
監修者
リメディ株式会社 ディレクター
馬越 雄司 | MAGOSHI Yuji
神戸大学を卒業後、阪急阪神ホールディングスに新卒入社。経理事業部に配属となり、グループ企業5社を担当。担当企業の決算業務や税務、IFRS改正対応業務に従事。
その後リクルートに転職しキャリアアドバイザーとして、候補者様に徹底的に向き合いながら、20代から50代まで様々な業界・職種の方のキャリア支援に従事。結果として、新人賞をはじめ、顧客価値貢献・チーム貢献に関する複数の賞を受賞。
現在はディレクターとして、M&A業界、戦略・総合コンサルティングファーム、メガベンチャー企業に特化した転職サポートを行い、業界トップクラスの支援実績を誇る。
結論:「デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー」の志望動機は、法人名としての合同会社デロイト トーマツと、採用ページの表示であるファイナンシャルアドバイザリーを分けて確認し、希望するサービスラインとインダストリー、前職で担当した具体的な工程を一続きで示します。旧法人名を使って情報収集した場合も、志望先は現行の法人名と採用区分にそろえましょう。
本稿は2026年8月13日に、デロイト トーマツ公式の法人統合発表とファイナンシャルアドバイザリー採用情報、公開中の募集情報を確認して整理しています。募集職種や応募要件は変わるため、応募時に公式ページを再確認してください。
志望動機を書く前に現在の法人名を確認する
デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社は、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社とともに2025年12月1日付で統合されました。現在の公式採用ページは「合同会社デロイト トーマツ/ファイナンシャルアドバイザリー」と表記しています。旧法人名と現行の応募先を混同しないことが、志望動機の前提です。
| 確認点 | 現在の整理 | 志望動機での扱い |
|---|---|---|
| 法人 | 合同会社デロイト トーマツ | 現在の応募主体として記載 |
| 採用区分 | ファイナンシャルアドバイザリー | 希望サービスラインまで絞る |
| 旧法人名 | 情報探索で使われる過去の名称 | 現在の法人名と混同しない |
| 統合後の体制 | 複数専門分野の統合モデル(MDM) | 自分が扱いたい複合課題と結ぶ |
「統合したので幅広い経験ができる」とだけ書くと、受け身の印象になります。前職で戦略と実行、財務と事業、リスクとテクノロジーが分断されて難しかった課題を挙げ、どのサービスラインで解きたいかまで落としましょう。
現行採用で重要な「サービスライン×インダストリー」
同社の現行デロイト トーマツ/ファイナンシャルアドバイザリー採用情報では、CFA、Strategy、Digital、TS、V&M、T&R、F&CMなどの仕事内容が掲載されています。企業全体への志望理由を書く前に、どのサービスラインで、どの業界・セクターの課題を支援したいかを決め、募集枠ごとの応募条件に合わせて説明しましょう。
| 軸 | 公式情報の例 | 応募者が決めること |
|---|---|---|
| サービスライン | CFA、Strategy、Digital、TS、V&M、T&R、F&CMなど | 扱いたい取引局面と成果物 |
| インダストリー | 募集要項に記載された業界・セクター | 前職知見を使う業界と優先順位 |
| 職位 | 募集枠ごとの職位・経験要件を公式ページで確認 | 自分が担った分析・推進・顧客対応の範囲 |
インダストリーを決めきれない場合も、「どこでもよい」とはしません。前職の業界知見を優先するのか、取引経験を別業界へ展開したいのかを整理し、希望なしとする場合でも、その判断理由を説明できる状態にします。
希望領域とインダストリーを一緒に決める
同社の志望動機は、サービスラインだけでは企業共通の説明に見えがちです。たとえばCFAなら、案件組成からクロージングまでのどの局面で価値を出したいのか、TSなら財務デューデリジェンスのどの分析経験を移せるのかを先に決めます。そのうえで、前職で接した業界の課題や、今後深めたい業界を一つ挙げ、応募理由を具体化します。
| 組み合わせの例 | 先に言語化する問い | 志望動機へつなぐ経験 |
|---|---|---|
| CFA × TMT・消費財など | どの取引局面で案件を前に進めたいか | 候補探索、社内承認、交渉、関係者調整 |
| TS × 財務・会計知見を生かせる領域 | 分析結果を価格や契約条件へどうつなげたか | 財務分析、DD、会計論点の説明、資料作成 |
| Strategy × 事業変革を必要とする領域 | 取引前後のどの意思決定を支えたいか | 市場調査、事業計画、仮説検証、実行管理 |
| T&R・F&CM × 企業の危機・再生局面 | 発生後の対応と再発防止のどこを担いたいか | 改善施策、事実確認、原因分析、関係者報告 |
業界名を並べるだけでは、インダストリー志望にはなりません。「その業界で起きたどの課題を見たか」「その課題に対して前職で何をしたか」「FAの仕事でどの意思決定を支えたいか」の3点を続けて書きます。たとえば、財務数値の変化を見つけた経験を、TSでのDDや取引判断に結びつける、といった具合です。
複数の業界を希望する場合は、第一希望と第二希望を分け、共通して生かせる能力と業界ごとに補う知識を整理します。公式採用ページの仕事内容から逆算すれば、単なる「幅広く経験したい」ではなく、どの領域にどんな準備をしているかを説明できます。
志望動機を作る5つのステップ
同社の志望動機は、旧法人への憧れから始めるより、現在の募集単位に合わせて組み立てる方が明確です。次の順序で一文ずつ作ります。
- 前職の原体験:どの経営・取引課題に直面したか
- 転職理由:今の立場では担いにくい役割は何か
- サービスライン:どの職務内容に取り組みたいか
- インダストリー:どの業界知見を使い、どこへ広げたいか
- デロイト トーマツである理由:統合された専門性が必要なのはなぜか
最後に、入社直後に提供できる能力を加えます。「学びたい」「成長したい」で終えず、財務分析、案件推進、顧客対応、調査、交渉など、公式の仕事内容と同じ粒度で書くことがポイントです。
サービスライン別の志望理由
同社のCFA、TS、Strategyは同じM&Aに関わっていても、主な役割が異なります。公式採用情報で希望領域の仕事内容を確認し、その動詞に自分の実績を対応させてください。
| 領域 | 公式募集で確認できる仕事 | 志望理由の焦点 |
|---|---|---|
| CFA | 案件組成、M&A戦略、実行、交渉、クロージング | 案件全体を推進し、意思決定と交渉を支えたい |
| TS | 財務デューデリジェンスを中心に、案件初期からクロージング後まで支援 | 財務・会計の分析を取引判断と実行へつなげたい |
| Strategy | Pre M&AからPost M&Aまでの戦略策定、各種デューデリジェンス、PMI | 戦略を取引前後の実行までつなげたい |
CFAを志望する人が財務分析だけを語ると、案件組成や交渉、プロジェクト推進への関心が見えません。TSを志望する人が「戦略を作りたい」だけでは、財務検証や売却支援との接点が弱くなります。Strategyでは、調査・提言だけでなく、実行やPMIまで視野に入れる理由を示しましょう。
デロイト トーマツ/ファイナンシャルアドバイザリーのサービスライン別・前職別の志望動機例文
同社向けの次の例文は構造見本です。角括弧内を本人の事実へ置き換え、担当していない工程や成果を加えないでください。
監査・会計からTSを目指す場合
「同社のTSを志望する場合、現職では[業界・担当先]の監査・会計業務を通じ、[財務上の論点]の分析と[経営者・財務責任者]への説明を担当してきました。その経験から、財務情報を適正性の確認だけでなく、投資判断や取引実行へつなげたいと考えるようになりました。財務デューデリジェンスに加え、売却支援、カーブアウト、財務・会計領域の統合支援まで扱うTSで、[自分の強み]を生かし、取引前後の意思決定を支えたいと考え志望します。」
事業会社M&AからCFAを目指す場合
「同社のCFAを志望する場合、経営企画として[投資検討・社内承認・外部専門家の管理]を担当しました。案件全体を進めるには、分析だけでなく候補探索、交渉、関係者の期待調整が必要だと実感しました。今後は一社の当事者経験を生かし、複数企業の重要な取引を支援したいと考えています。案件組成から実行、クロージングまでを担うCFAで、[本人が主体的に行った業務]を案件推進力へ広げ、[希望インダストリー]の意思決定に貢献したいと考え志望します。」
コンサルからStrategyを目指す場合
「同社のStrategyを志望する場合、[業界]の戦略・業務改革で、[調査、事業計画、実行管理]を担当しました。一方、提言後の投資判断やPMIまで関与する機会は限られ、戦略をM&Aの実行と価値向上へつなげる専門性を深めたいと考えました。M&A戦略から各種検証、PMIまで扱うStrategyで、[自分の強み]を生かし、複数の専門性と協働しながら実行可能な意思決定を支えたいと考え志望します。」
事業再生・経営改善からT&Rを目指す場合
「同社のT&Rを志望する場合、現職では[業界・企業規模]の事業計画策定と実行管理を担当しました。計画を現場の行動へ落とし込む中で、[収益改善・資金繰り・事業ポートフォリオ]の課題に向き合ってきました。計画を作るだけでなく、現場の行動と進捗に落とし込むことにやりがいを感じています。企業再生や実行支援を担うT&Rで、[本人が担った改善施策]を生かし、クライアントが自走できる状態まで伴走したいと考え志望します。」
内部監査・危機対応からF&CMを目指す場合
「同社のF&CMを志望する場合、[内部監査・コンプライアンス・危機対応]で、[事実関係の確認、原因分析、関係者への報告]を担当してきました。発生後の対応だけでなく、同じ問題を繰り返さない仕組みまで設計する必要を感じています。不正調査、危機対応、再発防止を扱うF&CMで、[本人が扱ったリスク・対象業務]の知見を生かし、事前の予防から事後の信頼回復まで支援したいと考え志望します。」
統合後の体制を志望理由にする方法
同社の統合後の体制は、「幅広く学べそう」という福利的な魅力ではなく、複合課題を解くための環境として使います。公式発表は、専門性とノウハウを保持・高めながら、複数専門分野の統合モデル(MDM)を通じて、クライアントや業界を深く理解した多面的なサービスを提供する方向を示しています。これを自分の原体験と希望サービスラインに結び付けてください。
| 前職で感じた分断 | 応募領域 | 志望理由への変換 |
|---|---|---|
| 事業戦略と財務検証が別々だった | Strategy、TS | 投資判断の前提を戦略・財務の両面から支えたい |
| 取引実行と統合後の計画が切れていた | CFA、Strategy | クロージングだけでなく価値実現まで見据えたい |
統合した事実から、個別案件で必ず部門横断の経験が得られるとは言えません。面接では、希望する協働のあり方を一方的に期待せず、応募するチームでの実際の連携方法を逆質問で確認してください。
デロイト トーマツ/ファイナンシャルアドバイザリー向けに志望動機を具体化する改善例
同社向けに他の企業にも使える言葉は、サービスライン、インダストリー、本人の担当範囲を加えて直します。
| 改善前 | 不足 | 改善の方向 |
|---|---|---|
| M&Aのプロになりたい | 希望する役割が不明 | CFA、TS、Strategyのどの仕事を担うかを示す |
| 統合後の総合力に魅力を感じた | 本人の原体験がない | 複数論点をつなげられなかった経験と結ぶ |
| 多様な業界を支援したい | 優先する業界が不明 | 前職知見を使うインダストリーと広げ方を書く |
| 大規模案件に携わりたい | 案件規模が目的になっている | 複雑な関係者・論点の中で担いたい役割を書く |
会社の特徴を多く書くほど具体的になるわけではありません。自分の転職理由を説明するために必要な特徴だけを残し、残りは企業研究メモに分けておきましょう。
デロイト トーマツ/ファイナンシャルアドバイザリー向けに避けたい4つのずれ
| ずれ | 読まれ方 | 直し方 |
|---|---|---|
| 旧法人名だけで志望先を書く | 現行の応募主体を確認していない | 合同会社デロイト トーマツ/ファイナンシャルアドバイザリーと希望領域を明記する |
| 「M&Aに関わりたい」で止まる | CFA・TS・Strategyのどこを担いたいか不明 | 公式の仕事内容にある動詞と自分の実績を対応させる |
| 統合後の総合力を礼賛する | 本人の転職理由や課題が見えない | 複数の専門性をつなげられなかった具体的な場面を書く |
| 配属や案件を断定する | 公開情報を超えている | 希望として述べ、募集要項と面接で実際の役割を確認する |
同社への志望動機で特に避けたいのは、会社の統合やグローバルネットワークを先に長く説明する構成です。自分が何を変えたいのかを冒頭で示してください。冒頭で希望領域を示し、企業固有の情報はその理由を裏付ける分だけ使います。
反対に、旧法人名を検索語として使った経緯は隠す必要はありません。情報収集の入口は旧称でも、応募書類では現行の名称に直し、統合前後で自分の志望理由がどう変わったかを一文で説明できれば、名称変更への対応力も示せます。
職務経歴書・面接・逆質問をそろえる
同社の現行応募情報でサービスラインや業界・セクターの希望を確認するため、書類と面接で希望が変わると応募軸が伝わりにくくなります。複数希望の場合も、優先順位と理由を同じ言葉で説明できる状態にしてください。
| 場面 | そろえる内容 | 確認すること |
|---|---|---|
| 職務経歴書 | 本人の担当工程、成果物、意思決定への影響 | チーム成果を自分の成果にしていないか |
| 志望動機 | サービスライン、インダストリー、原体験 | 会社全体への憧れだけになっていないか |
| 面接 | 希望順位と、各領域で使える経験 | 書類の担当範囲と口頭説明が一致するか |
| 逆質問 | 配属後の役割、連携、補う能力 | 公開情報で分かる内容を繰り返していないか |
業界共通の骨格がまだ定まらない場合は、FASの志望動機の作り方で、転職理由と前職経験を先に整理できます。その後、現行法人と希望サービスラインの理由を加えてください。
応募前の最終確認
同社に応募する前に、次の7項目を自分の言葉で説明できれば、応募前の基本準備は整っています。
- 現在の応募主体を正式名称で説明できる
- 希望するサービスラインと、その職務内容を説明できる
- 希望するインダストリーまたは優先順位を言える
- 前職で本人が分析・判断・推進した範囲を示せる
- 統合された専門性が必要だと感じた原体験がある
- 入社直後に提供できる能力と、補う能力を分けている
- 書類、志望動機、面接回答で希望と担当範囲が一致している
職位・経験年数・勤務地・応募要件は募集枠ごとに異なります。職位の名称だけで判断せず、応募する募集要項が求める顧客対応、プロジェクト推進、分析の範囲と、自分の経験を照合してください。
自分で準備する場合と相談する場合
同社への応募で希望サービスラインとインダストリーが決まり、公式の仕事内容へ対応する経験を説明できるなら、自分で準備を進められます。相談が役立ちやすいのは、CFAとStrategyなど隣接領域で迷う、希望職位で求められる役割と経験が合うか分からない、第一志望の前に回答の一貫性を確認したい場合です。
条件面は志望動機と分けて確認しましょう。報酬や中途採用条件はデロイト トーマツのファイナンシャルアドバイザリー年収記事、働き方や公式制度の整理は同部門の評判記事で確認できます。
相談先を比較する際は、旧法人名の知識だけでなく、統合後の法人情報、サービスライン、インダストリーの違いを説明できるかを質問してください。確認項目はFAS転職でエージェントを選ぶ方法にまとめています。
志望動機では旧法人名を書いてはいけませんか?
同社の経歴や統合の説明では旧法人名に触れることができます。ただし、現在の応募主体は合同会社デロイト トーマツであるため、志望先としては現行の正式名称とファイナンシャルアドバイザリーの区分を使いましょう。
サービスラインを複数希望してもよいですか?
同社の現行募集情報は、希望が複数ある場合に優先順位も伝えるよう案内しています。各領域で使える経験と、第一希望にする理由を分けて準備してください。
統合を「なぜデロイト トーマツか」の理由にできますか?
同社の統合を「なぜデロイト トーマツか」の理由にできます。ただし、統合そのものを礼賛するのではなく、前職で複数の専門性をつなげられず難しかった課題と、応募するサービスラインで実現したい支援を結び付けてください。
志望動機は何文字で書けばよいですか?
同社の志望動機に一律の文字数を決めつけず、応募する募集要項やエントリーフォームの上限に合わせてください。文字数が少なくても、結論、前職の原体験、希望サービスライン、入社後の貢献を優先し、企業の特徴だけで埋めないことが大切です。
公式の採用情報はどこで確認できますか?
同社の公式採用ページ(合同会社デロイト トーマツ/ファイナンシャルアドバイザリー)で、仕事内容や採用に関する案内を確認できます。応募直前に、希望領域の募集要項と応募条件を再確認してください。
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