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インフラエンジニアからクラウド系コンサルに転職できる?オンプレ運用・クラウド・SRE経験者の移行ルートと評価される経験【2026年最新】

監修者

リメディ株式会社 ディレクター

馬越 雄司 | MAGOSHI Yuji

神戸大学を卒業後、阪急阪神ホールディングスに新卒入社。経理事業部に配属となり、グループ企業5社を担当。担当企業の決算業務や税務、IFRS改正対応業務に従事。
その後リクルートに転職しキャリアアドバイザーとして、候補者様に徹底的に向き合いながら、20代から50代まで様々な業界・職種の方のキャリア支援に従事。結果として、新人賞をはじめ、顧客価値貢献・チーム貢献に関する複数の賞を受賞。
現在はディレクターとして、M&A業界、戦略・総合コンサルティングファーム、メガベンチャー企業に特化した転職サポートを行い、業界トップクラスの支援実績を誇る。

目次

本記事のポイント

インフラエンジニアからクラウド系コンサルへ移れるかどうかは、「クラウドを触ったことがあるか」ではなく、「基盤の選定や移行で下した判断を、事業や経営の言葉でどう語れるか」で分かれます。同じインフラ職でも、オンプレのサーバやネットワークを運用してきた人、AWSやAzureへの移行を設計してきた人、SREとして信頼性とコストを見てきた人、非機能要件から全体を設計してきた人、移行プロジェクトをPMとして率いてきた人では、評価される経験も狙いやすい入口も変わります。本記事はオンプレ運用・クラウド構築・SRE・基盤アーキテクト・基盤PM経験者を対象に、それぞれの移行ルートを整理します。まずは自分の基盤の経験がコンサルのどの仕事に翻訳できるかを見極めるところが出発点です。

クラウド系コンサルが実際に担う仕事は、厚生労働省のjob tagやIPAのデジタルスキル標準を見ると、サーバの構築や運用そのものではなく、事業の課題を定義し、関係者を動かし、成果まで牽引することが中心です。インフラエンジニアが培ってきた技術選定・非機能設計・移行計画・コスト最適化の力は、この役割にしっかりつながります。とくに可用性とコストと運用負荷を天秤にかける非機能のトレードオフ判断は、コンサルの論点設計と構造がよく似ています。分岐になるのは「何を構築したか」ではなく「どの事業課題に対して、何を優先し、誰とどう合意したか」で語れるかどうか。インフラの経験が弱いのではなく、見せ方の軸を変える必要がある、というのが本記事の立場です。

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項目結論
直接転職を狙える人クラウド設計・移行構想・非機能やコストのトレードオフのいずれかで、事業判断に踏み込んだ意思決定の支援を経験し、それを言語化できる人
迂回ルートが向く人オンプレや監視の定型運用が中心で、対顧客説明や移行構想の主導が薄い人。PMO・クラウド/IT基盤コンサルの構築寄りポジション・事業会社のクラウド推進などを入口に経験を作る
狙いやすい領域クラウド導入・基盤刷新・移行支援・PMO領域。インフラ経験が直接活きる入口が広い
選考対策の要点構築した技術スタックの羅列でなく、課題・判断・成果・再現性で語る。非機能やコストの技術判断を事業判断に翻訳する
相談すべきタイミング応募前。どのインフラ経験をどのコンサル領域に当てるかを決める段階
出所:厚生労働省 job tag、IPA デジタルスキル標準、各社公式サービスラインと弊社の転職支援の観点から弊社独自作成

インフラエンジニアといっても担ってきた仕事は人によって違います。次の早見表で、自分がどのタイプに近いかをまず確認してください。可能性の表記は、公式の役割定義と現職経験の距離から判断した弊社の見解であり、合否を保証するものではありません。

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インフラ職のタイプ可能性(弊社見解)先に補うべき経験
オンプレ基盤運用中心定型運用を「事業を止めない判断」として語り直す。移行や改善の構想に関わった事実を作る
クラウド構築・移行寄り中〜高移行の優先順位づけを「事業価値と移行リスクの天秤」として言語化
SRE・信頼性寄り中〜高SLOやコスト管理を「どこまで止まってよいか」という経営判断に接続
基盤アーキテクト寄り技術選定の前にあった事業上のトレードオフを説明。直接ルートに最も近い
基盤PM・PL経験ありQCD管理に加え、論点設計・経営層への説明。直接ルートに近い
出所:厚生労働省 job tag、IPA DSS-P 人材類型、各社公式サービスラインと弊社の転職支援の観点から弊社独自作成
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インフラ・クラウド経験はクラウド系コンサルでどう評価されるか【経験の翻訳】

クラウド系コンサルの選考で見られるのは、扱ってきたサービス名や構築した構成そのものではなく、その経験がコンサルの仕事にどう変換できるかです。技術選定や非機能設計、移行計画といった経験も、そのまま書けば「基盤構築の担当」で止まってしまう。一方、同じ経験を「事業の制約のなかで何を優先するか判断した」「関係者を巻き込んで合意を取り付けた」と翻訳できれば、コンサルの役割にしっかり接続します。同じ事実でも、どの言葉で語るかで評価が変わるということです。

翻訳の軸は、公式の役割定義に合わせると整理しやすくなります。IPAのデジタルスキル標準では、インフラやクラウドの構築・運用を含む「ソフトウェアエンジニア」はシステムやソフトウェアの設計・実装・運用を担う役割と定義されています。これに対しコンサルに近い「ビジネスアーキテクト」は、ビジネスや業務の変革で実現したい目的を定義し、経営視点で業務プロセスを設計し、関係者をコーディネートしてプロセス全体を牽引し成果を創出する役割とされています。インフラの「設計・実装・運用」を、コンサルの「目的定義・関係者調整・牽引」へ橋渡しできるかが、評価の分かれ目です。

インフラ職には、この橋渡しに使える固有の強みがあります。可用性・性能・セキュリティ・コストはしばしば互いに衝突し、どれを優先するかは技術だけでは決まりません。この非機能のトレードオフを判断してきた経験は、コンサルが日常的に行う「制約のなかで論点を整理し、優先順位を決める」仕事と構造が同じです。AWSのソリューションアーキテクト プロフェッショナル認定が問うのも、複雑な組織の要件を評価し、セキュリティ・コスト・性能を最適化するアーキテクチャ上の推奨を作る力でした。すでに「要件評価から推奨へ」という流れを踏んでいる人は、それを「事業判断としての推奨」に広げられるかが鍵になります。

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インフラ・クラウドでの代表経験コンサルでの見られ方(評価軸)書類・面接での見せ方
基盤の技術選定(オンプレ/クラウド、IaaS/PaaS)事業上のトレードオフを踏まえた意思決定支援可用性・コスト・運用負荷・撤退容易性をどう天秤にかけたかを語る
非機能要件の設計(可用性・性能・セキュリティ)事業継続とリスク管理の論点設計SLAや復旧目標を「事業がどこまで止まってよいか」に接続して語る
クラウド移行(リフト&シフト/リアーキテクト)現状分析からあるべき姿への全体構想、移行ロードマップ移行の優先順位と段階計画を「事業価値と移行リスクの天秤」として語る
コスト最適化(リソース見直し・FinOps)コスト構造の可視化と意思決定の材料づくり削減額だけでなく「経営にどの判断材料を出したか」を語る
監視・障害対応・SRE(SLO・可観測性・自動化)業務影響の切り分け、優先順位づけ、再発防止の仕組み化「事業を止めない判断」と「定着・改善の設計」として価値を語る
出所:厚生労働省 job tag、IPA DSS-P、AWS 認定資格定義、各社公式サービスラインと弊社の転職支援の観点から弊社独自作成。経験の翻訳の対応づけは弊社の見解

ここで強調したいのは、監視や運用、障害対応が「下流の作業」ではないという点です。SREとして培った業務影響の切り分けと優先順位づけ、そして再発を防ぐ仕組みづくりは、システム導入後の定着まで責任を持つコンサルの提案で差別化要素になります。インフラの経験を価値の低いものとして切り捨てるのではなく、コンサルの役割の言葉に置き換えるという発想が大切です。経験ごとの翻訳の詳しい型は、スキル翻訳をテーマにした記事で扱います。

インフラタイプ別に狙えるコンサル領域の適性マップ

コンサルの領域は、大きく戦略・業務・IT・クラウド/基盤・PMO・DXに分かれます。インフラ職の強みが活きやすいのは、システムや基盤に近いクラウド導入・基盤刷新・移行支援・PMO・DXの領域です。戦略系は事業戦略やM&Aなど抽象度の高いテーマが中心で、インフラ経験を直接当てるより、いったんクラウド/基盤・PMO領域で実績を作ってから検討するほうが現実的なケースが多くなります。先ほどの早見表が「移れる可能性と先に補う経験」の概観だったのに対し、次のマップは領域ごとに踏み込み、どの領域が自分の経験に近いか(適性度)の当たりをつけるためのものです。

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インフラ職のタイプクラウド導入・移行基盤刷新・運用設計PMO戦略系
オンプレ運用中心中(移行案件で活きる)中〜高(運用知見が強み)低(実績を作ってから)
クラウド構築・移行寄り高(設計・移行が直結)中〜高中〜高(PM経験があれば高)
SRE・信頼性寄り中〜高高(信頼性・コスト設計が強み)低〜中
基盤アーキテクト寄り中〜高中(事業判断を語れれば)
基盤PM・PL経験あり中(論点設計が語れれば)
出所:各社公式サービス区分、IPA DSS-P、AWS 認定資格定義と弊社の転職支援の観点から弊社独自作成。適性度は弊社見解で合否を保証しない

このマップはあくまで俯瞰図です。実際にはファームごとに領域の名前も力点も違い、同じ「クラウド・基盤」でもパブリッククラウドへの移行が中心の会社もあれば、運用の内製化支援やコスト最適化が中心の会社もある。どのファームのどの領域を狙うかは個別の比較が必要なため、本記事では深追いせず、IT業界やコンサル業界の全体像をつかむ記事を後ほど案内します。まず持っておきたいのは、「自分の経験は戦略よりクラウド/基盤・PMO寄りで戦うほうが勝ち筋になりやすい」という大まかな地図。これがあるだけで、応募先の選び方がぶれにくくなります。

公式定義から見るクラウド系コンサルの要件とインフラ職が不足しやすい経験

「行けるか」を感覚で判断する前に、コンサルが公式にどう定義されているかを確認しておきましょう。根拠を持って準備すれば、書類や面接で語る軸も定まってきます。ここでは厚生労働省のjob tagとIPAのデジタルスキル標準、そしてクラウドベンダーの認定資格の定義を起点に、インフラ職に不足しやすい経験を整理しました。

厚生労働省のjob tagでは、コンサルの近接職種である経営コンサルタントの仕事を、経営課題について情報を収集し整理する、現場視察や関係者との話し合いで実態を把握する、定量・定性のデータを分析して報告書にまとめる、課題解決策を経営者等に提案する、という流れで説明しています。求められる力は、傾聴力・説明力・交渉力、そして論理的思考。クラウド系コンサルはこれにクラウドやIT基盤の知識が乗った専門領域だと考えると、インフラ職との距離が見えやすくなるはずです。

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公式定義(要件の核)インフラ職がすでに持っていること不足しやすい経験補い方
情報収集・課題定義(job tag)現状構成の調査、要件のヒアリング、ボトルネックの特定技術課題を「事業・経営の論点」として再定義する経験担当した基盤が解決すべき事業目的を言語化して書類に書く
分析・報告書作成(job tag)性能・コスト・障害のデータ分析、構成図・設計書の作成定量データを意思決定の材料に整え、提案資料化する経験コスト削減や可用性改善の効果を数字で示し、提案資料の形にまとめる
経営層へのプレゼン・合意形成(job tag)社内や利用部門への構成説明、ベンダー調整意思決定者を動かす説明、社外クライアントワーク誰に何を説明し、どう合意したかを面接で語れるようにする
目的定義・全体構想・牽引(IPA ビジネスアーキテクト)非機能設計、全体アーキテクチャ、移行計画事業目的から逆算した全体構想、プロセス全体の牽引技術選定の前にあった事業判断・トレードオフを語る
要件評価とアーキテクチャ推奨(AWS 認定)クラウドの要件評価、コスト・性能・セキュリティの最適化その推奨を「事業判断としての推奨」に広げる経験技術的な最適解の先にある事業上の選択肢を提示した経験を語る
出所:厚生労働省 job tag(経営コンサルタント)、IPA DSS-P、AWS 認定資格定義と弊社の転職支援の観点から弊社独自作成

不足しやすい経験は、いずれも「現職で意識すれば作れる」ものが多いのも特徴です。たとえば担当している基盤がどの事業課題を解決するために選ばれたかを上司や利用部門に確認し、その背景を職務経歴書に書くだけでも、書類の見え方は変わります。クラウドやIT基盤の知識はインフラ職の強みなので、足りないのは「事業の言葉で語る経験」だと捉えると、準備の方向が定まります。

直接転職を狙えるケースと迂回ルートが向くケース

インフラからクラウド系コンサルへの移行には、直接応募で狙えるケースと、いったん別の経験を挟む迂回ルートが向くケースがあります。分かれ目は、繰り返しになりますが移行構想や非機能・コストの判断を言語化できるかです。次のルート表では、前職タイプごとに狙う入口・企業タイプ・足りない経験・見せ方を、直接ルートと迂回ルートの両方で整理しました。

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前職タイプルート狙う入口・企業タイプ足りない経験書類・面接での見せ方
基盤アーキテクト・基盤PM経験あり直接クラウド/IT基盤コンサル、PMO事業判断としての論点設計、経営層への説明非機能設計や移行計画を「事業上のトレードオフと意思決定支援」として語る
クラウド構築・移行寄り直接〜迂回クラウド導入・移行支援、または事業会社のクラウド推進を経由移行の事業価値の言語化、社外クライアントワーク移行の優先順位を「事業価値と移行リスクの天秤」に翻訳
SRE・信頼性寄り直接〜迂回運用設計・FinOps・基盤刷新、PMO信頼性・コスト判断を経営判断に結びつけた経験SLOやコスト管理が事業の意思決定にどう効いたかを語る
オンプレ運用中心迂回PMO・構築寄りポジション、または現職で移行・改善の構想に関わる対顧客説明、移行構想・課題定義の主導担当範囲を広げ、移行や改善の提案に関わった事実を作る
セキュリティ寄りインフラ直接〜迂回セキュリティ・IT基盤コンサル、PMOリスクを事業インパクトとして語る経験セキュリティ対策を「事業リスクの抑制」という経営判断として語る
出所:各社公式サービス区分、job tag、IPA DSS-P、AWS 認定資格定義と弊社の転職支援の観点から弊社独自作成。ルート判定は弊社見解で合否を保証しない

迂回ルートは「遠回り」ではなく、勝てる状態を作ってから動く選択肢です。定型運用の経験しかない段階で背伸びして応募し、書類で落ち続けるより、現職で移行や改善の構想に関わる、あるいはPMOや事業会社のクラウド推進で上流経験を積むほうが、結果的に良い条件で移れることがあります。直接ルートと迂回ルートのどちらが自分に合うかは、現在の経験の棚卸しから決まります。

年収はどう変わるか — 「同じスキルでも値付けが変わる」の意味

インフラからクラウド系コンサルへの転職で、多くの人が気にするのが年収です。結論から言うと、年収はファームや役職、本人の経験によって幅が大きく、一律に「上がる」「下がる」とは言えません。ただし、構造として知っておきたいのは、同じスキルでも事業モデルによって値付けの仕組みが違うという点です。

SIerや運用受託の多くは、人月や運用工数、つまり人数と期間に基づいて対価を受け取る事業モデルが中心です。これは社会の基幹システムを安定して支える上で合理的な仕組みであり、インフラエンジニアが磨いてきた可用性の確保や大規模基盤の運用力は、簡単に置き換えられない価値があります。一方コンサルは、課題解決の成果や、少人数で大きな意思決定に影響を与えるレバレッジに対して値付けする比重が大きい事業モデルです。同じ移行設計やコスト最適化のスキルでも、どの事業モデルの中で発揮するかで、報酬の天井が変わるのです。

これは「インフラエンジニアのスキルが低いから年収が低い」という話ではありません。むしろ、同じスキルでも事業モデルによって報酬の付き方が変わる、という見方です。だからこそ、移行を考えるときは「コンサルに行けば必ず上がる」と捉えず、自分のスキルがより高く評価される場所を選ぶ。この発想のほうが健全でしょう。

具体的な水準を、出所を分けて見ておきます。SIer各社の平均年収は各社の有価証券報告書に開示されており、2025年3月期で見ると、野村総合研究所は1,322万円、日立製作所961万円、富士通929万円、NTTデータグループ923万円(持株会社単体)、TIS807万円、SCSK788万円といった水準です。インフラ職が多く在籍する会社でも、会社によって幅が大きいことがわかります。一方コンサルの報酬は、役職(アナリスト・コンサルタント・マネージャー・シニアマネージャー)が上がるごとに段階的に伸びる構造です。ただしコンサルは個社・業態による差が大きく、本記事で一律のレンジを断定はしません。役職別のレンジは、本記事末尾で案内するコンサル業界の年収の記事で確認してください。

同社のポジションを実際の求人で確認する

リメディが扱うハイクラスの非公開ポジションを、年収・職種で絞り込んで確認できます。
経歴を登録された方には、合致するポジションのスカウトが届くこともあります。

遷移先で年収・職種から絞り込めます

ここで読み取ってほしいのは、上場SIerが開示する平均年収はすでに高い水準にあり、「コンサルに移れば誰でも上がる」わけではないという事実です。1,000万円を超える会社から移れば、ファームや役職によっては横ばい、あるいは一時的に下がることもあります。値付けの違いが効いてくるのは、人月や運用工数の枠を超えて成果やレバレッジで評価される役割に立てたとき。だからこそ、年収の数字だけで判断せず、自分の経験がその役割に届くかを先に見極めるべきです。各社の正確な数値と年度・対象範囲は、出所別に整理した次の記事で確認してください。

SIer各社の平均年収はSIer業界の年収で(一次は各社有価証券報告書)、IT業界全体の職種別レンジはIT業界の年収で、コンサルの役職別レンジはコンサル業界の年収で確認できます。これらを見比べると、値付けの違いを具体的な数字で理解しやすくなるはずです。

職務経歴書・面接で見せるべき要点

選考の壁は、書類と面接の両方にあります。インフラからの転職でつまずきやすいのは、技術的に高度な仕事をしてきたのに、それが事業の言葉で伝わらないケースです。ここでは要点だけを整理します。書類と面接の詳しい対策は、職務経歴書と面接対策のテーマ別記事で扱う前提で、まずは落ちやすいパターンと改善方向を押さえてください。

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場面落ちやすい見せ方改善の方向
職務経歴書使用クラウド・構築規模・参画期間の羅列で終わる課題・判断・成果・再現性の順で、技術成果を事業成果に翻訳する
職務経歴書(運用・保守)「運用保守を担当」とだけ書く事業を止めない判断・改善・仕組み化として、貢献を具体化する
面接(技術の語り方)構成やツールの詳細を語りすぎる、または抽象的すぎる技術判断の背景にある事業上のトレードオフを、相手に合わせて語る
面接(論点設計)与えられた要件の遂行だけを語る自分が課題をどう定義し、優先順位をどうつけたかを語る
面接(志望理由)「上流に行きたい」だけで終わる過去経験と志望領域を1対1でつなげ、なぜコンサルなのかを語る
出所:job tag、IPA DSS-P、AWS 認定資格定義、各社公式サービスラインと弊社の転職支援の観点から弊社独自作成

具体的な翻訳のイメージを1つ挙げてみます。たとえば「基幹システムのクラウド移行プロジェクトに、インフラ担当として設計から参画した」という経験。これを「移行設計を担当」とだけ書けば、作業の説明で止まってしまう。同じ経験を「老朽化した基盤の運用コストと障害リスクが事業の重荷になっていた課題に対し、移行範囲と段階を関係部署と合意し、可用性とコストの落としどころを設計して移行方針に落とし込んだ」と書けば、課題定義から合意形成までを主導した経験として伝わります。数字は自分の実績に置き換える前提ですが、こうして同じ事実を事業の言葉で語り直すこと。これがインフラからの転職では効いてきます。

選考で評価が分かれるのは、書類と面接で同じストーリーを語れているかどうか。職務経歴書で「課題を定義し、関係者を動かした」と書いたなら、面接でもその具体例を深く話せなければ説得力が落ちます。コンサル転職の全体像はコンサル業界への転職でも確認できます。

今動くべき人・準備してから動くべき人

応募のタイミングは、年齢だけで決まるものではありません。重要なのは、語れる上流経験があるかと、それを書類・面接で説明できる状態かどうかです。次の判断表を目安にしてください。

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今の状態おすすめの動き方
移行構想・非機能やコストの判断・対顧客折衝の経験があり、言語化もできる応募の準備を進めてよい段階。書類と面接の整合を整えて動く
上流経験はあるが、事業の言葉で語る自信がない経験の棚卸しと翻訳を先に行う。短期間で整えられることが多い
定型運用が中心で、構想や提案の経験が薄い現職で移行・改善の構想に関わる、PMO・クラウド推進を経由するなど、語れる材料を作ってから動く
年齢が気になる年代だけで諦めない。マネジメントや特定領域の深い経験がある人は、年代が強みになる場合もある
出所:弊社の転職支援の観点から弊社独自作成。判断の目安であり合否を保証しない

30代・40代のインフラエンジニアがコンサルを狙う場合の現実的な勝ち筋は、経験の深さやマネジメント実績の見せ方など、年代ごとに押さえるべき点が変わります。本記事では「年代だけで決まらない」という考え方にとどめ、年代別の具体的な戦い方は別記事で深掘りする前提です。自分が動くべきか迷う場合は、語れる経験の棚卸しから始めると判断しやすくなります。コンサルに向いている人の傾向はコンサル業界に向いている人も参考になります。

インフラからクラウド系コンサルでよくある不安と回答

インフラからクラウド系コンサルへの転職では、仕事内容や働き方、将来性への不安がよく挙がります。ここでは事実ベースで答えられる範囲を整理しました。数値の断定は避け、自社の年収・残業の解説記事もあわせて確認できるようにしています。

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不安事実ベースの考え方
手を動かさなくなる?技術を捨てるのではなく、使い方が変わる。技術を理解したうえで事業判断を支える側に回るイメージ。クラウドの知識はコンサルでも強みになる
AWSやAzureの資格がないと無理?資格は評価材料の一つだが必須ではない。AWSの上位認定が示すのも「要件評価から推奨へ」の力で、資格より「判断を事業の言葉で語れるか」が分岐になる
激務で続かない?案件やファームで差が大きい。つらさは時間より「答えのない問いに向き合う負荷」と言われる。働き方の実態は残業解説記事で確認し、面接で配属領域の繁忙を確認するのが現実的
年収は本当に上がる?役職・ファーム・成果による。一律ではない。SIerとコンサルの実数は年収解説記事で見比べられる
年齢的に遅い?年代だけでは決まらない。マネジメントや特定領域の深い経験は年代が強みになる場合もある
インフラ経験は未経験扱いされる?クラウド/IT基盤コンサルはむしろインフラ・クラウド経験を歓迎する領域が多い。完全未経験ではなく隣接経験者として準備するのが現実的
合わなければ戻れる?クラウド・インフラの専門性は維持されるため、事業会社のインフラ・クラウド推進やSREなどへ戻る選択肢は残りやすい
出所:job tag、IPA DSS-P、AWS 認定資格定義、自社解説記事と弊社の転職支援の観点から弊社独自作成

年収の具体的なレンジはコンサル業界の年収で、働き方の実態が気になる場合はコンサル業界の残業で、IT業界の全体像はIT業界とはで確認できます。不安は事実で確かめることが、納得して動くための近道です。

インフラからクラウド系コンサルを目指す人の相談ポイント

最後に、応募前に確認したい3点を整理しておきます。第一に、自分のインフラ・クラウド経験がどのコンサル領域に翻訳できるかを1〜2に絞れているか。第二に、直接応募するか、迂回ルートで上流経験を作るか。第三に、職務経歴書と面接で同じストーリーを語れるか。この3点が定まれば、応募先の選定も書類の方向もぐっと決めやすくなるでしょう。

リメディは、戦略・ITコンサルへの転職支援に取り組む転職エージェントで、年収1,000万円以上の方が利用したいと思う転職エージェントとして評価をいただいています。オンプレ運用・クラウド構築・SRE・基盤アーキテクト・基盤PMといったインフラの経験から、クラウド系コンサルを目指す方に対して、職務経歴書の訴求軸、狙う領域・企業タイプ、面接で説明すべき転職理由の整理を支援しています。自分の経験がクラウド系コンサルでどう評価されるか知りたい方は、応募前の段階で相談すると、直接ルートと迂回ルートを比較しながら準備を進めやすくなります。まずはコンサルの全体像を知りたい場合はコンサル業界への転職を、SE全般の移行ルートを知りたい場合はSEからITコンサルの移行ルートもあわせてご覧ください。

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本記事はインフラエンジニアからクラウド系コンサルへの移行の入口を整理したものです。経験の翻訳や年収、適性をさらに深掘りしたい場合は、次の記事もあわせて確認してください。

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