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財務会計アドバイザリーへの転職|経理・監査経験から募集を選ぶ

監修リメディ株式会社 ヘッドハンター清 龍一

東京大学を卒業後、株式会社クニエに入社。ヘルスケアチームにて、医療機関向けの業務改革およびDX支援に従事。製薬企業と医療機関の治験リクルートメント領域における新規サービス立ち上げプロジェクトでは、病院現場の業務プロセス整理やシステム要件の検証を担当。また、医療機関を対象とした医療DX推進プロジェクトに参画し、診療記録や問診票・同意書などの電子化を通じて、業務効率化と情報共有基盤の整備を支援。現在はこれまでのバックグラウンドを活かし、プロフェッショナルファームに在籍する / 志望する方向けの転職支援を行う。

財務会計アドバイザリーには、会計士資格以外に決算・監査経験を応募条件とする募集があります。たとえばEY新日本は会計基準や財務会計・決算の実務を挙げ、5年以上の経験は尚可としています。資格の有無だけでなく、これまで扱った会計論点と、今後支援したい仕事で応募先を選べます。

経理や監査で経験を積んだ人が、他社の決算・財務報告を支援する仕事を目指す際は、自分の実務が募集のどの経験欄に当たるかを確かめてください。あずさ、PwC、EYの募集では、資格や年数、語学の位置づけが異なります。

目次

決算・監査のどの経験から応募するか

応募先を絞る手掛かりは、担当した会計実務です。同じ経理部所属でも、単体決算、連結、開示、会計方針の検討では説明できる経験が違います。まずは直近の業務から、自分が判断・改善した部分を選びます。

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経験した仕事照合する募集の業務応募前に整理すること
決算・連結・開示財務報告、連結体制構築、決算プロセスの改善処理した工程と改善を区別する
会計監査・会計アドバイザリー会計基準の適用、複雑な会計処理、取引に伴う会計助言検討した論点と、顧客へ説明した内容
経理側の会計システム導入・連結システム利用財務会計プロセスの改善・経理DX操作経験と会計判断の担当、業務要件・テストを分ける
資格学習のみ、関連実務がない資格と実務のどちらを求めるか募集ごとに確認資格条件に加えて共通スキル・語学も読む
出所:あずさの会計・財務報告・上場職、PwC FRA会計職、EY新日本の東京FAASをもとにしたリメディの応募準備提案(2026年10月17日確認)。採否を示す表ではありません。

システム経験を歓迎する募集でも、会計実務の条件は別にあります。使える製品の名前だけで判断せず、会計処理や業務改善にどう関わったかまで確認しましょう。

決算と監査の両方を経験している人や、会計システムの仕事をどの経験欄で説明するか迷う人は、担当した会計論点をもとに応募職種を相談できます。会計支援を希望する理由を伝え、相談担当者を選んでください。

財務会計アドバイザリーは会計方針と報告体制を支援する

中心になるのは、企業が決算・財務報告を行う仕組みの支援です。あずさの募集は会計基準の適用や連結決算体制の構築、PwC FRAは財務報告プロセスの高度化、EY FAASは会計基準・財務報告や決算プロセスの変更を挙げています。

M&Aと無関係な職種という意味ではありません。取引に伴う会計アドバイスや、買収後の財務報告・経理統合も対象です。買収判断のために対象企業を調べたいのか、買収後を含む会計処理と報告を整えたいのかで、希望する仕事を具体化できます。

財務DDやバリュエーションなども含めて迷っている場合は、FASの部門比較で、扱う問いと成果物を比べてください。取引支援へ進みたい人は、FAS未経験者の応募準備も確認できます。本稿では、会計基準や財務報告の支援を選ぶ人の条件を掘り下げます。

あずさ・PwC・EYの応募条件を比べる

あずさは公認会計士・USCPAを優遇条件、EY新日本は資格または実務経験を応募条件に挙げています。以下は2026年10月17日に閲覧した募集の記載であり、別地域や別部門の条件まで共通とするものではありません。

あずさ:経理・監査・上場審査の実務を確認する

有限責任あずさ監査法人の会計・財務報告・上場コンサルタントは、次のような応募経験を挙げています。公認会計士・USCPAは優遇という位置づけです。

  • 対象分野のコンサルティング業務、または監査法人での会計監査業務
  • 上場企業で経理・開示・連結決算等へ直接従事した業務
  • 証券会社や証券取引所での上場審査・引受業務

会計基準の適用、上場、連結体制構築や決算早期化などのプロジェクトが例示されています。研修とOJTを経てプロジェクトへ参加する説明もありますが、それを実務要件の免除と読むことはできません。

PwC:金融機関・大手事業会社の経験欄を読む

PwC Japan有限責任監査法人の財務報告アドバイザリー(会計)は、監査法人やコンサルティング会社等での監査・会計助言経験を挙げています。金融機関や大手事業会社の経験については、下記のいずれかを3年程度以上とする記載です。

  • 決算:連結決算、子会社管理、開示作成、監査対応など
  • 財務企画:会計方針・決算方針の策定など
  • 内部統制構築:J-SOX、US-SOX対応など

会計関係資格、Excelやデジタルツール、ユーザー側からの会計システム導入経験等は望ましい条件です。語学もこの欄にあり、TOEIC700点以上かつ業務で英語を使えることを挙げています。点数に加えて、業務で使う英語の条件も確認しましょう。

EY:経験の選択条件と共通スキルを分ける

EY新日本有限責任監査法人の東京FAASは、スタッフからシニアマネージャーを対象とする募集です。必須欄は、以下のいずれかに該当する人を挙げています。

  • 国内外の公認会計士資格、または全科目合格
  • 会計基準に関する知識・経験
  • 財務会計実務、または決算実務
  • 会計監査業務、またはアドバイザリー業務の経験

会計基準の知識・経験と、財務会計・決算実務には、5年以上は尚可という年数の補足があります。すべての応募者に同じ年数を必須とする記載ではありません。ただし、MS Officeの実務操作スキルは別に必要で、語学欄はTOEIC600点以上を必須、800点以上を尚可としています。

ERPや連結システムの実務経験は歓迎条件です。資格または経験の選択条件、共通のOfficeスキル、語学、歓迎経験を、別々の項目として照合すると、自分に足りない点を特定できます。

監修清 龍一
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年数の書かれ方が似ていても、「必須」と「尚可」は同じ意味ではありません。該当する会計実務を先に選び、その経験に添えられた年数や共通スキルを読むと、資格の有無だけで応募先を除外することを避けられます。

経理・監査で担当した会計論点を職務経歴書に書く

職務経歴書では、何を自分で検討したかを具体的にします。「決算を担当」「監査に従事」という職務名に、扱った会計論点と本人の作業を加えてください。次の表は募集業務をもとにしたリメディの記載提案で、実績を作る例文ではありません。

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概要だけの記載自分の経験から加える内容混ぜないこと
連結決算を担当担当した工程、検討した会計処理、関係部署との確認、見直した手順既存手順での作業と体制を改善した経験
監査を担当会計論点、確かめた資料、判断した内容、企業への説明監査での検討と、助言・実装を実際に担った経験
会計システム導入に参加経理側の業務要件、受入テスト、会計処理の検証での担当製品の操作と業務要件を決めた作業
出所:あずさ、PwC FRA、EY新日本FAASの公式募集をもとにしたリメディの見解。記載するのは本人が実際に担当した内容に限ります。

改善を担当していない人は、成果を付け加える必要はありません。既存の決算手順で担当した工程と、今後学びたい支援業務を説明します。監査経験者も、企業が実装した施策を自分の成果とせず、本人の検討・提案を分けて伝えましょう。

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決算を終えた経験と、決算体制を作り直した経験では、説明する内容が異なります。担当した会計処理、その判断に使った情報、誰へ説明したかまで振り返ると、会計支援の仕事で使いたい専門性が見えてきます。

年収は職位と賞与・担当業務の条件をそろえて読む

処遇の比較には、提示職位と報酬の内訳が必要です。あずさの当該募集は法人の給与規程に準ずるとし、昇給・賞与の制度を記載しています。求人の名称だけで共通の金額を置くと、担当業務や役割の違いが見えなくなります。

リメディの見解として、処遇と併せて確かめたいのは、顧客への説明と作業の範囲です。会計方針の検討、報告体制の設計、決算オペレーションのどれを主に担うかで、希望との一致を判断できます。

  • 固定部分と賞与はどのように決まり、初年度はどの条件が適用されますか。
  • 提示職位では、会計論点の検討から顧客への説明までどこを担当しますか。
  • 会計基準導入、決算支援、会計プロセス改善の案件はどのように分担しますか。

待遇と担当業務を求人票で比べたい人は、コンサル・専門職を初期条件とする下の検索を利用できます。FAAS専用の一覧ではないため、会計支援の募集があるかと、実務・職位・処遇の条件を遷移先で確認してください。

財務会計アドバイザリー志望者向けの求人検索

リメディが扱うハイクラスの非公開ポジションを、年収・職種で絞り込んで確認できます。
経歴を登録された方には、合致するポジションのスカウトが届くこともあります。

遷移先で年収・職種から絞り込めます

面接では支援したい会計課題を具体的に話す

志望理由は、支援したい会計課題から組み立てます。会計基準の導入を深めたいのか、決算体制を改善したいのか、M&A後の財務報告に取り組みたいのか。募集に並ぶ業務の中から、自分の実務と希望の両方に合うテーマを選んでください。

経験を話す準備では、担当した会計処理、判断に使った情報、説明した相手を順に振り返ります。これは募集業務から考えたリメディの準備提案であり、実際の面接設問ではありません。会計士の監査経験をどう説明するかは、公認会計士からFASへの面接対策でも確認できます。

EY新日本は当該募集で、書類選考の後に一次面接とweb適性テスト、二次面接を記載しています。選考変更の可能性もあるため、応募時の案内に従ってください。この流れをあずさやPwCの選考へ当てはめるものではありません。

財務会計アドバイザリーへの転職でよくある質問

公認会計士資格がないと応募できませんか?

資格以外の実務経験を応募条件に挙げる募集もあります。ただし、資格が不要という点だけで判断せず、対象の会計実務・共通スキル・語学が自分に合うかを確認してください。

決算経験が5年に届かなくても検討できますか?

EY新日本の今回の募集は、会計基準や財務会計・決算実務について、5年以上の経験は尚可としています。他社の年数や他の共通条件も同じとは限らないため、応募先の経験欄を個別に読んでください。

ERPの操作経験だけでも会計支援職を目指せますか?

今回のEY募集ではERP等は歓迎条件で、資格または会計実務等の必須条件とは別です。操作に加え、会計処理や業務要件・テストをどこまで担当したかを整理しましょう。

財務DDやバリュエーションとは別の仕事ですか?

担当する業務の目的で比べると分かりやすくなります。今回の募集は会計処理や財務報告体制の支援を含み、取引に伴う会計助言も扱います。M&Aに関わるかだけで分けず、自分が担いたい作業を確認してください。

自分で応募する前に職位と支援テーマを決める

希望する会計支援のテーマが明確で、募集の経験欄に対応する実務を説明できる人は、公式募集で応募を進める準備ができます。資格欄だけでなく、語学と共通スキルも併せて照合してください。

一つの会社の決算を継続して担いたい人は、社内の経理職も比較するとよいでしょう。外部支援を希望していても、応募できる職位や会計助言・決算支援の担当割合が分からない場合は、希望する働き方と実務の範囲を整理する余地があります。

担当者へ相談する場合は、検討した会計論点と、決算・監査で自分が担当した工程を伝えてください。会計基準、報告体制、決算支援のどこを深めたいかが決まると、募集の選び方や確認したい職位について話を進められます。

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