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ポストコンサルのキャリアパス|コンサルからの転職先6つの行き先と種別・役職別の選び方

監修者

リメディ株式会社 ヘッドハンター

飯田 貞大 | IIDA Sadahiro

早稲田大学を卒業後、三菱UFJ銀行に新卒入社。4年間の勤務期間でベンチャーから上場企業まで500社以上の法人を担当。また、オーナー社長の相続、事業承継提案や個人の資産形成提案等にも従事。その後、2020年4月にプルデンシャル生命保険に転職。2年半営業として社内表彰を受賞する等活躍。その後マネージャーに昇格し、新規の採用と育成に従事する中で、200名を超える転職相談を実施。現在は自身のキャリアチェンジの経験も踏まえ、ハイキャリア層への転職サポートを行う。

目次

この記事のポイント

戦略・総合・IT・FAS・シンクタンクのいずれかでコンサルとして走ってきて、ふと「この先どこへ向かうのか」と立ち止まる人は少なくありません。提案や支援を重ねるほど、自分が当事者として何を残したいのかが気になってくる時期でもあります。先に立場を示すと、コンサルから次へ移ること(ポストコンサル)は、それ自体が後退ではありません。むしろコンサルは短期間で密度の高い経験を積み、次の場所でその力を発揮するキャリアの組み立て方ができる仕事です。本記事は、いま行き先を探している現職のコンサルタントと、コンサル経験はあるが次の一手に迷っている人、そしてこれからコンサルへ入る前に出口を知っておきたい人を対象に、コンサルからの行き先(出口)の全体像と、自分の種別・役職で何を狙えるかを整理します。

結論を一枚で言えば、コンサルの出口は狭まるのではなくむしろ広がります。論点を定義し、関係者を動かし、成果まで持っていく力は特定のファームに縛られないため、事業会社の経営企画・事業開発、PE・VCの投資先支援、スタートアップ、他ファーム、独立まで、行き先の選択肢が多いのがコンサル出身者の特徴です。一方で、人気の行き先には人気なりの厳しさもあります。まずは下のカードで全体像をつかんでください。

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項目結論
コンサルを辞めるのは後退か後退ではない。厚労省の職業情報では、コンサルは自営・経営層が合わせて6割を超える職業で、次へ移ることは構造的に織り込まれている
行き先(出口)の数大きく6カテゴリ。事業会社の経営企画・事業企画、事業開発・新規事業・DX推進、PE・VC、スタートアップ、他ファーム、独立・顧問など選択肢は広い
持ち運べる力課題定義・分析・関係者調整・短期で成果を出す力。特定ファームに縛られない汎用度の高い力
どの種別・役職かで起点が変わる戦略/総合/IT/FAS/シンクタンクで起点が違い、役職レベルでも狙いやすい出口が変わる
人気の行き先(PEなど)の現実PE・VCは採用枠が極めて狭く、応募者層も強い。人気だが直接は容易でなく、迂回ルートも選択肢になる
整理するタイミング辞めると決める前。出口の方向と、持ち運ぶ実績の棚卸しを整理してからのほうが選びやすい
出所:厚生労働省 job tag、IPA デジタルスキル標準、各社公式のサービスライン・キャリアモデルと弊社の転職支援の観点から弊社独自作成
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ポストコンサルとは|なぜコンサルは「次」を考えるのが自然なのか

ポストコンサルとは、コンサルティングファームでの経験を経て次のキャリアへ移ること、またはその移った先を指す言葉です。「コンサルを辞めた後」と聞くと退路のようなイメージを持つ人もいますが、実態はむしろ逆に近いといえます。コンサルは、ひとつの会社に長く所属し続けることを前提にした職業ではなく、短期で密度の高い経験を積み、それを次の場所で発揮する働き方が織り込まれているからです。

これは公的なデータからも読み取れます。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)で経営コンサルタントの就業形態を見ると、正規の職員・従業員が35.8%、自営・フリーランスが43.4%、会社・団体の経営層が18.9%(令和7年データ)。自営・独立・経営層が合わせて6割を超えるのは、この仕事が「同じ会社に長く勤め上げる」前提ではなく、独立したり、当事者として事業を動かす側へ移ったりする人が構造的に多いことを示しています。つまり、コンサルから次へ進むことは、この職業ではむしろ自然な動き方です。

もうひとつ、出口を考えるうえで押さえたいのが、自分がどの種別のコンサルにいるかです。コンサルは大きく、戦略系、総合系(BIG4とアクセンチュア)、IT系、FAS、シンクタンクの5つの業態に分かれ、それぞれ得意とするテーマや扱う案件が違います。この起点の違いは、辞めた後に行きやすい出口を左右する分岐点です。たとえばFASなら財務・M&Aの色が濃い出口、ITコンサルなら技術と事業をつなぐ出口、というように、これまでの仕事の中身が次の選択肢を形づくります。業態ごとの全体像はコンサル業界とはでも整理しています。

大事なのは、辞めることを「逃げ」や「失敗」と決めつけないことです。短い期間でも濃い経験を積み、それを次の場所で発揮する。コンサルはそういうキャリアの組み立て方ができる仕事です。問題は辞めるかどうかそのものではなく、どこへ、何を持って向かうかを決められているかどうかにあります。なお、これからコンサルへ入る段階にいる方は、入口の選び方をコンサル業界への転職で確認したうえで、本記事の出口の全体像を逆算の材料にすると、入った後の道筋まで見通しやすくなります。

コンサルから持ち運べる力|行き先が広い理由

出口が広いのは、コンサルで身につく力が「持ち運べる」からです。何が持ち運べるのかを、公的な定義に沿って確認しておきましょう。厚労省のjob tagでは、経営コンサルタントの仕事を、経営上の問題について情報を収集・整理し、調査や分析にもとづいて経営戦略・人事戦略・業務改革などの案を作成し、経営者にプレゼンテーションし、承認後は計画やマニュアルづくり、研修、実施状況の確認と支援まで行う、という流れで説明しています。求められる力として高い水準で挙げられているのが、傾聴力・交渉力・説明力、そして論理的思考と分析力です。これらは特定の会社の中だけで通じるものではありません。

IPAのデジタルスキル標準の定義も補助線になります。コンサルに近い「ビジネスアーキテクト」という役割は、変革で実現したい目的を定義したうえで、経営視点で最適なビジネスモデルと業務プロセスを設計し、戦略を行動に落とし込み、関係者をコーディネートしてプロセス全体を牽引し成果を創出する役割と定義されています。これは事業会社の経営企画や事業開発、DX推進といった職の役割とほぼそのまま重なる定義です。コンサルで担ってきた論点設計・関係者調整・推進の経験が出口で評価される理由は、まさにここにあります。

「どこでも効く力」と「その会社でこそ効く資産」を分けて考える

市場価値を正しく見積もるには、コンサルで得たものを「どこでも効く力」と「その会社でこそ効く資産」に分けて考えると整理しやすくなります。前者は、課題定義・分析・関係者調整・短期で成果を出す進め方といった、job tagやIPAの定義にも表れる役割そのものの力です。出口がどこであっても評価されます。後者は、特定ファームの社内ナレッジや独自の方法論、その会社の看板で築いた人脈などで、転職先によっては効きにくくなることがあります。

辞めることへの不安の多くは、後者の資産を手放す感覚から来ています。ただ、出口で問われるのは基本的に前者の役割そのものの力です。だからこそ、職務経歴の見せ方も「どのファームでどんな案件をやったか」より、「どんな課題を、誰と、どう動かして、何を再現できるか」を主役にすべきです。看板ではなく中身で語れる人は、出口がどこでも強い、というのが本記事の立場です。この力は在籍年数が短くても密度高く積めるため、年数の短さがそのまま価値の低さになるわけではない点も、コンサルというキャリアの特徴です。

ポストコンサルの行き先マップ|6つの出口を年収傾向・難易度・向き不向きで比較

ここが本記事の中心です。コンサルからの代表的な行き先を6つのカテゴリに分け、何が評価されるか・報酬や裁量の傾向・転職難易度の傾向・どんな志向の人に向くかをあわせて整理しました。報酬については、立つ事業モデルによって付き方が変わるため、ここでは断定せず、具体的なレンジは自社の年収解説記事で確認できるようにしています。難易度の高低は、合否を保証する数字ではなく、採用枠の広さや応募者層の強さから見たリメディの見立てです。

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行き先(出口)何が評価されるか報酬・裁量の傾向難易度の傾向(弊社見解)向いている人
事業会社の経営企画・事業企画論点設計・分析・経営への説明力役割と等級で幅。事業モデル次第(年収記事で確認)中。コンサル出身は親和性が高い当事者として全社の意思決定に関わりたい
事業会社の事業開発・新規事業・DX推進目的定義・関係者調整・推進(ビジネスアーキテクトの役割)役割で幅。コンサル単価とは別の値付け中。動かして結果まで持った実例が要る構想だけでなく自分で動かして結果を出したい
PE・VCの投資先支援/投資プロフェッショナル課題定義・実行支援・短期で成果/投資判断成果に連動する比重が高い場が多い高〜最高。採用枠が極めて狭い投資の当事者として価値向上に関わりたい
スタートアップのCxO候補・事業責任者ゼロイチでの構想・推進・巻き込みストック(株式)を含む場合がある中〜高。フェーズと役割で大きく変わる不確実性の中で事業を立ち上げたい
他ファーム(上位・外資・専門ブティック)ケース・構造化思考・専門性専門性・等級で幅高。即戦力性とケース対応が要るより上位・より専門特化のファームを狙いたい
独立・フリーランス・顧問自分の名前で成果を出す再現性・人脈案件単価・成果報酬。レバレッジ側に立つ設計難易度というより事業リスクの設計自分で事業や専門サービスを持ちたい
出所:厚生労働省 job tag、IPA DSS-P 人材類型、各社公式のサービスライン・キャリアモデルと弊社の転職支援の観点から弊社独自作成(報酬・難易度は断定せず傾向。具体額は年収解説記事へ)

6つに共通するのは、どこを選んでもコンサルで磨いた役割そのものの力が起点になる点です。違うのは、その力をどの事業モデルの上で発揮するか。事業会社なら全社の意思決定に、投資の現場なら価値向上に、スタートアップならゼロイチに、独立なら自分の看板に、同じ力が異なる形で乗ります。自分がどの形に魅力を感じるかが、出口を絞る最初の手がかりになります。具体的な報酬レンジを行き先ごとに見比べたい場合は、コンサル側はコンサル業界の年収で、自分の市場価値で実際の求人を見たい場合は下のフォームから職種や条件で探してみてください。

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コンサル種別ごとの行き先の起点|戦略・総合・IT・FAS・シンクタンク別

行き先マップが「出口の全体像」だとすれば、ここで見るのは「自分の種別だとどこから入りやすいか」という起点の違いです。同じコンサルでも、戦略系・総合系・IT系・FAS・シンクタンクでは扱ってきた案件が違うため、直接行きやすい出口と、間に経験を挟んだほうが現実的な出口が変わります。下の表は、種別ごとに直接行きやすい出口と迂回が現実的な出口を並べ、先に棚卸ししておきたい経験を添えたものです。前テーブルが出口側からの俯瞰だったのに対し、こちらは種別という自分側の起点から引く早見表として使ってください。

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コンサル種別直接行きやすい出口迂回が現実的な出口先に棚卸ししておきたい経験
戦略系(マッキンゼー/BCG/ベイン など)事業会社の経営企画・事業開発、スタートアップ幹部PE・VC(人気・狭き門)は、投資の実行経験が薄ければFASや事業会社を経由すると近づく論点設計と「自分が意思決定を前に進めた」実例
総合系(BIG4+アクセンチュア)事業会社の企画・DX推進・PMO、専門特化の事業会社特定領域を深めたいなら、その領域の事業会社を経由してから専門ブティックへ領域の一貫性と、関係者を動かして推進した実績
IT系事業会社のDX推進、プロダクト責任者、IT上流、開発寄りへ戻る道純粋な戦略ポジションは、事業企画の経験を足してから狙うと現実的要件定義・課題定義を経営の言葉で扱った経験
FAS事業会社の経営企画・財務・M&A、投資銀行(IBD)PE直行が難しければ、事業会社のM&A・経営企画を経由財務デューデリジェンス・バリュエーション・M&A実行の関与度
シンクタンク政策・調査を活かす事業会社の調査・企画、総合系コンサル事業会社の実行職へは、推進・実装の実績を補ってから調査・分析を意思決定に接続した実例
出所:厚生労働省 job tag、各社公式のサービスライン、リメディの転職支援の観点から弊社独自作成(向き不向き・可能性は弊社見解であり、合否を保証するものではありません)

ITコンサル・FAS出身は「戻る出口」「専門を深める出口」が加わる

ITコンサル出身者の場合、出口の選択肢はさらに一段広がります。技術のバックグラウンドを持ったまま、コンサルで論点設計や顧客折衝を上乗せした状態だからです。たとえば、もともとシステムを作っていた人がコンサルで業務改革の上流を経験すると、事業会社のプロダクト責任者やDX推進の中核として、技術と事業の両方を語れる希少な人材になります。技術を離れたつもりが、技術を「使う側」「決める側」として戻ってくる、という出口です。ITコンサルを辞めた後の出口を具体的に深掘りしたい場合はITコンサルを3年で辞める人の典型パターンと出口で、辞め方のパターン別に整理しています。

FAS出身者は、財務・M&Aという専門性がそのまま武器になる出口が中心になります。事業会社の経営企画や財務、M&A・投資の現場で直接効くのが、デューデリジェンスやバリュエーション、ディール実行の経験です。一方で、戦略寄りの全社企画へ広げたい場合は、財務以外の事業KPIや事業計画の経験を足すと選択肢が増えます。FASという領域自体の定義や企業の広がりはFASとはで、戦略コンサルの定義は戦略コンサルとはで確認できます。

役職レベル別|アナリストからパートナーまで、狙いやすい出口はどう変わるか

出口は種別だけでなく、いまの役職レベルでも変わります。役職が上がるほど持ち運べる経験の幅が広がり、狙いやすい出口も変わるからです。ここでは在籍年数や役職別の年収を数字で断定することはしません(職種を役職で区切った公的な統計はありません)。代わりに、役職ごとに持ち運びやすい経験と、狙いやすい出口の傾向を整理しました。前のテーブルが種別という横軸だったのに対し、こちらは役職という縦軸で自分の現在地を確かめる早見表です。

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役職レベル(ファーム在籍時)持ち運びやすい経験狙いやすい出口の傾向注意
アナリスト/アソシエイト(おおむね1〜3年目)分析・資料作成・論点整理の基礎事業会社の企画ジュニア〜中堅、同業転職、上位ファームマネジメントや単独での案件推進の実績はこれから。基礎の質で勝負
コンサルタント(中堅)単独でのタスク遂行・顧客折衝・小規模リード経営企画・事業企画、事業開発、プロダクト責任者、スタートアップ中核出口の選択肢が最も広がる層。志向で絞り込むのが鍵
マネージャー案件マネジメント・関係者調整・成果責任経営企画マネージャー、事業責任者、PE投資先支援、スタートアップ幹部「自分が決めて動かした」実例の言語化が評価を分ける
シニアマネージャー/パートナー以上組織・損益(P&L)・大型案件の責任事業会社の役員・部門長、CxO、独立・顧問報酬は事業モデルで構造が変わる。額面比較だけで判断しない
出所:厚生労働省 job tag、各社公式のキャリアモデルとリメディの転職支援の観点から弊社独自作成(役職別の在籍年数・年収は断定せず、評価される経験と出口の傾向を整理)

実際の求人でも、役職レベルへの期待は要件に表れます。たとえば事業会社の経営企画ポジションでは、中核の募集要項に「経営戦略の策定・実行をリードした経験」や「事業計画の策定・予算管理・KPI設計の実務経験」が必須として置かれ、そのうえで戦略系コンサルティングファーム出身が歓迎要件として並ぶ例が公式の採用ページで見られます。マネージャー以上であれば、提案力だけでなく実行管理や経営陣の壁打ち相手としての役割まで問われる、ということです。自分の役職で何が評価されるかは、コンサル各社の役職別レンジをアクセンチュアの年収アビームコンサルティングの年収で確認すると、出口側の期待値と照らし合わせやすくなります。

人気の行き先のリアル|PE・VC、スタートアップは本当に狙えるのか

ポストコンサルの行き先として、PE・VCやスタートアップは特に人気があります。投資の当事者になれる、事業をゼロから立ち上げられる、という魅力がはっきりしているからです。ただ、人気の行き先には人気なりの厳しさもあります。ここでは煽らず、何が難しいのかを採用枠・専門性・選考形式・応募者層に分解して、リメディの見解として正直に整理します。なお、選考の合否がどれだけ分かれるかを示す数字の定量は公式に取れないため、ここでは扱いません。

PE・VCは「狭き門」|直接が難しければ迂回も選択肢

PE(プライベートエクイティ)への転職は、ポストコンサルの中でも難易度が高い部類です。理由は分解するとわかりやすくなります。まず採用枠が極めて狭く、ファームあたりの募集は少数にとどまるのが実情です。次に応募者層が強く、トップの投資銀行・戦略コンサル・FASの精鋭が同じ枠を狙います。選考も、複数回の面接に加えて投資の分析力を問う課題やプレゼンが課されることが多く、提案・支援の経験を投資判断・価値向上の言葉に翻訳できるかが見られます。戦略コンサル出身でも、評価が分かれるのはこの段階です。

成果の大きさだけで案件を選ぶのではなく、どの前提が買収価格や投資後の価値向上に効くと考えたかまでたどると、面接で話す経験の置き方が変わります。戦略コンサルからPEファンドへ転職するための準備では、投資に近いプロジェクトの選び方と、LBOや投資仮説を面接でどう扱うかを整理しています。

だからこそ、PEを志すなら直接の応募だけにこだわらず、迂回ルートも併走で考えると現実的になります。たとえば、投資の実行経験が薄ければFASでディール実行を経験する、事業会社のM&Aや経営企画で買収後の価値向上に関わる、といった経由を挟むことで、PEが見たい経験に近づけます。PEの選考で具体的に何が見られ、前職別にどう準備すべきかはPEファンドへの転職・選考対策で、戦略コンサルの役職別レンジはマッキンゼーの年収で確認できます。人気だからこそ、準備の差が結果に表れやすい出口です。

スタートアップは「フェーズと役割」で景色が変わる

スタートアップへの転職は、PEとは別の意味で見極めが要ります。同じ「スタートアップ」でも、立ち上げ直後のフェーズと、すでに事業が回り始めたフェーズでは、求められる役割も報酬の形も大きく違うからです。コンサル出身者は、論点設計や全社視点の推進力を評価されやすく、事業責任者やCxO候補として迎えられることがあります。報酬は、額面の給与に加えてストック(株式)を含む設計になる場合があり、短期の額面だけでは比較しきれないのが特徴です。

気をつけたいのは、コンサルの「提案して終わり」ではなく、スタートアップでは「自分で決めて、手も動かして、結果まで持つ」ことが求められる点です。支援の立場から当事者の立場へ重心を移せるかが、入った後の活躍を分けます。逆に言えば、当事者になりたいという志向がはっきりしている人にとっては、コンサルで磨いた力をそのまま事業づくりに振り向けられる、相性のよい出口でもあります。厚労省のデータでコンサルの経営層比率が高いことも、当事者側へ移る人が多いという構造を示す一例です。

「コンサルを辞めると年収が下がる」は本当か

コンサルを辞めると年収が下がるのではないか、という不安はよく聞きます。ただ、これは「上がる」「下がる」と一言で言えるものではありません。なぜなら、報酬の付き方は、立つ事業モデルによって構造的に変わるからです。コンサルの報酬が正しくないとか、事業会社が安いという話ではありません。値付けの仕組みそのものが違う、ということです。

たとえばコンサルは、専門性の高い時間を対価に変える人月型の事業モデルが中心です。厚労省のjob tagでも、経営コンサルタントの給料は固定給に実績給が加わる形が一般的で、実力が反映されて個人差が大きいと説明されています。同サイトが示す職業全体の平均は年収1,134.6万円・平均年齢39.4歳(令和7年データ)で、これはあくまで職業全体の基準値であって、個人の額面を約束する数字ではありません。一方、事業会社の上位職は事業の成果に、PE投資先やスタートアップは成果連動やストックに報酬が結びつくことがあります。独立すれば案件単価や成果報酬という形に変わります。同じ力でも、どの仕組みの上に立つかで報酬の付き方が変わる。これが、辞めた後の年収を一言で語れない理由です。

だから、目先の額面だけで「下がった」と判断するのは早計です。役割・裁量・働き方・時間あたりの納得感まで含めて見たほうが、納得して選べます。具体的なレンジは、コンサルの業態別・役職別はコンサル業界の年収で、総合コンサルの役職別はPwCコンサルティングの年収、ITコンサルの役職別はベイカレントの年収で確認できます。これらは各社の開示情報や複数の突合をもとに役職別に整理しているため、出口候補ごとの水準を具体的な数字で見比べられます。眺めてみると、値付けの仕組みの違いが一段はっきりつかめるはずです。

後悔しない出口の選び方|失敗パターンと相談前チェック

出口が広いとはいえ、勢いだけで動くと後悔につながることもあります。相談の現場で見えてくるのは、辞めること自体の良し悪しよりも、準備の有無で結果が変わるという傾向です。下の対比は、後悔につながりやすい辞め方と、その改善の方向を整理したものです。

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後悔につながりやすい辞め方なぜ問題になりやすいか改善の方向
「とにかく今がつらい」だけで次が空白向かう先が定まらず、目先の条件で決めて再びミスマッチになりやすい環境要因かキャリア要因かを切り分け、向かいたい出口の方向を言葉にする
担当した案件名の羅列で経歴を語る出口で問われる「再現できる力」が伝わらない課題・打ち手・成果・再現性で棚卸しし直す
額面(年収)だけで上下を判断事業モデルで報酬の付き方が違い、比較の軸がずれる役割・裁量・働き方・時間あたりの納得感まで含めて比べる
人気の行き先に直行できる前提で動く採用枠が狭く応募者層も強い出口では、準備不足が選択肢を狭める迂回ルート(FAS・事業会社・PMIを挟むなど)も併走で検討する
出所:リメディの転職支援の観点から弊社独自作成(傾向であり、個別の状況により異なります)

すべてを誰かに相談しなければいけないわけではありません。下の2列で、自分のいまの状態を確かめてみてください。出口の方向がすでに明確で、実績の棚卸しも自分でできているなら、自分のペースで進めて構いません。逆に、向かいたい方向は見えているのに、どの出口でどう評価されるかや報酬の見方に迷いがある場合は、第三者に整理を手伝ってもらうと判断が早まります。

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自分で確認すること第三者と整理したいこと
向かいたい出口が1つに絞れていて、応募先の見当もついている複数の出口で迷っていて、自分の経験がどこで一番評価されるか分からない
課題・打ち手・成果・再現性で経歴を語れる状態になっている案件名は言えるが、再現できる力としての言語化に自信がない
役割・裁量・報酬まで含めて比較の軸ができている額面以外の比較軸が定まらず、報酬の見方に迷いがある
出所:リメディの転職支援の観点から弊社独自作成

リメディは、戦略・ITコンサルやM&A・ファンドへの転職支援に取り組む転職エージェントで、年収1,000万円以上の方が利用したいと思う転職エージェントとして評価をいただいています(Googleの口コミ評価は4.9/5.0、104件、2026年6月時点)。コンサルからの次のキャリア=出口の設計について、出口の方向の言語化、持ち運ぶ実績の棚卸し、役割・裁量・報酬を含めた次の選び方の整理を支援しています。辞めると決める前の段階で相談すれば、複数の出口を比較しながら準備を進めやすい状態がつくれます。自分がコンサルでの経験をどの出口に活かせるか、適性の面から確かめたい場合はコンサル業界に向いている人もあわせて参考になります。

相談前に答えたい3つの問い

ポストコンサルの相談では、転職先名よりも「次の役割で何を得たいか」を言葉にできているかが重要です。次の問いを整理しておくと、事業会社、PE・VC、スタートアップ、独立などの選択肢を比較しやすくなります。

  • 次に欲しいものは、事業責任、投資経験、専門性の深化、働き方の変更のどれか
  • コンサルでの実績を、課題・打ち手・成果・再現性で説明できるか
  • 年収、裁量、役割、働き方のうち、譲れない条件と調整できる条件は何か

ポストコンサルでよくある質問

コンサルからの転職について、相談でよく挙がる質問を事実で答えられる範囲で整理しました。数値の断定は避け、年収や全体像は自社の解説記事もあわせて確認できるようにしています。

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質問事実ベースの考え方
ポストコンサルで一番多い転職先はどこですか「一番多い行き先」を示す公的な統計はないため、割合の断定は避ける。相談で多いのは事業会社の経営企画・事業開発で、コンサルの役割と親和性が高い。ただし種別・役職・志向で行き先は変わる
コンサルを辞めると年収は下がりますか一概には言えない。報酬の付き方は立つ事業モデルで変わる。額面だけでなく役割・裁量・働き方まで含めて比べる。具体的なレンジは年収解説記事で確認できる
未経験の領域へ行く場合、何年やってから辞めるべきですか「何年で辞めるべき」という正解はない。在籍年数より、課題・打ち手・成果・再現性で語れる経験が積めているかが大切。役職が上がるほど狙える出口は広がる傾向
PEやVCはコンサルから狙えますか狙えるが、採用枠が極めて狭く応募者層も強い。直接が難しければFASや事業会社のM&A・経営企画を経由して近づける。選考の詳細は専用の解説記事で確認できる
戦略以外(総合・IT・FAS)のコンサルでも出口は広いですか広い。種別ごとに起点は違うが、課題定義・関係者調整・成果を出す力はどの種別でも持ち運べる。ITなら技術と事業の橋渡し、FASなら財務・M&Aの専門性が武器になる
出所:厚生労働省 job tag、IPA デジタルスキル標準、自社の解説記事とリメディの転職支援の観点から弊社独自作成

コンサルへ移る入口の段階にいる場合はコンサル業界への転職で難易度や必要スキルを、自分がコンサルに向いているかを確かめたい場合はコンサル業界に向いている人で確認できます。不安は事実で確かめることが、納得して動くための近道です。

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本記事はコンサルからの行き先(出口)の全体像を、種別・役職・行き先別に整理したものです。特定の行き先や種別をさらに深掘りしたい場合は、次の記事もあわせて確認してください。

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