監修者
リメディ株式会社 コンサルタント
コワルスキー貴幹 | Takami Kowalski
ベイン・アンド・カンパニー・ジャパンに3年間在籍。大手事業会社の戦略案件やPEファンドのデューデリジェンスを中心に担当し、面接官として国内外の新卒採用、国内の中途採用にも参画。東京オフィス及びアトランタオフィスで勤務、リメディではコンサルへの転職サポート(ケース面接対策など)に専念している。ブリガムヤング大学工学部卒業。
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3️⃣ オファー年収1,000万円以上の実績多数
4️⃣ 現役コンサルタントからのご相談も多数
5️⃣ 金融機関及び事業会社の役職者様からの転職実績も多数
6️⃣ コンサル未経験者の転職実績も豊富
7️⃣ リメディ唯一の社長や幹部経由の特別ルートでの応募も可能
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〜転職意思が固まる前の情報収集も大歓迎〜
ケース面接の5つの出題パターン
ケース面接には、大きく5つのパターンが存在します。前述したビジネスケース以外にも、賛成反対等の二者択一を求められる問題や、公共問題に対する問題が出題されるケースもあります。
どのお題であっても、基本的に見られているのは思考の過程であり、論理的思考力や問題解決能力が試されています。一方で、問題のパターンによって考えるべき点も大きく変わるため、短い時間の中で解決策を考えるためには問題への慣れも必要です。以下ではケース面接で頻出の5つのパターンについてそれぞれ解説します。
ケース面接パターン①:売上推計と売上拡大策
ケース面接の中で、最もメジャーな形式がこの売上推計と売上拡大策です。面接の流れとしては、フェルミ推定で現状の売上推計を行った後に、売上拡大策の提案を行います。
例題として「日本国内のスキーの市場規模を推計し、北海道に位置するスキー場の売上を向上する方法を提案せよ」や「大手コンビニチェーンの売上を推計し、売上を向上する方法を立案せよ」などが挙げられます。
日本国内のスキーの市場規模の推計については、「人口」×「スキー経験者割合」×「その年スキーに行く人の割合」×「その年スキーに行く回数」×「金額」という式にすることができ、ここから大まかな市場規模を推計できます。
北海道に位置するスキー場の売上を向上する方法は、上記の式を参考にしつつ必要に応じて要素の抽出を行ってから、ボトルネックの特定、施策立案という流れで進めていきます。
さらに詳しい具体的な解答例については、弊社のYouTubeチャンネルにて、元戦略コンサルタントの面接官が解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。
ケース面接パターン②:現状の利益把握と利益拡大策
ケース面接では、企業の収益性分析と改善策の提案が重要なテーマとして頻繁に取り上げられます。典型的な面接の流れとしては、まずフェルミ推定を用いて現在の利益状況を把握し、その後に利益拡大のための戦略を提案します。
例えば、「駅構内のベーカリーの年間利益を見積もり、収益向上策を提案せよ」や「国内オフィスチェア卸売業界で同等のマーケットシェアを持つA社とB社において、A社の利益率がB社の2倍である要因を分析し、B社の中長期戦略を立案せよ」といった問題が出題されることがあります。
利益分析にあたっては、企業の売上高とコスト構造を詳細に検討します。売上高は主に単価と販売数量から構成され、コストは変動費(原材料費、物流費など)と固定費(人件費、賃借料、光熱費など)に分類されます。これらの要素を綿密に分析し、現在の利益構造を把握した上で、ボトルネックを特定し、効果的な利益拡大策を策定します。
こちらも、具体的な解答例や詳細な解説については、弊社のYouTubeチャンネルをご覧ください。元戦略コンサルタントが面接官の視点から、実践的なアプローチと解答のポイントを解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ケース面接パターン③:2つの選択肢から意思決定を行う
ケース面接では、複雑な問題解決だけでなく、二者択一の問題も出題されることがあります。例えば、「日本の教育制度に飛び級を導入することへの賛否」や「シェア縮小中のケーブル製造事業からの撤退是非」などが挙げられます。
このような問題の焦点は、意思決定に影響を与える要因を特定することです。
例えば、「飛び級制度の導入」に関しては、国、教育現場、保護者、子供などの視点から、メリットとデメリットを分析します。
メリットには、国にとっての優秀な人材育成、保護者の教育費削減、子供の効率的な学習環境などがあります。一方、デメリットとしては、教育現場での新制度対応の負担、子供の友人関係への影響、いじめのリスクなどが考えられます。
対象 | メリット | デメリット |
国 | 優秀な人材に高度な教育を施せる | 新たな制度の策定 |
教育現場 | レベルが統一された環境で教育が可能 | 新たなルールへの対応 親や子供の不安払拭 |
保護者 | 教育費の削減 | いじめ等への心配 |
子供 | 効率的な学習環境 知能の発達レベルが近い友人との交友関係 | 同学年の友人との交友関係の機会損失 いじめ等の問題身体の発達の違い |
分析後は、最も重要と考える要素を選び、論理的に結論を導きます。例えば、「国力発展のために高能力と良好な人間関係を持つ人材が必要」という立場から、飛び級制度を支持する論理を展開できます。
この形式の問題は自由度が高く、アプローチは多様です。面接官との対話で新たな視点を得ることもあるため、柔軟な思考と論理的な対応が求められます。最後まで緊張感を持ち、自身の考えを効果的にアピールすることが重要です。
例題としてもう一つ提示した、ケーブル製造会社が事業撤退すべきか否かについて解説した動画を、弊社のYouTubeチャンネルにて公開しておりますので、ぜひ参考にしてください。
ケース面接パターン④:公共問題の現状と解決方法
ケース面接では、ビジネス問題だけでなく、公共の課題に関する質問も出題されることがあります。例えば、「東京のカラス対策」や「都心の満員電車問題」、「瀬戸内海の海洋ゴミ削減」などが挙げられます。
これらの問題では、まず現状の定量的分析が求められ、フェルミ推定の技術が重要になります。その後、課題の根本原因(ボトルネック)を特定し、解決策を提案します。
ビジネスケースとは異なり、明確な数式が存在しないため、構造化や推定に戸惑うかもしれません。しかし、多くの事例に触れることで、思考の速度と質を向上させることができます。
例えば、「東京のカラス対策」では、直接的な駆除と、餌源の管理などの間接的アプローチが考えられます。「満員電車問題」は、需要と供給の観点から分析するのが効果的でしょう。
より詳しい解説や具体例については、弊社のYouTubeチャンネルで公開している非ビジネスケースの回答動画をご覧ください。
ケース面接パターン⑤:英語で出題されるケース
ケース面接には、時として英語で出題されるものがあります。例えば、「How would you make our company more profitable?」(当社の収益性を高めるにはどうすればよいか?)といった質問が挙げられます。
このような英語のケース面接では、通常の分析力や問題解決能力に加えて、英語の理解力も試されます。しかし、言語の壁さえ克服できれば、問題へのアプローチ方法は基本的に変わりません。英語での出題に直面しても、落ち着いて慎重に考えることが大切です。
英語でのケース問題に関しては、弊社のYouTubeチャンネルで詳細に解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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ケース面接における評価軸
ケース面接における評価軸は大きく下記の4つに分かれます。
- プロブレム・ソルビング
- 試算力
- コミュニケーション力
- プロフェッショナリズム
それぞれについて解説していきます。
ケース面接における評価軸①:プロブレム・ソルビング
ケース面接における評価軸の一つであるプロブレム・ソルビングは、主に2つの要素から判断されます。
第一に、課題へのアプローチがロジカルであるか。これは、現状分析の正確さやMECEな構造化能力を含みます。第二に、提案される解決策が具体的かつクリエイティブであるか。つまり、論理的な裏付けがありながらも、独創的なアイデアが盛り込まれているかを評価します。
面接官はこれらの観点から、応募者の問題解決能力を総合的に判断します。
ケース面接における評価軸②:試算力
試算力の評価では、迅速さと正確性が重視されます。特にフェルミ推定のような課題では、具体的な数値を用いた計算能力が試されます。面接の限られた時間内で、どれだけ正確な結果を素早く導き出せるかが、候補者の実力を測る重要な指標となります。
ケース面接における評価軸③:コミュニケーション力
ケース面接での評価軸の一つであるコミュニケーション力について、以下の2点が重要です。
- 課題の構造化能力:抽象的な問題を整理し、論理的に議論できるか
- 適切な話の組み立て:結論を先に述べ、順序立てて説明できるか
これらはディスカッションを中心に評価され、複雑な課題を明確に伝える力や、効果的な情報の提示能力を測ります。発表や質疑応答での論理的な展開も、この評価の対象となります。
ケース面接における評価軸④:プロフェッショナリズム
プロフェッショナリズムは、クライアントとの対面に相応しい人物かどうかを判断するものです。面接での言葉遣い、表情、身振りなど、コンサルタントとしての適性を総合的に見極めます。プロの姿勢や振る舞いが自然にできるか、その質的側面を重視して判断しています。
– リメディのキャリア支援のポイント –
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ケース面接で注意すべきポイント
ケース問題の解法、面接の種類、そして評価基準について詳しく説明してきました。先に述べた評価軸でも触れたように、ケース面接では論理的思考力だけでなく、計算能力やコミュニケーションスキルも重要な要素として評価されます。
しかし、面接に臨む際の留意点はこれだけではありません。そこで次に、ケース面接で特に注意すべき7つのポイントについて詳細に解説していきます。
注意すべきポイント①:身だしなみ・言葉遣い
コンサルタントの本質はクライアントとの信頼関係構築にあります。プロフェッショナルとして評価される上で、外見や振る舞いも重要な要素となります。
スーツの着こなしや髪型といった身だしなみはもちろん、オンライン面談での適切なカメラアングル、そして自己表現における一人称の選び方まで、細部への配慮が求められます。これらの要素は、クライアントの前に立つにふさわしい人材であるかを判断する際の重要な指標となるのです。
注意すべきポイント②:質問力
フェルミ推定やケース面接において、最初に前提を確認することは非常に重要です。
これにより、その後の思考プロセスがスムーズになります。適切な前提確認の質問をするには、経験と、最終的なゴールから逆算して考える能力が必要です。
選考対策の段階から、どのような前提確認の質問が適切かを意識して練習することで、本番でも効果的に対応できるようになります。
注意すべきポイント③:的確な結論を導き出す
フェルミ推定やケース面接では、限られた時間内で効率的に思考し、的確な結論を導き出す能力が重要です。この過程では、重要度に応じて検討項目を取捨選択し、核心に迫ることが求められます。
例として、3分間でカップラーメン市場の規模を見積もる場合を考えましょう。「年齢」「性別」「年収」といった顧客セグメントを全て考慮する余裕はありません。そこで、より影響力の大きい「年齢」や「性別」に焦点を絞ることで、制限時間内に説得力のある回答を導き出せます。
回答時には、包括的な分析を行った上で時間制約により重要な要素に集中したことを説明できれば、より高い評価を得られるでしょう。このアプローチは、限られたリソースを最大限に活用する能力を示すことになります。
注意すべきポイント④:妥当性を判断する
フェルミ推定において、得られた結果の妥当性を確認することは不可欠です。特に不慣れな領域では、桁違いの誤りを見逃す可能性があるため、異なる角度からの検証が重要です。
算出した数値の信頼性を高めるために、必ず複数の視点から結果を吟味し、その妥当性を説明できるようにしましょう。
注意すべきポイント⑤:需要と供給を考える
市場規模や売上の算出には、需要と供給の視点から適切なアプローチを選択することが重要です。例えば、カップラーメン市場を考える際、供給側の「工場数×日産量×単価」という計算方法では、全生産品が消費されると仮定するため、実際より高い数値が導き出される可能性があります。このような場合、需要ベースの計算がより正確な結果をもたらすでしょう。
一方で、飛行機や山手線の乗客数のように、需要が供給を上回るケースでは、供給側からのアプローチが適切となります。つまり、利用可能な座席数や運行本数に基づいて算出することで、より現実的な数字を得られます。
このように、市場や製品の特性に応じて、需要と供給のどちらを基準にするかを慎重に選択することで、より信頼性の高い市場規模や売上の推計が可能となります。
注意すべきポイント⑥:セグメントは正しいか
フェルミ推定やケース面接では、問題を構造化する際にセグメンテーションが重要な役割を果たします。しかし、適切なセグメント分けを行わないと、分析の深度が浅くなり、結果として評価が低下する可能性があります。
例えば、カップラーメンの市場規模を推定する場合、「都会vs田舎」といった地域別のセグメントはあまり意味を持ちません。一方、「年齢」によるセグメント分けは有効です。中高年層(既婚で家族がいる傾向)と若年層(一人暮らしが多い)では、カップラーメンの消費パターンに明確な違いがあると考えられるからです。
効果的な分析を行うため、複数の汎用的なセグメンテーション方法を予め把握し、状況に応じて最適なアプローチを素早く選択できるよう準備しておくことが重要です。
注意すべきポイント⑦:コンサルタントとして求められている姿勢
フェルミ推定やケース面接では、限られた時間内に多角的な思考が求められます。面接官から新たな視点を提示された際は、それを柔軟に受け入れ、建設的なディスカッションを展開しましょう。
面接では、新しい情報を素早く吸収し、それを基に自身の考えを発展させる姿勢を示すことが重要です。固執せず、かつ思考を放棄せず、新しい視点を取り入れながら自分の意見を更新していく態度が、理想的な候補者像につながります。
ケース面接の具体的な対策方法
ケース面接は独特な選考方式であり、その特殊性ゆえに事前準備なしでの成功は困難です。最後に、ケース面接に向けた実践的な対策方法を詳しく解説していきます。
ケース面接の具体的な対策方法①:書籍を読む
ケース面接の具体的な対策方法1つ目は、「書籍を読む」ことです。以下で紹介する書籍では、ケース面接の解き方と例題が載っています。ケース面接は、繰り返し練習することで、分析の正確性とスピードが向上し、本番での対応力が磨かれていきます。
書籍①:現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!
現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!
書籍②:東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート 50の厳選フレームワークで、どんな難問もスッキリ「地図化」
東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート 50の厳選フレームワークで、どんな難問もスッキリ「地図化」
書籍③:過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題
過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題
ケース面接の具体的な対策方法②:様々な問題に取り組む
ケース面接の具体的な対策方法の2つ目は、「多様な問題に取り組むこと」です。弊社のYouTubeチャンネルでもケース面接やフェルミ推定について解説しております。実際に手を動かして問題を解いた後に、解説を見ることで、理解度は飛躍的に向上します。「ケース面接」関連の動画をまとめた再生リストを、ぜひ参考にしてください。
ケース面接の具体的な対策方法③:模擬面接の実施
ケース面接の具体的な対策方法の3つ目は「模擬面接の実施」です。模擬面接を行うことで、例題や過去問を解くだけでは得られない実践的なスキルを養うことができます。また、実際の面接環境を再現することで、面接官からの鋭い質問に対する柔軟な対応力と瞬発力を磨くことができるでしょう。
さらに、模擬面接を重ねることで場慣れし、本番での緊張を軽減することができます。これにより、理論的知識を実践に移す能力が向上し、選考本番でより自信を持って力を発揮することが可能になります。
コンサル業界へのご転職をお考えの方へ
ケース面接は、従来の面接手法とは一線を画す独自の選考プロセスです。その特異性から、十分な準備なしでの突破は非常に難しいと考えられます。
また、単に書籍やオンライン情報を参照するだけでは、内定を勝ち取るために必要なスキルを完全に習得することは困難です。本記事ではケース面接の具体的な解き方を解説しましたが、内定を獲得できるレベルまで自分のものにするためには、多くの実践を積むことが大切です。
リメディはハイクラス人材の転職に特化したエージェント会社です。弊社の特徴は何よりも内定率の高さにあります。コンサルティング業界出身のアドバイザーが、1on1で面談をし、コンサルティングファームに向いている人の特徴や、各社の違い・特徴、ケース面接の対策に至るまで、一貫してサポートいたします。
弊社では、ケース面接対策を始め、コンサルティングファームへの転職の無料相談を受け付けております。ご興味のある方は、是非一度お問い合わせ下さい。
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6️⃣ コンサル未経験者の転職実績も豊富
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