
監修者
リメディ株式会社 ディレクター
馬越 雄司 | MAGOSHI Yuji
神戸大学を卒業後、阪急阪神ホールディングスに新卒入社。経理事業部に配属となり、グループ企業5社を担当。担当企業の決算業務や税務、IFRS改正対応業務に従事。
その後リクルートに転職しキャリアアドバイザーとして、候補者様に徹底的に向き合いながら、20代から50代まで様々な業界・職種の方のキャリア支援に従事。結果として、新人賞をはじめ、顧客価値貢献・チーム貢献に関する複数の賞を受賞。
現在はディレクターとして、M&A業界、戦略・総合コンサルティングファーム、メガベンチャー企業に特化した転職サポートを行い、業界トップクラスの支援実績を誇る。
本記事のポイント
不動産業界の月平均残業時間は何時間か?
不動産業界全体の月平均残業時間はおよそ20〜25時間と推定され、全業種平均(厚生労働省「毎月勤労統計調査」全産業平均で月14時間前後)と比べてやや多めの水準です。ただし業態間の差が大きく、戸建分譲のケイアイスター不動産は月12時間34分、施工管理を含む建設業全般では月50時間に達するケースもあります。職種・業態の選択次第で残業時間は大きく変わるのが業界の特徴です。
不動産業界にサービス残業(未払い残業)はあるか?
本記事で扱う上場企業・中堅各社は、月平均残業データを採用サイトで公表しており、残業代は法定外労働分を全額または超過分を支給するのが標準です。一方、固定残業代(みなし残業)を採用する企業もあり、固定分を超えれば追加支給される一方、契約時に時間数と金額を確認しないと「サービス残業」と認識される可能性も。求人票で「みなし残業の有無」「固定時間数」「超過分の支給」を確認することが対策の基本となります。
不動産業界で残業が少ない企業はどこか?
採用サイトで月平均残業時間を一次ソース公開している企業のうち、ケイアイスター不動産は月12時間34分、信和不動産は月16.9時間、大京穴吹不動産の施工管理・経営企画は月20時間と業界の中でも穏やかな水準にあるでしょう。一方で建設業全国平均はセコカンプラス調べで月51.3時間と長時間化しているため、戸建分譲・中堅デベ・管理部門系の職種が残業少ない企業群と整理できます。
不動産業界の繁忙期はいつか(季節変動)?
業態別に繁忙期は異なり、仲介・賃貸業は2〜3月の転居シーズンが圧倒的繁忙期、デベロッパーは3月(年度末引渡し)と9月(中間決算)の二大繁忙期、ゼネコンは3月の年度末工期集中で残業がピークに達します。閑散期は7〜8月の夏休み期間で、業界全体的に取引・契約が落ち着く傾向があります。閑散期と繁忙期で月の残業時間が2倍以上変動するケースも珍しくありません。
36協定の上限規制は守られているか?
厚生労働省の働き方改革推進により、月の時間外労働は原則月45時間・年360時間が上限となり、特別条項を結んでも月100時間未満・複数月平均80時間以下・年720時間が法定上限となっています。建設業は適用猶予期間を経て2024年4月から本格適用されました。不動産業(取引・賃貸・管理)は2019〜2020年から既に上限規制が適用済みで、上場企業・中堅企業を中心に各社の残業実績は上限を下回る運用が定着しています。
不動産業界への転職で残業が少ない企業を見つけるにはどうすればよいか?
求人票だけでは実態が掴みにくいため、月平均残業時間・有給取得率・みなし残業の有無の3点を最低限確認するのが基本です。さらに業態(戸建分譲・中堅デベ・大手の管理部門系は穏やか)と職種(経営企画・AM・施工管理以外)で大枠を絞ると効率的です。リメディはGoogle口コミ4.9/5.0(2024年12月時点)の高評価を支えに、求職者一人ひとりに寄り添って労働時間と年収のバランスを設計するキャリア相談を提供しています。
ハイクラス転職関連No.1評価3冠
- ハイクラス求人が豊富そうな転職エージェントNo.1
- 難関大学卒が利用したい転職エージェントNo.1
- 年収1,000万円以上の方が利用したいエージェントNo.1
- 各業界のTop Tier企業出身者が最適なキャリアをプランニング
転職意思が固まる前の情報収集にも
ぜひご活用ください。
不動産業界とは
不動産業界とは、土地と建物の開発・売買・賃貸・仲介・運営管理を担う産業群の総称で、広義では建設業(ゼネコン・住宅メーカー)も含めて「不動産・建設業界」と呼ばれることが一般的です。国土交通省「不動産業統計集」では、不動産業を「不動産取引業」「不動産賃貸業」「不動産管理業」の3区分に整理しています。
市場規模は財務省「法人企業統計年報」によれば不動産業の売上高は2023年度で約56兆円、建設投資見通しは国土交通省「令和6年度 建設投資見通し」で名目約73兆円と試算されており、合算するとGDPの大きな割合を占める巨大産業群です。雇用面でも不動産業約143万人・建設業約479万人の合計約620万人が働く、製造業に次ぐ大規模雇用産業と言えるでしょう。
残業の実態を理解する上で重要なのが、業界が業態によって労働時間構造が大きく異なる点でしょう。デベロッパーは大型開発プロジェクトの節目で繁忙、仲介営業は土日対応+平日代休が標準、建設・ゼネコンは工期管理で長時間化しやすい——というように、同じ「不動産業界」でも残業実態は別産業のように違うため、業態と職種の選択が労働時間を左右する関係にあります。
さらに同じ業態の中でも企業規模・上場区分・本社事務職か現場管理職かで実態は大きく変わってくるでしょう。たとえば建設業の現場管理職と大手デベロッパーの管理部門では、同じ「不動産・建設業界」と括られても月平均残業時間に2〜3倍の差が生じることも。本記事では、業態別・職種別・企業別の3つの切り口でデータを整理し、自分の労働観に合った企業選びの手がかりを提示していきます。
業界概要 — プレーヤーの4分類
不動産業界はプレーヤーの機能で大きく4つに整理可能です。残業の構造もこの分類に応じて変わってきます。
| 分類 | 機能 | 代表企業 | 残業構造の特徴 |
|---|---|---|---|
| デベロッパー | 用地仕入から開発・運営まで一貫 | 三井不動産 / 三菱地所 / 住友不動産 / 東急不動産HD / 野村不動産HD | 大型プロジェクトの節目で繁閑差 |
| 不動産仲介 | 売買・賃貸の仲介、リフォーム | 三井リハウス / 東急リバブル / 住友不動産販売 / 不動産SHOPナカジツ | 土日対応中心+歩合制 |
| AM・PM | 不動産ファンドの運用管理、ビル管理 | 三菱地所投資顧問 / 野村不動産投資顧問 / ジャパンリアルエステイト投資顧問 | ファンド決算期と入退去期に繁忙 |
| 建設・ゼネコン | 設計・施工 | 大和ハウス工業 / 鹿島建設 / 大成建設 / 清水建設 / 大林組 | 工期管理で長時間化、2024年問題対象 |
不動産業界の残業時間データ
不動産業界全体の月平均残業時間を業態別・全業種平均との比較で整理すると、業界としてはやや多め〜多めの水準に位置します。ただし統計の取り方や対象範囲によって数値は変動するため、複数のソースを突合して傾向を捉えるのが妥当です。
厚生労働省「毎月勤労統計調査」の全産業平均(事業所規模5名以上)の所定外労働時間は月14時間前後で公表されています。一方、業界レポートやリメディ既存個社研究で複数突合した不動産業界の実態は、業態別に以下の幅で推移しているのが現状です。
| 業態 | 推定月平均残業 | 全業種比 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 不動産業(業界平均) | 約20〜25時間 | やや多め | 取引業・仲介業の歩合制が水準を引き上げる |
| 建設業(業界平均) | 約25〜30時間 | 多め | 2024年4月から上限規制適用 |
| 大手デベロッパー | 約30〜45時間 | 多め | 再開発プロジェクト集中時に長時間化 |
| 戸建分譲・住宅メーカー | 約15〜30時間 | やや多め | 3月決算期の繁忙が顕著 |
| スーパーゼネコン | 約30〜45時間 | 多め | 現場の工期管理で繁閑差大 |
| 全業種平均(参考) | 約14時間 | — | 厚労省「毎月勤労統計調査」全産業平均 |
注目すべきは、施工管理職に焦点を当てた建設業界専門メディア「セコカンプラス」の調査では、建設業全国平均残業時間は月51.3時間と全業種平均の3倍以上に達している点です。同じ業界内でも、本社事務職と現場管理職で実態に大きな差があるのが不動産・建設業界の構造的特徴と言えます。
同じ「不動産業界」と一括りにされても、デベロッパーの管理部門と建設現場の施工管理職では月平均残業時間が3〜4倍違うことも珍しくありません。求職者が業界研究を行う際は、「不動産業界の残業時間」という大きな括りで判断するのではなく、業態と職種、さらに本社・現場の区分まで掘り下げて実態を確認する必要があります。本記事のテーブルやランキングは、その判断材料となるよう一次ソース確認済みデータと推定値を分けて整理しています。
36協定の上限規制と業界適用
残業時間を理解する上で押さえるべきは、36協定(時間外労働・休日労働に関する協定)の上限規制です。厚生労働省の働き方改革推進により、原則として月45時間・年360時間が上限、特別条項付きでも月100時間未満・年720時間が法定上限となります。
| 規制内容 | 数値 | 適用業種・時期 |
|---|---|---|
| 月の時間外労働上限 | 45時間 | 全業種(特別条項なし時) |
| 年の時間外労働上限 | 360時間 | 全業種(特別条項なし時) |
| 特別条項付き月上限 | 100時間未満 | 全業種 |
| 特別条項付き複数月平均 | 80時間以下 | 全業種 |
| 特別条項付き年上限 | 720時間 | 全業種 |
| 建設業の本格適用 | — | 2024年4月1日(猶予期間終了) |
| 不動産業の適用 | — | 2019年4月(大企業)/ 2020年4月(中小企業)から既適用 |
ここで誤解されがちなのが「不動産業界の2024年問題」という言い回しです。実際には、2024年問題は建設業の話であり、不動産取引業・賃貸業・管理業はすでに2019〜2020年から上限規制下で運営されています。求人検討時には、対象企業がデベロッパー系か建設・ゼネコン系かによって規制適用の歴史と労務管理体制の成熟度が異なる点を理解すると、企業選びの判断材料が増えます。
企業別残業時間ランキング
採用サイトや公式求人で月平均残業時間を一次ソースとして公開している企業を中心に、残業時間が少ない順でランキング化しました。続いて大手デベロッパー・スーパーゼネコンの推定値を整理しています。
残業少ない順ランキング(一次ソース確認済み)
| 順位 | 企業名 | 月平均残業時間 | みなし残業 | 残業代支給 | 業態 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ケイアイスター不動産 | 12時間34分 | 公開なし | 法定外労働分を支給 | 戸建分譲 |
| 2 | 信和不動産 | 16.9時間 | 固定10時間分(新卒初任給) | 超過分支給 | デベロッパー |
| 3 | 大京穴吹不動産(施工管理・経営企画) | 20時間 | なし | 全額支給 | 不動産管理 |
| 4 | サンフロンティア不動産 | 27時間 | なし | 全額支給 | 不動産再生 |
| 5 | 大京穴吹不動産(売買仲介・賃貸営業) | 30時間 | なし | 全額支給 | 仲介・賃貸 |
このランキングから読み取れるのは、戸建分譲・中堅デベロッパー・管理部門系の企業・職種は業界の中でも残業時間が穏やかな水準にあるという点です。ケイアイスター不動産の月12時間34分は不動産業界としてかなり低い水準で、平均年齢32.3歳と若い組織でありながら時間管理が機能していることが伺えます。
大手デベロッパー・スーパーゼネコン残業時間(推定)
続いて、大手企業の月平均残業時間を統合報告書・サステナビリティレポート・採用情報を基に推定した値で整理します。これらは全社員平均の推定レンジであり、施工管理現場部門に限れば40〜60時間に達するケースもある点に留意してください。
| 企業名 | 推定月平均残業 | みなし残業 | 残業代支給 | 業態 |
|---|---|---|---|---|
| 三井不動産 | 約30〜40時間 | 一部職種で導入 | 超過分支給 | デベロッパー |
| 三菱地所 | 約30〜40時間 | 一部職種で導入 | 超過分支給 | デベロッパー |
| 住友不動産 | 約35〜45時間 | 一部職種で導入 | 超過分支給 | デベロッパー |
| 東急不動産HD | 約25〜35時間 | 一部職種で導入 | 超過分支給 | デベロッパー |
| 野村不動産HD | 約25〜35時間 | 一部職種で導入 | 超過分支給 | デベロッパー |
| 大和ハウス工業 | 約25〜35時間 | あり | 超過分支給 | 建設・住宅 |
| 鹿島建設 | 約30〜40時間 | あり(管理職) | 超過分支給 | スーパーゼネコン |
| 大成建設 | 約30〜40時間 | あり(管理職) | 超過分支給 | スーパーゼネコン |
| 清水建設 | 約30〜40時間 | あり(管理職) | 超過分支給 | スーパーゼネコン |
| 大林組 | 約30〜40時間 | あり(管理職) | 超過分支給 | スーパーゼネコン |
大手デベロッパーの残業時間は中堅企業と比べて極端に多いわけではありません。むしろ三井不動産の平均年収1,756万円や三菱地所の1,347万円という業界トップクラスの年収を考慮すると、時給換算では他業態を大きく上回る水準にあると言えます。残業時間そのものではなく「残業時間と年収のバランス」を見て企業選びをするのが、業界研究の視点として有効です。
一方、住友不動産は事業会社単体で平均年収749万円と他大手より低めですが、これは持株会社方式を採らない開示構造の違いに起因するもので、本記事の残業推定値も他大手と同水準で記載しています。各社の労務体制は統合報告書のサステナビリティ章で詳細に開示されているため、転職検討時には公式資料を確認してください。
時給換算で見る大手デベロッパーの労働価値
大手デベロッパーの労働価値を時給換算で整理すると、業界他業態とは異なる景色が見えてきます。月所定労働160時間に残業40時間を加えた200時間を分母とした場合、三井不動産の平均年収1,756万円は時給換算で約7,300円、三菱地所1,347万円は約5,600円、野村不動産HD1,183万円は約4,900円となります。
同じ計算でケイアイスター不動産(平均年収517万円・残業12.5時間)を見ると時給は約2,500円。残業時間が4分の1未満でも、時給ベースでは大手デベが3倍程度の水準にあるのが現実です。残業少ない企業を選ぶか、残業はあっても時給価値の高い企業を選ぶかは、求職者のキャリア観と人生の優先順位によって異なる選択となります。
注意したいのは、上記の時給換算はあくまで傾向値の目安であり、ボーナスの月割や賞与の含み方、福利厚生の評価などを厳密に反映したものではない点です。それでも「年収が高い企業は時給ベースでも高い」という大枠の傾向は読み取れるため、企業選びの際の補助的な視点として有用です。
職種別の残業事情
不動産業界では同じ企業内でも職種によって残業時間が大きく異なります。ここでは主要7職種の残業実態と発生要因を整理します。
営業職(仲介・売買・賃貸)
営業職の月平均残業時間は月25〜40時間が中心レンジです。個人客対応のため土日出勤+平日代休が基本で、月の前半に契約集中・月末締めで残業が膨らむ傾向があります。不動産SHOPナカジツの公式モデルでは、3年目で歩合給400万円(合計年収784万円)を獲得するキャリアパスが提示されており、2024年度の歩合給最高額は1,313万円に達しました。
注意したいのは「残業時間」と「土日出勤」を混同しないことです。仲介営業は土日対応で平日に代休を取得する勤務シフトが標準のため、月の総労働時間としては基準内に収まる場合も多くあります。表面的な「土日働く」イメージだけで業界を避けるのは、年収機会を逃す可能性があるため注意が必要です。
開発企画・用地仕入
開発企画・用地仕入は月平均30〜45時間の残業が一般的です。大型再開発プロジェクトの仕込み期は月60時間超のケースもあり、特に用地仕入れは地権者交渉のため夜間・土日対応が発生します。社内の意思決定会議が日中に集中するため、自分の作業時間が夕方以降に押し出されやすい構造です。
大手デベロッパーでは年収1,000万円〜1,500万円帯の職種が中心ですが、プロジェクトの節目で繁閑差が極端に大きいのが特徴。閑散期は月15〜20時間に収まる一方、IPO物件・再開発の節目では集中残業が発生します。
施工管理(建築・土木)
施工管理は不動産・建設業界の中で最も長時間化しやすい職種です。セコカンプラス調べの建設業全国平均残業は月51.3時間に達しており、工期厳守・天候による工程遅延の挽回・現場安全管理が要因として挙げられます。
2024年4月から建設業にも上限規制が本格適用されたことで、各社は週休二日制(4週8休)の導入を急いでいます。一方、現場の物理的工期と人手不足のはざまで完全な解消には至っておらず、求人検討時には「現場勤務の場合の月平均残業時間」「土曜出勤の頻度」「現場代休の取得状況」を確認したいポイントです。
例外として、大京穴吹不動産の施工管理職は月平均残業20時間と業界の中でも穏やかな水準を公式求人で公開しており、フレックスタイム制と土日祝休みを組み合わせています。施工管理でも企業選びで労働時間が大きく変わる代表例です。
設計(建築・構造・設備)
設計職は月平均30〜45時間の残業が中心。基本設計・実施設計の納期前は集中残業が発生しやすく、特に大型物件の設計追い込み期は月60時間に達するケースもあります。一級建築士事務所の登録維持要件として研修受講も業務時間外に発生し、ZEB / ZEH / BIM対応で業務量は増大傾向にあります。
AM(アセットマネジメント)・PM(プロパティマネジメント)
AMは不動産ファンドの運用を担当し、月平均残業時間は25〜40時間。ファンド決算期(四半期)と新規物件取得時に集中して残業が発生します。年収レンジが800〜1,500万円と高めで、業界の中でも時給ベースで魅力的な職種です。
PMは物件の維持管理・テナント対応で月平均20〜35時間。物件入退去対応で2〜3月が繁忙期となり、テナント問い合わせ対応で平日深夜・土日対応もあります。AMより穏やかな労働時間ですが、年収レンジは500〜900万円とAMより低めとなります。
管理部門(経営企画・人事・経理・IR)
管理部門は不動産業界の中でも比較的穏やかな労働時間です。月平均残業時間は15〜30時間が中心で、繁忙は株主総会・有報提出(6月)、中間決算(11月)、本決算(5月)などに集中します。大京穴吹不動産の経営企画職は月平均残業20時間(一次ソース確認済み)で、フレックスタイム制と土日祝休みを組み合わせた働き方ができます。
職種別残業時間サマリー
| 職種 | 推定月平均残業 | 繁忙期残業ピーク | 主な発生要因 |
|---|---|---|---|
| 営業(仲介・売買・賃貸) | 月25〜40時間 | 月50〜70時間(2〜3月) | 土日対応・成約締め |
| 開発企画・用地仕入 | 月30〜45時間 | 月50〜70時間(プロジェクト集中時) | 関係者調整・夜間交渉 |
| 施工管理 | 月35〜55時間 | 月60〜80時間(年度末工期) | 工期管理・天候挽回 |
| 設計 | 月30〜45時間 | 月50〜70時間(基本設計納期前) | 図面追い込み |
| AM(アセットマネジメント) | 月25〜40時間 | 月45〜60時間(決算期) | ファンド四半期決算 |
| PM(プロパティマネジメント) | 月20〜35時間 | 月40〜55時間(入退去シーズン) | 入退去対応 |
| 管理部門(経営企画・経理・IR) | 月15〜30時間 | 月35〜45時間(決算・総会期) | 決算・株主総会対応 |
不動産業界の繁忙期と季節変動
不動産業界の残業時間は、年間を通じて一定ではありません。仲介・賃貸は2〜3月の転居シーズン、デベロッパーは3月の年度末引渡しと9月の中間決算、ゼネコンは年度末工期の集中で残業が増えやすくなります。
一方、7〜8月は夏休み期間で取引や契約が落ち着きやすく、比較的残業が少ない時期です。転職時には「平均残業時間」だけでなく、繁忙期にどこまで残業が増えるか、代休や有給を取り戻せる運用があるかまで確認すると、入社後の働き方を具体的にイメージしやすくなります。
月別の繁忙度を整理すると、次のようになります。職種ごとの繁忙期は異なるため、応募先の業態と職種に合わせて確認しましょう。
| 月 | 業務状況 | 残業状況 |
|---|---|---|
| 1月 | 通常期(年明けは住宅検討開始) | 通常〜やや多め |
| 2〜3月 | 繁忙期(決算期・賃貸の繁忙期) | 大幅に多い(月50時間超のケースも) |
| 4〜5月 | 入退去対応一段落、新年度立ち上げ | 通常 |
| 6月 | 株主総会対応(上場企業)、上半期計画 | やや多め(経営企画・IR部門) |
| 7〜8月 | 夏休み期間で取引やや少ない | 通常〜やや少なめ |
| 9月 | 中間決算(3月決算企業)、再開発IR | 多め |
| 10〜11月 | 通期計画立案、賃貸の秋繁忙 | やや多め |
| 12月 | 年内引渡し集中、決算引当 | 多め |
不動産業界の残業を減らす取り組み
不動産・建設業界では、業界・企業・個人の3つのレベルで残業削減への取り組みが進行しています。特に建設業の2024年問題(時間外労働の上限規制本格適用)を契機に、業界全体で労働時間管理の構造改革が加速しました。
業界レベルの取り組み
業界レベルでは、厚生労働省と国土交通省が連携した複数の施策が実施されてきました。建設業については2024年4月から時間外労働の上限規制が本格適用され、月45時間・年360時間(特別条項100時間未満)の上限を遵守する労務管理が義務化されています。これに先立ち、国土交通省は「4週8休」の週休二日制を業界共通目標として掲げ、公共工事の発注条件にも段階的に組み込みました。
不動産業(取引・賃貸・管理)は2019年4月(大企業)/ 2020年4月(中小企業)から既に上限規制が適用されており、上場企業を中心に労務管理体制は成熟しつつあります。
企業レベルの取り組み
企業レベルでは、各社が独自の制度・ツールを組み合わせた残業削減施策を展開しています。
| 施策 | 導入企業(一例) | 効果 |
|---|---|---|
| 完全週休二日制 | 信和不動産 / ケイアイスター不動産 / サンフロンティア不動産 | 年間休日120日以上を確保 |
| 退社時間の見える化 | 信和不動産(平均退社時間18:31を公表) | 退社時間の可視化 |
| ノー残業デー | 大手デベ各社(水曜日中心) | 月数時間の削減 |
| ICT・BIM導入 | スーパーゼネコン各社・デベ大手 | 設計・施工管理の効率化 |
| フレックスタイム制 | 大京穴吹不動産(施工管理・経営企画)/ 大手デベ各社 | 個人裁量で時間調整 |
| 在宅勤務・テレワーク | コロナ後にデベ・AM中心に普及 | 通勤時間削減で実質残業圧縮 |
| みなし残業の見直し | 大京穴吹不動産(みなし残業なし、超過分全額支給) | 労働時間と給与の透明化 |
信和不動産は採用サイトで平均退社時間18:31・有給取得率73%・平均残業時間16.9時間を公開しており、業界平均を大きく下回る労働環境を数値で示している好例です。有給取得率は厚生労働省「就労条件総合調査」(2024年12月25日公表)の全業種平均63.5%を上回っています。
個人レベルでできる対策
個人として残業を減らすためにできる対策は3つに整理できるでしょう。
- 資格取得による生産性向上: 宅地建物取引士・施工管理技士・不動産鑑定士などを取得することで、業務効率と判断速度が高まり残業時間を圧縮できる
- 業態の選択: 大手デベの管理部門系・AM・経営企画は業界の中でも残業が穏やかな職種。戸建分譲や中堅デベでも比較的時間が読める企業がある
- 転職時のチェック項目: 月平均残業時間・有給取得率・みなし残業の有無の3点を求人票で確認し、固定残業代の場合は時間数と超過分の支給条件を入社前に確認する
資格取得は単に手当が増えるだけでなく、業務の判断速度を上げ自分の業務効率を高める効果もあるでしょう。たとえば宅地建物取引士は不動産取引の必須資格で、保有していると重要事項説明・契約書作成の業務を一人で完結できるため、上司確認の往復が減り結果として残業時間が短縮されるケースが多く見られます。
みなし残業制度は信和不動産のように新卒初任給に固定10時間分が含まれる例もあり、超過分は別途支給されます。一方、大京穴吹不動産のようにみなし残業なしで超過分全額支給を採用する企業もあるため、応募前の比較検討が大切です。
不動産業界で残業が少ないホワイト企業の見分け方
残業が少ない企業を見分けるには、求人票の「月平均残業時間」だけで判断しないことが重要です。不動産業界では、同じ企業でも営業・施工管理・管理部門で残業時間が大きく変わるため、企業単位ではなく職種単位で確認する必要があります。
- 公開データの透明性を見る: 採用サイトで月平均残業時間、有給取得率、平均退社時間を公表している企業は、労務管理の透明性を確認しやすい
- みなし残業の時間数を見る: 固定残業代がある場合は、含まれる時間数と超過分支給の条件を確認する
- 繁忙期の運用を見る: 2〜3月や年度末に残業が増えたあと、代休・有給・フレックスで調整できるかを確認する
- 職種ごとの実態を見る: 管理部門、AM、経営企画、戸建分譲系は比較的穏やかで、施工管理や大型開発の節目は残業が増えやすい
たとえば信和不動産は平均残業時間16.9時間、平均退社時間18:31、有給取得率73%を採用サイトで公開しています。ケイアイスター不動産も月平均残業12時間34分を公開しており、数値を一次ソースで確認できる企業は候補に入れやすいでしょう。
一方、平均残業時間が公開されていない大手デベロッパーやゼネコンは、統合報告書・サステナビリティ資料・面接時の質問で補う必要があります。「部署別の残業時間」「繁忙期のピーク」「残業代の支給条件」を確認し、年収の高さだけでなく時間あたりの納得感まで見て判断することが、入社後のミスマッチを避ける近道です。
不動産業界への転職支援
不動産業界への転職を検討する際、表面的な平均年収や残業時間のデータだけでは、自分のキャリア観に合致する企業を見極めることはできません。業態(デベ / 仲介 / AM・PM / 建設)と職種(営業 / 企画 / 施工管理 / 管理部門)の組み合わせで労働時間と年収のバランスは大きく変わるため、自分にとっての最適点を整理することが転職成功の鍵となります。
リメディはGoogle口コミでも4.9/5.0(2024年12月時点・101件)の高い評価をいただいており、求職者一人ひとりに寄り添ったキャリア相談が強みです。不動産業界の主要企業の労務体制・年収構造・キャリアパスについて、求人票に出てこない情報も含めて整理した上で、求職者の労働時間希望と年収目標のバランスに合った企業をご提案します。
選考対策では、業界研究のサポート・職務経歴書のブラッシュアップ・面接練習・年収交渉まで一貫してご支援。残業時間が読みにくい職種についても、入社後のミスマッチを防ぐため、可能な範囲で実態に踏み込んだ情報を提供します。求人票だけでは見えない現場部門の繁忙期残業や、みなし残業の運用実態などについても、企業ごとの傾向を踏まえてご相談に応じます。
ハイクラス転職関連No.1評価3冠
- ハイクラス求人が豊富そうな転職エージェントNo.1
- 難関大学卒が利用したい転職エージェントNo.1
- 年収1,000万円以上の方が利用したいエージェントNo.1
- 各業界のTop Tier企業出身者が最適なキャリアをプランニング
転職意思が固まる前の情報収集にも
ぜひご活用ください。
不動産業界の転職で残業の少ない企業を選ぶポイント
不動産業界で残業の少ない企業を選ぶには、公開データの読み方、面接での確認、第三者情報の活用を組み合わせることが重要です。特に残業時間は企業全体の平均だけではなく、配属予定部署と職種の実態で判断しましょう。
公開データを精査する
採用サイトに月平均残業時間、有給取得率、平均退社時間があるかを確認します。ケイアイスター不動産の月12時間34分、信和不動産の月16.9時間のように、具体的な数値がある企業は比較しやすい候補です。固定残業代がある場合は、固定時間と超過分支給をあわせて確認してください。
面接で繁忙期と配属部署を質問する
面接では「通常期と繁忙期の残業時間」「2〜3月や年度末のピーク」「土日出勤後の代休取得」「部署別の残業差」を質問すると、入社後の実態に近い情報を得やすくなります。不動産仲介の土日対応は残業時間とは別概念のため、休日設定と時間外労働を分けて確認することが大切です。
エージェント経由で実態を確認する
求人票に書かれた平均値だけでは、現場部門の繁忙期残業やみなし残業の運用までは見えません。エージェント経由で、企業ごとの傾向、部署別の働き方、年収と残業時間のバランスを確認すると、労働時間と年収のどちらを優先するかを整理しやすくなります。
不動産業界への転職を検討するなら
不動産業界の残業時間は業態・職種・企業によって大きく異なります。月12時間台から月50時間超まで幅広いレンジがあり、表面的な「業界の平均」では実態を捉えきれません。ケイアイスター不動産の月12時間34分や信和不動産の月16.9時間のように、採用サイトで一次ソースを公開している企業は労働環境の透明性が高く、転職検討時の参考になります。
本記事で紹介した企業の詳細な年収・キャリアパスは、リメディの個別記事もあわせてご覧ください。野村不動産HD、ケイアイスター不動産、信和不動産、阪急阪神不動産、不動産SHOPナカジツの各記事で、平均年収・年代別年収・職種別年収の詳細データを掲載しています。不動産業界への転職を検討されている方は、まずはリメディにご相談ください。労働時間と年収のバランスを踏まえたキャリア設計から選考対策、年収交渉まで一貫してサポートいたします。
ハイクラス転職関連No.1評価3冠
- ハイクラス求人が豊富そうな転職エージェントNo.1
- 難関大学卒が利用したい転職エージェントNo.1
- 年収1,000万円以上の方が利用したいエージェントNo.1
- 各業界のTop Tier企業出身者が最適なキャリアをプランニング
転職意思が固まる前の情報収集にも
ぜひご活用ください。
