
監修者|リメディ 前川 翔太
立命館大学を卒業後、楽天グループに新卒入社。通信インフラ領域の法人営業として新規開拓を主導し、入社1年目で新卒優秀賞を受賞。その後、NTTデータにて大手流通・飲食企業向けのシステム開発の経験を積む。顧客の属性や購買パターンを分析し、効果的なポイント施策の実装や顧客データ基盤の構築を担当。アクセンチュアに転職後は、コンサルタントとして業務要件定義から設計、UX/CX改善までを一貫して担当。生成AIを活用した業務効率化の仕組みづくりを実現し、品質と生産性の両立に寄与。当社には、ヘッドハンティングを機に入社を決意し、これまでの多様な業界経験を活かし20代の若手からエグゼクティブ層まで、幅広い層の転職サポートを行っている。
野村総合研究所(NRI、野村総研)のキャリア採用のうち経営コンサル系の求人で、選考方法まで求人票に書かれているのは若手採用の経営コンサルタントだけです(2026年9月14日確認)。書類審査と適性検査のあと、1次面接、2次面接とグループディスカッション、3次面接以降(対面1回・オンライン2回)へ進みます。
本記事は、NRI本体の経営コンサル系求人に応募する方を対象にしています。経営戦略・経営管理コンサルタントやDXコンサルタントなど経験者向けの求人票には、面接回数も適性検査の有無も書かれていません。準備の手がかりは、応募する求人の必須要件と歓迎要件です。要件ごとに、どの案件を「背景・自分の役割・判断・結果」の順で話すかを決めてから面接に臨みましょう。
参照したのは、NRIの公式求人票と採用サイト、2026年3月期の有価証券報告書です。選考体験談をまとめた質問集は載せていません。システムコンサルティングや金融IT・産業ITのアプリケーションエンジニア/プロジェクトマネージャー、NRIグループの別法人の選考も対象外です。
本記事のポイント|選考方法を公開しているのは若手採用の経営コンサルタントだけ
同じ経営コンサル系の募集でも、NRIは求人票ごとに公開する選考情報の範囲が違います。若手採用は選考の流れと応募時の文章課題まで示していますが、経験者向けの求人には選考方法の欄そのものがありません。
応募する求人ごとの早見表
| 項目 | 【若手採用】経営コンサルタント | 経営戦略・経営管理コンサルタント | DXコンサルタント |
|---|---|---|---|
| 応募の対象 | 応募時点で職務経験6ヶ月以上3年未満(コンサル経験は問わない) | コンサルティングファームでの経営改革等のプロジェクト経験と、事業会社での経営管理・中期経営計画策定などの経験を並べて記載 | 必ず求める能力2点に加え、4つの能力のいずれか |
| 配属想定 | 配属先の記載なし。入社後は若手採用者向けの研修と複数のプロジェクトを経験 | コンサルティング事業本部 経営コンサルティング部 | コンサルティング事業本部 業務・IT戦略コンサルティング部 等 |
| 選考方法の記載 | あり(書類審査から3次面接以降まで、段階ごとの形式つき) | 記載なし | 記載なし |
| 面接の前に決めること | 応募時の2本の文章と、面接で話す事実をそろえる | コンサルファームと事業会社のどちらの経験で応募するか | 4つの能力のどれで応募するか |
経験者向けの2求人では、面接で何を確かめられるかを必須要件の書き方から読み取るしかありません。経営戦略・経営管理コンサルタントは経験の種類を2つ並べ、DXコンサルタントは必ず求める能力と「いずれか」の能力を分けて書いています。この書き方の違いが、面接で話す案件の選び方を左右します。
今の経歴から見た準備の進め方
近い求人と面接で話す案件は、今の経歴でおおよそ決まります。次の表は、求人票の要件と経歴の対応をリメディの転職支援の観点でまとめたものです。
| 今の経歴 | 近い求人 | 面接で話す案件 | 先に確認・補うこと |
|---|---|---|---|
| 総合コンサル・Big4で経営改革や組織、経営管理のプロジェクトを担当 | 経営戦略・経営管理コンサルタント | 構想策定から制度・仕組みの設計、実行支援まで関わった案件 | 提言のあと顧客が何を決め、自分がどこまで伴走したか |
| 事業会社の経営企画で中期経営計画や予算管理を担当 | 経営戦略・経営管理コンサルタント | 自社の経営管理の仕組みを見直した業務 | 同じ課題を社外の顧客に支援する立場での説明 |
| 事業会社のDX推進・IT企画でSaaS導入や業務改革を推進 | DXコンサルタント | ビジネス部門の課題から導入・定着まで関わった案件 | システムの話を、ビジネス部門の成果として説明できるか |
| 職務経験6ヶ月以上3年未満 | 【若手採用】経営コンサルタント | 応募時の文章「目的意識をもって取り組んだこと」に書いた経験 | 2027年5月1日に入社できるか |
2つの行にまたがる人ほど、面接で話す経験が散らばりがちです。先に応募求人を1つに決め、その求人の必須要件に最も近い案件を主軸にしてください。
経営企画で中期経営計画を担いながらSaaS導入も進めてきた人は、経営戦略・経営管理コンサルタントとDXコンサルタントのどちらを選ぶかで、主軸にする案件が入れ替わります。自分の職務経歴がどちらの求人の必須要件に近いかは、リメディの担当者との面談で経歴を見ながら確かめられます。
NRIの経営コンサル系求人で、面接前に分かっていること
公式情報から分かるのは、若手採用の選考の流れ、他分野の求人票にある面接運用の記載、キャリア採用に共通する選考時の対応ルールの3つです。経験者向けの経営コンサル系求人については、選考の段階そのものが公開されていません。
若手採用は書類審査から3次面接以降までの流れが書かれている
【若手採用】経営コンサルタントの求人票は、選考方法を5つの段階で示し、各段階の形式まで書いています。
| 段階 | 形式 | 求人票の記載から分かること |
|---|---|---|
| 書類審査 | 履歴書・職務経歴書と2本の文章 | 通過者には適性検査の案内がメールで届く |
| 適性検査 | オンライン受検 | 書類と適性検査の結果を総合的に確認して合否を判定する |
| 1次面接 | オンライン | 適性検査までの合格者に案内される |
| 2次面接・グループディスカッション | オンライン | 面接とグループディスカッションが同じ段階に並ぶ |
| 3次面接〜 | 対面1回・オンライン2回 | 3次以降も複数回の面接が想定される書き方で、総回数は書かれていない |
注目したいのは3次面接以降の書き方です。「3次面接〜」に対面とオンラインの回数が添えられているため、2次面接の後にも面接が続く前提で日程を空けておくと慌てずに済みます。
経験者向けの求人票には面接回数も適性検査の有無も書かれていない
経営戦略・経営管理コンサルタント、DXコンサルタント、「グローバル製造業」「金融」など、経験者向けの経営コンサル系求人票には選考方法の欄がありません。面接が何回あるのか、適性検査を受けるのかは、応募前には分からない状態です。
段階が見えないと、在職中の人は面接日程の見通しを立てにくくなります。応募の時点で「この求人の選考ステップと、各段階の目安期間を教えてください」と確認しておけば、現職の繁忙期との重なりを早めに調整できるでしょう。
他分野の求人票にある「記載以外の部署で面接」の読み方
NRI本体のシステムコンサルティング分野の一部求人票には「ご経験・ご志向に応じて、記載以外の部署で面接を実施する場合があります」と書かれています。同じ分野には「特に注力いただく領域については、面接・面談を通じてご意向や得意領域のすり合わせを行った上で、決定させていただきます」という記載もあります。金融ITソリューション分野にも、任せる役割を選考の中で擦り合わせるとした求人があります。
経営コンサル系の求人票に、こうした記載はありません。同じ運用かどうかは公開情報では判断できないので、他分野の書き方を前提にしないでください。応募した部署とは別の部署の面接に進んだ場合は、その部署の担当テーマと配属の前提をその場で確かめます。
応募経路によって選考中の連絡窓口が変わる
NRIは2026年9月1日に「【キャリア採用】採用選考時の対応ルール」を定めました。選考は原則として平日9:00〜20:00に行い、現職の状況などの個別事情を踏まえた時間調整も随時受け付けるとしています。形式はオンラインまたは対面です。
選考中の連絡は、応募経路によって原則として次の手段で届きます。
- 転職エージェント経由:エージェントから
- スカウト経由:スカウトサービスの公式DM機能で
- 求人広告やNRIのホームページ経由:応募時に登録したメールアドレス宛て
担当者の個人SNSや個人の携帯電話、フリーメールから連絡することはないとも明記されています。
求人票の必須要件から、面接で確かめられる点を読み取る
経験者向けの求人で面接準備の起点になるのは、必須要件と歓迎要件の一行ずつです。次の2つの表では、各行を「面接で深掘りされそうな問い」「答えに入れる要素」「避けたい答え方」「手元に置く資料」に分けています。
表の「想定される深掘り」は、求人票の文言からリメディ編集部が推定した問いです。NRIが公表している質問ではありません。
経営戦略・経営管理コンサルタントの準備表
この求人の配属想定組織である経営コンサルティング部を、NRIは経営者(CXO)の参謀として経営をナビゲートするプロフェッショナル集団だと説明しています。必須要件と期待役割の各行を面接の問いに置き換えると、次のようになります。
| 求人票の記載 | 想定される深掘り | 答えに入れる要素 | 避けたい答え方 | 手元に置く資料 |
|---|---|---|---|---|
| 必須:コンサルティングファームで、経営改革全般、組織構造、経営管理、リスク管理等に関わるプロジェクトの経験 | そのプロジェクトで顧客の何が変わったか。自分はどの論点を担ったか | 顧客の課題、自分の担当範囲、提言後に顧客が決めたこと、実行への関与 | 「戦略策定を支援しました」で終わり、担当範囲も顧客の判断も出てこない | 期間・体制・自分の役割を書いたプロジェクト一覧(守秘の範囲内) |
| 必須:事業会社の経営企画部や管理系部署などで、経営管理や中期経営計画の策定など企業の経営に携わった経験 | 経営陣は何を決め、自分の分析や計画はどう使われたか | 検討した論点、経営陣への提示、決定後の運用 | 資料作成や数値集計の作業だけを並べる | 中期経営計画や管理指標の検討プロセスのメモ |
| 必須:コンサルティングによる企業の変革を通じて、社会課題の解決や社会の変革を目指すことへの興味・関心 | 経営コンサルティング部のどのテーマに関わりたいか | 求人票のプロジェクト例と自分の経験の接点 | 「社会に貢献したい」とだけ述べ、テーマが出てこない | 取締役会改革、グループ再編・PMIなど、求人票のプロジェクト例に対する自分の見方 |
| 必須スキル:企画力、プレゼン能力 | 自分が企画し、意思決定者に説明した場面はあるか | 説明した相手、出た反対意見、説明をどう変えたか | 「資料作成が得意です」と能力名だけを述べる | 説明資料の構成(公開できる範囲で) |
| 期待役割:答えのない課題に対して、自ら試行錯誤しながら解決のために物事を推し進められること | 最初の見立てが外れたとき、何を変えたか | 当初の仮説、外れた理由、次に取った手 | 計画どおりに進んだ話だけをする | 仮説と方針を変えた時点の記録 |
| 歓迎:会計・簿記の資格、財務・税務・法務の経験・資格、証券アナリスト、ビジネスでの英語経験 | その知識で、どの判断が変わったか | 知識を使った場面と、判断への影響 | 資格名や「英語が使える」ことだけを伝える | 資格や英語を実務で使った案件のメモ |
表の上2行は、答えの中心がまったく違います。コンサルファーム側は顧客の意思決定と実行、事業会社側は自社の経営陣の判断と運用が中心です。両方を同じ面接で話そうとすると、答えの主語が顧客と自社の間で揺れてしまいます。
DXコンサルタントの準備表
DXコンサルタントの求人票は、必ず求める能力を2点挙げたうえで、4つの能力の「いずれか」を求めています。主たる顧客はビジネス部門で、情報システム部門ではないという注記付きです。
| 求人票の記載 | 想定される深掘り | 答えに入れる要素 | 避けたい答え方 | 手元に置く資料 |
|---|---|---|---|---|
| 必須:多様なバックグラウンドの人材とチームでコラボレーションする力 | 立場や専門の違うメンバーと意見が割れたとき、どう進めたか | 対立した論点、自分の役割、合意の形 | 「チームワークを大切にしています」と姿勢だけを述べる | 関係者と役割を書いた案件の体制図(公開できる範囲で) |
| 必須:常に論理的思考を行い、顧客の課題解決に最後まで伴走する意志と力 | 提案や導入のあと、定着まで何をしたか | 導入後に想定と違った点と、その後の対応 | 提案や導入の完了で話が終わる | 導入後の課題と対応の経過メモ |
| 必須(いずれか):戦略を理解したうえでの改革企画の立案/社内外の関係者の巻き込み/収益性分析のビジネス感覚/情報システム部門やITベンダーとの技術的なコミュニケーション | 4つのうち、どの力で応募したのか | 選んだ力を最もよく示す1件の案件 | 4つすべてを少しずつ話す | 選んだ力ごとの代表案件1件 |
| 注記:主たる顧客は情報システム部門ではなくビジネス部門 | ビジネス部門の責任者に、何を約束して何を届けたか | 業務上の課題、合意した目標、結果 | システムの機能や仕様の説明に終始する | 業務部門との合意事項の記録 |
| 歓迎:デジタル戦略立案、組織改革や業務改革を完了まで遂行した経験、SAP S/4HANAやSaaSの導入経験など | 製品やツールを選んだ判断の基準は何か | 比較した選択肢、選んだ理由、導入後の評価 | 製品名を並べる | 導入時の比較検討の記録 |
職務内容には、Anaplan、Tagetik、Coupa、ServiceNowなどのSaaSを使った構想策定から実装までの伴走が挙がっています。テーマ例も調達DX改革や予算管理の高度化・FP&Aといった業務寄りのものです。製品の経験が豊富な人でも、話の起点は業務課題に置いた方が求人の書き方と合います。
2つの準備表の「答えに入れる要素」を自分の案件で埋めていくと、担当範囲や顧客が決めたことを具体的に書けない行が残る場合があります。埋まらない行を別の案件で補うか、正直に経験の範囲を伝えるかは、準備表の空いた行を見せながらリメディの担当者と相談して決められます。
経歴別に、面接で話す案件の選び方
面接で話す主軸の案件は、応募する求人の必須要件に最も近い1件に絞ります。経歴によって変わるのは、近い要件の行と話の始め方です。
経営戦略・経営管理コンサルタントは、どちらの経験で応募するかを先に決める
この求人の必須要件には、コンサルティングファームでのプロジェクト経験と、事業会社の経営企画部や管理系部署での経験が並んでいます。同じNRIの経営コンサル系でもグローバル製造業や金融の求人票は「下記のいずれかに該当する方」と書いていますが、この求人には「いずれか」の明記がありません。
両方の経験が要るかどうかは求人票から判断できないため、応募の時点で確認します。ここはリメディの見解ですが、面接では2つの経験を同じ比重で話すより、どちらか一方を主軸に決めた方が深掘りに耐えられます。主軸の案件を1件選び、背景・自分の役割・判断・結果の順で話せるようにしておきましょう。
総合コンサル・Big4出身は、提言後の意思決定と実行まで話す
経営戦略・経営管理コンサルタントの求人票は、仕事の魅力として、課題分析や構想策定にとどまらず意思決定・実行支援まで一貫して支援することを挙げています。プロジェクト例にも、取締役会改革、経営管理・リスク管理の高度化、グループ再編・統合・JV設立など、制度や組織の変更を伴うテーマが並びます。
構想段階で終わった案件より、顧客が決定を下し、組織・制度・業務の変更に進んだ案件の方が、この求人の仕事により近いはずです。自分の担当が構想策定までだった場合は、その後に顧客がどう動いたかを把握している範囲で伝え、関わっていない工程を自分の成果として話さないようにします。
事業会社の経営企画出身は、自社の経営管理を顧客支援に置き換えて話す
事業会社で中期経営計画の策定や予算管理を担ってきた人は、経営戦略・経営管理コンサルタントの事業会社側の必須要件に近い経験を持っています。準備したいのは、社内の立場で進めた仕事を、社外の顧客を支援する仕事としてどう再現するかの説明です。
経営陣に何を提示し、何が決まり、その後の運用で何を変えたかまで話せれば、自社での経験が顧客支援にどうつながるかが伝わります。DXコンサルタントが必須の「いずれか」に挙げる収益性分析のビジネス感覚も、経営企画出身の人なら具体例を出しやすい要素です。
DX推進・IT企画出身は、ビジネス部門の課題から話し始める
事業会社でSaaS導入や業務改革を進めてきた人は、システムの要件や導入手順から話し始めないようにします。先に伝えるのは、どの部門の何が課題で、導入後に業務がどう変わったかです。ビジネス部門を顧客とする求人票の書き方とも重なります。
情報システム部門やITベンダーとの技術的なコミュニケーションは、必須の「いずれか」に並ぶ4つのうちの1つです。技術の話を主軸にする場合も、それをビジネス部門の成果にどう結びつけたかまで準備しておきます。
求人の選び方が変わる人
取締役会改革やグループ再編のように、経営の仕組みそのものを変える仕事に関わりたい人には、経営戦略・経営管理コンサルタントが近い求人です。一方、SaaSを使った業務改革を実装まで伴走したい人には、DXコンサルタントの職務内容の方が合います。
システム開発のプロジェクト管理を今後も主軸にしたい人は、経営コンサル系より別分野の求人の方が近く、本記事の準備表はそのまま使えません。職務経験が3年未満でも、2027年5月1日より前の入社を優先したい人は、若手採用の条件と合わない点に注意してください。
若手採用の経営コンサルタントは、応募時の2本の文章から面接が始まる
若手採用の面接で話す内容は、応募時に提出する2本の文章が土台になります。面接の前には、書類審査と適性検査の段階があります。
転職理由と「目的意識をもって取り組んだこと」を面接で話せる形にする
若手採用の求人票は、履歴書・職務経歴書に加えて、職務経歴書または別紙に2つの文章を書くよう求めています。1つは転職理由・志望動機、もう1つは就職してから「目的意識をもって取り組んだこと」で、どちらも300〜400文字程度です。後者は、目的達成に向けた課題、自分なりの創意工夫、その結果(結果が出ていなければ経過)を重点的に書くよう指定されています。
ここはリメディの見解ですが、文章に書いた数字や経過を面接で言い換えたり、書いていない成果を足したりすると、説明の一貫性が崩れます。
400文字程度では、課題と工夫と結果を1つずつ書くのが精一杯でしょう。面接に向けては、同じ出来事について「なぜその課題に取り組んだのか」「ほかにどんな手を検討したのか」「結果を踏まえて次に何を変えたのか」を、文章に書かなかった範囲まで準備しておきます。
適性検査は書類とあわせて判定される
適性検査はオンラインで受け、書類審査の通過者にメールで案内が届きます。合否は書類と適性検査の結果を総合的に確認して判定すると書かれているので、書類の出来だけで面接に進めるとは限りません。検査の種類や内容は求人票にないため、案内メールの指示に沿って受検の環境と時間を確保してください。
2次面接のグループディスカッションに向けた準備
2次面接はオンラインで、グループディスカッションとあわせて行うと書かれています。テーマや人数、評価の観点は公開されていません。経営コンサル系の求人票には、ケース面接を実施するという記載もありません。
準備として役立つのは、限られた時間で論点を分け、仮説を置き、ほかの参加者の意見を踏まえて結論をまとめる練習です。論点の分け方や仮説の立て方は、ケース面接対策の記事で例題とともに確認できます。
入社日が2027年5月1日に決まっている点を先に確認する
若手採用の入社日は2027年5月1日で、登録資格にもこの日に入社できることが含まれています。入社時期を相談できるという記載はありません。
内定後の退職交渉や引き継ぎは、この日付から逆算して組み立てます。現職の繁忙期やプロジェクトの区切りと重なりそうなら、応募前に退職時期の見通しを立てておくと、入社の意思を伝える場面でも迷わずに済みます。
落ちやすい答え方と、求人票に沿った答え方
求人票に書かれた仕事と自分の経験のつながりが抜けると、どの場面の答えも抽象的に聞こえます。面接で話す機会の多い6つの場面について、避けたい答え方と、NRIの公式情報を手がかりにした答え方を並べました。
| 場面 | 避けたい答え方 | 求人票に沿った答え方 | 手がかりになる公式情報 |
|---|---|---|---|
| 転職理由 | 現職への不満だけを話す | 現職で目的意識をもって取り組んだことの延長として、次に取り組みたい課題を話す | 若手採用の応募時の文章課題「目的意識をもって取り組んだこと」 |
| NRIを選ぶ理由 | 社名の知名度や会社の規模を理由に挙げる | 応募部署のプロジェクト例や、NRIが強みとして説明する業種横断の案件に、自分の経験がどう関わるかを話す | 経営戦略・経営管理コンサルタントのプロジェクト例、採用サイトの事業説明 |
| 経験の話し方(経営戦略・経営管理コンサルタント) | コンサルファームと事業会社の経験を同じ比重で並べる | 主軸を1つ決め、もう一方は補足にとどめる | 必須要件の並べ方 |
| 書類との関係 | 応募時の文章や職務経歴書にない成果を面接で足す | 書いた事実を、判断の理由や経過まで掘り下げる | 若手採用の応募時の文章課題(各300〜400文字程度) |
| 担当したいテーマ | 「どの領域でも挑戦したい」と答える | 求人票のテーマ例から1〜2つ挙げ、関連する経験を添える | DXコンサルタントのテーマ例(調達DX改革、予算管理高度化・FP&Aなど) |
| 逆質問 | 採用サイトに載っている制度の概要をそのまま尋ねる | 入社時にどの職階で、どんな役割を任される想定かを尋ねる | 2022年4月に導入された役割・ミッション基準の人事制度 |
6つの場面に共通するのは、答えの根拠を公式情報に置く点です。社名の印象や一般的な志望動機では、応募した部署で何をしたいのかまでは伝わりません。
志望理由は、応募部署の仕事と会社の事業説明から組み立てる
NRIを選ぶ理由は、応募部署の求人に書かれた仕事と、NRIが自社の経営コンサルティングについて説明している強みを結びつけて組み立てます。会社全体の業績と応募部署の案件は、分けて見ておきます。
NRIが経営コンサルティングの強みとして説明していること
NRIの採用サイトは、経営コンサルティングの強みを、創業以来蓄積してきた知識やノウハウと、シンクタンクとして培ってきたリサーチ力に置いています。テーマの幅は、産業分野の経営戦略・事業戦略・組織人事改革・業務改革から、政府・官公庁への政策提言や行政改革までです。
なかでも、企業の合従連衡・提携・買収や異分野へのビジネス参入といった業種横断的なプロジェクトで強みが最も発揮される、と会社は説明しています。経営戦略・経営管理コンサルタントのプロジェクト例にもグループ再編・統合・JV設立が並ぶため、業種をまたぐ再編や提携に関わった経験がある人は、それを志望理由の中心に置けます。
コンサルティングセグメントの伸びと応募部署の案件は分けて確認する
2026年3月期の有価証券報告書によると、コンサルティングセグメントの売上収益は68,724百万円で、前年度比5.1%増でした。会社は増収の理由を、国内事業でシステムコンサルティングを中心に受注が増えたことと説明しています。
セグメント全体が伸びていても、経営コンサル系の部署の案件が同じように増えているとは限りません。志望理由でNRIの成長に触れるなら、応募部署で最近増えている案件のテーマを面接で尋ね、自分の経験と重なる部分を具体的に話せるようにしておきます。
入社後の役割は、人事制度を踏まえて面接で確認する
NRIの職階は過去の実績ではなく当期に担う職務や役割で決まるため、入社時の職階と期待される役割は、面接の段階で確かめておきたい項目です。
職階は当期に担う役割で決まり、管理職は降格もありうる
NRIは2022年4月に新しい人事制度を導入し、役割やミッションに基づく期待を明確にして、その成果に報いる仕組みにしました。職階を決める基準は、過去の功績や成果ではなく、当期の職務や各本部で定められた役割への達成度です。
管理職掌では職務や役割に応じて昇進も降格もありうる一方、非管理職掌には年齢に関係なく成果に応じて処遇する飛び級制度があります。評価は事前に設定した目標に対する成果を複数の観点から見て賞与に反映し、管理職の昇格評価では部下からの評価も考慮すると公表されています。
入社時の職階や役割が想定と違えば、評価される基準そのものが変わります。内定前に職階と役割の想定を確かめておけば、入社後の評価の基準を見通しやすいはずです。
NRIの採用サイトによると、2024年度実績で従業員に占めるキャリア採用者の割合は25.8%、管理職に占めるキャリア入社社員の割合は24.7%でした。キャリア入社でも管理職に就いている人が一定の割合でいるため、入社後にどの職階を目指せるかを面接で尋ねるときの手がかりになります。
キャリアフィールドと認定資格制度から将来像の質問に備える
NRIは専門職社員に20の「キャリアフィールド」を設け、社員が志向する領域を選んで専門性を磨く仕組みにしています。認定資格制度は7つの資格で構成され、キャリア像やキャリアパスを描く目標に位置づけられています。
入社後のキャリアを話すときは、「成長したい」と抽象的に述べるより、どの領域の専門性を深めたいのかを応募部署の仕事と結びつけて話す方が具体的です。マネジメントではないプロフェッショナルのキャリアパスとして、管理職掌でマネジメントと同格の「チーフエキスパート」が新設されている点も、将来像を話す手がかりになります。
応募時と面接で確認したい質問
公開情報では答えが出ない5点は、応募と選考の前提なら応募時の案内で、入社後の役割と配属なら面接で尋ねるのが近道です。
応募時に確認するのは、次の3点です。
- 応募した求人の選考ステップと、各ステップの目安期間
- 経営戦略・経営管理コンサルタントの場合、必須要件に並ぶコンサルファームと事業会社の経験は両方必要か
- 同じ時期に別の求人へ応募する場合や、不採用後に別の求人へ応募する場合の扱い
面接で確認するのは、次の2点です。
- 入社時の職階と、その職階で期待される役割
- 応募部署とは別の部署で面接を行う可能性があるか、その場合の配属の前提
年収や役職別の給与水準は、面接の本題とは分けて調べておくと、条件面の質問に時間を割かずに済みます。公開情報をもとにした年収の目安は、野村総研(NRI)の年収記事で確認できます。
職務経歴書と面接の回答をそろえる
面接で話す主軸の案件と、職務経歴書の先頭に置く案件は同じものにします。書類で前面に出した案件と面接で話す案件が違うと、どちらが本当の強みなのかが伝わりにくくなるためです。
求人票の要件と職務経歴書の記載を一対一で対応させる方法は、野村総合研究所の職務経歴書の記事で経営コンサルタント、アプリケーションエンジニア/プロジェクトマネージャー、研究員の3職種別に解説しています。本記事の準備表は、その対応関係を面接の問いへ延ばしたものです。
面接前に手元に置く資料
- 応募した求人票の本文(掲載が終わっても読み返せるよう保存しておく)
- 提出した職務経歴書と、若手採用なら応募時の2本の文章
- 準備表で決めた主軸の案件と、補足に回す案件のメモ
- 守秘義務の範囲で話せる内容と話せない内容の線引き
- 面接の最後に確認したい質問
求人票は随時更新されます。面接の直前にも応募求人の本文を開き、提出時点との違いがあれば、その点を面接で確かめてください。
応募経路と併願先の決め方
応募経路は、選考中の連絡窓口と日程調整を誰が担うかで選びます。併願先は、NRI向けに準備した内容をそのまま使えるかどうかで決めると効率的です。
直接応募と転職エージェント経由の違いは連絡窓口と日程調整にある
前述の対応ルールのとおり、選考中の連絡窓口は応募経路で変わります。一方で、どちらの経路が選考で有利になるかを示す公式情報はありません。
応募する求人が1件に決まり、日程も自分で調整できる人は、直接応募でも準備の進め方は変わりません。在職中で平日の日程調整に手間をかけにくい人や、ほかのファームの選考日程とまとめて管理したい人は、エージェント経由の方が段取りをつけやすいでしょう。
同じ準備を他のコンサルファームの選考にも使う
必須要件ごとに話す案件を決め、深掘りを想定しておく作業は、他のコンサルファームの選考にも使えます。並行して受けるなら、応募先ごとに公開されている選考フローと求人要件を並べ、主軸の案件が変わるかどうかを確かめてください。
Big4系ファームを併願する場合は、公式FAQの選考フローを中途向けに解説したデロイトトーマツの面接・ケース面接対策の記事が面接準備に使えます。書類の準備には、ファーム別に評価される実績をまとめたBig4コンサルの職務経歴書の記事を参考にしてください。
応募前に人事へ質問できる公式の機会
NRIは定期的に会社説明会を開いています。2026年9月の案内では、第1部が会社説明(60分)、第2部が現場経験のある人事による30分の質疑応答(Q&A)でした。応募の意思がなくても参加でき、Zoomウェビナー形式のため参加者の顔や声は出ません。
NRIの面接準備を相談した方がよいケース
応募求人が決まり、必須要件の各行に話す案件を当てはめられているなら、面接準備は自分で進めてよい段階です。迷いが残るのは、主軸の選び方や応募先そのものが決まらないときです。
自分で進めてよいケースと相談した方が早いケース
| 状況 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 応募求人が1件に決まり、必須要件の各行に対応する案件を説明できる | 自分で進めてよい | 求人票の要件に沿って準備表を作れる |
| 若手採用で、応募時の2本の文章を書き終えている | 自分で進めてよい | 選考の流れが公開されており、段階ごとに準備できる |
| 経営戦略・経営管理コンサルタントで、どちらの経験を主軸にするか決められない | 相談した方が早い | 「いずれか」の明記がなく、主軸の選び方で面接の組み立てが変わる |
| 必須要件に届かない行があり、NRIの別求人か他のファームかで迷っている | 相談した方が早い | 複数の求人票を読み比べる必要がある |
| 在職中で、面接日程を自分で調整しにくい | 応募経路を含めて相談する | エージェント経由なら、選考中の連絡は原則としてエージェントを通る |
必須要件に届かないときの3つの選択肢
NRIの経営コンサル系には、グローバル製造業や金融のように必須経験を「いずれか」で示す求人もあります。応募したい職種が決まっていない場合はキャリア登録もでき、募集ポジションの新着情報や採用担当者からの個別の案内が届きます。ただし、公式サイトはスカウトを確約していません。
ここはリメディの見解ですが、必須要件に届かない行があるときは、次の3つから選びます。
- NRIの中で、自分の経験に近い要件の別求人へ切り替える
- キャリア登録をして、採用担当者からの個別の案内を待つ
- 同じ準備表を使い、他のコンサルファームの求人も並行して受ける
どれを選ぶかは、主軸の案件がどの求人票の必須要件に最も近いかで決まります。リメディはコンサル・FAS領域の転職を支援しており、要件と照らした主軸案件の選び方や、並行して受けるファームの絞り込みを面談で一緒に確認できます。
野村総合研究所の面接に関するよくある質問
NRIのキャリア採用の面接は何回ありますか?
経験者向けの経営コンサル系求人票には、面接回数が書かれていません。若手採用の経営コンサルタントは、1次面接、2次面接(グループディスカッションを含む)、3次面接以降の順で、3次以降は対面1回・オンライン2回と記載されています。応募した求人の回数は、応募時に確認するのが確実です。
NRIの経営コンサル系の面接でケース面接はありますか?
経営コンサル系の求人票には、ケース面接を実施するという記載はありません。公開されているのは、若手採用の2次面接でグループディスカッションを行うことです。その準備として、論点の整理や仮説の立て方を練習しておくとよいでしょう。
面接はオンラインですか、対面ですか?
NRIの対応ルールでは、選考はオンラインまたは対面で行うとされています。経験者向けの求人は段階ごとの形式が書かれていないため、選考の案内で確認してください。若手採用の面接の進み方は、面接回数についての質問への回答にまとめています。
在職中でも平日の夜に面接を受けられますか?
NRIの対応ルールは、選考を原則として平日9:00〜20:00に行うとしています。現職の状況などの個別事情を踏まえた時間調整も随時受け付けているので、夕方以降を希望する場合は日程調整の段階で伝えましょう。
NRIのキャリア登録をすればスカウトは届きますか?
届くとは限りません。キャリア登録は、募集ポジションの新着情報や採用担当者からの個別の案内を受け取るための仕組みで、スカウトは確約しないと公式サイトに明記されています。応募したい職種が決まっているなら、職種一覧から該当する求人に応募するのが公式の案内です。
まとめ
NRIの経営コンサル系求人のうち、選考方法まで公開しているのは若手採用の経営コンサルタントだけです。経験者向けの求人では、必須要件と歓迎要件の一行ずつに話す案件を当てはめる準備表が面接対策の中心になります。
面接の前に決めることは次の3つです。
- 応募する求人を1件に決める
- 必須要件に最も近い主軸の案件を1件選び、背景・自分の役割・判断・結果の順で話せるようにする
- 選考ステップや入社時の職階など、公開情報で分からない点の確認質問を用意する
準備表を作って届かない要件が見つかったら、別求人への切り替えや他ファームとの並行応募も含めて、応募先から見直してください。
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