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名南M&Aの平均年収は765万円|6期分の推移と役職別レンジ、採用・転職難易度を解説

監修者

リメディ株式会社 ヘッドハンター

吉田 将貴 | YOSHIDA Masaki

横浜国立大学を卒業後、キーエンスに新卒入社。法人営業担当として、大小様々な企業に対する法人営業を経験。名古屋にて営業から営業戦略立案、業務改善や育成業務に携わる。入社2年目上期には最年少でクォーター売上全国1位、半期2位を成し遂げ、最高評価を獲得。入社後最短で育成担当にも抜擢され、課のメンバーのマネジメントにも関与。現在は、当社にてM&Aアドバイザリーファーム、戦略・総合コンサルティングファーム、メガベンチャー企業に特化した転職サポートを行い、業界トップクラスの支援実績を誇る。趣味はゴルフで学生時代16年間野球に没頭。

目次

本記事のポイント

名南M&Aの平均年収はいくらか?

名南M&A株式会社の2025年9月期の有価証券報告書によると、平均年間給与は765.4万円です。対象の従業員は71名です。同じ2025年9月期時点の平均年齢は38.9歳です。平均勤続年数は3.8年です。この金額には賞与と基準外賃金が含まれています。同じ上場M&A仲介でも、M&Aキャピタルパートナーズは2,265.8万円、ストライクグループは1,521.0万円(いずれも2025年9月期)ですから、その3分の1から半分の水準です。有価証券報告書には「インセンティブに偏らない報酬制度」と明記されており、成約1件ごとの歩合で年収を跳ね上げる構造を意図的に採っていません。

名南M&Aの平均年収の推移はどうなっているか?

有価証券報告書6期分の平均年間給与は以下のとおりです。

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決算期平均年間給与平均年齢平均勤続年数従業員数
2020年9月期774.5万円36.8歳2.6年37名
2021年9月期727.5万円38.1歳3.1年40名
2022年9月期737.4万円38.5歳3.1年53名
2023年9月期739.5万円38.6歳3.4年61名
2024年9月期842.0万円39.3歳3.9年63名
2025年9月期765.4万円38.9歳3.8年71名
出所:名南M&A株式会社 有価証券報告書(2020年9月期〜2025年9月期)

報酬は業績に連動しますが、振れ幅はかなり抑えられています。営業利益563百万円を計上した期と、営業損失に沈んだ翌期を比べても、平均年間給与は大きく崩れていません。落ち込み幅は9.1%(76.6万円)にとどまりました。利益がゼロを割った年でさえ1割弱しか下がりません。固定給の比重が高い証拠です。2021年から2023年までの3期がほぼ横ばいだった点も同じ方向を示します。上限を取りにいきたい人には物足りない一方、住宅ローンや教育費の見通しを立てたい人には読みやすい構造といえるでしょう。

名南M&Aの役職別の年収はいくらか?

同社は役職体系や等級制度を公表していません。以下は、有価証券報告書の平均年間給与と公式採用サイトが開示している年齢構成、および組織構成をもとに編集部で算出した目安のレンジです。

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職位段階想定年齢帯推定年収レンジ
M&Aアドバイザー(担当者クラス)20代後半〜30代前半450万〜700万円
M&Aアドバイザー(シニア・リーダークラス)30代650万〜900万円
管理職(部長・本部長クラス)40代850万〜1,200万円
執行役員クラス40代後半〜1,100万円〜
出所:有価証券報告書・公式採用サイトをもとに編集部で算出(公式開示ではありません)

職位名は一般的な呼称に置き換えたもので、社内の実際の等級名称とは一致しない可能性があります。試算の前提は、2025年9月期の有価証券報告書の平均年間給与765.4万円です。あわせて、公式採用サイトが開示する年齢構成(29歳以下12名、30代33名、40代17名、50歳以上9名)を踏まえています。1,000万円台の年収に届くのは管理職クラスからという構造になり、20代・30代のうちに歩合で一気に到達する道筋は想定しにくい水準です。上限側に幅を持たせているのは、有価証券報告書が「報酬の大部分を案件成約時に受領する成功報酬型のビジネスモデル」と説明しており、大型案件を成約した期は決算賞与で上振れしうるためです。

名南M&Aの年代別の年収はいくらか?

公式採用サイト「数字で見る名南M&A」は、2025年9月30日時点の年齢構成を人数で開示しています。この人数分布と有価証券報告書の平均年間給与が一致するように逆算したのが下表です。

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年齢区分在籍人数推定年収レンジ推定中心値
29歳以下12名450万〜600万円約530万円
30〜39歳33名620万〜800万円約710万円
40〜49歳17名780万〜1,050万円約910万円
50歳以上9名850万〜1,150万円約1,010万円
出所:有価証券報告書・公式採用サイトをもとに編集部で算出(公式開示ではありません)

在籍人数は公式開示値、年収は推計です。中心値を人数で加重平均すると765.5万円。有価証券報告書の765.4万円とほぼ一致します。在籍者の46%が30代で、この層が報酬分布の中心です。40代以上は26名と全体の3分の1を占め、2025年9月期時点の平均年齢38.9歳という数字はここから来ています。年齢区分の内側の分布までは公表されていないため、同じ30代でも前職の経験や担当案件によって実際の提示額は上下します。

名南M&Aと同業他社の年収を比較するとどうか?

上場しているM&A仲介会社のうち、有価証券報告書で平均年間給与を開示している5社を並べました。

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企業決算期平均年間給与平均年齢平均勤続年数従業員数
M&Aキャピタルパートナーズ2025年9月期2,265.8万円32.4歳3.30年296名
ストライクグループ2025年9月期1,521.0万円33.2歳2.5年452名
名南M&A2025年9月期765.4万円38.9歳3.8年71名
オンデック2025年11月期726.0万円36.63歳3.97年57名
ジャパンM&Aソリューション2025年10月期696.0万円35.9歳2.1年41名
出所:各社 有価証券報告書(提出会社ベース)

金額だけを見れば、名南M&AはM&Aキャピタルパートナーズの約3分の1、ストライクグループの約半分です。一方で、従業員が40〜60名規模のオンデックやジャパンM&Aソリューションとは同じ水準に並びます。注目したいのは2025年9月期時点の年齢と勤続年数で、名南M&Aの平均年齢38.9歳は5社で最も高くなっています。平均勤続年数3.8年も大手2社を上回ります。若手を大量に採用して短期で成果を求める型ではなく、金融機関などで経験を積んだ人材が中堅として腰を据える構成です。なお日本M&Aセンターホールディングスとクオンツ総研ホールディングス(旧M&A総研ホールディングス)は持株会社に専属従業員がおらず、有価証券報告書に平均年間給与が記載されないため、この表には含めていません。

名南M&Aの年収が同業大手より低いのはなぜか?

理由は3つあり、いずれも会社が公開している資料から確認できます。

1. インセンティブに寄せない報酬制度を選んでいる

2025年9月期の有価証券報告書は、人材の確保・育成という経営課題のなかで「インセンティブに偏らない報酬制度、テレワークの導入、男性の育休取得の支援など、働きやすい環境づくりにも注力することで、人材流出の抑止にも取り組んでおります」と述べています。歩合の比重を下げることを、定着させるための手段として位置づけているわけです。サステナビリティの項でも「透明性のある評価・報酬制度の導入」が挙げられています。1案件で数千万円の報酬を狙える設計を採らない以上、平均値が大手より低く出るのは制度の帰結です。

2. 1人が案件を丸ごと担当し、件数を積み上げない

公式採用サイトは「案件の分業化をせず、一人が一貫して案件のフル対応を行う」と明記しています。2025年9月期の成約件数は105件、同期のM&Aアドバイザー数は53名なので、1人あたりの成約は年約2.0件という計算になります。前期も93件を47名で担当しており、同じ水準です。ソーシングから企業価値算定、条件交渉、契約書類の起案までを1人で完結させる進め方は、案件数を伸ばすより1件あたりの深さを取る設計であり、歩合を積み上げる働き方とは噛み合いません。

3. 株式報酬による上乗せがない

2025年9月期の有価証券報告書は、ストックオプション制度について「該当事項はありません」と記載しています。新株予約権等の状況も同様です。2025年9月期時点で現金給与以外に年収を押し上げる仕組みを持っていないため、有価証券報告書の平均年間給与765.4万円が実際の受取額をほぼそのまま表します。逆にいえば、公開されている数字と手取りの前提が乖離しにくく、入社時点で見通しを立てやすい構造です。

名南M&Aの企業情報

名南M&A株式会社は、名古屋市中村区に本社を置くM&A仲介会社です。2014年10月に名南コンサルティングネットワークの企業情報部門を会社分割して設立されました。2019年12月には名古屋証券取引所セントレックス市場へ上場しました。2020年12月に市場第二部へ移り、市場区分の見直しを経て現在は名古屋証券取引所メイン市場(証券コード7076)に上場しています。東京証券取引所ではなく名証単独上場という点は、同社の顧客基盤が東海地方に集中していることと表裏の関係にあります。

2025年9月期の有価証券報告書によると、平均年間給与は765.4万円、従業員数は71名、平均年齢は38.9歳です。連結子会社1社(マフォロバ株式会社)、非連結子会社1社、関連会社2社を持ち、セグメントはM&A仲介事業の単一セグメントとされています。

資本構成で押さえておきたいのは、株式会社名南経営ホールディングスが発行済株式総数(自己株式を除く)の53.95%を保有する親会社である点です。有価証券報告書は「当社は、親会社グループから独立した事業経営を行っております」としたうえで、親会社が議決権を通じて経営判断に影響を及ぼしうる立場にあること、将来的には持分を減少させていく予定であることにも触れています。親会社グループである名南コンサルティングネットワークは、税理士法人・司法書士法人・社会保険労務士法人・弁護士法人などを擁し、約750名の従業員と11,000社を超えるクライアントを抱えます。この規模が、そのまま同社の案件供給源です。

会社概要

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正式社名名南M&A株式会社
設立2014年10月2日
資本金310百万円
代表者代表取締役社長 篠田 康人
従業員数71名
事業内容M&Aコンサルティング、事業承継コンサルティング、企業提携支援、企業再生M&A支援、ファイナンシャル・アドバイザリーサービス
本社所在地名古屋市中村区名駅一丁目1番1号 JPタワー名古屋34階
拠点名古屋本社・東京・大阪・静岡・高松
上場市場名古屋証券取引所メイン市場(証券コード: 7076)
決算期9月
親会社株式会社名南経営ホールディングス(53.95%保有)
出所:名南M&A株式会社公式HP(2025年9月30日時点)・2025年9月期有価証券報告書

2025年9月期の有価証券報告書が示す従業員データは、次のとおりです。

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決算期平均年間給与平均年齢平均勤続年数
2025年9月期765.4万円38.9歳3.8年
出所:名南M&A株式会社 2025年9月期有価証券報告書

名南M&Aの3つの事業領域

会計上は単一セグメントですが、公式サイトが掲げる事業は3本。転職先として見るときは、どの事業に配属されるかで求められる経験が変わります。

  1. M&A支援(M&A仲介業務)
  2. IPO支援(J-Adviser業務)
  3. ベンチャーファンド運営

1. M&A支援(M&A仲介業務)

売上の柱です。譲渡を希望する企業と買収を希望する企業の引き合わせから、提携条件の調整、契約書類の作成、取引の実行までを支援します。有価証券報告書によれば、中立的な立場で双方から報酬を受け取る仲介型と、片側の立場に立って支援する形の両方を扱っており、企業評価や契約書類の作成支援だけを請け負うこともあります。対象は中堅中小企業で、2025年9月期の成約件数は105件、新規のアドバイザリー契約受託件数は153件でした。2024年10月に子会社化したマフォロバ株式会社については、有価証券報告書が「マッチングプラットフォーム機能を活用し、広域かつ効率的なマッチングを図ります」と説明しています。

2. IPO支援(J-Adviser業務)

2022年10月にJ-Adviser資格を取得して立ち上げた事業です。東京証券取引所が運営するプロ投資家向け市場TOKYO PRO Marketへの上場を支援します。業務は、会社の機関・組織や規程の整備、決算・予実管理、ガバナンス体制の構築といった上場準備コンサルティングと、上場申請会社の適格性を調べる上場審査、上場後の維持管理や情報開示のサポートに分かれます。M&A未経験でも、証券会社の公開引受・引受審査の経験があれば応募できる入口がここにあります。

3. ベンチャーファンド運営

有価証券報告書が「金融機関やスタートアップ支援拠点等と連携してスタートアップ企業への投資実行を行うベンチャーキャピタル事業の運営」と説明している事業です。M&Aを中心とした事業領域の拡充策として、IPO支援と並べて位置づけられています。専任体制は小さく、VC事業とJ-Adviser事業の専任コンサルタントは合わせて8名です。M&Aアドバイザー53名と比べると少数精鋭で、キャリアの選択肢として見るなら、まずM&A仲介で実績を積んでから関わる流れが現実的でしょう。

名南M&Aの4つの特徴

年収の額そのものより、その額がどこから生まれ、どう分配されるか。そこを見ると同社の位置づけがはっきりします。

  1. 東海地方の金融機関ネットワークに支えられた案件供給
  2. グループ11,000社と全国3,200会計事務所からの紹介経路
  3. 同行OJTと社内研修によるアドバイザー育成
  4. 名古屋を拠点に広がる東京・大阪・静岡・高松の4拠点体制

1. 東海地方の金融機関ネットワークに支えられた案件供給

有価証券報告書が同社の強みの筆頭に置くのは、東海地方の営業基盤です。名南コンサルティングネットワークは東海地方で50年以上にわたり中堅中小企業を支援してきた存在で、東海地方のすべての地方銀行と多くの信用金庫と業務提携しています。加えて、国が運営する公的相談窓口である愛知県・岐阜県・三重県の事業引継ぎ支援センターにもM&A専門業者として登録済みで、ここからの紹介で譲渡案件が入ってきます。飛び込みやテレアポで案件を取りに行く営業とは、日々の仕事の質がかなり違うはずです。

2. グループ11,000社と全国3,200会計事務所からの紹介経路

2つ目の強みは、グループ内の関係法人との連携です。名南コンサルティングネットワークは東海地方の中堅中小企業を中心に11,000社超のクライアントを持ち、事業承継や事業拡大の相談を税務・法務の入口で受けています。さらに、グループ会社の株式会社名南経営ソリューションズが全国の会計事務所へ情報共有と経営ツールを提供するインターネットサービスを展開しており(ネットワーク全体では3,200以上の会計事務所が対象)、そのユーザーである会計事務所と組んで案件を発掘しています。顧問税理士経由の相談が入り口になるため、譲渡を検討する経営者との距離が最初から近い構造です。

3. 同行OJTと社内研修によるアドバイザー育成

公式採用サイトの採用FAQは、入社後の学び方について「主に先輩社員との同行訪問を通して、OJTで学んでいただきます」としたうえで、名南コンサルティングネットワークに所属する各法人が提供する経営に関する研修への参加機会も用意し、知識拡充やスキルアップを支援していると説明しています。有価証券報告書も、属人化しがちなM&Aアドバイザリー業務を社内で集約・共有し、ノウハウを社内還元する仕組みづくりを人材育成方針の柱に掲げています。M&A業務経験者に限定せず、金融機関や会計事務所での実務経験を持つ人材を幅広く採用する方針とあわせ、未経験からでも実務に追いつける設計です。

4. 名古屋を拠点に広がる東京・大阪・静岡・高松の4拠点体制

本社を置く名古屋に加え、東京・大阪・静岡・高松の4拠点を構えています。M&Aアドバイザー職の募集要項は勤務地を「名古屋本社、東京オフィス、大阪オフィス、静岡オフィス」としたうえで、「勤務地の選択及び異動に関しましては、最大限ご希望を配慮します」と説明しています。東海地方を基盤にしながら拠点網を広げる一方で、転居や異動を一方的に求める運用にはなっていません。

名南M&Aの直近の業績

報酬の原資である業績は、直近2期で大きく動いています。公式IRの財務ハイライトと有価証券報告書から、4期分の実績と2026年9月期第3四半期累計を並べます。

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決算期売上高営業利益経常利益当期純利益
2022年9月期1,382百万円352百万円349百万円230百万円
2023年9月期1,453百万円186百万円176百万円108百万円
2024年9月期1,924百万円563百万円550百万円389百万円
2025年9月期1,487百万円△22百万円△31百万円△51百万円
2026年9月期 第3四半期累計882百万円△134百万円△142百万円△122百万円
出所:名南M&A株式会社 公式IR 財務ハイライト・2025年9月期有価証券報告書

2024年9月期に売上高1,924百万円、営業利益563百万円と過去最高を更新した翌期、連結売上高は1,487百万円へ減少し、連結営業損益は22百万円の赤字(営業損失)に転じました。有価証券報告書のコスト内訳を見ると、売上原価992百万円のうち案件紹介料が376百万円、人件費が562百万円。販売費及び一般管理費は517百万円で、役員報酬92百万円と地代家賃70百万円が主な項目です。2025年3月の東京オフィス開設と2024年10月の高松オフィス開設が重なり、先行投資が損益を押し下げた形です。

ただし件数の指標は逆方向に動いています。成約件数は93件から105件へ、M&Aアドバイザー数は47名から53名へ増えました。売上が落ちたのは、有価証券報告書が事業等のリスクで挙げるとおり「案件の規模により成功報酬の金額が大きく異なる」ためで、大型案件の有無が期ごとの数字を左右します。件数を伸ばしながら売上が下がったということは、1件あたりの規模が小さかった期だったことになります。2026年9月期も第3四半期累計で営業損失134百万円となっており、応募を検討するなら直近の四半期開示は確認しておきたいところです。

名南M&Aの労働環境・福利厚生

公式採用サイト「数字で見る名南M&A」は、2025年9月30日時点の労働環境を数字で開示しています。月平均で約20時間ほど残業があり、年間休日は120日、有給休暇の取得率は72%です。募集要項では完全週休二日制(土日祝休み)とされ、2026年9月期は年間休日120日に特定指定休4日を加える予定と記載されています。勤務時間は9時から18時までの実働8時間。月20時間は1営業日あたり1時間程度の計算で、案件の山場では増減があるにせよ、恒常的な深夜残業を前提にした数字ではありません。

働き方の制度面では、有価証券報告書が人材流出の抑止策としてテレワークの導入と男性の育休取得の支援を挙げています。サステナビリティの項でも「男女を問わない育児休暇の推進、システム活用や業務内容の整理による残業時間の抑制」が定着施策として説明されており、残業の抑制が経営課題として明示されている点は押さえておきたいところです。テレワークの頻度や日数までは公表されていません。

福利厚生は、同社独自の制度と名南コンサルティングネットワークの制度が組み合わさります。公式採用サイトが挙げているのは、資格取得祝金、企業型確定拠出年金(企業型DC)、確定給付企業年金(DB)、社内外の研修、厚生会、リゾートホテルの会員利用(エクシブ/箱根・京都ほか)、フィットネスクラブの法人会員利用、クラブ活動(野球・観劇・サッカー・アウトドアほか)です。企業型DCと確定給付企業年金の両方を用意しているのは、名南コンサルティングネットワークの制度基盤を共有しているためです。昇給は年1回です。給与面では、賞与は決算賞与、手当は通勤手当と残業手当、社会保険は雇用・労災・健康・厚生年金が完備されています。

人員構成も公開されています。71名の内訳は名古屋本社50名、大阪10名、静岡6名、東京5名。年齢構成は29歳以下12名、30代33名、40代17名、50歳以上9名で、女性社員は8名(男女比1対7.8)です。前職が金融機関だった社員は75%にのぼり、地方銀行や信用金庫の出身者が多数派を占める職場であることがうかがえます。

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名南M&Aの採用情報

公式採用サイトが公開している中途採用の募集職種は、M&AアドバイザーとJ-Adviserの2つです。給与欄は「応相談」とされ、職種別の想定年収レンジは公開されていません。以下の表の想定年収列は、この事実をそのまま反映しています。応募条件と経験・スキルは公式募集要項の記載に基づきます。

M&Aアドバイザー(中途採用)

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ポジション想定年収応募条件経験・スキル
M&Aアドバイザー(名古屋本社)非公開(応相談)・会計に関する基礎知識(簿記3級程度)が必須
・企業価値算定から契約書類の起案まで一貫して担当できること
・金融機関での実務経験
・会計事務所での実務経験
・M&Aの実務経験があれば尚可
M&Aアドバイザー(東京オフィス)非公開(応相談)・会計に関する基礎知識(簿記3級程度)が必須
・企業価値算定から契約書類の起案まで一貫して担当できること
・金融機関での実務経験
・会計事務所での実務経験
・M&Aの実務経験があれば尚可
M&Aアドバイザー(大阪オフィス)非公開(応相談)・会計に関する基礎知識(簿記3級程度)が必須
・企業価値算定から契約書類の起案まで一貫して担当できること
・金融機関での実務経験
・会計事務所での実務経験
・M&Aの実務経験があれば尚可
M&Aアドバイザー(静岡オフィス)非公開(応相談)・会計に関する基礎知識(簿記3級程度)が必須
・企業価値算定から契約書類の起案まで一貫して担当できること
・金融機関での実務経験
・会計事務所での実務経験
・M&Aの実務経験があれば尚可
出所:名南M&A株式会社 公式採用サイト 募集要項(2026年9月時点)

業務内容として公式に挙げられているのは、企業価値算定、提携相手企業の探索、提携条件の交渉と調整、契約書類の起案です。顧客からの相談対応から案件化、成約までの全プロセスを1人が担当します。M&Aの実務経験は「優遇」であって必須ではなく、必須とされているのは簿記3級程度の会計知識です。募集拠点は名古屋本社・東京・大阪・静岡の4カ所で、高松オフィスはこの募集要項には含まれていません。

J-Adviser(IPO支援・中途採用)

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ポジション想定年収応募条件経験・スキル
J-Adviser(上場準備コンサルティング)非公開(応相談)・上場準備に係る経験を有すること
・機関設計、規程整備、決算・予実管理の支援ができること
・事業会社での上場準備経験
・公認会計士(補)・税理士(科目合格含む)
・中小企業診断士があれば尚可
J-Adviser(上場審査)非公開(応相談)・上場申請会社の適格性調査を担えること
・証券会社の公開引受もしくは引受審査の経験
・金融機関での上場関係アドバイス経験
・コンサルティング会社での上場支援経験
・日商簿記2級相当があれば尚可
J-Adviser(上場後支援)非公開(応相談)・上場適格性の維持管理を支援できること
・適時開示のサポート経験
・IPO支援の知見
・医業経営コンサルタント等の専門資格
・2級FP技能士があれば尚可
出所:名南M&A株式会社 公式採用サイト 募集要項(2026年9月時点)

J-Adviserは、TOKYO PRO Marketへの上場を目指す企業を支援する職種です。公式募集要項は「東京証券取引所の再編は、上場企業だけでなく上場を展望する企業のIPO戦略にも大きく影響しています。上場への間口が広いTOKYO PRO Marketが、上場を展望する企業の一つの選択肢としてこれまで以上に注目されています」と背景を説明しています。M&A経験ではなく上場準備・引受審査の経験が問われるため、証券会社の公開引受部門や監査法人の出身者にとっては、M&Aアドバイザーとは別の入口です。

求める人物像

公式採用サイトは、求める人材を3つの軸で示しています。1つ目は、やりがいが感じられる仕事をしたい方。M&Aは経営者だけでなく従業員やその家族の運命を大きく変えるもので、成約したときの達成感は大きいと説明されています。2つ目は、信頼される仕事がしたい方。初めてのM&Aに不安を感じる経営者に寄り添い、「本当にM&Aが最適か」を考えながらサービスを提供するという姿勢が明記されています。3つ目は、成長意欲の高い方。案件ごとに状況が異なりマニュアル通りに進むことが少ないため、柔軟な対応力が求められます。

採用FAQでは、年齢や学歴の制限について「ございません。ご経歴等を総合的に考慮して選考させていただきます」、未経験者の応募について「可能です。業務未経験で入社したメンバーも多数活躍しています」と回答しています。入社条件として設定している資格もなく、財務や法務関係の資格があれば業務に活かせる、という位置づけです。経営理念は「自利利他」で、社長メッセージはこれを「他人へ利益を与えることそのものが自分の利益である」という意味だと説明しています。

名南M&Aの採用動向

採用の勢いは、従業員数の推移がそのまま物語ります。公式採用サイトによると、2016年の14名から2025年の71名へ、9年で57名増えました。内訳は2016年14名、2017年19名、2018年25名、2019年27名、2020年37名、2021年40名、2022年53名、2023年61名、2024年63名、2025年71名です。2022年に13名、2025年に8名と、増加ペースには波があります。

今後の方針も開示されています。有価証券報告書のサステナビリティの項は、2030年までに従業員を100人まで増やすことと、退職する社員の割合を15%以下に抑えることを人的資本の重要な指標・目標の2点に掲げています。2025年時点の71名から5年で29名増やす計画なので、年6名前後の純増が必要な計算です。なお退職する社員の割合15%以下は目標値であり、実績値は開示されていません。

誰を採るかについては、有価証券報告書が方針を明示しています。「M&A業務経験者に限定した採用とせず、金融機関や会計事務所等での勤務経験を通じて、M&Aアドバイザリー業務に資する経験を有している人材を中心に、幅広く積極的な採用を展開しております」という記述です。実際、在籍社員の前職は75%が金融機関。M&Aアドバイザー数は2024年9月期の47名から2025年9月期は53名へ6名増えており、増員の中心はアドバイザー職です。

名南M&Aへの転職難易度

公開情報から見ると、難易度を決めるのは経験の一致度と枠の少なさです。応募の門戸そのものは広く、年齢・学歴の制限はなく、M&A未経験でも応募できます。必須要件は簿記3級程度の会計知識で、数字だけ見れば高いハードルではありません。一方でM&Aアドバイザーの純増は年6名程度という規模であり、大量採用の会社とは競争環境が違います。

選考は書類選考、一次選考(面接・筆記試験)、二次選考(役員面接)、最終選考(社長面接)の4段階です。取締役4名・監査役3名という規模の会社で役員面接と社長面接が必ず入る構成なので、経歴の適合だけでなく、経営理念「自利利他」への納得感まで見られると考えておくのが自然でしょう。前職が金融機関という社員が75%を占める事実は、地方銀行・信用金庫・会計事務所での法人取引経験が評価されやすいことの裏付けにもなります。逆に、こうした経験がない場合は、なぜ名南M&Aなのかをより具体的に語る必要があります。

名南M&Aへの転職を相談する前に整理したいこと

ここまで見てきたとおり、名南M&Aの年収水準や選考フローは、有価証券報告書と公式採用サイトを読み込めば応募判断の土台まで自分で組み立てられます。2025年9月期の平均年間給与765.4万円という数字も、選考が4段階であることも、公開情報から確認できる事実です。詰めきれないのは、自分の経歴が実際にどのレンジで評価されるかと、大手仲介と名南M&Aのどちらを本命に置くべきかという判断でしょう。給与欄が「応相談」である以上、提示額の目安は公開情報からは読み取れません。

リメディはM&A業界への転職支援で、内定率94.7%という実績があります(2022年1月〜6月末、リメディ専任で応募した57名中54名が内定獲得)。Google口コミでも4.9/5.0(2026年6月時点・104件)の評価をいただいており、求職者一人ひとりの状況や希望に丁寧に向き合うことを大切にしています。経験豊富なアドバイザーが1on1で面談し、各社の選考傾向の把握から面接対策、条件交渉まで一貫してサポートします。

地方銀行や信用金庫での法人取引経験がどのポジションに接続するのか、歩合型の大手と固定給比率の高い名南M&Aのどちらが自分の生活設計に合うのか。この2点は、求人票を並べるだけでは決めきれません。応募先を絞り込む前に、自分の経歴で狙えるレンジを具体的に確認しておくと判断が早くなります。

名南M&Aの面接のポイント

選考は書類選考、一次選考(面接・筆記試験)、二次選考(役員面接)、最終選考(社長面接)の4段階で、公式採用サイトに明記されています。質問内容そのものは公表されていないため、準備の軸は選考構成と会社が文書で示している方針から組み立てるしかありません。

中途面接

1. 一次選考には筆記試験が組み込まれている

公式の選考ステップで、一次選考は「面接・筆記試験」と明記されています。面接だけの想定で臨むと足をすくわれかねません。試験科目は公表されていません。ただし募集要項は簿記3級程度の会計知識を必須要件に挙げており、選考全体を通して会計の基礎は前提になります。金融機関出身者なら日常業務の延長ですが、実務から離れて時間が経っているなら、貸借対照表と損益計算書の基本は一度おさらいしておきたいところ。

2. 役員面接と社長面接が必ず入る

二次選考が役員面接、最終選考が社長面接という構成です。取締役4名・監査役3名という組織で、経営陣と2回対面する設計になっています。篠田康人社長は2001年からM&A業務に携わり、当時は「身売り」「乗っ取り」という負のイメージしかなかったところから事業を立ち上げた経緯を採用サイトで語っています。M&Aという手段を自分がどう捉えているかを、経営者の視点に耐える言葉で用意しておきたいところです。

3. 「本当にM&Aが最適か」を問える姿勢が見られる

求める人材の説明で、同社は「本当にM&Aが最適か」を考えながらサービスを提供すると明記します。有価証券報告書も、2024年8月に中小M&Aガイドライン(第3版)が改訂され手数料説明や契約後のリスク説明が求められるようになったことに触れ、「従前よりガイドラインの趣旨に賛同し、『重要事項説明書』により適切な説明を実施し」「信頼関係の構築に時間をかけて取り組んでおります」と述べています。成約を急がない姿勢が会社の方針として文書化されているため、面接で成約件数や受注スピードだけを前面に出すと、価値観の不一致と受け取られかねません。案件を断った経験や、顧客の利益を優先して提案を変えた経験があれば、それを語れるように整理しておくと接続しやすくなります。

名南M&Aの社員のキャリアパス

同社は社内の等級制度を公表していません。ここでは、有価証券報告書に記載された組織構成と育成方針、公式採用サイトの情報から、社内・社外それぞれの進み方を整理します。

社内でのキャリアパス

入社後はまず、先輩社員との同行訪問によるOJTでM&A業務を学びます。公式の採用FAQに明記された方法です。あわせて、名南コンサルティングネットワークに所属する各法人が提供する経営研修に参加し、税務・法務・労務の知識を広げていきます。有価証券報告書は育成方針として、属人化しがちなM&Aアドバイザリー業務を社内で集約・共有する取り組みと、必要なノウハウを自主的に考えて社内還元する取り組みの両軸を挙げています。

組織は情報開発本部、事業戦略本部、金融法人本部、経営管理部の4部門。営業3本部に64名、経営管理部に7名が所属します。経営会議は取締役・監査役・執行役員で構成されており、管理職の上に執行役員というポストがあることが分かります。平均勤続年数3.8年、2025年9月期時点の平均年齢38.9歳という数字があります。2030年に100名という増員目標と重ねると、中途入社後に本部やチームを任される機会は今後増えていく構造です。

社外でのキャリアパス

同社を離れた社員の転職先や、その後の年収に関する公表データはありません。ここでは、公開情報から確認できる「身につく経験」をもとに、接続しやすい方向を示します。具体的な年収レンジは根拠がないため記載しません。

他のM&A仲介・FAS

ソーシングからエグゼキューションまでを1人で完結させた経験は、分業体制の会社でもどちらの機能にも接続します。中堅中小企業の案件を年2件前後、深く担当した経験は、案件数を重視する会社から見ると少なく映る一方、1件あたりの関与範囲の広さで説明できます。歩合比率の高い会社へ移れば、成果次第で報酬レンジは大きく変わるでしょう。

事業会社の経営企画・M&A担当

企業価値算定、提携相手の探索、条件交渉、契約書類の起案という一連の業務は、事業会社が買い手側に立つときの実務とほぼ重なります。東海地方の中堅中小企業を数多く見てきた知見は、同じ地域で事業拡大を狙う企業にとって案件の目利きができる人材として評価されやすい部分です。

IPO支援・上場準備支援

社内にJ-Adviser事業があるため、M&Aから上場支援へ横に移る道が会社の中に存在します。機関設計や規程整備、予実管理、ガバナンス体制の構築といったTOKYO PRO Market向けの上場準備実務は、監査法人系のアドバイザリーや事業会社の上場準備室にもそのまま接続する経験です。

金融機関・会計事務所への回帰

在籍社員の75%が金融機関出身という構成を踏まえると、出身業界へ戻る選択も現実的でしょう。有価証券報告書は競合リスクとして「提携先金融機関の取組方針の変化(M&A専業会社との協業から自社単独で仲介業務を実行等)」を挙げており、金融機関側がM&A業務を内製化する動きがあることを示しています。仲介側で案件を回した経験は、その内製化を担う人材としても、会計事務所が顧問先の事業承継相談に対応する場面でも活きます。

名南M&Aの年収水準をどう評価するか

2025年9月期の名南M&Aの平均年間給与765.4万円は、M&Aキャピタルパートナーズの約3分の1、ストライクグループの約半分にあたります。ただしこの差は実力の差ではなく、報酬の作り方の違いです。1人が案件を丸ごと担当し、年2件前後を成約する設計です。有価証券報告書には「インセンティブに偏らない報酬制度」と書かれており、ストックオプションも持ちません。この設計のもとで、営業損失を出した期でも下げ幅は9.1%にとどまりました。東海地方すべての地方銀行との提携と、グループ11,000社という案件供給網が、変動を吸収する土台になっています。

判断の分かれ目は、上限を取りにいくか、振れ幅の小ささを取るかです。20代・30代のうちに1,000万円台の年収を目指したいなら、歩合比率の高い会社のほうが近道になります。一方、2025年9月期時点の平均勤続年数3.8年に加え、平均年齢38.9歳という構成が示すとおり、同社は金融機関で経験を積んだ人が東海地方に軸足を置いたまま腰を据える場所として機能してきました。2030年に100名という目標に向けて増員が続くなかで、自分の経歴がどのレンジに位置づくのかを確かめることが、応募判断の出発点になります。

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M&A仲介への転職を検討する際は、業界全体の年収水準と各社の選考の違いもあわせて確認しておくと、応募先の絞り込みが進みます。

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