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営業からコンサル・M&Aへ転職できる?営業の種類別の転職ルートと評価される経験を解説

監修者

リメディ株式会社 ヘッドハンター

飯田 貞大 | IIDA Sadahiro

早稲田大学を卒業後、三菱UFJ銀行に新卒入社。4年間の勤務期間でベンチャーから上場企業まで500社以上の法人を担当。また、オーナー社長の相続、事業承継提案や個人の資産形成提案等にも従事。その後、2020年4月にプルデンシャル生命保険に転職。2年半営業として社内表彰を受賞する等活躍。その後マネージャーに昇格し、新規の採用と育成に従事する中で、200名を超える転職相談を実施。現在は自身のキャリアチェンジの経験も踏まえ、ハイキャリア層への転職サポートを行う。

目次

本記事のポイント

営業からコンサル・M&Aへ転職できるかを考えるとき、営業の現場で、相手の事業課題を聞き出し、解決策を提案し、決裁者の合意まで運んできた人にとって、コンサルやM&A仲介は「営業しかやってこなかったから無理」とあきらめる転職先ではありません。経営コンサルタントの仕事は、経営者から課題を引き出し、現場を見て実態をつかみ、分析して、経営層に提案する流れが中心です。これは法人営業の課題ヒアリングと提案、決裁者折衝と多くが重なる動きです。本当の論点は「行けるかどうか」ではなく、自分がどの種類の営業で、どの領域(戦略系・総合系・ITコンサル・業界特化・FAS・M&A仲介)を狙い、何を補えば書類と面接で通るかにあります。なお、対象は法人営業だけではありません。ソリューション提案営業、IT・SaaS営業、メーカーの技術営業、生損保や人材などの無形商材営業、個人向けのリテール営業まで、それぞれ評価される経験と狙いやすい入口を分けて扱います。

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項目結論
直接転職を狙いやすい人経営者・決裁者に課題ヒアリングと提案、折衝をしてきた法人営業・ソリューション営業・無形商材営業(特にM&A仲介は営業経験を正面から評価)
迂回ルートが向きやすい人個人向けリテール営業が中心の人、提案が商品説明にとどまり経営層・財務に触れていない人
狙いやすい領域総合系コンサルの業務改革・業界担当、ITコンサルの業務側、業界特化コンサル、M&A仲介。戦略系は狭き門で、営業からは現実的な領域を選ぶ
選考対策の要点営業の課題ヒアリング・提案・折衝を経営課題の言葉へ翻訳し、不足しやすい定量分析・資料化を補う
整理するタイミング応募前。どの領域・どの企業タイプを狙い、何を補うかを決める段階
出所:厚生労働省 job tag、KPMG FAS・fundbook各公式採用情報から弊社独自作成

下の早見表では、営業の種類ごとに、コンサルとM&A仲介での可能性、狙いやすい領域、先に補っておきたい経験を並べています。上の結論カードが「全体の判断のまとめ」だとすれば、こちらは「自分がどの行に近いかを起点に、最初の一手を決める」ための表です。可能性はリメディの見解(弊社独自調べ)であり、同じ営業でも扱ってきた相手や商材の重さによって評価は変わります。

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営業の種類コンサルの可能性M&A仲介の可能性狙いやすい領域先に補うべき経験
法人営業(経営者・決裁者へ提案、新規開拓)総合系(業務改革・業界担当)、M&A仲介定量・財務分析、論理構成、資料化
ソリューション提案営業(長期案件・複数部門巻き込み)中〜高総合系、ITコンサル(業務側)、M&A仲介経営課題への翻訳、仮説検証、資料化
IT・SaaS営業(業務理解・導入提案)ITコンサル(業務/PM側)、デジタル・DX要件定義・PM視点、論点構造化
メーカー技術営業・事業開発(製品提案・事業企画寄り)業界特化・事業戦略、FAS(事業企画枠)財務・評価の基礎、案件横断の経験
金融・無形商材営業(経営層・富裕層へ無形を提案)金融系コンサル、M&A仲介財務リテラシー、案件推進、論点整理
個人向けリテール営業(個人客中心の対面販売)低〜中まず法人・企画寄りの経験、M&A仲介の育成枠法人・経営者向け提案、定量・財務
出所:厚生労働省 job tag、KPMG FAS・fundbook各公式採用情報、自社のコンサル・M&A仲介記事から弊社独自作成(可能性はリメディの見解)
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営業からコンサル・M&A仲介へ転職できるか

営業からコンサル・M&A仲介へ転職できるかは、多くの場合「できるか」ではなく「どの種類の営業で、どの領域を選ぶか」が論点になります。理由は、コンサルの仕事の中身が営業の動きと地続きだからです。厚生労働省の職業情報では、経営コンサルタントの主なタスクとして「経営上の問題について経営者や各層の社員から情報を収集し、整理する」「取引先を含めた関係者と話し合いの場を持ち、現場視察を行って実態を把握する」「収集した情報を分析し、問題点を明らかにした報告書を作成する」「経営戦略・人事戦略・業務改革等の案を経営者等にプレゼンテーションする」が挙げられています。このうち情報収集・関係者との折衝・経営者への提案は、法人営業やソリューション営業が日々やっている課題ヒアリングと提案、決裁者折衝とほぼ同じ動きです。

つまり、会計士が「資格要件を満たせるか」を気にし、銀行員が「財務の経験が活きるか」を気にするのに対し、営業出身者の強みは相手の課題を引き出し、合意をつくり、案件を前に進める力そのものにあります。それを端的に示すのが、営業経験を正面から評価するM&A仲介の募集です。fundbookのM&Aアドバイザー採用は必須経験を「営業経験1年以上」とし、歓迎経験に「高単価商材や多面的な要素を持つサービスの営業」「経営者向けの新規開拓営業」を挙げています。M&A総合研究所の採用情報でも、中途入社者の前職として銀行・キーエンス・人材業界・コンサル・商社・大手証券などが紹介されており、営業出身者が活躍する土壌があります。

ただし、すべての営業がどの領域でも同じというわけではありません。差がつくのは、自分の営業が「経営者・決裁者への提案寄り」「業務・システムの導入提案寄り」「製品・技術提案寄り」「個人客への販売寄り」のどこに近いかで、狙う領域を選べているかです。そして、コンサルの中でも戦略系は採用枠が限られ、論点設計や定量分析を強く問われるため、営業からいきなり一律に狙うより、総合系の業務改革・業界担当、ITコンサルの業務側、業界特化、M&A仲介といった現実的な入口から接続するほうが、書類と面接の説得力を作りやすいというのがリメディの見解です。コンサル業界の枠組みを押さえたい人はコンサル業界とは、難しさの中身を知りたい人はコンサル業界への転職難易度もあわせて参考になります。

営業経験で評価されやすい経験

営業の経験は、そのまま「売上をいくら達成した」と並べても評価軸に乗りにくい部分があります。コンサルやM&A仲介が知りたいのは「商品をどれだけ売ったか」ではなく、相手の課題を構造的につかみ、関係者を巻き込み、合意形成まで運べるかだからです。法人営業で日々向き合う決裁者への課題ヒアリングと提案、社内外の調整は、コンサルの「情報収集→実態把握→提案」やM&A仲介の案件推進にほぼそのまま翻訳できます。下の表に、営業で培う経験ごとのコンサル・M&A仲介での見られ方と、書類・面接での見せ方をまとめました。

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営業で培う経験コンサル・M&A仲介での見られ方書類・面接での見せ方
経営者・決裁者への課題ヒアリング経営課題の情報収集・実態把握、提案の起点づくり誰の、どんな課題を、何を聞いて特定したかを、商品名抜きで語る
解決策の提案・プレゼン分析を踏まえた打ち手の提示、経営層への説明提案の前提・根拠・想定効果を、結論から構造で示す
関係者の巻き込み・合意形成利害が異なる関係者の調整、プロジェクトの推進誰と誰の利害を、どう橋渡しして合意に持っていったかを具体化する
新規開拓・長期案件の推進案件の前後をつなぐ推進力、粘り強い折衝初回接点から受注・実行までの期間と、自分が動かした局面を示す
無形・高単価商材の営業形のない価値を経営判断に結びつける力(M&A仲介で特に評価)価格でなく、相手の意思決定に何を提供したかで語る
出所:厚生労働省 job tag、fundbook公式採用情報から弊社独自作成

ここで重要なのは、扱ってきた相手と商材で見立てが変わるという点です(リメディの見解)。経営者・決裁者に無形の価値を提案してきた法人営業・無形商材営業は、コンサルの「経営者への提案」やM&A仲介の「経営者の意思決定支援」へ直接つながりやすいでしょう。一方、IT・SaaS営業は業務理解と導入提案がITコンサルの業務側に接続し、メーカーの技術営業・事業開発は製品・事業の知見が業界特化コンサルやFASの事業企画枠で活きます。個人向けのリテール営業は、対面提案力そのものは強みですが、相手が経営者・法人になると論点が変わるため、法人・企画寄りの経験をどこかで作るかが分岐点になります。どれが上ということではなく、出発点が違うだけです。自分の営業がどこに近いかを把握しておくと、応募領域の選び方と職務経歴書の書き方が定まります。適性を確かめたい人はコンサル業界に向いている人も判断材料になります。

各社の募集要項から見る不足しやすい経験

営業が不足しやすいのは、「人を動かす力」ではなく「数字で論点を作り、資料に落とす力」です(リメディの見解)。課題ヒアリングや提案、折衝の力はもともと高いため、課題になりやすいのは、定量・財務でファクトを示す部分と、自社の売上ではなくクライアントや取引全体を見渡して推進する視点です。コンサルのタスクには「収集した情報を分析し、問題点を明らかにした報告書を作成する」が含まれ、FASやM&Aでは財務デューデリジェンスや企業価値評価が業務の中心になります。提案を口頭の説得で進めてきた人ほど、仮説を立てて検証し、資料で構造化する部分が職務経歴書で薄くなりがちです。

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募集要項で求められる経験営業で代替しやすい経験不足しやすい経験補い方
経営課題の分析・報告書化課題ヒアリング、現場の実態把握定量分析、仮説検証、論点の構造化提案の根拠を数値とロジックで組み立てる練習をする
提案・経営層へのプレゼン決裁者への提案、商談の論点整理結論から組む資料化、ファクトベースの説明商品提案の話法を、経営テーマの構造に組み替える
案件全体の推進・管理新規開拓、長期案件の折衝自社売上でなくクライアント/取引全体の進行管理主語を「自社の受注」から「相手の意思決定」へ広げる
財務・企業価値評価(FAS・M&A)事業・商材の理解、価格交渉財務諸表の読解、評価の基礎、財務デューデリジェンス財務リテラシーの基礎を学び、事業数値で語れるようにする
業界横断の知見担当業界・顧客の深い理解自社商材の外の業界・テーマへの広がり担当業界を起点に、隣接領域の課題まで説明できるようにする
出所:厚生労働省 job tag、KPMG FAS、fundbook各公式採用情報から弊社独自作成

不足経験は「経験がない」で終わらせず、応募までに少しでも近づける動き方を決めておきましょう。営業に在籍したまま補える代表的な観点は、提案の根拠を数値で組み立てること、商談メモを論点別に構造化すること、担当業界の課題を顧客個社の外まで広げて捉えることです。完全に同じ業務を踏めなくても、現職の提案活動のなかで関連する場面を選び、職務経歴書で説明できる粒度まで言語化しておきましょう。たとえば、提案の前に競合や業界動向を調べてロジックを組んだ経験、複数部門の利害を整理して合意に持っていった経験は、コンサルの分析・調整に近い動きとして書けます。事業企画や投資判断に近い動きをしてきた人なら、FASにも接点を作れるはずです。KPMG FASのCorporate Finance部門は、必須経験の一つに「一般事業会社における事業企画・経営企画・投資審査」、別の一つに「戦略系コンサルティング会社のM&A関連業務」を挙げており、財務会計の資格がなくても事業側の経験で応募対象になり得ます。

狙いやすい企業タイプとポジション

営業からコンサル・M&A仲介を狙うとき、知名度だけで応募先を決めるとミスマッチが起きやすいです。コンサルには戦略系・総合系・ITコンサル・業界特化・FASといった入口があり、それぞれ評価する経験が違い、M&A仲介はまた別の評価軸を持ちます。現在の営業経験に近い領域から入るほうが、書類と面接の説得力を作りやすくなるはずです。下の表では企業タイプ別に、狙いやすいポジションと向いている営業出身、注意点を並べます。

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企業タイプ狙いやすいポジション向いている営業出身注意点
戦略系コンサル戦略コンサルタント事業企画寄りの営業、経営層折衝に強い層採用枠が限られ、論点設計・定量を強く問われる。営業からは狭き門
総合系コンサル業務改革、オペレーション、業界担当法人営業、ソリューション営業、業界知見のある営業分析・資料化の補強が前提。担当業界を強みに語る
ITコンサル・デジタル業務コンサル、PM/PMO、DX推進IT・SaaS営業、業務理解のある営業要件定義・PM視点を補う。技術設計の理解度を見られる
業界特化・FAS業界コンサル、事業企画支援、FASの事業企画枠メーカー技術営業・事業開発、業界深耕型の営業FASは財務の基礎が必要。事業企画・投資審査の経験を前面に
M&A仲介M&Aアドバイザー・コンサルタント法人営業、無形商材営業、経営者向け新規開拓営業営業経験を正面評価する一方、説明責任・倫理も問われる
出所:厚生労働省 job tag、KPMG FAS、fundbook各公式採用情報、自社のコンサル・M&A仲介記事から弊社独自作成

同じ「コンサル」でも、戦略系と総合系では評価する経験が分かれます。戦略系は経営アジェンダに対する論点設計と定量分析の比重が高く、採用枠も限られるため、営業からは事業企画や経営層折衝の経験を強く示せる人でないと狭き門になりやすいでしょう。一方、総合系コンサルは業務改革やオペレーション、業界担当など実行に近い領域が広く、法人営業やソリューション営業の業界知見と推進力が活きやすい入口です。ITコンサルは、業務理解のあるIT・SaaS営業がPM・業務側で接続しやすく、IT実装の経験から移る人のルートはSEからITコンサルへの転職ルートも参考になります。M&A仲介を狙う人は、業界全体や難易度をM&A仲介業界への転職M&A仲介の転職難易度で確認しておくと、応募先を絞る際の比較軸がそろいます。年収は企業・等級・領域で大きく変わるため本記事では断定を避けます。具体的な水準は、コンサル業界の年収PwCコンサルティングの年収KPMG FASの年収・転職難易度の各記事で確認してください。

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直接転職が難しい場合の迂回ルート

営業出身者は直接ルートを狙える層も多い一方で、直接応募が難しい場合に近い経験を先に作る迂回ルートもあります。迂回ルートは遠回りではありません。個人向けのリテール営業や、提案が商品説明にとどまっていた人がいきなり戦略系やFASへ応募するより、事業会社の事業企画・FP&A、業務側のITコンサル、M&A仲介の未経験育成枠などを挟むことで、次の応募で語れる材料が増えます。下の表に営業の種類ごとの狙う職種・企業タイプ・足りない経験・見せ方をまとめました(上の早見表が「直接ルートも含めた全体傾向」、こちらは「迂回が必要なときの具体的な経由先」を示します)。

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営業の種類狙う職種狙う企業タイプ足りない経験書類/面接での見せ方
個人向けリテール営業法人営業、企画職、M&Aアドバイザー(育成枠)事業会社の企画、M&A仲介(未経験育成)法人・経営者向け提案、定量・財務対面提案で築いた信頼形成を、法人・経営者向けに置き換えて語る
商品説明中心だった営業業務コンサル、事業企画、FP&A総合系コンサル、事業会社の企画・経営管理課題分析、論点の構造化、資料化提案前に行った調査・ロジック構築の場面を具体化する
IT・SaaS営業(PM未経験)業務コンサル、PM/PMO、DX推進ITコンサル、事業会社のDX部門要件定義、プロジェクト管理の経験導入提案で関わった業務改善・要件整理を前面に出す
メーカー技術営業(財務未経験)業界コンサル、事業企画、FASの事業企画枠業界特化コンサル、FAS(事業企画)財務・評価の基礎、案件横断の経験製品・事業の知見を、投資判断や事業戦略の文脈へ広げて示す
出所:各社の募集要項とリメディの転職支援観点から弊社独自作成

直接ルートが向くのは、すでに経営者・決裁者に課題ヒアリングと提案、折衝をしてきた人です。迂回ルートが必要になりやすいのは、相手が個人客中心だった人や、提案が商品説明にとどまり財務・経営の論点に踏み込めていない人です。応募前に、自分の経験がどちらに近いかを見極めましょう。迂回を選ぶときに重要なのは、次の応募で語れる経験を現実的な期間内に作れるかです。触れられる実務は経由先で変わり、事業会社の事業企画・FP&Aなら事業計画や投資判断の資料、業務側のITコンサルなら要件整理やプロジェクト推進です。M&A仲介には、業界未経験者を研修から育てる育成方針を掲げる会社もあり、営業経験を起点に挑戦しやすい入口になっています。コンサル・M&Aのその先のキャリアを知りたい人はポストコンサルのキャリアパスも参考になります。

職務経歴書で見せるべき実績

コンサル・M&A仲介応募の職務経歴書では、営業の売上達成を時系列で並べるだけでは弱くなります。採用側が知りたいのは「いくら売ったか」だけでなく、相手の課題をどうつかみ、何を提案し、誰を巻き込んで成果につなげたかです。職務経歴書では、担当範囲、顧客課題、提案、折衝・調整、成果、再現性を分けて書きます。商談で論点を整理してきた力を、コンサルの課題分析へ翻訳する作業だと捉えれば、書く順序が見えてきます。下の表は、書く項目ごとに弱い書き方と改善方向を対比したものです。

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書く項目弱い書き方改善方向
営業実績売上目標を達成した/予算を○%達成したどの顧客の、どんな課題に、何を提案して成果を出したかを、担当規模とともに書く
課題ヒアリング顧客のニーズをヒアリングした誰に何を聞き、どんな課題を特定し、提案にどうつなげたかを示す
提案・プレゼン提案資料を作成した提案の前提・根拠・想定効果と、相手の意思決定をどう動かしたかを書く
関係者調整社内外と連携した利害が異なる誰と誰を、どう橋渡しして合意に持っていったかを具体化する
案件推進新規開拓を担当した初回接点から受注・実行までの期間と、自分が動かした局面を分けて書く
出所:厚生労働省 job tag、fundbook公式採用情報から弊社独自作成

数値実績を書く場合は、守秘義務に配慮しつつ、自分の実績として面接で説明できる範囲に留めます。大きく見せるより、どの課題に責任を持ち、どの提案を自分で組み立てたかを正確に書くほうが安全です。コンサル・M&A仲介で見られるのは、達成額の派手さだけでなく、課題の捉え方と論理の筋道です。応募する領域ごとに、書類で強調する経験を入れ替えると、採用側に伝えたい軸が明確になります。総合系コンサル狙いなら業界課題の分析と推進、ITコンサル狙いなら業務改善と要件整理、M&A仲介狙いなら経営者折衝と無形・高単価の提案を、それぞれ前面に出します。コンサル向けの書類作成はBig4コンサルの職務経歴書、M&A仲介を狙う場合はM&A仲介の職務経歴書も具体例として参考になります。

面接で説明すべき転職理由

営業からコンサル・M&A仲介を目指す面接で、まず整えたいのが転職理由の組み立てです。「営業はやりきった」「年収を上げたい」「もっと裁量がほしい」だけでは、仕事理解が浅く見えます。過去の営業経験、コンサル・M&Aで活きる経験、足りない経験の補い方、応募領域で扱いたいテーマをつなげて説明しましょう。下の表に、面接で語る要素ごとの説明すべき内容と注意点をまとめました。

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要素説明すべき内容注意点
過去経験営業で扱った課題、提案の進め方、相手(経営層か現場か)売上の話だけで終えない
活きる経験課題ヒアリング、提案、関係者調整、案件推進応募する領域の業務と接続する
足りない経験定量・財務分析、論点の構造化、資料化、案件全体の管理不足を隠さず、補う行動を話す
志望理由商品を売る立場から、相手の課題解決・意思決定支援へ踏み込みたい理由高年収やブランドだけを理由にしない
出所:厚生労働省 job tag、中小企業庁 中小M&Aガイドラインから弊社独自作成

よい転職理由は、営業の経験から自然につながっています。たとえば、提案のなかで顧客の経営課題に踏み込みたかったのに、自社商材の範囲でしか解決策を出せずもどかしさを感じた経験があるなら、課題解決の幅を広げたいという志望理由として説明できます。面接官は、転職理由の背景に「商品を売る立場から、相手の意思決定を支える立場へ」関心が移った瞬間があるかを聞きます。商談の現場で「この会社の経営そのものに踏み込みたい」と感じた、というストーリーは営業にとって自然です。M&A仲介を志望する場合は、経営者の事業承継や成長という重い意思決定に伴走する仕事です。説明責任や中立性も問われ、中小企業庁の中小M&Aガイドラインも仲介者の利益相反や手数料の説明を整理しているため、面接では誠実さが見られます。逆に、現職への不満が中心だったり、コンサル一般への漠然とした憧れだけが前面に出ると、応募領域への適合度が伝わりにくくなります。M&A仲介の面接で見られる観点はM&A仲介の面接対策でも具体的に確認できます。

今動くべき人・準備してから動くべき人

今動いてよいのは、営業経験をコンサル・M&A仲介の評価軸に翻訳できる人です。課題ヒアリング、提案、関係者調整、案件推進のいずれかを、担当範囲、顧客課題、提案、成果まで話せるなら、応募準備に入る価値があります。下の表では現在の状態ごとに、判断と次にやることを並べます。

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現在の状態判断次にやること
経営者・決裁者への提案と折衝を主担当で説明できる(法人・無形商材営業)直接応募を検討総合系・M&A仲介の募集要項に合わせて職務経歴書を作る
業務理解・導入提案を担ってきた(IT・SaaS営業)領域を選べば応募可能性ありITコンサルの業務側を比較し、要件定義・PM視点を補う
製品・事業の知見はあるが財務・分析が薄い(技術営業)領域を選んで準備業界特化・事業企画を狙い、財務・評価の基礎を補う
個人客中心で法人・経営層の提案経験が少ない迂回ルートを推奨法人・企画寄りの経験、またはM&A仲介の育成枠で材料を作る
出所:各社の募集要項とリメディの転職支援観点から弊社独自作成

準備してから動く場合も、学習で止めずに実務へつなげましょう。財務やロジカルシンキングの本を読むだけでなく、現職の提案活動のなかで、調査・仮説立て・資料化に意識して取り組む、複数部門の合意形成を主導する、担当業界の課題を顧客の外まで広げて捉えるなど、職務経歴書に書ける経験へ変える必要があります。判断軸として、応募時期を決める前に確認したいのは3つです。狙う領域を1〜2に絞れているか、職務経歴書を領域別に分けられるか、面接で過去の営業経験と志望領域の業務を1対1でつなげられるかです。すべて満たせるなら、早めに応募準備を進めることが現実的です。コンサルへの転職の難しさを確認したい人はコンサル業界への転職難易度、適性を確かめたい人はコンサル業界に向いている人もあわせて確認してください。

次に読むべきコンサル・M&A記事

営業からコンサル・M&A仲介を目指す場合、ルートを確認した後は、業界理解、年収、難易度、書類、その先のキャリアを分けて進めると、次に確認すべき情報が見えてきます。業界の全体像を知りたい人はコンサル業界とは、年収を比較したい人はコンサル業界の年収、難易度を知りたい人はコンサル業界への転職難易度、書類を作る人はBig4コンサルの職務経歴書を確認してください。応募準備の段階ごとに記事を切り替えると、各段階で必要な判断材料を追えます。

あわせて、別の出身からコンサル・FASを目指すルートとして、銀行員からコンサル・FASへの転職ルート会計士からコンサル・FASへの転職ルートも、評価される経験の違いを知る参考になります。営業の延長で高単価のM&A領域を狙う人はM&A仲介業界への転職、その先のキャリアを知りたい人はポストコンサルのキャリアパスも役立ちます。

営業からコンサル・M&A仲介を目指す前に整理したいこと

営業出身からコンサル・M&A仲介を目指す人は、応募前に3つを確認してください。第一に、自分の営業が「経営者・決裁者への提案寄り」「業務・システムの導入提案寄り」「製品・技術提案寄り」「個人客への販売寄り」のどこに近く、戦略系・総合系・ITコンサル・業界特化・FAS・M&A仲介のどの領域に接続しやすいか。第二に、直接応募するか、事業企画やM&A仲介の育成枠などで経験を作る迂回ルートを挟むか。第三に、職務経歴書と面接で同じストーリーを話せるかです。営業の課題ヒアリングと提案力は強い武器ですが、当てる領域が定まらないまま応募すると、評価が分散しやすくなります。

リメディでは、営業職からコンサルティングやM&A仲介、FAS周辺職を目指す方に対し、職務経歴書の訴求軸、狙う領域・企業タイプ、面接で説明すべき転職理由を整理しています。自分の営業経験がコンサル・M&A仲介でどう評価されるか知りたい方は、応募前の段階で相談すると、直接ルートと迂回ルートを比較しやすくなるはずです。どの種類の営業で、どの領域に当てるかが定まると、無理な応募の前にやることが見えてきます。

相談前に答えられるようにしたい質問

営業経験をコンサル・M&A仲介へつなげるには、売上実績そのものより、どの課題をどう解いたかまで説明できる状態が選考準備の土台になります。以下の質問への回答を用意すると、直接応募と迂回ルートを比べる基準がそろいます。

  • 自分の営業は、経営者折衝、業務改善提案、IT導入提案、個人向け提案のどれに近いか
  • 応募したい領域は、総合系コンサル、ITコンサル、FAS、M&A仲介のどこか
  • 職務経歴書で、課題・提案・関係者調整・成果を一貫したストーリーにできるか
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