
監修者
リメディ株式会社 ヘッドハンター
日髙 大志 | HIDAKA Taishi
筑波大学大学院を卒業後、日本工営(開発コンサルティング会社)に新卒入社。官公庁・建設・不動産・総合商社セクターでの国際開発プロジェクトにコンサルタントとして従事。その後、KPMGコンサルティング株式会社に参画し、DXコンサルタントとして、官公庁・不動産セクターでのDX推進に携わる。
コンサルタントとしてキャリアを歩む中で、優秀な人材がポテンシャルを最大限発揮して活躍することが企業の成長へ直結することを実感し、ヘッドハンターとしてリメディに参画。コンサルティングファーム、M&A、不動産・建設業界を中心にハイキャリア層の採用・転職支援を実施。
本記事のポイント
FASの面接回数は何回ですか?
面接回数や選考期間に業界共通の基準はありません。法人・部門・募集職種ごとに選考方法は変わるため、求人票と選考案内を確認してください。案内に記載がない場合は、応募先の採用ページや求人票で問い合わせ先を探し、確認しましょう。
FAS業界の面接でケース面接はありますか?
ケース面接やモデリング課題の有無は、募集職種や選考案内によって異なります。実施が案内された場合に備え、財務デューデリジェンスや企業価値評価の基本を整理し、前提・計算過程・結論を順に説明する練習をしておきましょう。
FAS業界の面接で逆質問では何を聞くべきですか?
逆質問では、募集部門の業務範囲、入社後に期待される役割、案件で担当する論点など、求人票だけでは分からない点を尋ねるとよいでしょう。公開情報で確認できる内容を繰り返すのではなく、自分が応募を判断するために必要な質問を準備しましょう。
FAS業界の面接の服装はスーツですか?
服装は企業からの案内に沿って選びましょう。指定がない場合や迷う場合は募集情報の窓口に確認し、連絡が取れないときは清潔感のあるビジネスウェアを選ぶと準備しやすくなります。
FAS業界の面接の所要時間はどれくらいですか?
面接の所要時間は、企業・募集職種・選考形式によって異なります。案内メールに記載された時間を確認し、追加課題や移動に備えて前後に余裕を持たせておきましょう。
FAS業界の面接対策・選考支援を受けるには?
求人を探す方法の一つとして、転職エージェントへ相談する選択肢もあります。利用する場合は、応募先の募集状況や情報の対象時期、書類・面接に関する支援内容を確認し、求人票や企業の採用案内と照らし合わせて判断してください。
FASとはどのような業界ですか?
FAS(Financial Advisory Services)は、M&Aアドバイザリー、財務デューデリジェンス、企業価値評価、企業再生、フォレンジックなど、財務や取引に関わる支援を行う領域です。提供サービスや職務の範囲は法人・部門によって異なるため、応募先の求人で担当業務を確認しましょう。
各社の採用ページでは、法人・部門ごとに異なるサービスや募集職種を案内しています。たとえばKPMG FASの経験者採用情報では複数部門の募集を掲載し、PwCアドバイザリーはM&A、事業再生、インフラを主なサービス領域として紹介しています。募集内容は更新されるため、応募時点の公式情報を確認してください。
KPMGグループでFASとコンサルティング職の両方を検討している場合は、KPMG FASとKPMGコンサルティングの仕事・採用ルートの違いを確認すると、応募する法人と職種を絞りやすくなります。
FAS業界で活躍する人の経歴は、公認会計士・税理士・銀行・証券・事業会社の財務部門などさまざまです。報酬や応募要件は法人・部門・職位によって異なるため、年収や必要経験を業界一律の目安で判断せず、応募先の最新の募集要項で確認してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な業務 | M&Aアドバイザリー / 財務DD / バリュエーション / 企業再生 / フォレンジック |
| 主な勤務先 | BIG4系FAS / 独立系アドバイザリー / 金融機関など |
| 関連する経験・資格 | 財務・会計・M&Aに関する業務経験や資格が活かせる求人がある(要件はポジションごとに異なる) |
| 報酬・英語要件 | 職位・業務内容・募集要項によって異なるため、応募先ごとに確認 |
FAS業界の面接の流れと特徴
選考方法は法人・部門・募集職種ごとに異なります。面接回数や課題の有無、評価される経験を一律に想定せず、応募先の募集要項と選考案内を基準に準備しましょう。
| 確認項目 | 応募先ごとに確認する内容 |
|---|---|
| 面接回数・日程 | 面接回数・所要期間は募集ごとに異なるため、選考案内で確認 |
| 面接形式 | 個人面接、ケース、技術・モデリング課題の有無を求人・案内で確認 |
| 面接官 | 担当者の役職や人数を一律に想定せず、各回の案内に従う |
| 英語 | 求人に記載された語学要件と選考案内を確認 |
応募できる職種や業務内容は、法人・部門・募集時期によって異なります。BIG4系と独立系のどちらかを一律に選ぶのではなく、求人票で応募先の部門・職種・担当業務と必須要件を確認し、自分の経験や希望と照らし合わせて候補を決めましょう。応募理由や面接で説明する論点も整理しておくと、準備を進めやすくなります。
FAS業界の面接で準備する質問例
応募職種によっては、財務・会計・M&Aの知識やこれまでの業務経験を確認されることがあります。以下は準備時に整理できる質問例です。実際の質問や評価基準は募集内容によって異なります。
| 質問例 | 準備時に考えること | 回答練習の例 |
|---|---|---|
| 自己紹介・職務経歴を教えてください | 自分の経歴と応募職種との接点 | 1〜2分で経歴→財務/M&Aとの関連性→志望理由の順に話し、担当経験を具体的に示す |
| なぜFAS業界を志望しますか? | FASで取り組みたい業務と応募先との接点 | 「なぜコンサルでなくFASか」「なぜ当ファームか」を分けて説明する |
| DCFによるバリュエーションを説明してください | 予測・割引率・価値算定の関係 | 練習ではFCF予測→WACC設定→PV計算→継続価値の順に、前提と計算過程を説明し、結果も検算する。実際の評価項目は応募先で確認する |
| 最近のM&Aニュースについて教えてください | 応募先の業務と関連するニュース | ディールの背景、戦略上の狙い、価値評価で確認したい論点を整理して話す |
| クライアントや上司との困難なコミュニケーション経験を教えてください | 自分の役割と対応の経緯 | STAR法(状況→課題→行動→結果)で具体的に説明し、難局で取った行動を示す |
| 逆質問はありますか? | 応募先について意思決定に必要な情報 | 公式情報だけでは分からない業務や役割を確認する質問を用意する |
技術的な質問への準備
財務やモデリングに関わる職種へ応募する場合は、企業価値評価の前提、財務三表のつながり、モデルの用途などを整理しておくとよいでしょう。過去の業務経験を話すときは、守秘義務に配慮しながら自分の担当範囲と判断根拠を説明します。
志望動機の組み立て方
志望動機では、FASのどの業務に関心があるのか、これまでの経験をどう活かしたいのかを整理しましょう。応募先のサービス内容や求人票を読み、担当したい仕事との接点を自分の言葉で説明できるよう準備します。
面接準備で経験を整理する視点
応募先の業務内容に照らし、専門知識、情報を整理して説明する力、関係者との協働経験など、自分の経験から示せる要素を整理しましょう。どの能力を重視するかは求人や面接官によって異なるため、募集要項に沿って準備してください。
① 財務分析力と数値処理能力
求人で財務分析やモデリングが業務要件として示されている場合は、使ったモデル、前提の置き方、自分の担当範囲を整理しておきましょう。監査・会計、融資・投資銀行、事業会社の財務など、これまでの経験を応募職種との接点に沿って説明します。
② 構造化思考力(問題を整理・論点化する力)
複雑な情報を扱った経験がある場合は、どの論点を優先し、根拠をどう整理し、相手へどう説明したかを振り返りましょう。回答を「結論→根拠→補足」の順に組み立てると、聞き手が経緯を追いやすくなります。これは回答を整理する方法で、全社共通の評価項目を示すものではありません。
③ クライアント対応力(経営幹部への説明能力)
募集職種の業務で顧客や社内の関係者とやり取りする場合は、複雑な情報を相手に合わせて説明した経験も整理しておきましょう。面接では、その場面で自分が担った役割や工夫を具体的に話せるようにします。
④ ストレス耐性と業務スタミナ
納期や複数業務の調整が必要な職種へ応募する場合は、限られた時間で優先順位をつけた経験や、関係者と進捗を共有した経験を整理しましょう。実際の業務負荷や繁忙の程度は部門・案件によって異なるため、求人情報や面談で確認してください。
⑤ M&A市場・ファイナンスへの好奇心
応募先のサービスや担当領域に関心がある場合は、最近のM&A、事業再編、企業価値評価などから一つ話題を選び、公開情報で確認できる事実と自分の見方を分けて説明する練習ができます。特定のニュースや市場知識が全社共通の質問になるとは限りません。
FAS業界固有の面接対策
応募する部門・職種に関連する知識や経験を整理しておきましょう。以下では、財務・会計・モデリング・語学など、求人要件に応じて準備できる論点を紹介します。
1. バリュエーション3手法の整理
企業価値評価の知識が必要な職種に応募する場合は、DCF法、類似会社比較法、類似取引比較法の考え方を整理し、各手法の前提と使いどころを説明できるようにしましょう。計算を練習する際は、なぜその手法を選ぶのかも言葉にしてみてください。
2. 財務DDの視点を身につける
財務DDは対象企業の財務諸表・契約書・税務申告書などを分析し、M&Aの判断に影響するリスク・機会を特定する作業です。面接では「財務DDで最初に見る論点は何か」「売上の質をどう確認するか」などを自分の言葉で説明できるよう、自分の理解を整理しましょう。普段の業務で財務分析に携わっている方は、実際のケースを匿名化・一般化して話せるよう整理しておくと有効です。
3. 財務モデリングの実践練習
募集職種によっては、選考で財務モデル作成などの課題が提示されることがあります。求人票や選考案内を確認し、必要な場合は三表のつながりやDCFモデルの前提を手を動かして確かめておきましょう。
4. 英語面接の準備(クロスボーダー案件担当部門志望者)
英語を使う部門や求人では、選考で英語での説明を求められる場合があります。ただし、FAS全体に共通するTOEICの基準や英語面接の実施率は確認できません。応募先の求人・採用案内に語学要件がある場合は、財務DDや企業価値評価に関する経験を英語で説明する練習もしておきましょう。「Describe your experience with financial due diligence」「Walk me through a DCF analysis」のような問いを想定し、担当した範囲と判断の根拠を整理できます。
財務DDやモデリングの経験をどの求人で活かせるか整理したい方は、希望条件から相談先の担当者候補を確認できます。
逆質問と志望動機の攻略法
逆質問では、公開情報だけで分からなかった業務範囲や配属、チームの役割など、応募判断に必要な事項を確認しましょう。面接官の役職や質問できる範囲は募集・選考ごとに異なるため、特定の役職者が面接する、または逆質問が合否を決めるとは一律に言えません。
逆質問の例と確認できる内容
| 逆質問の例 | 確認できる内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 現在注力している産業・業種のDD案件はどのような分野ですか? | 市場動向への関心と業務イメージの具体化を示せる | 事前にニュースで当該ファームの案件実績を調べておくこと |
| アナリストからシニアアナリストへのプロモーションで特に評価される点は何ですか? | 長期的なキャリア形成への意識を示せる | 内定前の段階で「もっと良い条件はないか」と受け取られないよう言い回しに注意 |
| DX・AIが財務DDの業務にどのような影響を与えていますか? | 業界トレンドへのアンテナと変化適応への意欲を示せる | 批判的なニュアンスを排除し、自分の成長文脈で問うこと |
| クロスボーダー案件と国内案件の比率は近年どう変化していますか? | 市場環境への理解と入社後に担当したい業務の方向性を示せる | 「海外案件がないなら嫌だ」と受け取られないよう配慮した言い方にする |
| 入社後に成果を出すうえで、事前に準備しておくとよいスキル・知識はありますか? | 入社意欲と即戦力になろうとする姿勢を示せる | 最終面接でないと聞きにくい場合もあるので文脈を見て使う |
志望動機の「FAS特有の差別化」
志望動機では、FASのどの業務に関心があるのか、応募先でどの役割を担いたいのか、これまでの経験とどうつながるのかを説明できるよう準備しましょう。FASの業務は財務情報や取引に関する専門的な分析を通じて、依頼企業の判断を支援することです。
回答を作る際は、最初に「どのサービスラインで何をしたいのか」を一文で置き、その後に経験の根拠を続けると伝わりやすくなります。たとえば監査経験者なら、単に会計知識を強調するだけでなく、勘定科目の異常値に気づいた経験、クライアントへの説明、期限内に論点を整理した経験まで具体化しましょう。事業会社の経理・経営企画出身者であれば、月次決算、予実管理、投資判断、子会社管理の経験を、財務DDやPMIでどう再現できるかに接続します。
FAS業界の選考対策と相談準備
応募前には、応募先の部門や採用ページ、求人票を確認し、必須要件と自分の経験の接点を整理しましょう。選考案内が届いたら、面接形式や提出物を確認し、必要な準備を進めます。
採用ページに記載されていない選考基準や採用背景は、根拠が確認できない限り事実のように扱わないようにします。不明点が応募判断に関わる場合は、選考案内に記載された問い合わせ窓口で確認できる範囲を尋ねましょう。
転職時期が決まっていない場合も、公開求人や各社の採用ページを見て、現在の募集職種と必須要件を確認できます。年収や条件は求人ごとに異なるため、具体的な募集内容を基準に比較しましょう。
FAS業界の転職で成功するポイント
FASへの転職を検討する場合は、応募先の部門と求人要件を確認し、これまでの経験と準備が必要な知識を分けて整理しましょう。以下では、応募先に応じて見直せる項目を紹介します。
業界・ファームへの深い理解
志望理由を組み立てる際は、応募先のサービス内容や募集職種を確認し、関心のある業務と自分の経験との接点を説明しましょう。たとえばKPMG FASの経験者採用ページやPwCアドバイザリーの採用ページでは、部門やサービスの情報を確認できます。EYのコンサルティング採用情報も参照し、応募先の一次情報を基に準備してください。
技術スキルと実務経験の整理
これまでに関わった財務分析・監査・DD・バリュエーション・モデリングの経験は、守秘義務を守りながら、自分の役割や判断、結果を説明できるよう整理しましょう。資格の要否は求人ごとに異なるため、応募先の必須・歓迎要件を確認してください。
面接で話す内容は、提出書類の実績とも同じ粒度でそろえておくと、深掘りされた時に説明がぶれません。FASの職務経歴書の書き方では、バリュエーション、DD、資料作成、関係者との調整をどのように実績として示すかを整理しています。
転職エージェントの活用
転職エージェントに相談する場合は、紹介された求人の募集状況や情報の対象時期を確認しましょう。応募書類・面接に関する支援内容はサービスごとに異なるため、必要な支援を事前に具体的に確認し、求人票や企業の採用案内とも照らし合わせて判断してください。
FAS業界への転職を検討するなら
応募先の部門や職種によって、必要な経験や準備内容は異なります。求人の業務内容と必須要件を確認し、自分の経験をどう活かせるか、追加で準備が必要な知識は何かを整理してから選考に臨みましょう。不明点は、企業の採用ページや募集案内に記載された問い合わせ先で確認してください。
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面接対策を進める際は、FAS転職の全体像や隣接キャリアの選考情報も押さえておくと、志望動機や逆質問の比較軸が明確になります。

