると、仕事の内容と待遇を対応させやすくなります。業界共通の案件期間や請求単価、退職ルールを前提にせず、応募先の説明から条件を整理しましょう。
- プロジェクトで担う工程と成果物
- 専門性と役割がどう評価されるか
- 固定報酬と変動報酬の条件
- 顧客・チームとの関わりと責任範囲
1. プロジェクトで担う工程と成果物
PwCのAI職種は、AI活用戦略、ユースケースの企画、技術的なアプローチ設計、プロトタイピング、業務トライアル等を示しています。面談では、このうち自分が担当する工程と成果物、案件における意思決定の相手を確かめてください。プロジェクト型という名称だけでは、期間や実際の勤務時間は分かりません。
2. 専門性と役割がどう評価されるか
NRIは、役割・ミッションへの期待と成果に基づく処遇や、専門職向けのキャリアパスを説明しています。シグマクシスは能力開発フレームワークと複数評価者による評価を示しています。給与や昇進を考える際は、自分の専門性がどの評価項目に対応するか、面談で具体例を聞きましょう。
3. 固定報酬と変動報酬の条件
シグマクシスの上位クラス向け報酬は、業績目標の達成や個人の評価と連動する部分を持ちます。同社の2026年3月期の子会社シグマクシスの平均年間給与は1,067.3万円で、前期比16.0%減と開示されています。昇進したら一定額上がるという前提を置かず、基本給、変動報酬、株式報酬の支給条件と評価期間を確かめてください。
4. 顧客・チームとの関わりと責任範囲
Kearneyの中途求人は、顧客へのインタビューやプレゼンテーション、社内での議論に関するコミュニケーション能力とチームワークを求めています。PwCのAI職種も、技術的内容を非技術者へ説明する能力や、顧客の課題への関心を挙げています。年齢や肩書だけで仕事の難しさを比べず、誰に何を説明し、どの判断に責任を持つかを確認しましょう。
コンサルティング業界の市場動向と将来性
国内市場の数字は、ビジネスコンサルティングと、ビジネス・ITを合わせた区分を分けて読む必要があります。IDCの2026年6月公表資料は2025年から2030年までの支出額と成長予測を示しており、次の数値は同じ公表資料に基づきます。過去の実績や各社の採用人数を示すものではありません。
| 市場区分・指標 | 2025年の支出額/構成比 | 2030年の予測 | 対象期間・読み方 |
|---|---|---|---|
| ビジネスコンサルティング | 約8,822億円 | 約1兆4,064億円 | 国内市場・IDC2026年6月予測 |
| コンサルティング全体(ビジネス+IT) | 約1兆4,554億円 | 約2兆2,897億円 | ビジネスだけの市場と分ける |
| ビジネスコンサルティングのCAGR | — | 9.8% | 2025〜2030年の年平均成長率 |
| ITコンサルティングのCAGR | — | 9.0% | 同期間の予測。年別の前年比ではない |
| 全体に占めるビジネスの構成比 | 60.6% | 61.4% | 同じ資料の市場区分で比較 |
| 公表時点 | 2026年6月18日 | 2030年までの予測 | 予測を個人の年収・採用数へ換算しない |
PwCのAI・アナリティクスコンサルタント求人は、AI戦略策定だけでなく、PoC、システム開発・運用に関する仕組みづくりや、AIガバナンスの設計も示しています。AI領域を志望する場合は、技術の知識に加え、業務課題をどう定義し、実装・運用までどこを担当したかを具体化してください。市場の拡大予測から、未経験でも特定年収で採用されるとは判断できません。
デロイトは2026年1月20日の発表で、生成AI時代に適したシステム開発体制の高度化を目的とする、2026年12月予定の組織再編を示しています。これは当該会社が公表した計画で、業界全体の人員増加や給与上昇の実績ではありません。応募時には、求人の所属組織や仕事内容が変わる予定があるかを確認しましょう。
コンサルティング業界の労働環境・ワークライフバランス
給与と働き方は、別々の指標で確認しましょう。採用要項の勤務制度、会社全体の勤続年数、育児休業取得率は、個人の月平均残業時間とは意味が異なります。会社・期間・対象者が明記された資料と、応募職種の面談回答を対応させる必要があります。
| 確認項目 | 公開された条件・数値の例 | 対象・読み方 |
|---|---|---|
| 勤務時間の募集例 | Kearney:9:00〜18:00、休憩1時間、時間外労働あり | 当該中途求人の勤務条件。実際の平均残業ではない |
| 勤務制度の募集例 | BCG:フレックスタイム制 | 経営コンサルタント等の中途募集。労働時間の短さを示す数値ではない |
| 休日の募集例 | BCG:週休2日制(土・日)、祝日等 | 同募集要項。個別案件の休日勤務・代休は面談で確認 |
| 平均勤続年数 | NRI13.7年/リブ3年2か月 | 2026年3月期・2025年12月期の提出会社。離職率とは別 |
| 柔軟な働き方の制度例 | KPMG:2022年9月に在宅勤務限定等の制度導入を発表 | 公表時の制度例。応募する職種での適用条件は別に確認 |
| 男性の育児休業等取得率 | NRI90.9%/シグマクシス95.0% | 2026年3月期、NRI提出会社とシグマクシス事業会社の開示。育児目的休暇も含む。業界平均ではない |
KPMGの2022年9月発表は、毎週金曜日15時以降に業務終了できるJump Fridayと、フレックスタイム勤務制度を説明しています。これは勤務制度の紹介であり、全社員が毎週必ず15時に終業するという実績ではありません。現在の応募職種で使えるか、顧客先勤務や繁忙期にどう運用されるかを確かめましょう。
「激務か」を判断するには、通常月と繁忙月の残業、休日勤務、出張・顧客先勤務、案件の掛け持ち、チーム内の支援を聞いてください。固定残業代がある募集では対象時間と超過分の扱いも確認します。会社平均の勤続年数や育休取得率だけから、20代・30代・40代の忙しさや業界全体の離職率は算出できません。
コンサルティングの職位と年収を確認する方法
役職名から年齢や年収を決めず、入社時の等級と職務の範囲を照合することが大切です。Kearneyの中途求人は5つの入社ポジションを示していますが、給与は非公開です。次の項目は、職位ごとの条件を面談で確かめるための観点です。
| Kearneyの入社ポジション | 求人で共通している条件 | 給与の公開範囲 | 個別に確認したい役割 |
|---|---|---|---|
| ビジネスアナリスト(BA) | 経験内容に応じ、選考で入社ポジションを判断 | 当該中途求人は非公開 | 分析や顧客インタビューで担当する範囲(面談で確認する観点) |
| シニア・ビジネスアナリスト(SBA) | 経験内容に応じ、選考で入社ポジションを判断 | 当該中途求人は非公開 | 自分の担当分析と他メンバーへの支援の範囲(面談で確認する観点) |
| アソシエイト | 経験内容に応じ、選考で入社ポジションを判断 | 当該中途求人は非公開 | 担当工程の自立性と顧客対応の範囲(面談で確認する観点) |
| マネージャー | 経験内容に応じ、選考で入社ポジションを判断 | 当該中途求人は非公開 | 案件管理、品質・進行、人員に関する責任(面談で確認する観点) |
| プリンシパル | 経験内容に応じ、選考で入社ポジションを判断 | 当該中途求人は非公開 | 提案、案件統括、顧客関係に関する責任(面談で確認する観点) |
アナリストを含む入社ポジション
Kearneyの募集にはビジネスアナリストとシニア・ビジネスアナリストが含まれます。入社職位は経験内容に応じて選考で判断されるため、「入社3年目まで」などの共通年次を当てはめないでください。分析、問題解決、顧客とのコミュニケーションの経験を整理し、配属後に担当する分析やレビューの範囲を聞きましょう。
専門領域を持つコンサルタント
PwCのAI・アナリティクスコンサルタント求人は、AI戦略、事業部門での活用、IT・DX部門での推進、案件管理、分析技術等の経験を必須要件の選択肢に挙げています。応募者は自分が満たす要件と、入社後に担当できる領域を説明してください。「コンサルタント」という名称だけで、年齢や給与水準を決めることはできません。
マネージャーとしての責任範囲
Kearneyはマネージャーを入社ポジションの一つとして示していますが、年齢や経験年数ごとの給与表は示していません。案件の進行、品質、顧客対応、人員管理のうち何を担うかを選考で確かめましょう。PwCのAI求人では、AI案件のプロジェクトマネージャー経験も要件の選択肢となっており、管理経験を具体的な仕事に結び付けて示すことが大切です。
プリンシパル等の上位ポジション
Kearneyの中途求人はプリンシパルも募集ポジションに含めています。上位の肩書で応募する場合は、顧客への提案、案件の統括、専門領域での成果、組織づくりのどこを期待されるかを確認してください。一般化した「12年目以降」等の目安より、自分の経験に対して企業が提示する職位と報酬の条件を優先して比較しましょう。
経営・事業運営に関わる役割の報酬
シグマクシスの報酬方針は、事業運営責任を担う上位クラスにパフォーマンスボーナスや株式報酬を支給し、全社業績と個人評価を踏まえると説明しています。上位役割の条件を比べる際は、雇用・契約上の立場と、固定・変動報酬、株式報酬の受給条件を確かめてください。従業員の平均年間給与を、パートナーや役員の報酬へそのまま置き換えることはできません。
年代別の給与統計を、コンサルへの転職でどう読む?
国税庁の年代別平均給与は全業種の給与所得者の値で、コンサルタントに限定した統計ではありません。令和7年分調査の第14図は、5歳刻みで年齢階層を分けています。転職条件を考える参考にするときも、下表の数値をコンサルの年代別年収や、その人の昇給曲線には置き換えないでください。
| 年代 | 全業種の年齢階層別平均給与 | 対象・読み方 |
|---|---|---|
| 20代 | 20〜24歳280万円/25〜29歳425万円 | 1年を通じて勤務した全業種の給与所得者 |
| 30代 | 30〜34歳462万円/35〜39歳503万円 | 同じ調査。30代コンサルタントの値ではない |
| 40代 | 40〜44歳531万円/45〜49歳550万円 | 同じ調査。会社平均年齢とは別の統計 |
| 50代 | 50〜54歳568万円/55〜59歳573万円 | 同じ調査。特定個人の将来年収を予測しない |
会社の平均年齢と平均給与を合わせても、その年代の人だけの給与は分かりません。リブの33歳8か月・831.4万円は提出会社全体の平均で、フューチャーアーキテクトの33.8歳・843.2万円も当該会社全体の値です。30代の給与相場として直接並べず、採用法人と職務に合う募集条件を確認してください。
40代で専門職を目指す場合と、案件や組織の管理を目指す場合では、照合する経験を分けましょう。NRIは専門職向けのキャリアパスを設け、役割・ミッションと成果に基づく処遇を示しています。年齢から管理職を前提にせず、応募先が期待する専門性と責任を聞くことが給与比較の出発点です。
オファーが出たら、現職と応募先の確定年収、変動報酬、手当、固定残業代、勤務地を同じ順で並べてください。残業や出張の条件、評価期間、入社後最初の賞与の扱いも併せて確認すると、給与額と仕事の負荷を別々に判断できます。
コンサルティング業界への転職支援
コンサルへの転職では、志望する職種に合う経験と、給与・働き方の条件を揃えて検討する必要があります。リメディの公式サービスは、将来の希望や適性も含めたキャリア設計の相談と、業界出身のヘッドハンターによる選考対策を案内しています。応募先の求人と自身の職務経験を比較しながら、志望する仕事を具体化しましょう。
相談前に、現在の基本給・賞与・手当、担当案件での役割、希望する仕事内容、勤務地や働き方の条件を整理すると、求人との比較が進めやすくなります。会社平均の給与を希望年収にそのまま使わず、個別の職位と提示条件を確認してください。
面接の形式は応募先の案内を確認しましょう。BCGの公式選考プロセスは、スキル面接、ケース面接、チーム面接を示し、クライアント対応職のケース面接で問題解決力・分析力を評価すると説明しています。自分の経験を伝える準備と、案内された形式の練習を分けて進めてください。
コンサルティング業界の転職で成功するポイント
応募先の仕事を理解すること、自分の経験を募集要件に対応させること、選考形式に合わせて準備することが転職活動の軸になります。希望年収だけで候補を決めず、入社等級、配属予定の仕事、働き方の条件も確認しましょう。
転職準備で確認したい3つのこと
1. 業態別の業務特性とフィットを理解する
アビームのキャリア募集は事業・業界・テーマ・勤務地で絞り込みができ、PwCのAI求人は具体的な担当業務と経験要件を示しています。興味のある領域を一つの募集ポジションまで具体化し、自分の案件経験と対応させてください。業態名だけで志望理由を作るより、担当したい工程と活かせる専門性を説明しやすくなります。
2. ケース面接とロジカルシンキングを徹底的に準備する
BCGの公式案内では、クライアント対応職にケース面接を実施し、問題解決力と分析力を評価するとしています。公式の例題や案内を使って、前提の確認、分析の筋道、提案の説明を練習しましょう。面接回数や必要な練習問数を業界共通の基準として決めず、応募先の選考案内と自分の課題に合わせて準備してください。
3. 業界特化型のエージェントを活用する
転職支援を利用する場合は、求人の採用法人、職務、給与の内訳、選考で確認する未回答事項を共有しましょう。リメディの公式サービスは、希望する業界の出身者による選考対策やキャリア設計の相談を案内しています。支援の利用によって内定や一定額の給与が保証されるわけではないため、提示された求人と自身の条件を一件ずつ照合してください。
- 志望業態(戦略・総合・IT・FAS・シンクタンク)を絞り込む
- 応募先の公式案内に合わせ、ケース面接と経験説明を準備する
- 業界特化型エージェントとの面談で選考傾向を把握する
- 過去のプロジェクト経験を「課題→打ち手→成果」の構造で言語化する
コンサルティング業界への転職を検討するなら
コンサルの転職先を比べる際は、会社平均の給与、個別の募集条件、担当する仕事、勤務制度を分けて確認してください。NRIの1,332.6万円とリブの831.4万円は、それぞれの提出会社の平均であり、同じ職位への提示年収を比べたものではありません。専門性や管理経験を応募職種に対応させ、オファーの内訳と働き方を確認することが大切です。
個別企業の年収・採用情報は、マッキンゼー・アンド・カンパニー、デロイト トーマツ(旧DTCの記事)、PwCコンサルティング、野村総合研究所、アクセンチュア、ベイカレント・コンサルティングの記事もご覧ください。給与の対象法人や決算期、個別求人の募集条件を併せて確かめましょう。リメディへの相談では、志望職種と希望する待遇・働き方の条件を共有してください。
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