ハイクラス転職のリメディ無料登録

M&A業界への転職|仲介・FA・FASの仕事と未経験者の応募条件

M&A業界への転職では、営業経験を生かす仲介、財務・会計の経験を生かすFAやFAS、買収を実行する事業会社などが選択肢になります。M&A案件を担当した経験がなくても、これまでの仕事と接点がある職種から検討できます。

どの仕事を選ぶかによって、担当する相手、必要な専門知識、報酬の仕組みが変わります。仲介営業に絞った準備はM&A仲介への転職ガイド、財務調査や企業価値評価はFASへの転職ガイドで詳しく扱っています。

目次

M&A転職で生かせる経験と応募先

M&Aの案件経験がなくても、営業、会計、金融などの経験を応募条件に含む募集があります。これまでの仕事を生かす主な方向は、次の三つです。

営業経験からM&A仲介を目指す

顧客の開拓、経営者への提案、条件交渉の経験は、M&A仲介の仕事につながります。売上や契約件数に加え、相手の課題をどう捉え、関係を築き、提案を進めたかが説明の中心です。

入社後は、顧客対応に加えて決算書の読み方や取引の手順を学びます。営業実績と財務・会計の基礎を組み合わせることで、事業の内容と数字の両方を理解して話す準備ができます。

監査・経理・財務の経験からFA・FASを目指す

監査や経理で財務数値を検証してきた経験は、財務DDや企業価値評価との接点になります。FAでは、その分析を取引方針や条件交渉にどう使うかまで関わります。調査・分析を深めたいのか、案件全体の支援へ担当を広げたいのかで選ぶ職務が変わります。

M&A未経験でも事業会社のM&A担当へ転職できますか?

M&A案件の経験がなくても、企画やプロジェクト推進の経験が募集要件に合う場合は応募を検討できますが、一律に応募できるわけではありません。2026年10月9日に確認したライフネット生命の経営企画求人は、証券会社・コンサルティング会社・監査法人または事業会社の経営企画部でのM&Aやプロジェクト推進の実務経験5~10年程度、高度な財務・会計知識、自走力と完遂力を必須条件としています。

同求人では、事業会社側でM&AのソーシングからPMIまで一気通貫で携わった経験は歓迎条件です。これは個社の募集例であり、事業会社のM&A担当すべてに共通する要件ではありません。

事業会社のM&A担当は、自社の成長のために買収を検討し、関係部署と案件を進めます。経営企画やプロジェクト推進の経験がある場合は、計画づくりと実行のうち、本人がどこまで担ったかを説明します。募集によってはM&Aの実行経験も条件になるため、企画経験だけで応募できるとは限りません。

M&Aに関わる主な職種と仕事内容

M&Aは、会社や事業を買収・売却する取引です。売り手と買い手をつなぐ仲介、片側の依頼者を支援するFA、財務や税務を調査する専門家、買収する事業会社やファンドが関わります。

職種担当する仕事主な資料
M&A仲介売り手・買い手の相手探しと条件調整企業概要書、候補企業一覧
FA依頼者側の取引方針・交渉・実行支援企業価値分析、交渉事項
FASの専門職財務・税務DD、価値評価などの分析調査報告書、評価モデル
PE投資職投資判断、投資後の支援、売却投資検討資料、事業計画
事業会社のM&A担当自社の買収検討と買収後の統合経営会議資料、統合計画
職務を理解するための整理。会社の事業と職種は重なる場合があります。仲介・FA・専門家の役割は日本M&Aセンターの解説、PEはAPの投資職募集、DD・価値評価・事業再生はKPMGのDD・価値評価・事業再生、事業会社の例はライフネット生命の募集要項を参照。

FASを提供する会社にFA部門があるなど、職種名と企業区分は一対一ではありません。同じ会社でも、顧客を開拓する仕事、取引全体を支援する仕事、財務を調査する仕事では担当範囲が異なります。

M&A案件の工程と関係者

売り手から相談を受ける案件は、譲渡の背景や条件の整理から始まります。候補企業が検討を進めると、基本合意、買収対象の調査、最終条件の交渉・契約、株式譲渡や決済へ進みます。調査で見つかった問題は、価格や契約条件の交渉にも影響します。

  1. 相談・案件開拓:譲渡の背景と希望を聞き、事業や決算を把握する。
  2. 相手探し:買収方針に合う候補を絞り、検討に必要な情報を伝える。
  3. 基本合意・DD:調査資料、質問への回答、関係者の日程を管理する。
  4. 最終交渉・成約:調査結果を踏まえて条件を調整し、契約・決済を支援する。

買い手のデューデリジェンス(DD)では、会計・税務・法務などの専門家が調査します。仲介やFAの担当者は、売り手から資料を集め、質問に答える担当者と回答期限を管理し、案件全体を進めます。

M&Aの案件担当者が行う調査・回答の例

「主要顧客との取引は続きますか」と聞かれたら

買い手が心配しているのは、買収後に大口の取引を失うことです。案件担当者は売り手の資料や説明を集め、売り手や専門家に回答内容を確かめながら、分かっていることと未確認の事項を買い手へ伝えます。

1. その顧客との売上は、増えているか減っているか

顧客別の売上額と全体に占める割合を、複数の期間で比べます。割合が下がった理由が、その顧客との取引の減少なのか、他の顧客の売上増加なのかは区別が必要です。集計した数字が決算資料と一致するかも確かめます。

2. 今後の取引について、何が決まっているか

契約書で契約期間や更新条件を調べ、今後の発注については売り手の担当者に聞きます。契約で決まっている内容と、担当者が見込んでいる売上は別の情報です。買い手への説明でも、売上の見通しを確約として扱わないようにします。

3. 誰に聞けば分かるか、いつまでに回答できるか

売上の数字は経理、受注の見込みは営業、契約の解釈は法務担当や弁護士など、質問に答えられる人を整理します。回答期限と未回答の項目を管理し、回答者が確かめた内容を買い手へ伝えます。契約の解釈など専門家に委ねる内容まで、案件担当者だけで結論を出すわけではありません。

業務を説明するための編集部作成例です。実際の案件や支援実績ではありません。

報酬と働く条件

M&A関連職の報酬は、毎月受け取る固定給と、成約・評価・会社業績などによって変わる部分に分けると比較しやすくなります。仲介営業と会計・税務の専門職では、同じ会社でも給与体系が異なる場合があります。

報酬の項目受け取り方比較する条件
固定給毎月の給与基本給と固定残業代の内訳
インセンティブ成約や成果に応じて変動計算方法、支給時期
賞与評価や会社業績等に連動支給条件、前払いの有無
初年度の保証入社直後の収入を一定額保証保証の期間、終了後の固定給
求人に記載される報酬の整理。採用職種・会社によって、採用する項目と支給条件は異なります。

初年度の保証額と想定年収は、区別して読む必要があります。たとえばM&Aキャピタルパートナーズの募集要項には、初年度の最低保証600万円と、平均KPIを含む想定額728万円が別々に記載されています。保証額には期限付きの賞与前払いが含まれるため、翌年以降も同額を受け取れるという意味ではありません。

顧客開拓と進行中の案件対応を並行して担う場合、商談に加えてDDの照会や契約調整への対応が重なります。働き方を左右するのは、同時に持つ案件数、専門家との分担、出張や顧客面談の時間帯です。

顧客対応と案件進行が重なる仕事

経営者にとって会社の譲渡は大きな決断です。条件が揃っていても、将来への不安から話が止まることがあります。仲介やFAは、相手の事情を聞き、関係者の意見を調整しながら案件を進めます。

成約までの期間は、売り手と買い手の判断や条件交渉に左右されます。成果報酬の支給時期も変わるため、入社直後の収入を考える際には、固定給で賄える範囲が生活設計の基準になります。

職務経歴書・面接で伝える内容

職務経歴書では、成果に加えて、本人が担った仕事と判断を説明します。営業、会計、企画のどの出身でも、応募職種に近い経験を一つ選ぶと、話を具体的にできます。

営業職は提案から契約までの過程を伝える

例えば「新規顧客の開拓から提案、条件交渉までを担当し、契約につなげた」という経験なら、顧客が抱えていた課題、提案した内容、交渉で調整した条件を説明します。売上実績と、その成果を生んだ本人の行動が結びつきます。

分析職は数字を調べた理由と使い道を伝える

会計・財務の経験では、何を分析したかに加え、どの数字に疑問を持ち、どんな資料で調べ、その結果を誰に説明したかを示します。分析結果が提案や経営判断に使われた経験であれば、その過程までが材料になります。

選考方法は会社・採用枠によって異なります。FAや価値評価を志望する場合は、財務三表のつながりや、売上・利益率の変化が評価額へ与える影響を説明する準備が、業務理解にもつながります。

M&A仲介の求人を探す

リメディが扱うハイクラスの非公開ポジションを、年収・職種で絞り込んで確認できます。
経歴を登録された方には、合致するポジションのスカウトが届くこともあります。

遷移先で年収・職種から絞り込めます

M&A転職に関するよくある質問

M&A未経験の営業職でも転職できますか?

営業経験を対象に含むM&A仲介の募集があります。売上実績に加え、経営者とどのような課題を話し、提案から契約までをどう進めたかが、仕事との接点になります。FAや財務DDを志望する場合には、取引や分析を担当するための経験も必要になるため、営業経験だけで応募できるかは職種ごとに異なります。

成約が出るまでは給与を受け取れないのでしょうか?

固定給と成約に応じた報酬を組み合わせる会社があります。成約前にも固定給を受け取る仕組みですが、入社時の保証に期限付きの賞与前払いが含まれる場合もあります。初年度の収入と保証終了後の固定部分を分けると、成約時期によって変動する金額が分かります。

M&A仲介に入れば、将来はFAやPEファンドへ移れますか?

転職先で求める実務を、仲介の仕事でどこまで経験したかによります。FAでは依頼者側の取引方針や交渉支援、PE投資職では投資価格・事業計画の検討や投資後の支援にも関わります。開拓・分析・条件調整・案件実行のうち、自分の担当範囲を具体的に説明できることが応募準備になります。

大型案件や成約実績がない場合、職務経歴書には何を書けばよいですか?

開拓した顧客との関係、分析した資料、整理した交渉事項など、本人が担当した工程を説明できます。成約前の案件でも、買い手の懸念に対してどんな情報を集め、売り手や専門家とどう調整したかは実務経験です。結果を成約件数だけで示せないときは、案件の進捗と自分の仕事を対応させると、関与した範囲を伝えられます。未公表の顧客名や契約条件を記載する必要はありません。

関連記事

M&Aに関わる仕事は、仲介、投資銀行、FASで担当範囲が異なります。希望する仕事に近い領域の記事から、応募条件や選考準備を詳しく読めます。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次